リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などが盛んに行われるようになってきた昨今では、タブレット端末の需要が高まっている。
特に1~3万円台で購入できる "格安タブレット" と呼ばれるリーズナブルなモデルが人気だ。
しかし、格安タブレットはその分性能が低いモデルが多く、パフォーマンスの悪さにストレスを感じる場合があるだろう。
そこで今回は、1万円台というリーズナブルな価格で実用的な性能を擁するAndroidタブレット『Teclast P30HD』について紹介したいと思う。
実用的な性能の格安Androidタブレット
今回紹介する『Teclast P30HD』は、1万円台というリーズナブルな価格に対して、ウェブサイト閲覧から動画視聴、ゲーミングまでスムーズな動作が可能なAndroid 11搭載タブレットだ。
▼10.1インチ型
ブランド | Teclast |
型名 | P30HD |
ディスプレイサイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1920×1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 非公表(おそらく60fps) |
OS | Android 11 |
CPU | Spreadtrum SC9863A オクタコアプロセッサー |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
SIMカード | 対応(デュアルSIM) |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, GPS, LTE |
搭載カメラ | フロントカメラ:5メガピクセル リアカメラ:8メガピクセル |
バッテリー容量 | 6,000mAh |
本体サイズ | 24 x 16 x 0.78 cm |
本体重量 | 約440g |
CPUには "Spreadtrum SC9863A オクタコアプロセッサー" を採用しており、4GB RAM(メモリ)を搭載。大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。
10.1インチディスプレイは1920×1200(FHD+)解像度に対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
ストレージは64GBを用意。必要に応じてマイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張も可能だ。
通信規格はWi-FiとBluetoothに対応。またデュアルnano SIMカードの挿入にも対応しており、GPSやLTE通信を行うことも出来る。
前面・背面にはそれぞれ5メガピクセル・8メガピクセルのカメラが内蔵。テレワークやオンライン授業用デバイスとしても活用できるだろう。
仕事からウェブサイト閲覧、動画視聴まで幅広い用途に活用できる、汎用性の高い格安Androidタブレットだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- カードスロット開閉用ピン
▼タブレットの外観。10.1インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には5メガピクセルのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には8メガピクセルのフロントカメラを内蔵。
▼24 x 16 x 0.78 cm、約440gのコンパクトかつ軽量な筐体。
▼カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼高級感こそ無いが、シッカリとした造りのボディ。
▼厚みは7.8mmと非常に薄い。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼右側面には電源ボタンおよび音量調節ボタンが搭載。
▼反対側の左側面には特に何もない。
▼本体上部にはスピーカーを1基内蔵。
▼本体下部にはスピーカー1基、Type-Cポートおよびカードスロットを用意。
▼付属のピンを用いてカードスロットを開き、デュアルnano SIMカード、もしくは最大1TBまでのマイクロSDカードを挿入することが可能だ。
このように、インターフェース自体はオーソドックスな構成だ。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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結果として、約11.7万点のスコアを記録した。
この価格帯のタブレットとしては、まずまずのスコアと言ったところだろう。
ウェブサイト閲覧から動画視聴、軽めのゲームアプリ程度であればスムーズに動作すると思われる。
ただし、同ブランドの旧モデル『Teclast M40SE』が同じ価格帯で約18.8万点を記録したことを考えると、若干コスパが劣るように感じられる。
個人的には、少なくとも総合スコアで15万点を超えてほしかったところだ。
一般的なタブレット用途は快適にこなせる
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
▼FHD+解像度のディスプレイは、小さな文字まで明瞭に描画されて見やすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼4Kなど高画質の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色も良く、映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
スピーカー性能はイマイチ
本機のスピーカー品質について確認してみた。
正直、音質に関してはイマイチといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関しては完全につぶれてしまっている。
また音圧も弱く感じる。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質には期待しない方がよいだろう。
実用性の高いフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。遠景から近景まで、クリアで発色の良い写真を撮影することができた。
旅行時の記念撮影用としても、十分に活躍できる品質だと感じた。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼カクつきもなく、非常にスムーズに移動可能。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『標準』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼画質にはそこまで期待してはいけない。
▼10.1インチディスプレイも、遠方を索敵するには十分な大きさだ。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
標準グラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』レベルのゲームアプリはきつい
一方で、『原神』などの処理の重いゲームアプリもプレイしてみたが、画質設定を最低に落とした場合でもフレームレートが激しく低下し、まともに遊べるレベルではなかった。
さすがに『原神』レベルのゲームは動作がキツく、『PUBG』や『マインクラフト』あたりが限界だと思われる。
『Teclast P30HD』のまとめ
今回紹介した『Teclast P30HD』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- リーズナブルな価格
- コンパクトかつ軽量な筐体
- 実用的なスペック構成
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- ゲームアプリもある程度快適に遊べる(原神などの激重ゲームを除く)
- リモートワークやオンライン授業にも対応可能なカメラ性能
悪かった点
- スピーカー品質はイマイチ
- 価格に対する基本性能の高さ(コスパ)はイマイチ
以上の通り、1万円台というリーズナブルな価格に対して、全体的に安定したパフォーマンスを発揮する高コスパなAndroidタブレットとなっている。
10.1インチの筐体サイズも薄型で軽く、外出先への持ち運びにも適しているだろう。
ウェブブラウジングから動画視聴まで幅広い用途に利用することが可能だ。ゲーミングに関しても、画質設定を妥協することで、そこそこスムーズに楽しむことが出来る。
スピーカー品質は及第点といったところで、中~高音に関しては響くものの低音は潰れてしまっており、そこまでの品質を期待しない方が良いだろう。
それでも、価格に対して全体的に優れたパフォーマンスを提供できていると感じた。
可能な限り安価で実用的、かつコンパクトなタブレットを購入したい方には、ぜひオススメしたい一品だ。
ただし、価格に対する純粋な性能の高さで見ると、以前紹介した『Teclast M40SE』の方がコスパに優れていると言える。
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