リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などが盛んに行われるようになってきた昨今では、タブレット端末の需要が高まっている。
特に1~3万円台で購入できる "格安タブレット" と呼ばれるリーズナブルなモデルが人気だ。
しかし、格安タブレットはその分性能が低いモデルが多く、動画視聴時やゲームプレイ時にパフォーマンスが低下してストレスを感じる場合がある。
そこで今回は、2万円台というリーズナブルな価格で実用的な性能を擁するAndroidタブレット『ALLDOCUBE X GAME』について紹介したいと思う。
実用的な性能の格安Androidタブレット
今回紹介する『ALLDOCUBE X GAME』は、2万円台というリーズナブルな価格に対して、ウェブサイト閲覧から動画視聴、ゲーミングまでスムーズな動作が可能なAndroid 11搭載タブレットだ。
▼10.5インチ型
ブランド | ALLDOCUBE |
モデル名 | X GAME |
ディスプレイサイズ | 10.5インチ |
解像度 | 1920×1280(FHD+) |
OS | Android 11 |
CPU | Mediatek Helio P90 オクタコアプロセッサー |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB |
SIMカード | 対応(nano SIM×2) |
マイクロSDカード | 対応(最大2TBまで拡張可能) |
対応通信規格 | Wi-Fi: 2.4G + 5G Bluetooth 5.0 GPS LTE: 4G: GSM:B2/3/5/8 WCDMA:B1/2/5/8 TDS: B34/39 FDD:B1/2/3/5/7/8/20/28AB TDD: B38/39/40/41 |
搭載カメラ | フロント:5メガピクセル リア:8メガピクセル |
バッテリー容量 | 7,500mAh |
本体サイズ | 24.6 x 17.2 x 0.79 cm |
本体重量 | 約800g |
CPUには "Mediatek Helio P90 オクタコアプロセッサー" を採用しており、8GB RAM(メモリ)を搭載。大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。
10.5インチディスプレイは1920×1280(FHD+)解像度に対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
▼左右に計4基のスピーカー(クアッドスピーカー)を内蔵しており、立体的なサウンドを楽しめる。
ストレージは128GBを用意。多くのデータやアプリを保存しておくことができ、必要に応じてマイクロSDカードを挿入することで拡張も可能だ。
通信規格はWi-FiとBluetoothに対応。またデュアルnano SIMカードの挿入にも対応しており、GPSやLTE通信を行うことも出来る。
▼バッテリー容量は満足度の高い7,500mAh。外出先でも長時間の利用が可能だ。
前面・背面にはそれぞれ5メガピクセル・8メガピクセルのカメラが内蔵。テレワークやオンライン授業用デバイスとしても活用できるだろう。
そして本製品には専用のキーボードカバーおよびペンが販売されており、一緒に購入することでタブレット活用の幅をさらに広げることが可能だ。
このように根本性能が優れているだけでなく、複数の活用の仕方が可能である点も、本製品の優れたポイントであると言えるだろう。
仕事からウェブサイト閲覧、動画視聴、ゲーミングまで幅広い用途に活用できるAndroidタブレットだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- カードスロット開閉用ピン
▼タブレットの外観。10.5インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面には5MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。金属製のボディにはそこそこの高級感がある。指紋など汚れが目立ちづらい点がGOOD。
▼背面には8MPのリアカメラを内蔵。
▼また、背面にはキーボードカバーを装着するための磁気ポートが備わっている。
▼本体重量は約800gと、10.5インチ型にしてはやや重め。
▼厚みは7.9ミリと非常に薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼本体上部にはType-Cポート、および2基のスピーカーを搭載。
▼本体下部にはカードスロット、および2基のスピーカーを搭載。
▼付属のピンを用いてカードスロットを開き、デュアルnano SIMカード、もしくは最大2TBまでのマイクロSDカードを挿入することが可能だ。
▼本体右側面には電源ボタン、音量調節ボタンが用意。
▼左側面には特に何もない。
このように、インターフェース自体はオーソドックスな構成だ。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約18万点のスコアを記録した。
この価格帯のタブレットとしては、まずまずのスコアと言ったところだろう。
ウェブサイト閲覧から動画視聴、軽めのゲームアプリ程度であればスムーズに動作すると思われる。
ただし、同ブランドの旧モデル(iPlay40)が同じ価格帯で25万点を超えていたことを考えると、若干コスパが劣るように感じられる。
GPUスコアは比較的高めだが、個人的には、少なくとも総合スコアで20万点を超えてほしかったところだ。
大抵の作業を快適にこなすことが出来る性能
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼4Kなど高画質の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色も良く、映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
スピーカー性能はイマイチ
本機のスピーカー品質について確認してみた。
正直、音質に関してはイマイチといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関しては完全につぶれてしまっている。
また計4基のスピーカー(クアッドスピーカー)が搭載されているものの、音圧が弱く感じる。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質には期待しない方がよいだろう。
実用性の高いフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。遠景から近景まで、クリアで発色の良い写真を撮影することができた。
旅行時の記念撮影用としても、十分に活躍できる品質だと感じた。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
▼1時間ほどサバイバル生活を楽しんでみたが、一貫してスムーズな操作が可能であり、処理落ちなどでストレスを感じることも無かった。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
なお、マイクラなど一部のアプリでは、本機の "ゲームモード" 機能を利用することで、パフォーマンスを最適化することが可能だ。
▼ただし、対象アプリが少ない点が残念。
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼10.5インチディスプレイも、遠方を索敵するには十分な大きさだ。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
標準グラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
画質設定はデフォルトで "低" に設定されている。
"低" 画質モードでプレイしてみたが、若干のカクつきとフレームレート低下が生じ、お世辞にも快適と言えるパフォーマンスではなかった。
続いて、画質設定を "最低" まで落としてプレイしてみた。
"最低" まで落とすと、全体的に動作がスムーズになり、普通に原神を楽しむ分には問題のないパフォーマンスとなった。
▼ただし画質に期待してはいけない。
以上の通り、マイクラやPUBGクラスのゲームアプリであれば、快適にプレイすることが可能であった。
また原神クラスの重いゲームアプリでも、画質設定を妥協することで、遊ぶこと自体は可能であった。
もしゲーミングも快適に楽しみたい方は、『Xiaomi Pad 5』などミドルハイ級以上のタブレットの購入をオススメする。
長持ちするバッテリー
本製品には7,500mAhのバッテリーが内蔵されている。
実際に100%の満充電状態から3時間ほどゲームアプリをプレイしてみたところ、まだ70%以上の残量があった。
普通にウェブサイト閲覧などで利用する分には、10時間以上の連続稼働が可能となっている。
外出先でタブレットを利用したい方にも安心のバッテリー容量となっている。
『ALLDOCUBE X GAME』のまとめ
今回紹介した『ALLDOCUBE X GAME』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 余裕のある128GB本体ストレージ
- 大抵のタブレット用途を快適にこなせる性能
- 発色の良いディスプレイ
- ゲーミングアプリも比較的スムーズに動作
- 実用的なカメラ性能
- 専用のキーボードカバーやペンで活用の幅を拡張可能
悪かった点
- スピーカー性能はイマイチ
- 価格に対する基本性能の高さ(コスパ)はイマイチ
以上の通り、2万円台タブレットとしては実用的な性能を発揮するモデルとなっている。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBGクラスのゲームアプリであればスムーズに動作した。
カメラ性能も良く、ウェブ会議やオンライン授業用としても十分活用できるだろう。
専用のキーボードカバーやペンで活用の幅を拡張できる点も嬉しい。
一方で、同価格帯の旧モデル(ALLDOCUBE iPlay 40 Pro)のAnTuTuベンチマークスコアが約24.4万点であったのに対して、本製品は約18万点と劣る結果となっており、コスパ的には微妙なところだ。
個人的には、よほど本製品の外観やキーボードカバーなどにこだわりがないのであれば、『ALLDOCUBE iPlay 40 Pro』や、もう1万円余分に出して『Xiaomi Pad 5』あたりのタブレットをオススメしたい。
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