世界市場、特にヨーロッパ、アフリカ、アジアで多くのモバイルデバイスをリリースしてきたBlackviewの姉妹ブランドであるOSCALは、2023年1月に同ブランドの最新タブレット『Oscal Pad 10』を発売した。
Android12準拠の独自OSを搭載。SoCにはUNISOC T606を採用し、8GB RAMを搭載、フルHD解像度に対応するなど、ミドルレンジモデルのタブレットとなっている。
今回は提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
スリム&軽量ボディで実用的な性能の格安タブレット
今回紹介する『Oscal Pad 10』は、スリム&軽量ボディで実用的な性能を実現した、格安Androidタブレットだ。
ブランド | Blackview |
モデル名 | Oscal Pad 10 |
ディスプレイサイズ | 10.1インチ |
解像度 | 1,920 x 1,200(FHD+) |
リフレッシュレート | 不明 |
OS | Doke OS 3.0(Android 12ベース) |
CPU(SoC) | UNISOC T606 オクタコアプロセッサー |
RAM | 8GB(最大6GBの仮想RAM拡張に対応) |
ストレージ | 128GB |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
SIMカード | デュアルnano SIM対応 ※スロット1はマイクロSDカードと排他 |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, LTE, GPS |
搭載カメラ | フロント:8MP リア:13MP |
バッテリー容量 | 6,580mAh(18W高速充電対応) |
本体サイズ | 241.3 × 160 × 8.9 mm |
本体重量 | 約536g |
『Oscal Pad 10』は、241.3 × 160 × 8.9 mm、約536gの軽量かつ薄型の筐体に、10.1インチIPSディスプレイを搭載したAndroidタブレットだ。
▼コンパクトな筐体に充実したインターフェース構成。
ディスプレイの解像度は1,920 x 1,200(FHD+)に対応しており、OSはAndroid12準拠のDoke OS 3.0を搭載。鮮明で滑らかな映像を楽しむことが出来る。
スピーカーは2基内蔵。メディア視聴目的でタブレットを探している方でも満足できる映像体験を提供する。
CPU(SoC)にはUNISOC T606 オクタコアプロセッサーを、RAMは8GBを採用。一般的なタブレット用途は問題なくスムーズにこなせるだけの性能を擁している。
▼RAMは最大14GBまでの拡張が可能。
内蔵ストレージとして128GBが用意。カードスロットを備えており、マイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張が可能だ。
通信規格はWi-Fi, Bluetooth, LTE, GPSに対応。デュアルnanoSIMカードの挿入に対応しており、外出先でも4Gモバイル通信を行うことが出来る。
前面には8メガピクセルのフロントカメラを、背面には13メガピクセルのリアカメラを内蔵しており、風景撮影からテレワーク、オンライン授業などの用途にも活用可能だ。
バッテリー容量は6,580mAhと大きめであり、長時間の連続使用が可能。18W高速充電にも対応するなど、利便性に優れたタブレットとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
- カードスロット開閉用ピン
- ガラス保護フィルム
▼タブレットの外観。10.1インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には8MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には13MPリアカメラを内蔵。
▼241.3 × 160 × 8.9 mm、約536gのコンパクトな筐体。
▼厚みは8.9mmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼左側面には電源ボタン、音量調節ボタン、Type-Cポートが用意。
▼上部にはカードスロットと3.5mmオーディオジャックが用意。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、nanoSIMカードやマイクロSDカードを挿入することが出来る。
▼右側面には特に何もない。
▼下部には2基のスピーカーが内蔵。
このように、コンパクトかつ薄型な筐体に、必要最低限のポート類が集約されたインターフェースとなっている。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約23.2万点のスコアを記録した。
一般的なタブレット用途に用いる分には、十分に実用的な性能のモデルだと言える。
ただし、重めのゲームアプリ等をスムーズに動かすほどのパフォーマンスは期待できないだろう。
一般的なタブレット用途はスムーズにこなせる
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが素早く表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
▼FHD+解像度ディスプレイのおかげで、細かな文字まで鮮明に描画され読みやすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色は良好。
実写映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
スピーカー性能はイマイチ
本機のスピーカー品質について確認してみた。
計2基のスピーカー(デュアルスピーカー)を内蔵していることもあり、音圧はそこそこ強めであった。
中~高音域に関しては明瞭に出力される一方で、低音に関してはつぶれてしまっていた。スピーカーの位置が片側に寄っているため、サウンドに立体感もない。
音質は悪くはないが、それほど良いとも言えない、といったところだろう。満足度の高いサウンドを楽しみたい場合は、イヤホンの利用をオススメする。
実用的なカメラ性能
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動くと多少の残像が発生するが、それでもウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
リアカメラに関しても、明瞭な写真を撮影できた。色合いも自然で、肉眼で見た場合に近い。
記念撮影用カメラとしては画質がやや心もとないが、映像記録用カメラとしては十分に実用的なレベルだと言えるだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼カクつきもなく、スムーズに移動可能。
処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択できた。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼画質もそこそこ良い。普通にプレイする分には支障のないレベルだと言える。
▼10.1インチディスプレイは、探索や索敵を行うには十分な大きさだ。
HDグラフィック設定ではビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定を抑えることである程度スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "低" に設定した場合、デバイス負荷は "やや高い" となるが、ゲーム自体はそこそこスムーズに遊ぶことが可能であった。
▼画質設定を "中" に設定した場合、さすがにフレームレート低下や描画遅延が顕著に発生し、スムーズなゲームプレイはできなかった。
画質設定を "低" に設定した場合でも、比較的満足度の高いビジュアルで原神を楽しめる。
多少のカクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではなかった。
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
タブレットをゲーミング用途でも利用したいと考えている方にも、オススメできるパフォーマンスとなっている。
大容量バッテリー内蔵
本製品は6,580mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
実際に使用してみたところ、動画視聴、ウェブブラウジング、少々のゲームアプリ起動などを日中に行ってみたが、2日間ほど(計10時間ほど)は充電なしでも利用し続けることが可能であった。
外出先に持参した場合、充電せずとも1日間は余裕でバッテリーがもつだろう。
『Oscal Pad 10』のまとめ
今回紹介した『Oscal Pad 10』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- リーズナブルな価格
- デュアルnanoSIMカード対応
- コンパクトかつ軽量な筐体
- 充実したパッケージ内容
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- 画質を妥協すれば、ゲームアプリもある程度快適に遊べる
- 長持ちする6,580mAh大容量バッテリー
悪かった点
- スピーカー品質はイマイチ
以上の通り、2万円台タブレットとしては実にすぐれた性能を発揮するモデルとなっている。
基本性能が優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神クラスのゲームアプリでも画質設定を調節することでそこそこスムーズに動作した。
カメラ性能もそこそこレベル。フロントカメラの発色が弱い点は気になるが、ウェブ会議やオンライン授業用として十分活用できるレベルだろう。
そして何よりバッテリーの持ちが良く、普通にウェブブラウジングなどに使用している分には、まる1日充電しなくても大丈夫であった。デュアルnanoSIMカードの挿入に対応している点もあって、外出先でタブレットを使用したい方にも適していると言える。
ただし、デュアルスピーカーに関しては品質がイマイチであり、満足度の高い音は期待できないだろう。3.5mmオーディオジャックが用意されているため、外付けスピーカーやイヤホンの使用をオススメしたい。
何はともあれ、2万円台の価格帯で使い物になる性能のタブレットを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。
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