- 家の中を水拭きして床を綺麗にしたい!
- 夏は裸足で綺麗な床を歩き回りたい!
- でも掃除はメンドクサイ...
- 掃除に自分の時間を奪われたくない...
恐らくほとんどの方が、上記のように考えたことがあると思います。
普段から住まいを綺麗に保つことは、精神的・身体的にも非常に重要なことですよね。しかし忙しい現代社会、仕事や育児、人付き合いなどに追われ、掃除になかなか時間を割くことができない方も多いでしょう。
そんな時に役立つのが、全自動で自宅の掃除を行ってくれる『ロボット掃除機』です。
ロボット掃除機は、現代社会においてもはや必需品
仕事や育児、人付き合いなどに追われ、スピード感が求められる現代社会において、タイムマネジメントは非常に重要視されています。そのため、家事の中でも時間を大きく割かれる "掃除" を自動化するロボット掃除機はもはや必需品と言え、導入することで日々の時間にかなりの余裕が生まれるでしょう。
ロボット掃除機を導入することは、時間節約だけでなく、労力削減・清潔感向上など、多くのメリットがあります。
ロボット掃除機導入のメリット
ロボット掃除機を自宅に設置すると、主に以下のようなメリットがあります。
時間の節約
ロボット掃除機は自動で掃除や充電を行うため、手動で掃除する時間を節約でき、他の用事や趣味に費やす時間が生まれます。
労力の軽減
掃除の労力が不要もしくは軽減され、特に高齢者や障害者、肩や腰に負担がかかることを避けたい人にとって非常に助かります。
隅々まで掃除
最新のロボット掃除機はコンパクトなデザインであり、家具の下や狭いスペースにも入り込めるため、手に届かない場所も綺麗に保つことができます。
水拭きでフローリングをピカピカに
ロボット掃除機の中には吸引掃除だけでなく水拭きにも対応しているモデルもあり、非常に面倒なフローリングの水拭き作業も効率的に行ってくれます。
スケジュール機能
多くのロボット掃除機にはスケジュール機能が搭載されており、定期的に掃除を行うことができます。これにより、自宅内を常に清潔な状態に保つことができます。
ロボット掃除機は "値段 = 満足度"
2023年最新のロボット掃除機は自動充電や障害物回避、スケジュール機能、自動洗浄機能など、多くの便利な機能を搭載しており、ますます一般家庭での普及が進んでいます。しかし、機種によって性能や価格に大きな差があり、どれを選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
ロボット掃除機には数万円の低価格なものから、数十万円の高価格なものまで、幅広い価格帯のモデルが販売されています。価格が安いモデルは一見お買い得に見えますが、清掃効果が低い、稼働音がウルサイ、用意されている機能が少なすぎる、などのデメリットが存在し、買ったけど結局放置したままになってしまうことも多々あります。
↓数週間後...
こんなことになってしまっては元も子もないですよね。ロボット掃除機市場においては特に「安かろう悪かろう」が顕著であり、ほぼ間違いなく 値段 = 満足度 に直結します。格安モデルは性能がイマイチなものがほとんどであり、数週間も経てば結局自分で掃除することになるでしょう。
そのため、安物買いの銭失いをしてしまうくらいなら、初めから高価なハイエンド機種(10万円~)の購入を強くオススメします。ハイエンド機種には吸引掃除だけでなく、水拭きを行ってくれたり、スマートスピーカーとの連携に対応したモデルも多数揃っています。10万円超えとなると手を出しづらく感じるかもしれませんが、前述したロボット掃除機のメリットを最大限享受したいのであれば、ハイエンド機種の購入は必須です。
ロボット掃除機はルンバだけじゃない
ロボット掃除機と聞いて多くの日本人が思い浮かべるのは「ルンバ」でしょう。確かに、ルンバのロボット掃除機はいずれのモデルも性能が安定しており、より機能の充実したハイエンド機種も販売されています。
しかし、もはや ロボット掃除機 = ルンバ の時代ではありません。
ロボット掃除機の市場は激しい競争が日々繰り返されており、ルンバよりも性能が充実し、コスパもよく、「⽇本ならではの床掃除ニーズ」をより理解しているブランドも多々生まれています。
確かにルンバは無難な選択しかもしれませんが、ルンバよりもオシャレで小型のモデルや、ルンバには無い機能を搭載したモデルは数多く販売されており、それらの選択肢を考慮せず、安易なイメージでロボット掃除機の購入を決めてしまうのは非常にもったいないことです。
特に高価なハイエンド機種を購入する場合、いくつかのロボット掃除機を調べ、価格・機能の充実度・吸引力・デザイン等を比較して吟味することはとても重要でしょう。
最新ハイエンド機種4台を比較
そこで今回は、2023年最新のロボット掃除機のうち、特に人気の高いハイエンドモデル4機種について比較し、ユーザーごとの目的に応じたおすすめランキングを作成していきたいと思います。
※本記事で言う "ハイエンドモデル" とは、吸取り掃除・水拭き掃除対応の2-in-1タイプ、かつ価格が10万円以上のモデルを指します。
今回比較に用いるのは、以下の4機種です。
▼表を横にスクロール
※各商品の価格は、記事執筆時点におけるAmazonの新品販売価格です。
上記4機種はいずれも10万円超えのハイエンドモデルであり、吸い取り掃除・水拭き掃除の両方に対応、高度な障害物回避センサーを内蔵するなど、その価格に見合うだけの掃除性能と豊富な機能を擁しています。
記事執筆時点(2023年5月)において、市販の高性能ロボット掃除機の購入を検討しているのであれば、これら4機種の中から選択すればまず間違いは無いでしょう。しかし、各モデルにはそれぞれ利点・欠点、できる作業・できない作業の差があるため、自身の利用目的や部屋の広さに合わせて選択することが大事です。
以下、各ロボット掃除の特長を紹介したうえで、項目ごとに機能や性能を比較していきます!
機種ごとの主な特徴
高性能ロボット掃除機4機種について、それぞれの主な特徴をまず紹介していきます。
Roborock S7 MaxV Ultra
最大5,100Paの強力な吸引力を誇っており、従来比2倍となる吸引力と汚れを丁寧に拭き取る水拭きと相まって、いつでも床はサラサラ。筐体の厚みは約9.6cmのため、小さな隙間に入り込んだホコリでも完全に除去します。
毎分3,000回高速振動するモップを搭載しており、水拭きにも対応。600gの高加重モップ加重で、皮脂、花粉、コーヒーなどを強力に拭き取ります。
水拭きモップを高速振動させながら、よりきめ細かなルートを走行し、床のべたつきなどもさっぱりと拭き上げる。カーペット走行時にはモップが自動的に自動的に5㎜持ち上がり、カーペットを濡らさず走行を継続することが可能です。
障害物回避性能が大幅にアップ。顔認証技術の原理を活用したストラクチャードライト&カメラと、画像から物体の特徴を捉えるRGBカメラ、2つのカメラを搭載。旧機種のS6MaxVと比べて障害物の認証スピードが70%速くなり、障害物回避精度が22%向上しています。
そして3way自動ドックが同梱されており、水拭き中や終了時にモップを自動洗浄。水拭きやモップ洗浄用の水を自動給水。さらに本体のゴミを自動収集する、3way全自動を実現しています。
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『Roborock S7 MaxV Ultra』レビュー | ゴミ収集からモップ洗浄まで全自動の高性能ロボット掃除機
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Narwal Freo
最大3,000Paの強力な吸引力を誇っており、筐体の厚みは約10cmのため、小さな隙間に入り込んだホコリでも完全に除去します。強力な吸引力に対して動作音はいたって静か。エアコンと同程度の動作音のため、騒音ストレスを感じることなく使用できるでしょう。
そして『Narwal Freo』は普通に掃除に加えて水拭きにも対応する2-in-1設計となっています。
本製品には充電スタンド 兼 モップ洗浄機の役割を果たすベースステーションが付属。掃除完了後、ロボットはベースステーションへと帰還し、全自動のモップ洗浄が行われます。水や洗浄液の補充まで、すべて自動で行われるストレスフリー設計です。
ステーションにはタッチ操作対応のディスプレイが搭載されており、各操作を直感的に行うことが出来ます。
汚れ具合を自動検知。熱風乾燥機能も備えているため、洗浄後の生乾きのイヤな臭いの発生を抑えることが可能です。
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『Narwal Freo ロボット掃除機』レビュー | モップ自動洗浄乾燥ステーション付属、水拭き対応の高性能モデル
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ECOVACS DEEBOT X1 OMNI
最大5,000Paの強力な吸引力を誇っており、筐体の厚みは約10cmのため、小さな隙間に入り込んだホコリでも完全に除去することができます。
ロボット掃除機本体にはカメラが内蔵されており、外出先からスマホ等の端末で室内の様子を確認できます。音声通話機能と組み合わせて、留守中の子供やペットとの会話を楽しむことも可能。
掃除完了後は「全機能ステーション」へと帰還。ロボット掃除機が収集したゴミを、ステーションに内蔵されたダストパックへと吸い上げる。またモップ洗浄機能も搭載しており、水拭き後の後処理まで全自動で行うことが可能となっています。
モップ洗浄に加え、すすぎと乾燥も自動で行うため、掃除に関するさまざまなストレスから解放されるでしょう。3リットルの大容量ダストボックスと4リットルの大容量の清水・汚水タンクにより、メンテナンスの手間もかかりません。
そして高性能マッピングテクノロジー「True Mapping 2.0」により、壁や家具の位置を正確に把握。立体的な3Dマッピングを高速で行うことが可能です。進入禁止エリアや掃除してほしいエリアの指定も可能。テーブルやベッドなど家具のレイアウトを自由に3Dで設定することができる3Dマップ作成機能も用意されています。
さらに、高度な距離測定センサー及び超高速AIチップ搭載の「AIVI 3D障害物検出システム」を搭載。より進化したAI学習能力により、絡まりやすいコード類や靴下などの18種の物体を識別できるようになっている。掃除前の片付けが一切不要なため、まさに全自動の掃除体験を実現している。
独自開発の音声アシストシステム「YIKO(イコ)」を搭載しており、Amazon Alexaのように、口で様々な指示を出すことが出来ます。
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『ECOVACS DEEBOT X1 OMNI』レビュー | モップ自動洗浄、音声アシスト対応の高性能ロボット掃除機
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ルンバ コンボ j7+
掃除機がけと拭き掃除を一台で完了できる、ハイスペック機能を搭載したルンバ初の2-in-1モデルだ。コードやペットの排せつ物などの障害物を認識して回避。さらに、モップパッドを本体天面まで持ち上げるため、カーペットを濡らさないなど、手間いらずで高度な掃除を自動実行します。
吸引口にはゴム製のデュアルアクションブラシを採用。汚れが付着しづらく、メンテナンス性にも優れています。独自の『PrecisionVisionナビゲーション機能』によって、リアルタイムで物体を認識し、確実に掃除を完了します。
高度なナビゲーションシステムにより、広範囲を短時間で効率的に清掃。万が一、充電残量が少なくなっても、自動でホームベースに戻り充電。その後、中断したところから清掃を再開します。
そして掃除が完了すると、自動で本体のダスト容器のゴミをクリーンベース内のAllergenLock紙パックへ排出。約1年分のゴミを収納できるので、しばらくは掃除のことを気にかける必要がありません。
Googleアシスタント、Amazon Alexa、Siri ショートカットに対応。話しかけるだけで、すみずみまでキレイにしてくれます。さらに、汚れた場所を指定してピンポイント清掃場所を指定するだけで、食べこぼし汚れもすぐに清掃します。
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『ルンバ コンボ j7+』レビュー | Alexa対応、強力吸引力でメンテナンスも楽々な高性能ロボット掃除機
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大きさ・デザイン比較
4機種について、まず大きさ・デザインの違いを見ていきましょう。特に 大きさ(設置サイズ)に関しては、スペースが制限されている日本の住宅事情的に、製品選びの重要なポイントの1つになるでしょう。
まずロボット掃除機本体のサイズに関しては、ほとんど大差ありません。
最も小型なのは『ルンバ コンボ j7+』(339×339×87mm)、もっとも大型なのは『DEEBOT X1 OMNI』(362×362×103.5mm)です。直径は約3cm、厚みは約2cmほど違いがあるものの、実際に使用した体感的にはそこまでの差は感じられませんでした。
よほど幅がシビアな空間を掃除するのでなければ、いずれのモデルも大抵の場所へスムーズに入り込み、難なく掃除を完遂できるくらいのサイズには収まっています。
一方で、ロボットが帰還するステーション(ベース)は、機種ごとにサイズが大きく異なります。
ステーション(ベース)の大きさは、水タンクや集塵紙パックを内蔵しているか否かによって差が出ます。
水タンクを内蔵せず、モップの自動洗浄に対応していない『ルンバ コンボ j7+』のベース(400×310×340mm)が当然最も小型で、日本の住宅事情的には最も設置しやすいと言えます。見た目的にもスッキリした印象を受けます。
▼『ルンバ コンボ j7+』のベースを設置した様子。
『Narwal Freo』は水タンクを内蔵しているものの、集塵紙パックを内蔵していないため、比較的コンパクトなベースサイズ(370×415×435 mm)に収まっています。白色で統一された丸みを帯びたフォルムも愛着が沸く見た目をしており、デザイン的には一番オシャレな印象を受けました。
▼スタイリッシュなデザインの『Narwal Freo』のベース。
対して『S7 MaxV Ultra』(422×504×420mm)および『DEEBOT X1 OMNI』(417×448×573mm)は水タンク・集塵紙パックなどをフル装備していることもあり、ベースがかなり大型となっており、設置場所をとります。
▼『ルンバ コンボ j7+』(左)と『DEEBOT X1 OMNI』(右)を並べた様子。サイズの違いは一目瞭然です。
ベースサイズが大きな方が機能が充実しているとはいえ、あまりに大きいと自宅のスペースを大幅にとってしまい、生活同線上の障害物と化して、後々日常生活上のストレス要因にもなりかねません。
ロボット掃除機を選ぶ際は、性能だけでなく、掃除機が帰還するステーション(ベース)のサイズも必ず考慮に入れておきましょう。自宅の広さや想定設置スペースに合った機種を選びたいですね。また、室内の雰囲気やインテリアにこだわる方であれば、見た目(デザイン)的な好みも大事でしょう。
選ぶポイント
- 小型でスペースをとらないモデルが良い!⇒『ルンバ コンボ j7+』
- 見た目がオシャレでインテリア性にも優れたモデルが良い!⇒『Narwal Freo』
- 設置スペースに余裕はあるので、とにかく機能の充実したモデルが良い!⇒『DEEBOT X1 OMNI』
本体機能(ハード面)比較
続いて各機種の本体(ハード)機能について見ていきましょう。
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充電時間に対する連続稼働時間
ロボット掃除機の連続稼働時間が長いほど、広い家宅の掃除に適していると言えます。
4機種の中でも『DEEBOT X1 OMNI』の連続稼働時間は約260分となっており、他モデルよりも抜きんでています。しかし満充電までには約6.5時間ほどかかるため、バッテリー残量が低下したらしばらくのあいだ、掃除を継続できないというデメリットがあります。
一方で『Narwal Freo』は約2.5時間の充電時間に対して約180分の稼働が可能であり、これらのモデルの中では最も充電効率が良いと言えます。わずかな充電時間で広範囲を掃除させたい場合にはうってつけと言えるでしょう。
稼働音
アパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる方にとって、掃除機の騒音(稼働音)は重要な問題でしょう。
吸取掃除中の稼働音に関して、『S7 MaxV Ultra』が最も大きな72.9dBとなっており、『Narwal Freo』が最も静かな59dBとなっています(いずれも通常モード走行時)。
騒音値の目安としては、以下の通りです。
- 40dB:聞こえるが、会話には支障なし
- 50dB:大きく聞こえる、通常の会話は可能
- 60dB:大きく聞こえ、うるさい。声を大きくすれば会話ができる
- 70dB:かなりうるさい。かなり大きな声を出さないと会話ができない
(参考:騒音値の基準と目安 | 日本騒音調査)
『S7 MaxV Ultra』は吸引力が4機種中最強なぶん、通常走行時の稼働音も大きめになっており、実際に間近で作業させた場合、話し声やテレビの音が聞こえづらいレベルではありました。一方で『Narwal Freo』の場合、吸引力が低いぶん、『S7 MaxV Ultra』よりも稼働音-13dBほど抑えられており、同モデルの宣伝うたい文句にあるように "静音性に優れた" モデルだと言えます。
住んでいる住宅事情を考慮し、吸引力をとるか、静音性をとるかを選択すると良いでしょう。いずれのモデルも吸引力調整機能を搭載しているため、稼働させる時間帯や場面に応じて、柔軟に出力を設定することは可能です。ただ、吸引力を落とすと掃除能力も低下するため、基本的には通常モード以上での走行をオススメします。
ステーション機能
ステーション(ベース)機能について見ていきます。
機能が最も充実しているのは、間違いなく『DEEBOT X1 OMNI』でしょう。大容量の集塵パック(3L)、清水・汚水タンク(各4L)を内蔵しており、水拭き用モップパッドの自動乾燥にも対応しています。掃除に関して、ほぼ何もすることがなくなるほど全自動化されたロボット掃除機だと言えます。
一方『S7 MaxV Ultra』も大容量の集塵パック(2.5L)、清水・汚水タンク(3L, 2.5L)を内蔵しており、自動集塵&モップ洗浄に対応しているものの、自動モップ乾燥には対応していません。そのため、洗浄後のモップは自然乾燥にまかせるか、自身で取り外して乾かす手間が発生します。
『Narwal Freo』は清水4.4L、汚水4.05Lという4機種中最大容量の水タンクがステーションに搭載されており、自動モップ乾燥にも対応しているため、水拭き掃除に関しては長期間手間いらずで任せることができます。一方で自動集塵機能は非搭載のため、本体のダストパックが一杯になるたびに、自身で取り外して中身をゴミ箱に捨てる手間が発生します。しかしステーション内部には洗剤投入口が用意されており、付属の洗剤を装着することで洗浄能力を向上させることができます。
ステーション上部にはタッチ操作対応のディスプレイが搭載されているなど、『Narwal Freo』は他機種と比べても独自性の強い、ユニークな設計となっています。
▼『Narwal Freo』のタッチディスプレイ。
そして『ルンバ コンボ j7+』に関しては、紙パックを内蔵しており自動集塵機能こそ対応しているものの、自動モップ洗浄&乾燥に関しては非対応となっています。そのぶんステーションのサイズをコンパクトに抑えることができていますが、あくまで吸取り掃除に重点を置いたモデルであると言えます。
以上の通り、ステーション(ベース)の機能に関しては、ハイエンド機種と言えども、モデルごとに結構な差があります。自身がロボット掃除機に望む掃除内容を考慮しつつ、機種を選ぶと良いでしょう。
選ぶポイント
- とにかく全ての作業を全自動で任せたい!⇒『DEEBOT X1 OMNI』
- 吸取り&水拭き掃除の両方に対応しつつ、静音性にも優れたモデルが良い!⇒『Narwal Freo』
- モップ掃除はほとんど行わず、吸取り掃除だけさせたい!⇒『ルンバ コンボ j7+』
アプリ機能比較(ソフト面)
各機種のアプリ(ソフト)機能について見ていきましょう。
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以上の通り、さすが10万円超えのハイエンドモデルということもあり、いずれの機種もアプリ機能は非常に充実しています。もちろん、各アプリは日本語に完全対応しており、操作インターフェースも混乱することなく扱いやすかったです。
いずれも、マッピング機能や進入禁止エリア設定機能、スケジュール機能などは標準装備。モップ自動リフトアップ機能もすべて搭載しているため、カーペットを配置している室内でも問題なく水拭き掃除を行うことができます。ただ、マッピング(マップ生成)に関しては『DEEBOT X1 OMNI』が圧倒的に速かったです。
「3Dマップ生成機能」に関しては、『ルンバ コンボ j7+』以外の3機種が対応しています。自動生成された3Dマップ上に、アプリから家具や障害物を自身で配置することができ、走行時の効率を能動的に向上させることが可能だです
また「音声アシスタント機能」に関しては、『Narwal Freo』のみ非対応となっています。他3機種はSiri, Amazon Alexa, Google Home等のスマートスピーカー連携に対応しており、音声で掃除指示を出すことができます。『DEEBOT X1 OMNI』については独自開発の音声アシストシステム「YIKO(イコ)」を搭載しており、スマートスピーカーを所有していなくても音声操作を行うことが可能です。
そして『S7 MaxV Ultra』および『DEEBOT X1 OMNI』は「ビデオマネージャー機能」に対応しています。これはロボット掃除機前部に搭載されたカメラからの映像を、外出先からでもスマホアプリ上で視聴できる機能です。
▼ゲームアプリのように、遠隔地からロボット掃除機のラジコン操作を行うことも可能。
音声通話機能と組み合わせて、留守中の子供やペットとの会話を楽しむことも出来るため、見守りカメラとしても利用できる非常に便利な機能となっています。
このように、いずれの機種も基本的なアプリ機能は漏れなく搭載されていますが、『S7 MaxV Ultra』および『DEEBOT X1 OMNI』は高価なぶん、他2機種と比べても機能充実度が一歩抜きん出ています。
特に「音声アシスタント機能」や「ビデオマネージャー機能」は、ユーザーによっては非常に有用になり得る機能なので、予算と相談して、価格と機能のどちらを取るかを選ぶと良いでしょう。
選ぶポイント
- 声でロボット掃除機を操作したい!⇒『S7 MaxV Ultra』『DEEBOT X1 OMNI』『ルンバ コンボ j7+』
- 外出先から室内の様子を確認したい!⇒『S7 MaxV Ultra』『DEEBOT X1 OMNI』
- コストをかけたくないので、最低限必要な機能が揃っていればいい!⇒『Narwal Freo』
掃除能力の確認
掃除能力について確認していきましょう。純粋な吸引力で見れば『S7 MaxV Ultra』(5,100Pa)が最も強力ですが、ブラシの性能や走行方法、モップ回転数、ゴミ識別機能などの差により、必ずしも吸引力 = 掃除能力とならないのがロボット掃除機です。
吸取り掃除
今回はアイロンビーズを用いた吸取り掃除能力の確認を行ってみました。
このアイロンビーズ一袋(約500個)をラグの上へ出来るだけ均等に散布し、各ロボット掃除機に吸取り掃除を行わせて、いかに残ビースが少ないかによって掃除能力を測りたいと思います。
なお、テスト時の吸引力はいずれも通常(バランス)モードに設定し、ラグ上のみを掃除範囲として指定して、掃除が自動完了するまで走行させました。
▼ラグはポリエステル製、サイズは幅185×奥行185cm、毛の高さは1cm程度です。
測定場所にラグを選んだ理由としては「フローリングよりもラグの方が掃除が難しいから」です。実際、10万円クラスのロボット掃除機になると、フローリング上のゴミは漏れなく吸い取れてしまうので、テストを行ってもほとんど差がつきません。ラグのように掃除難易度が高い場所において、各掃除機の性能の差がより顕著に現れるでしょう。
ちなみに、3~5万円クラスの低価格ロボット掃除機で同様のテストを行った場合、平均で30~60個はビーズが残ってしまいます。酷い掃除機になると、100個以上は残したまま掃除を終了してしまいます。
それではテストを行ってみましょう。
Roborock S7 MaxV Ultra
『Roborock S7 MaxV Ultra』の吸取り掃除テスト結果。
▼掃除完了後。
テスト結果 | |
収集ビーズ数 | 494 / 500個 |
残ビーズ数 | ラグ上:3個 ラグ外:3個 計:6個 |
『Roborock S7 MaxV Ultra』の場合、残ビーズ数は計6個でした。ラグ上に3個、ラグ外にブラシが弾き飛ばしたのが3個です。
Narwal Freo
『Narwal Freo』の吸取り掃除テスト結果。
▼掃除完了後。
テスト結果 | |
収集ビーズ数 | 498 / 500個 |
残ビーズ数 | ラグ上:0個 ラグ外:2個 計:2個 |
『Narwal Freo』の場合、残ビーズ数は計2個でした。ラグ上に0個、ラグ外にブラシが弾き飛ばしたのが2個です。
ECOVACS DEEBOT X1 OMNI
『DEEBOT X1 OMNI』の吸取り掃除テスト結果。
▼掃除完了後。
テスト結果 | |
収集ビーズ数 | 497 / 500個 |
残ビーズ数 | ラグ上:0個 ラグ外:3個 計:3個 |
『DEEBOT X1 OMNI』の場合、残ビーズ数は計3個でした。ラグ上に0個、ラグ外にブラシが弾き飛ばしたのが3個です。
ルンバ コンボ j7+
『ルンバ コンボ j7+』の吸取り掃除テスト結果。
▼掃除完了後。
テスト結果 | |
収集ビーズ数 | 498 / 500個 |
残ビーズ数 | ラグ上:2個 ラグ外:0個 計:2個 |
『ルンバ コンボ j7+』の場合、残ビーズ数は計2個でした。ラグ上に2個、ラグ外にブラシが弾き飛ばしたのが0個です。
吸取りテスト結果まとめ
以上の結果をまとめると、以下の通りです。
このように、いずれのモデルも完全に取りきることはできませんでしたが、それでも一般的なロボット掃除機が30~60個ほど残してしまうことを考慮すると、非常に優れた吸取り性能を実現出来ていると言えます。
最も残ビーズ数が少なかったのは『Narwal Freo』と『ルンバ コンボ j7+』ですが、正直、テストの度にビーズのばらけ具合に偏りがあったりするため、この程度の差であればテストの度に結果が入れ替わることは十分に考えられると思います。
今回のテストで各機種の吸取り性能の差は単純にランキング付けできませんが、この4機種ほどの性能であれば、ラグ上でもフローリングの場合と遜色ない掃除能力を実現出来ていることが確認できました。
水拭き掃除
続いて、水拭き掃除能力について確認してみました。
水拭き掃除のテストでは、単純にフローリングへ コーヒー(約100ml)をわざとこぼし、ある程度乾いてきた時にモップパッドで水拭き掃除を行わせて、掃除能力を確認しました。
なお、この場合もモップ回転数(回転力)はいずれのモデルも通常モードで走行させています。
結果的に、コーヒーなど飲料程度の汚れであれば、いずれのモデルもフローリングに染み1つ残すことなく、拭き取ることができました。
▼いずれも該当箇所を1往復した後のフローリングの様子です。
Roborock S7 MaxV Ultra |
Narwal Freo |
ECOVACS DEEBOT X1 OMNI |
ルンバ コンボ j7+ |
水拭き掃除の場合、よほど床にしつこくこびり付いた汚れでなければ、いずれのロボットも綺麗にふき取ってくれました。いずれも「モップ自動リフトアップ機能」を搭載していますし、正直、水拭き掃除の性能自体に差はほとんど感じられませんでした。
ただし、上述したように水拭き掃除完了後の処理に関しては、各機種のあいだに差があります。『ルンバ コンボ j7+』は自動洗浄機能が非搭載のため、自身でモップパッドを取り外して手洗いする必要があります。『S7 MaxV Ultra』の場合は自動乾燥機能がないため、洗浄後のモップパッドは自然乾燥させるか、結局自分で取り外して乾かす必要があります。
ロボット掃除機に水拭き掃除を求めている場合、水拭き掃除性能の差よりも、水拭き後のモップパッドの後処理(クリーニング)方法に注目することをオススメします。
なお、『Narwal Freo』と『ルンバ コンボ j7+』はパッケージに専用洗剤が付属するので、その点も考慮に入れても良いでしょう。
価格比較
以上の比較を踏まえたうえで、もう一度それぞれの価格を見ていきましょう。
機種 |
Roborock S7 MaxV Ultra |
Narwal Freo |
ECOVACS DEEBOT X1 OMNI |
ルンバ コンボ j7+ |
価格※ | 162,261円(税込) | 144,800円(税込) | 198,000円(税込) | 159,800円(税込) |
※各商品の価格は、記事執筆時点におけるAmazonの新品販売価格です。
これまでの機能・性能比較を見ても分かる通り、おおよそ性能に見合った価格が設定されていると言えます。
『DEEBOT X1 OMNI』は198,000円(税込)と最も高価ですが、自動モップ洗浄&乾燥に対応、外部からのカメラ映像視聴に対応、音声操作対応など、割高なぶん機能が非常に充実しています。
『S7 MaxV Ultra』も『DEEBOT X1 OMNI』に負けず劣らず機能が充実しており、価格は3万円以上も安くなっています。ただし『DEEBOT X1 OMNI』は自動モップ乾燥機能に非対応です。
『ルンバ コンボ j7+』はモップ洗浄・乾燥のいずれにも非対応であり、前2機種とは違い音声操作にも非対応です。掃除性能こそ高いものの、機能的な充実度から見ると、若干の割高感が否めません。しかしステーションサイズは非常にコンパクトに収まっており、日本の住宅事情には最もマッチしていると言えるでしょう。
そして『Narwal Freo』は4機種の中で最も安価な一方で、負けず劣らずの掃除緑を実現。音声操作やステーションへの自動集塵機能こそ非対応であるものの、水タンク容量は4機種中最大容量(4.4L)。ユニークなタッチディスプレイを搭載したスタイリッシュなステーションデザインなど利点を多く備えており、自動集塵や音声操作にこだわらないのであれば、4機種中で最もコストパフォーマンスに優れていると思います。
選ぶポイント
- 機能は充実しつつ、なるべく価格はおさえたい!⇒『Narwal Freo』
- ある程度値は張っても良いので、高機能なモデルが良い!⇒『S7 MaxV Ultra』
- とにかく機能の充実したモデルが良い!⇒『DEEBOT X1 OMNI』
観点別おすすめランキング
以上の通り、2023年最新のロボット掃除機のうち特に人気の高いハイエンドモデル4機種について、デザイン面・ハード面・ソフト面・掃除能力・価格の観点から比較を行ってみました。
いずれも10万円超えの高性能モデルですが、機種ごとに得手・不得手、出来ること・出来ないことに大きな違いがあることが分かると思います。
これまでの内容を総集して、4機種を異なる観点から見た場合のおすすめランキングを作成すると、以下のようになります。
できるだけコンパクトなサイズが良い!
オススメ度 | 機種 | 説明 |
1位 | ルンバ コンボ j7+ |
水タンクを内蔵していないぶん、ベースサイズは4機種中、最もコンパクトなサイズに収まっています。日本の住宅事情には最もマッチしているのではないでしょうか。 |
2位 | Narwal Freo | 大容量水タンクを内蔵しているものの、紙パック非搭載のため、ステーションは比較的コンパクトなサイズに収まっています。見た目もスタイリッシュなため、インテリア性を重視する方にもオススメです。 |
3位 | Roborock S7 MaxV Ultra | ステーションの高さは『Narwal Freo』と同程度ですが、手前にベースが伸びているぶん、設置場所を取ります。見た目は最も無骨で黒一色のため、デザインは人を選ぶかもしれません。 |
4位 | ECOVACS DEEBOT X1 OMNI | ステーションのサイズは4機種中で最大。体感的に『ルンバ コンボ j7+』の2倍ほどの体積があるため、スペースに余裕のある場合にオススメします。しかしその分、機能は一番充実しています。 |
性能・機能ともに充実したモデルが良い!
オススメ度 | 機種 | 説明 |
1位 | ECOVACS DEEBOT X1 OMNI | 4機種の中で機能は最も充実しており、吸取り掃除、水拭き掃除対応に加えて、自動集塵、自動モップ洗浄&乾燥機能も完備。アプリには「ビデオマネージャー機能」や「音声アシスタント機能」も用意されており、ハード面・ソフト面ともに価格相応に優れたモデルです。 |
2位 | Roborock S7 MaxV Ultra | ハード面・ソフト面ともに『DEEBOT X1 OMNI』に負けず劣らずの性能を擁しており、ほとんどの作業を全自動で行ってくれます。ただ、モップ自動乾燥機能が非搭載である点が残念。 |
3位 | Narwal Freo | 短時間の充電で最大180分稼働が可能である点はGOOD。自動モップ洗浄&乾燥に対応していますが、紙パック非搭載で自動集塵に非対応。アプリ機能も上2機種より少ないですが、ステーションにタッチディスプレイを搭載していたり、洗剤投入口を備えていたりと設計の独自性が強く、使いこなせれば優れた利便性を発揮するモデルです。 |
4位 | ルンバ コンボ j7+ |
ステーションサイズがコンパクトな分、水タンクを内蔵しておらず、モップ洗浄&乾燥は手動で行う必要があります。最大稼働時間も約75分と短め。「音声アシスタント機能」は搭載しているものの「ビデオマネージャー機能」は非搭載。サイズだけでなく機能的にも、4機種の中では最もコンパクトな設計だと言えます。 |
価格と性能(機能)のバランスが取れたモデルが良い!
オススメ度 | 機種 | 説明 |
1位 | Narwal Freo | 4機種の中で価格は最もリーズナブル(税込144,800円)であるのに対し、清掃能力・ステーション機能の充実度は他3機種に引けを取らないレベルとなっています。静音性もGOOD。自動集塵機能や音声操作に特にこだわりがないのであれば、個人的には最もコスパに優れたモデルだと言えます。 |
2位 | Roborock S7 MaxV Ultra | 『DEEBOT X1 OMNI』より3万円以上安価であるにもかかわらず、自動モップ乾燥機能以外は『DEEBOT X1 OMNI』に機能面で引けをとりません。掃除能力も高く、ステーションの見た目がゴツい点を除けば、全体的なバランスが取れた良モデルです。 |
3位 | ルンバ コンボ j7+ |
基礎性能は高いものの、モップ洗浄&乾燥機能ないなど、価格的には数千円しか差がない『S7 MaxV Ultra』に対して機能の充実面で劣っています。ただ筐体は一番コンパクトなため、部屋があまり広くない方にはオススメです。 |
4位 | ECOVACS DEEBOT X1 OMNI | 確かに機能は一番充実しているものの、税込20万円近い価格はさすがに手が出しづらい方が多いと思います。ステーションも大きくて設置場所を取ります。ただ、機能充実度の面では間違いなくトップレベルなので、価格を気にせず、とにかく性能が良いロボット掃除機を求める方にはオススメです。 |
以上の通り、一重にハイエンドロボット掃除機と言えども、異なる観点から見ることでオススメ度は全く異なってきます。
ロボット掃除機を選ぶ際は「部屋の広さ(スペース)」「掃除の目的」「機能充実度」「価格」「デザイン」「騒音レベル」など、様々な視点から検討することが必要です。
今回紹介した4機種はいずれも高価格帯のモデルですが、記事冒頭で述べたように、ロボット掃除機は "値段 = 満足度"です。価格が安いモデルは一見お買い得に見えますが、清掃効果が低い、稼働音がウルサイ、用意されている機能が少なすぎる、などのデメリットが存在し、買ったけど結局放置したままになってしまうことも多々あります。
ロボット掃除機のメリットを最大限享受したいのであれば、ハイエンド機種の購入は必須です。
ロボット掃除機の購入を検討している方は、ぜひ様々な観点から検討を行い、自身のニーズに最も合致したモデルを選ぶことをオススメします!
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