リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などが盛んに行われるようになってきた昨今では、タブレット端末の需要が高まっている。
特に1~3万円台で購入できる "格安タブレット" と呼ばれるリーズナブルなモデルが人気だ。
しかし、格安タブレットはその分性能が低いモデルが多く、パフォーマンスの悪さにストレスを感じる場合があるだろう。
そこで今回は、1万円台の非常にリーズナブルな価格に対して、実用的なパフォーマンスを発揮するAndroidタブレット『N-one Npad air』について紹介したいと思う。
1万円台でFHD解像度・4GB RAM搭載のAndroid11タブレット
今回紹介する『N-one Npad air』は、1万円台で実用的な性能を発揮する、Android11搭載のタブレットだ。
ブランド | N-one |
モデル名 | Npad air |
ディスプレイサイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1920×1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 非公表 |
OS | Android 11 |
CPU(SoC) | UNISOC T310 クアッドコアプロセッサー |
RAM | 4GB LPDDR4X |
ストレージ | 64GB |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
SIMカード | 対応(デュアルSIM) |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, Dual 4G LTE |
搭載カメラ | フロントカメラ:2メガピクセル リアカメラ:5メガピクセル |
バッテリー容量 | 6,200mAh |
本体サイズ | 241×160×8.3mm |
本体重量 | 約505.6g |
241×160×8.3mm、約505.6gの筐体サイズで、持ち運びにも適している。
▼1920×1200(FHD+)解像度の10.1インチディスプレイを搭載。
CPU(SoC)には "UNISOC T310 クアッドコアプロセッサー" を採用しており、4GB RAM(メモリ)を搭載。ウェブサイト閲覧や動画視聴、軽めのゲームアプリ程度の用途であれば、快適にこなせる性能を擁している。
▼コンパクトな筐体に充実したインターフェースを搭載。
筐体には計2基のスピーカー(デュアルスピーカー)を内蔵。
ストレージは64GBを用意。必要に応じてマイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張も可能だ。
通信規格はWi-FiとBluetoothに対応。デュアルnano SIMカードの挿入にも対応しており、4G LTE通信を行うことも可能。
前面・背面にはそれぞれ2メガピクセル・5メガピクセルのカメラが内蔵。テレワークやオンライン授業用デバイスとしても活用できるだろう。
▼大容量6,200mAhバッテリーを内蔵。外出先でも長時間の連続使用が可能だ。
仕事からウェブサイト閲覧、動画視聴用途にまで活用できる、汎用性の高い1万円台の格安Androidタブレットだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- 説明書
- 電源アダプタ(未使用)
- カードスロット開閉用ピン
▼タブレットの外観。10.1インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面には2メガピクセルのフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。高級感はないがシッカリとした造り。
▼背面には5MPのリアカメラが内蔵。
▼241×160×8.3mm、約505.6gのコンパクトな筐体。
▼厚みは8.3mmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部にはカードスロットおよび3.5mmオーディオジャックが用意。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、デュアルnano SIMカード、もしくはマイクロSDカードの挿入が可能だ。
▼下部にはデュアルスピーカーが内蔵。
▼左側面には電源ボタン、音量調節ボタン、Type-Cポートが用意。
▼右側面には特に何もない。
このように、コンパクトかつ薄型な筐体に、必要最低限のポート類が集約されたインターフェースとなっている。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
続きを見る
結果として、約15.7万点のスコアを記録した。
一般的なタブレット用途に用いる分には、十分に実用的な性能のモデルだと言える。
ただし、重めのゲームアプリ等をスムーズに動かすほどのパフォーマンスは期待できないだろう。
一般的なタブレット用途はスムーズにこなせる
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが素早く表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
▼FHD+解像度ディスプレイのおかげで、細かな文字まで鮮明に描画され読みやすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色は良好。
▼映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
スピーカー性能はイマイチ
本機のスピーカー品質について確認してみた。
計2基のスピーカー(デュアルスピーカー)を内蔵していることもあり、音圧はそこそこ強めであった。
中~高音域に関しては明瞭に出力される一方で、低音に関してはつぶれてしまっていた。サウンドに立体感もない。
音質は悪くはないが、それほど良いとも言えない、といったところだろう。満足度の高いサウンドを楽しみたい場合は、イヤホンの利用をオススメする。
カメラ性能もイマイチ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
ただし、発色に関しては薄い印象を受けた。画質も良いとは言えず、そこまで期待しない方が良い。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても画質は良いとは言えず、色合いも薄く感じられた。
撮影画像にもなんとなくボヤケた感じがあり、記念撮影などには向かないだろう。あくまでちょっとした映像記録用として利用すると良いかもしれない。
以上の通り、内蔵カメラの品質に関してはイマイチと言わざるを得ない。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼カクつきもなく、スムーズに移動可能。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『標準』までしか選択できなかった。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼ただし画質に期待してはいけない。
▼10.1インチディスプレイは、遠方を索敵するには十分な大きさだ。
標準グラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』レベルのゲームアプリはきつい
一方で、『原神』などの処理の重いゲームアプリもプレイしてみたが、画質設定を最低に落とした場合でもフレームレートが激しく低下し、まともに遊べるレベルではなかった。
さすがに『原神』レベルのゲームは動作がキツく、『PUBG』や『マインクラフト』あたりが限界だと思われる。
バッテリーの持ちは5~6時間程度
本製品は6,200mAhの大容量バッテリーを内蔵しているが、バッテリーの持ちはウェブブラウザを連続利用した場合、約5~6時間程度であった。
普通に利用する分には、丸1日は連続して使用し続けられるだろう。ただし、バッテリー容量に対して持続時間が短いように感じられる。
『N-one Npad air』のまとめ
今回紹介した『N-one Npad air』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- リーズナブルな価格
- コンパクトかつ軽量な筐体
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- 画質を妥協すれば、ゲームアプリもある程度快適に遊べる
- 3.5mmオーディオジャックを搭載
- デュアルnano SIMカード挿入に対応
悪かった点
- スピーカー品質はいまいち
- カメラ性能もいまいち
- バッテリーの持ちが、容量に対して短め
以上の通り、1万円台タブレットとしては実用的な性能を発揮するモデルとなっている。
基本性能が優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBGクラスのゲームアプリでも設定を調節することでそこそこスムーズに動作した。一方で、原神レベルのゲームアプリに関してはさすがにスペック不足であった。
デュアルスピーカーに関して、中~高音に関しては響く一方で低音は潰れてしまっており、そこまでの品質を期待しない方が良いだろう。
カメラ性能もそこそこレベル。フロントカメラの発色が弱い点は気になるが、ウェブ会議やオンライン授業用として十分活用できるレベルだろう。しかし、旅行時などに記念撮影用カメラとして使用するには心もとない画質だ。
何はともあれ、1万円台の価格帯で使い物になる性能のタブレットを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。
▼こちらの記事もオススメ
-
『TECLAST P20S』レビュー | 1万円台で実用的な性能のAndroid12タブレット
リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などが盛んに行われるようになってきた昨今では、タブレット端末の需要が高まっている。 特に1~3万円台で購入できる "格安タブレット" と呼ばれるリーズナブルな ...
続きを見る
-
『Teclast T40 Plus』レビュー | AnTuTu23万点超えの高性能な格安タブレット
以前の記事で、AnTuTu21万点超えの高パフォーマンスを発揮するおすすめのタブレットとして『Teclast M40』を紹介した。 ▼高コスパAndroidタブレット『Teclast M40』 今回は ...
続きを見る