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『Beelink SER3』レビュー | テレワークからオンライン授業まで幅広く活用できるミニPC

2022-04-19

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

新型コロナウイルスの影響により、最近では自宅で仕事や授業を行う人々が増えてきた。

テレワークやリモートワークにおいて作業を効率的に進めるためには、性能の高いデスクトップPCを用意しておきたいところだ。

しかし大型のデスクトップPCは場所(スペース)をとってしまい、またコストも高いため、中々手を出しづらいと考えている方も多いと思う。

そこで今回は、コンパクトかつ軽量な手のひらサイズの筐体サイズに対して、本格的な作業からゲーミングまで幅広い用途に対応できる高性能ミニデスクトップPCBeelink SER3について紹介したいと思う。

実用的な性能を擁する小型デスクトップPC

今回紹介する『Beelink SER3』は、126×113×40mm、約339gという非常にコンパクトな筐体サイズにもかかわらず、AMD Ryzen 7 3750H搭載のパワフルなパフォーマンスを発揮する小型デスクトップPCだ。

記事執筆時点で以下の2モデルが販売されている。

  • 8GB RAM + 256GB SSD
  • 16GB RAM + 512GB SSD

なお、今回のレビューでは16GB RAM + 512GB SSDモデルを使用している。

ブランド Beelink
型名 SER3
OS Windows 11 Pro
CPU Ryzen 7 3750H
RAM 8GB/16GB DDR4 SDRAM
ストレージ 256GB/512GB ‎SSD
グラフィック ‎Radeon Vega 10 Graphics
インターフェース RJ45 LAN (1000 M)イーサーネット(有線LAN) x1
USB 3.0 x4
USB Type-C x1 (フル機能)
HDMI x2
3.5mmイヤホンジャック
本体サイズ ‎126×113×40mm
本体重量 339g

126×113×40mm、約339gというコンパクトかつ軽量な筐体サイズとなっており、付属の金具を利用してモニター裏などへ取り付けたり、カバンに入れて外出先へ持ち運ぶ用途にも対応可能だ。

▼金属で縁取りされた筐体には高級感もある。

CPUにはRyzen 7 3750Hを採用。RAMを8GB/16GB搭載するなど充実したスペック構成となっており、リモートワークやテレワーク仕事はもちろん、画像・動画編集やホームページ制作といったクリエイティブな用途にも適している。

▼拡張性にも優れており、ストレージは最大2TBまで拡張可能。

そしてグラフィック処理には‎Radeon Vega 10 Graphicsを用いており、筐体のHDMIポート2つおよびType-Cポートを併用することで、3画面同時出力も可能だ。

▼コンパクトな筐体に充実したインターフェースを搭載。

有線LANポートを備えるほか、Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.2の通信規格にも対応。

このように、手のひらに載るほどコンパクトな筐体サイズに対して、通常のタワー型デスクトップPCにも劣らない実用的なミニデスクトップPCとなっている。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

▼内容物をすべて取り出した様子

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

  • PC本体
  • ユーザーマニュアル
  • 電源アダプタ
  • HDMIケーブル(長・短)
  • 壁掛け式ブラケット&ビス類

▼説明書は日本語にも対応している。

▼付属のネジと金具を利用することで、モニター裏への取り付けが可能だ。

▼2種類(長・短)のHDMIケーブルが付属している。

▼電源アダプタ&ケーブル

▼筐体サイズに対して、電源アダプタがやや大きめに感じるが、持ち運びにそこまで支障をきたすレベルではない。

▼PC本体の外観。黒を基調としたシンプルかつスタイリッシュなデザイン。

▼筐体の縁は金属エッジでコーティングされており、質感的にもそこそこの高級感がある。

▼片手に収まるほどのコンパクトさ。

▼‎126×113×40mm、約339gの軽量かつコンパクトな筐体。片手でラクラク掴めるほど小さい。

▼厚みは4.0cmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。

▼背面の様子。左右端にはゴム製の滑り止めが施されている。

続いて本体インターフェースについて紹介していく。

▼本体正面。画像左側からUSB3.0ポート×2USB Type-Cポート(映像出力対応)オーディオジャック電源ボタンが用意。

▼側面には吸排気用の穴が空いている。

▼背面の様子。画像左からLANポートUSB3.0ポート×2HDMIポート×2電源ポートが用意。

以上の通り、限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっている。

USB3.0ポートが計4つ用意されているほか、Type-Cポートも用意されているため、多くのデバイスを同時接続することが可能だ。

また前面のType-Cポートに加えて、背面に用意されたHDMIポート2つを利用することで、3画面同時出力も可能となっている。LANケーブルによる安定した有線接続が可能な点も嬉しい。

一般的なサイズのデスクトップと遜色ない利便性を実現していると言える。

ほとんどの作業を快適にこなせる性能

本製品をいくつかの用途で実際に使用して、パフォーマンスを確認してみた。

▼サイズが非常にコンパクトなため、デスク上に設置しても邪魔にならない。

▼今回のレビュー時にはウルトラワイドモニター(3440×1440:UWQHD解像度)に接続して利用した。HDR出力にも対応している。

▼実際に接続した様子。電源アダプタはコンセント側に位置するため、PC周りはスッキリと収めることが可能だ。

▼マウスと並べると、PC本体のコンパクトさがあらためて実感できる。

▼512GBモデルのストレージでは、デフォルトの状態で474GB分が使用可能領域となっている。

▼デバイスの仕様表

▼グラフィックスの仕様

まずは実際にいくつかのウェブサイトを閲覧し、動作を確認した。

画像の多いサイトから、Javascriptを多用した処理の重いサイトまで閲覧してみたが、いずれの場合においても、快適に閲覧することが可能であった。

▼ウルトラワイドモニター(UWQHD解像度)でスムーズなウェブブラウジングが可能。ページ読み込みからスクロールまでいたって快適だ。

また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。

動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生された。高画質設定(4K)でもスムーズに動作を再生できる。

また、エクセルやワードなど、Officeソフトを用いた作業を行ってみた。

作業用ソフトの動作も問題なく快適に行うことができており、スムーズな表計算・文字入力等が可能であった。

▼同時に複数ウィンドウを開いた状態での作業も問題なし。

以上の通り、デスクトップPCとしての一般的な用途(ウェブサイト閲覧・動画視聴・作業用ソフト使用)は概ね快適にこなせるだけの性能だと確認できた。

リモートワークやオンライン授業用にPC購入を検討している方にも、十分に満足度の高いパフォーマンスを提供するだろう。

ゲーミング性能について確認

続いて、ゲーミング性能についても確認してみた。

今回は試しに『ファイナルファンタジー14』のベンチマークテストを実施した。

テスト条件①

  • 1920×1080解像度
  • 高品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード
  • DirectX 11

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア1381点、評価は "設定変更が必要" であった。

さすがに高品質まで設定を上げると、プレイに支障をきたすレベルまでパフォーマンスが低下する。

続いて、描画品質を下げて再テストしてみた。

テスト条件②

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード
  • DirectX 11

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア2201点、評価は "設定変更を推奨" であった。

標準品質であれば多少はスコアが改善したが、それでも快適とは程遠いパフォーマンスとなるだろう。

さすがに本製品でFF14クラスのPCゲームをプレイするのはキツいと言える。

一方で、マインクラフト(PC・Java版)をプレイしてみた場合、軽量化MODありの状態であれば常時40fps以上で比較的スムーズに遊ぶことが出来た。

ゲーミングに適したモデルではないが、軽めのPCゲームであれば、品質設定を調節することで、そこそこスムーズに遊ぶことも可能だろう。

優れた放熱性能と静音性

レビュー時には本製品を3~4時間ほど連続使用したが、PC本体からの発熱はかなり抑えてられており、高負荷で連続利用した場合も背面からやや暖かい廃熱を感じる程度であった。

▼筐体自体はほどんど熱を持たない。

▼背面からわずかに温かい熱を感じる程度。

また、PC本体からの動作音もいたって静かであり、耳を近づけると多少のファン回転音が聞こえる程度であった。

▼耳を近づけると、小さな "フォーン" という回転音が聞こえる程度。

このように優れた静音性と排熱性能を実現しており、長時間の利用にも安心だろう。

『Beelink SER3』のまとめ

今回紹介した『Beelink SER3』について、特徴をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • コンパクトで軽量な筐体サイズ
  • 充実したインターフェース構成
  • 高級感のあるデザイン
  • AMD Ryzen 7 3750H搭載のパワフルな性能
  • HDR出力対応
  • 優れた静音性と放熱性能

悪かった点

  • ゲーミングには適していない

以上の通り、手のひらサイズのコンパクトな筐体に対して、非常に実用的な性能を発揮する小型デスクトップPCとなっている。

ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、作業用ソフトを用いた本格的なビジネス用途にも問題なく活用することが可能だ。

本体のインターフェースも充実しており、多くのデバイスを同時接続できるため実用的な構成であると言える。

ゲーミングは向いているとは言えないが、ある程度軽めのPCゲームであれば設定次第で遊ぶことも出来るだろう。

極力コンパクトなサイズで実用的な性能を擁するミニPCを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。

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