リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などが盛んに行われるようになってきた昨今では、タブレット端末の需要が高まっている。
特に1~3万円台で購入できる "格安タブレット" と呼ばれるリーズナブルなモデルが人気だ。
しかし、格安タブレットはその分性能が低いモデルが多く、パフォーマンスの悪さにストレスを感じる場合があるだろう。
また、人によっては外付けキーボードに対応しているモデルを求めている場合も多いと思う。
そこで今回は、1万円台というリーズナブルな価格で実用的な性能を擁しており、かつ専用の外付けキーボードにも対応するAndroidタブレット『VIVIMAGE E10』について紹介したいと思う。
ドッキングキーボード対応の格安Androidタブレット
今回紹介する『VIVIMAGE E10』は、1万円台というリーズナブルな価格に対して、ウェブサイト閲覧から動画視聴、ゲーミングまでスムーズな動作が可能なAndroid 10搭載タブレットだ。
▼10.1インチ型
ブランド | VIVIMAGE(ヴィヴィメイジ) |
型名 | E10 |
ディスプレイサイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1920×1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 非公表(おそらく60fps) |
OS | Android 10 |
CPU | MT8168 Quad-core Cortex-A53 |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
マイクロSDカード | 対応(最大512GBまで) |
SIMカード | 非対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, GPS |
搭載カメラ | フロントカメラ:5メガピクセル リアカメラ:8メガピクセル |
バッテリー容量 | 6,000mAh |
本体サイズ | 242.8×161.8×8.5mm |
本体重量 | 約527g |
CPUには "MT8168 Cortex-A53 クアッドコアプロセッサー" を採用しており、3GB RAM(メモリ)を搭載。ウェブサイト閲覧や動画視聴程度の用途であれば、比較的快適にこなせる性能を擁している。
10.1インチディスプレイは1920×1200(FHD+)解像度に対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
▼筐体下部には2基のスピーカー(デュアルスピーカー)を内蔵。
ストレージは32GBを用意。必要に応じてマイクロSDカードを挿入することで最大512GBまでの拡張も可能だ。
▼デフォルトの32GBだけでは容量が心もとないため、マイクロSDカードの挿入はほぼ必須と言える。
通信規格はWi-FiとBluetooth、GPSに対応。一方でSIMカードの挿入に対応していないため、モバイル通信を行うことはできない。
そして本製品は専用のマグネット式ドッキングキーボードに対応しており、装着することでタブレットPCのような利用方法が可能となる。
▼文字・データ入力を行うには便利だ。また、持ち運び時にディスプレイを保護する役割も果たす。
前面・背面にはそれぞれ5メガピクセル・8メガピクセルのカメラが内蔵。テレワークやオンライン授業用デバイスとしても活用できるだろう。
仕事からウェブサイト閲覧、動画視聴まで幅広い用途に活用できる、汎用性の高い格安Androidタブレットだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- 保証カード
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- カードスロット開閉用ピン
▼説明書は日本語にも完全対応している。
▼タブレットの外観。10.1インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼ベゼル幅は若干厚め。
▼242.8×161.8×8.5mm、約527gのコンパクトかつ軽量な筐体。
▼前面中央には5メガピクセルのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。素材自体は安っぽいが、シッカリとした造りだ。
▼片手で掴めるサイズ。
▼厚みもわずか8.5mmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼右側面には電源ボタンおよび2基のスピーカー(デュアルスピーカー)が内蔵。
▼反対側(左側面)には、専用のドッキングキーボードを装着するためのポートが搭載されている。
▼上部には3.5mmオーディオジャック、音量調節ボタン、Type-Cポート、mini HDMIポート、カードスロットが用意されている。
mini HDMIケーブルを接続することで、外部ディスプレイへの映像出力が可能となっている。
また、付属のピンを用いてカードスロットを開き、最大512GBまでのマイクロSDカードを挿入することが出来る。
以上のように、コンパクトかつ薄型な筐体に、充実したポート類が集約されたインターフェースとなっている。
専用のドッキングキーボードを装着することで文字・データ入力が格段にラクになるため、仕事など作業用端末として本製品を利用したい場合は、ぜひ別売りのキーボードの購入をオススメしたい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約11.3万点のスコアを記録した。
この価格帯のタブレットとしては、まずまずのスコアと言ったところだろう。
ウェブサイト閲覧から動画視聴、軽めのゲームアプリ程度であればスムーズに動作すると思われる。
最近紹介した同価格帯のタブレット『Teclast P30HD』(約11.7万点)と同程度の性能だが、外付け専用キーボードに対応している分、本モデルの方が汎用性が高いかもしれない。
ただ個人的には、少なくとも総合スコアで15万点を超えてほしかったところだ。
一般的なタブレット用途は快適にこなせる
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
▼FHD+解像度のディスプレイは、小さな文字まで明瞭に描画されて見やすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼4Kなど高画質の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色も良く、映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
スピーカー性能はイマイチ
本機のスピーカー品質について確認してみた。
正直、音質に関してはイマイチといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関しては完全につぶれてしまっている。
また、デュアルスピーカーを内蔵しているにも関わらず、音圧も弱く感じる。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質には期待しない方がよいだろう。
最低限のカメラ性能
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
激しく動いた場合などに残像は発生しないものの、基本的に画質があまり良くはなく、全体的に発色も薄い。
オンライン授業やウェブ会議などの用途に活用する分にはまあ問題ないだろうが、最低限の品質であることを念頭に置いておいた方が良いだろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
リアカメラに関しても、お世辞にも高画質とは言えなかった。やはり発色が薄く感じられる。
画像として何かを記録しておく分には問題のない品質だが、旅行時の記念撮影や風景撮影などの用途には向いていない。
フロント・リアともに、最低限のカメラ品質であると考えておいた方が良いだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼カクつきもなく、スムーズに移動可能。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、比較的スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼画質にはそこまで期待してはいけない。
▼10.1インチディスプレイも、遠方を索敵するには十分な大きさだ。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
標準グラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』レベルのゲームアプリはきつい
一方で、『原神』などの処理の重いゲームアプリもプレイしてみたが、画質設定を最低に落とした場合でもフレームレートが激しく低下し、まともに遊べるレベルではなかった。
さすがに『原神』レベルのゲームは動作がキツく、『PUBG』や『マインクラフト』あたりが限界だと思われる。
『VIVIMAGE E10』のまとめ
今回紹介した『VIVIMAGE E10』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- リーズナブルな価格
- コンパクトかつ軽量な筐体
- ドッキングキーボード対応
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- ゲームアプリもある程度快適に遊べる(原神などの激重ゲームを除く)
悪かった点
- 内部ストレージが少ない(32GB)
- モバイル通信非対応
- カメラ性能は最低限
- スピーカー品質もイマイチ
以上の通り、1万円台というリーズナブルな価格に対して、全体的に安定したパフォーマンスを発揮するAndroidタブレットとなっている。
10.1インチの筐体サイズも薄型で軽く、外出先への持ち運びにも適しているだろう。
ウェブブラウジングから動画視聴まで幅広い用途に利用することが可能だ。ゲーミングに関しても、画質設定を妥協することで、そこそこスムーズに楽しむことが出来る。
そして専用のドッキングキーボードを装着することで、作業用タブレットとして利用しやすくなる点はメリットだ。
一方で、スピーカー品質は及第点といったところで、中~高音に関しては響くものの低音は潰れてしまっており、そこまでの品質を期待しない方が良いだろう。
また、カメラに関してもクオリティが低く、最低限の品質であると言わざるを得ない。このあたりは価格相当といったところだろう。
ドッキングキーボード対応の格安タブレットが欲しい場合には、本製品を購入候補に入れても良いと思う。
ただし、価格に対する純粋な性能の高さで見ると、以前紹介した『Teclast M40SE』や『Teclast P30HD』の方が、コスパに優れておりオススメだ。
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