最近ではPS5やSwitchだけでなく、スマートフォンでゲーム(アプリ)を楽しむ人々が増えてきた。
原神などの処理の重いゲームアプリを快適に遊ぶためには、ある程度性能の高いモデルを用意する必要がある。
しかし最上位機種であるGalaxyなどは価格が高すぎて、中々手を出しづらいと感じている方も多いだろう。
出来るだけリーズナブルな価格で性能の高いスマホが欲しい方に今回紹介するのが、2022年1月より新発売された『Realme GT2 Pro』である。
Snapdragon 8 Gen1搭載の高性能スマホ
今回紹介する『Realme GT2 Pro』は、Snapdragon 8 Gen1を搭載した、ハイエンドに位置付けられる高い性能を擁するスマートフォンだ。
現時点(記事執筆時点)で以下の4モデルが販売されている。
- 8GB+128GBモデル
- 8GB+256GBモデル
- 12GB+256GBモデル
- 12GB + 512GBモデル
価格は約8万円~11万円ほど
今回のレビューには、8GB RAM/256GB ストレージモデルを使用している。
ブランド | Realme |
型名 | GT2 Pro |
ディスプレイサイズ | 6.7インチ |
解像度 | 3,216×1,440(WQHD+) |
リフレッシュレート | 最高120Hz |
OS | realme UI 3.0(Android 12ベース) |
CPU | Snapdragon 8 Gen1 オクタコアプロセッサー |
RAM(メモリ) | 8GB/12GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB |
バッテリー容量 | 5000mAh |
SIMカード | 対応(デュアルスロット) |
マイクロSDカード | 非対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi Bluetooth 5.2 GPS 5G SA NR:N1/N3/N5/N7/N8/N20/N28A/N38/N40/N41(2515-2675MHz)/N66(2110-2180MHz)/N77/N78 NSA NR: N41(2515-2675MHz)/N77/N78 GSM 850/900/1800/1900 CDMA BC0 WCDMA B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19 LTE TDD B34/B38/B39/B40/B41(2515-2675MHz)/B42 LTE FDD B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28/B66(2110-2180MHz) |
内蔵カメラ | インカメラ:32MP リアカメラ:50MP広角+50MP超広角+マクロカメラ |
本体サイズ | 高さ:163.2mm 横幅:74.7mm 厚さ:8.18mm |
本体重量 | 189g |
OSにはAndroid 12準拠のrealme UI 3.0を採用。基本的な扱い方は、通常のAndroid端末と同様だ。
サイズは163.2mm×74.7mm×8.18mm、本体重量は約189グラムで軽量かつ薄型な筐体デザインとなっている。
▼高級感を感じる外見&素材
Snapdragon 8 Gen 1 オクタコアプロセッサーCPUに加えて8GB/12GBのRAMを搭載しており、大抵の作業をスムーズにこなせるだけのパフォーマンスを発揮する。
128GB/256GB/512GBのストレージモデルが用意されている一方で、マイクロSDカードの挿入には対応していない。
6.7インチ IPSスクリーンは3,216×1,440(WQHD+)の高解像度、および最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、非常に美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼ゴリラガラス採用
Wi-Fi、Bluetooth、GPSといった通信規格に加え、デュアルSIMの挿入にも対応。屋内外で快適な通信を行うことが出来る。
そして前面には32メガピクセルのフロントカメラを、背面には50メガピクセル(メイン)+ 50メガピクセル(超広角)+ マクロの3つのカメラを搭載。下手なデジカメにも劣らない美しい写真を撮影することが可能だ。
このように、同社のフラグシップに相応しい構成のハイエンドスマートフォンとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマホ本体
- スマホケース
- USB Type-Cケーブル
- 充電アダプタ
- 説明書一式
- カードスロット開閉用ピン
▼説明書は中国語・英語表記のみ。だが扱いに困ることは無いだろう。
▼スマホ本体の外観。INFOBARデザイナーである深澤直人氏が監修しただけあって、スタイリッシュな外観だ。
▼本体重量は約189グラム。実際に手に持ってみると非常に軽い。
▼前面左上には32メガピクセルのインカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面素材には、製紙で発生するパルプや落ち葉を原料とする環境負荷の低いバイオポリマー素材を採用している。
▼見た目だけでなく手触りも良く、高級感があると同時に指紋などの汚れが付着しづらいメリットもある。
▼背面左上には50メガピクセル(メイン)+ 50メガピクセル(超広角)+ マクロの3つのカメラを搭載。
▼Realme GT2 Pro(画像左)と iPhone XR(画像右)を並べた様子。Realme GT2 Proの方が一回り大きい。
▼厚みも8.18mmと薄く、ポケットなどに入れて持ち運んでも全く支障にならない。
続いて、インターフェースについて紹介していく。
▼本体右側面。指紋認証機能に対応した電源ボタンが搭載されている。
▼本体上部の様子。鈍い光沢を見せる金属が高級感を際立たせる。
▼左側面には音量調節ボタンが用意。
▼そして下部にはカードスロット、Type-Cポート、スピーカーが搭載されている。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、デュアルSIMカードの挿入が可能だ。なおマイクロSDカードの挿入には対応していない。
全体的に必要最低限のインターフェースのみが搭載された、シンプルでスタイリッシュなデザインとなっている。
また、本製品にはケースが付属している。
デフォルトで付属しているケースにしては中々品質が良く、しばらくは使い続けられるだろう。
▼実際に装着した様子
ただしケーブルの種類によっては底部のType-Cポートに挿入しづらくなってしまうため、必要に応じて自身の好みのケースを別途購入すると良いだろう。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約89.5万点のスコアを記録することが出来た。
当サイトで今まで紹介した端末の中でも、約100万点近いスコアを記録したスマホ『motorola edge X30』と、約94.3万点を記録した『Xiaomi 12』に次いで高いスコアである。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも問題なく快適に遊ぶことのできる性能の高さだ。
iPhoneなどのiOS端末で同等のスコアを出すには、13万円前後の『iPhone 13 Pro Max』(AnTuTu約80万点)等を購入する必要があるため、いかに本製品のコスパが優れているかがわかる。
仕事や動画視聴、ゲーミング用のスマホを探している幅広い方にオススメできるモデルである。
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
WQHD+・120Hz対応ディスプレイ
本機のディスプレイは3,216×1,440(WQHD+)解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、非常に美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが出来る。
▼ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示されるため見やすい。ページスクロールもスムーズで心地よい。
ディスプレイの発色も良好で、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
▼120Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は実に滑らかで、ストレスなく操作できる。
ゲーミングや映像視聴をメイン目的にスマホの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
ほとんどの作業をスムーズにこなせる性能
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
▼4K画質の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼発色も良く、アニメから実写映画まで、満足度の高い映像体験が可能。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
高音質スピーカー
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
本機に搭載されているスピーカーは1基のみだが、十分に高品質なサウンドを実現できていると感じた。
低音はそこまで響かないものの、中~高音域に関してはクリアに響き渡る。スピーカー1基にしては音圧もそこそこ強く、映画やアニメなどでも迫力のあるサウンドを楽しめるだろう。
この価格帯のスマホとしては、十分に品質の高いサウンドを実現できていると言える。
マイクロ撮影にも対応した高画質カメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議やオンライン授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。快晴の日に撮影したこともあり、やや照り返しが明るすぎる印象はあるものの、発色も良好で、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
遠景から近景まで、クリアで発色の良い写真を撮影することができている。
旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質だろう。
ちなみに、カメラ起動時に顕微鏡モードを選択することで、マクロカメラを利用したマクロ撮影が可能となる。
▼顕微鏡モードで葉の表面を覗いてみる。
このように、肉眼では見ることのできない世界を覗き見ることが可能だ。
実際に顕微鏡として利用することには向いていないが、ネタ的に利用する分には面白い機能だ。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
ちなみに本機には"HYPERBOOST(ハイパーブースト)"機能が用意されており、ゲームプレイ時のパフォーマンスを最適化することが出来る。
また、ゲームプレイ中に画面左脇をスワイプすることで、各種通知オフや画面録画など、ゲーミングに役立つ幾つかの機能を利用することが可能だ、
本気でゲームを楽しみたい方にも適したスマホとなっている。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては、現時点の最高設定である『FHD』までを選択することが出来た。
▼フレーム設定も "ウルトラ" まで選択可能。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼大きなディスプレイで索敵もしやすい。
激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
▼120Hzの高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きがとても滑らかに描画される。
本気でスマホゲーを楽しみたいでも満足度の高い体験が可能だろう。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作で楽しめるだろう。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機ではスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "中" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "最高" まで上げた場合でも、スムーズな動作が可能であった。
▼美しく滑らかな描画で原神を楽しめる。
▼激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。
以上の通り、ゲーミング用途にも活用できるパフォーマンスを発揮するスマホとなっている。
発熱がやや気になる
本機を長時間利用していて、背面の発熱が若干気になった。
▼ゲームアプリ等を30分ほどプレイし続けていると、背面の温かみが増してくる。
同じくSnapdragon 8 Gen 1を採用しており、当サイトでも以前紹介した『Xiaomi 12』でもかなりの発熱を感じた。
今回の『Realme GT2 Pro』では、Xiaomi 12ほどではないが、処理能力の高さ故なのか、発熱の問題が付きまとうモデルとなっている。
発熱による顕著なパフォーマンス低下などは発生しなかったが、やはり長時間の高負荷利用には気を付けたほうが良いだろう。
『Realme GT2 Pro』のまとめ
今回紹介した『Realme GT2 Pro』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 軽量かつ薄型の筐体
- 高級感のあるバイオポリマー素材
- WQHD+・120Hz対応ディスプレイ
- AnTuTuスコア約90万点の高パフォーマンス性能
- 動画視聴からゲーミングまで快適に動作
- 品質の高いスピーカー
- 高精細カメラ
- ライバル機に対して比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- グローバル版が未発売(記事執筆時点)
- マイクロSDカード非対応
- 長時間利用時の発熱が気になる
以上の通り、薄型かつコンパクトな筐体サイズに対して、AnTuTuスコア約90万点のパワフルな性能を発揮する高性能スマホとなっている。
WQHD+解像度・120Hzリフレッシュレート対応のディスプレイにより、滑らかで美しい映像を楽しむことが出来る。
スピーカーの音質が良く、映像視聴やゲーミング目的でスマホを探している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
カメラ性能も優れており、オンライン通話はもちろん、旅行時や記念撮影用カメラとしても十分に活用できる品質だ。
一方で、やはりスマホ本体の発熱が気になった。持っていられないほどの熱を帯びるワケでは決してないが、ゲームアプリなどを長時間プレイし続けた場合にはやや心配なほどの発熱が生じることもあるため、気を付けたほうが良いだろう。
発熱の問題をそこまで気にしないのであれば、比較的リーズナブルな価格かつハイエンドに位置付けられる性能を発揮する本機は是非オススメしたいモデルだ。
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