最近ではリモートワークやオンライン授業、ウェブ会議などの普及に伴い、タブレット端末の需要も高まりつつある。
iPadなどのハイエンドモデルは価格が高すぎて手が出しづらい方々には、格安のAndroidタブレットがオススメだ。
しかし、あまりにも安すぎるモデルを購入すると、性能が低すぎて使い物にならなかったという事態にもなるだろう。また、10~11インチ型のサイズは大きすぎて、長時間持ち続けると手が疲れてしまうと感じている方も多いと思う。
そこで今回は、1万円台のリーズナブルな価格に対して実用的なパフォーマンスを発揮する、高コスパな8インチ型Androidタブレット『ALLDOCUBE Smile 1』について紹介したいと思う。
持ちやすい大きさの8インチAndroidタブレット
今回紹介する『ALLDOCUBE Smile 1』は、8インチのコンパクトなディスプレイを搭載した、格安Androidタブレットだ。
ブランド | ALLDOCUBE |
モデル名 | Smile 1 |
ディスプレイサイズ | 8インチ |
解像度 | 1,280 × 800 |
OS | Android 11 |
CPU | UNISOC T310 |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
SIMカード | nano SIM×2 対応 |
マイクロSDカード | 対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi: 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 5.0 GPS LTE: FDD: B1/3/5/7/8/20/28A TDD: B38/40/41 |
搭載カメラ | フロント:2メガピクセル リア:5メガピクセル |
バッテリー容量 | 4000mAh(8時間以上のビデオ再生) |
本体サイズ | 208×127×9.3mm |
本体重量 | 約320g |
8インチのディスプレイは1,280 × 800(HD)解像度に対応。さすがにハイエンド機種ほどの映像美は期待できないが、ウェブサイト閲覧や動作視聴にも十分に耐えうる品質を実現している。
▼OSはAndroid 11を採用。
CPUには『UNISOC T310 オクタコアプロセッサー』を採用しており、RAMは3GBを搭載。大抵の作業を快適にこなせるスペック構成となっている。
ストレージ容量は32GBとやや少なめだが、マイクロSDカードを挿入することで拡張が可能だ。
通信規格はWi-FiとBluetoothに対応しているほか、デュアルnano SIMカードの挿入が可能であり、GPSやLTE回線での通信にも対応している。
前後にそれぞれ2メガピクセル・5メガピクセルのカメラを搭載しているため、リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などの用途にも対応できるだろう。
そして何より、筐体サイズが非常にコンパクトかつ軽量であり、長時間持ち続けても疲れづらく、外出先への持ち運び用途にも適している。
このように、仕事・趣味・プライベート問わず幅広い用途に活用できるスペック&インターフェース構成となっているため、タブレットのエントリーモデルとしてもオススメだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- 保証カード
- カードスロット開閉用ピン
▼説明書は日本語にも対応している。
▼タブレットの外観。8インチのディスプレイを搭載。
▼前面には2メガピクセルのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子
▼背面には5メガピクセルのリアカメラを内蔵。
▼208×127×9.3mm、約320gの筐体は非常に軽く、片手でラクラク掴むことができ、持ち運びにも適している。
▼筐体素材に高級感はないが、安っぽさも感じられないガッチリとした質感だ。
▼厚みは9.3mmであり、カバンなどに入れて持ち運んでも邪魔にならない薄さ。
▼右側面には電源ボタンと音量調節ボタンが用意。
▼左側面には特に何もない。
▼上部には3.5mmオーディオポート、カードスロット、Type-Cポートが用意されている。
▼付属のピンを使ってカードスロットを開き、デュアルnano SIMカードやマイクロSDカードを挿入することが可能だ。
本体ストレージが32GBと少ないため、マイクロSDカードの装着をオススメする。
▼そして下部には、2基のスピーカーが内蔵されている。
このように、インタフェース自体はオーソドックスな構成となっている。
個人的には3.5mmオーディオポートが用意されている点が嬉しい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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結果として、15万点超えのスコアを記録することが出来た。
上位機種である『iPlay40』や『iPlay40Pro』は軒並み20万点超えを記録していたが、価格が抑えめなぶん、やはり『ALLDOCUBE Smile 1』のベンチマークスコアもワンランクダウンした結果となった。
▼上位モデルのレビュー記事はコチラ
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しかし1万円台で購入可能なタブレットの中では十分に高いスコアであると言える。ウェブブラウジングから動画視聴まで、大抵の作業を快適にこなすことができるだろう。
それでは以下からは、実際にパフォーマンスを確認した際の様子を紹介していく。
ウェブブラウジングや動画視聴は快適
『ALLDOCUBE Smile 1』のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
▼HD解像度のディスプレイは、細かな文字も十分に読みやすい。
画像やスクリプトの多いサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時に読み込みが止まることも無かった。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼フルHD画質以上の映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼購入時に貼られている保護シートは反射が強いため、反射防止シールなどを別途購入することをオススメしたい。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
ただし、個人的にはディスプレイの発色が若干薄い印象を受けた。
▼色合いや濃淡の表現が薄く感じられる。
画質に関してはさすがに値段相応であり、そこまでの映像品質は期待しない方が良いだろう。
スピーカー性能はイマイチ
本機下部のスピーカー品質について確認してみた。
正直、音質に関してはイマイチといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関しては完全につぶれてしまっている。
また2基のスピーカーが搭載されているものの、2基とも片側に寄っているため、音の出力に偏りが感じられ音圧も弱い。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質には期待しない方がよいだろう。
リモートワークやオンライン授業にも対応可能なカメラ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロントで撮影した画像。
フロントカメラの画質はクリアであり、激しく動いても気になるレベルの残像は発生しなかった。人物の輪郭から表情まで明瞭に映し出されていたが、色合いはやや薄め?に感じる。
それでも、リモートワークやオンライン授業の際にも十分に利用できる品質だと言える。
▼続いてリアカメラで撮影した様子
リアカメラの場合も、画質自体はクリアで遠景から近景にいたるまで綺麗に撮影できていた。色合いはやはり薄く感じるが、フロントカメラより肉眼で見た場合に近いように感じられる。
旅行時などの記念撮影用としては厳しいかもしれないが、ちょっとした記録用に使用する分には使える品質だろう。
ゲーミング性能の確認
最後に、本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
▼1時間ほどサバイバル生活を楽しんでみたが、一貫してスムーズな操作が可能であり、処理落ちなどでストレスを感じることも無かった。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『標準』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼画質にはそこまで期待してはいけない。
▼8インチディスプレイも、遠方を索敵するには十分な大きさだ。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
標準グラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』レベルのゲームアプリはきつい
一方で、『原神』などの処理の重いゲームアプリもプレイしてみたが、画質設定を最低に落とした場合でもフレームレートが激しく低下し、まともに遊べるレベルではなかった。
さすがに『原神』レベルのゲームは動作がキツく、『PUBG』や『マインクラフト』あたりが限界だと思われる。
『ALLDOCUBE Smile 1』のまとめ
今回紹介した『ALLDOCUBE Smile 1』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- リーズナブルな価格
- コンパクトかつ軽量な8インチ筐体サイズ
- 実用的なスペック構成
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- ゲームアプリもある程度快適に遊べる(原神などの激重ゲーム以外)
- リモートワークやオンライン授業にも対応可能なカメラ性能
悪かった点
- スピーカー品質はイマイチ
- 全体的に発色が薄い
以上の通り、1万円台というリーズナブルな価格に対して、全体的に安定したパフォーマンスを発揮する高コスパなAndroidタブレットとなっている。
8インチディスプレイ搭載の筐体サイズも薄型で軽く、持ちやすいため外出先への持ち運びにも適している。
ウェブブラウジングから動画視聴まで幅広い用途に利用することが可能だ。ゲーミングに関しても、画質設定を妥協することで、そこそこスムーズに楽しむことが出来る。
スピーカー品質は及第点といったところで、中~高音に関しては響くものの低音は潰れてしまっており、そこまでの品質を期待しない方が良いだろう。
それでも、価格に対して全体的に優れたパフォーマンスを提供できていると感じた。
可能な限り安価で実用的、かつコンパクトなタブレットを購入したい方には、ぜひオススメしたい一品だ。
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