世界市場、特にヨーロッパ、アフリカ、アジアで多くのモバイルデバイスをリリースしてきたBlackviewの姉妹ブランドであるOSCALは、2023年5月に同ブランドの最新スマートフォン『Oscal C70』をリリースした。
Android12準拠の独自OSを搭載。SoCにはUnisoc Tiger T606 オクタコアプロセッサーを採用し、6GB RAMを搭載、HD+解像度に対応するなど、ミドルレンジモデルのスマホとなっている。
今回は提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
1万円台で実用的な性能の格安スマホ
今回紹介する『Oscal C70』は、1万円台というリーズナブルな価格に対して、実用的な性能を発揮するミドルレンジの格安スマートフォンだ。
ブランド | Oscal |
モデル名 | Oscal C70 |
カラー | ブルー, グリーン, グレー |
OS | Doke OS 3.1(Android12ベース) |
CPU(SoC) | UNISOC T606 1.6Ghz オクタコアプロセッサー |
GPU | Mali-G57 |
ディスプレイ | 6.6インチ液晶, 20:9 |
解像度 | 1612×720(HD+) |
リフレッシュレート | 最高90Hz |
RAM | 6GB(最大4GBの拡張が可能) |
ストレージ | 128GB |
前面カメラ | 8MP |
背面カメラ | 50MP + 0.3MP |
対応通信規格 | Bluetooth, Wi-Fi, GPS, 4GLTE 4G FDD:B1/B3/B7/B8/B20 TDD:B40 3G WCDMA:B1/B8 3G GSM:850/900/1800/1900 |
マイクロSDカード | 対応(最大2TBまで) |
SIMカード | デュアルnano SIM対応 |
認証方式 | 指紋認証, 顔認証 |
バッテリー容量 | 5,180mAh(18W急速充電対応) |
本体サイズ | 163.2 × 75.2 × 8.75 mm |
本体重量 | 約192g |
163.2 × 75.2 × 8.75 mm、約192gという軽量かつコンパクトな筐体サイズで、メイン・サブスマホの両方に適した利便性の高さを実現している。
カメラによる顔認証に加えて、電源ボタンによる指紋認証にも対応。
6.6インチディスプレイの解像度は1612×720(HD+)、リフレッシュレートは最高90Hzに対応。ウェブブラウジングや動画視聴、ゲーミングにおいて、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
CPU(SoC)にはUnisoc T606 オクタコアプロセッサーを、RAMは6GB搭載しており、+4GBまでのRAM拡張にも対応。大抵の作業を快適にこなせる性能を擁している。
ストレージは128GBを用意。マイクロSDカードの挿入に対応しており、最大2TBの拡張が可能だ。
通信規格はBluetooth、Wi-Fiをはじめ、デュアルnanoSIMカードの挿入に対応。国内の主要バンドによる4G LTE通信を行うことが出来る。5G通信には非対応。
筐体前面には8メガピクセルのフロントカメラを、背面には50MPメインカメラ+0.3MPカメラを搭載しており、旅行先での記念撮影はもちろん、オンライン授業やウェブ会議などの用途にも活用できるカメラ品質である。
5,180mAh大容量バッテリーを搭載しており、長時間の利用も可能だ。18W急速充電にも対応しており、わずかな充電時間でバッテリーを回復させることができる。
このように、1万円台のミドルレンジモデルの中でも、格段に実用性とコスパに優れたスマホとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートフォン本体
- スマホケース
- ガラス保護フィルム
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプター
- USB Type-Cケーブル
- カードスロット開閉用ピン
▼スマホの外観。6.6インチディスプレイを搭載した、シンプルかつスタイリッシュなデザイン。
▼前面中央には8MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には50MP+0.3MPの2眼構成カメラを搭載。
▼背面素材は革製で汚れが目立ちづらく手触りも良好。鈍い光沢が見られ、そこそこの高級感もある。
▼163.2 × 75.2 × 8.75 mmの筐体サイズはちょうど手に馴染む大きさであり、手触りも良く持ちやすい。
▼本体重量は約192g。本体サイズに対して軽く設計されている。
▼厚みは8.75mmと薄く、カメラ部分も邪魔に感じないため、ズボンのポケットなどに入れても邪魔に感じないだろう。
続いて、インターフェースについて紹介していく。
▼本体右側面。電源ボタン、音量調整ボタンが搭載。電源ボタンは指紋認証機能に対応している。
指紋認証の精度は良く、登録した指を電源ボタンに少しかざすだけで、パッとロックが解除される。
▼左側面にはカードスロットが用意。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、デュアルnano SIMカードおよびマイクロSDカードの挿入が可能。
▼ワイモバイルのSIMカードを挿入してみたが、通話など問題なく行うことが出来た。
マイクロSDカードは最大2TBまでの容量拡張に対応している。
▼上部には特に何もない。
▼下部には3.5mmオーディオジャック、Type-Cポート、スピーカー1基が内蔵。
このように、全体的に必要最低限のインターフェースのみが搭載された、シンプルでスタイリッシュな印象を受けるデザインとなっている。
スマホケースが付属
なお、本製品にはスマホケースが付属している。
▼装着した様子。
ケースの品質は最低限レベルだが、メインケースを購入するまでの応急用としては機能するだろう。ガラス保護フィルムとケースが付属するおかげで、購入後すぐにスマホを本格利用できる点は嬉しい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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結果として、約23万点超えのスコアを記録することが出来た。
この価格帯のスマホとしては、かなり頑張ったスコア結果であると言える。
ウェブブラウジングや動画視聴はもちろん、大抵の作業を快適にこなせるだけの性能だ。
仕事や動画視聴、ゲーミング用のスマホを探している方にもオススメできるモデルである。GPUスコアも十分に高いため、『原神』など処理の重い3Dゲームアプリでも、設定を抑えることである程度スムーズに動作するだろう。
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
HD+・90Hzの美しく滑らかな描画
本機のディスプレイは 1612×720 (HD+)解像度、最高90Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示され見やすい。ページスクロールもなめらかで心地よい。
▼HD+解像度ディスプレイの深みのある色合いが綺麗で、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
▼90Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は滑らかで、ストレスなく操作できる。
スマホでゲーミングや映像視聴をメインに行う方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
大抵の作業を快適にこなせる性能
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
▼高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼アニメから実写映画まで、満足度の高いカラフルな映像体験が可能。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
サウンド品質はイマイチ
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
本製品は下部にスピーカーを1基内蔵しているのみだが、低音こそ響きが悪いものの、中~高音域に関しては明瞭に響くため、映画やアニメ視聴時において、セリフを聞き取る分には全く問題ないだろう。
ただし音に立体感はなく、音圧も弱い。音質に関しても、正直良いとは言えない。
迫力のあるサウンドを楽しみたい場合は、途イヤホン等の利用をオススメする。
実用的なフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議や授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
上画像を見ても分かる通り、近景に関してはクリアに撮影することができた。ただし5倍以上のズーム撮影時は流石に画質が悪くなる。
それでも、旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質だと言える。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』までを選択することが出来た。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。90Hz高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きが滑らかに描画される。
スマホゲーを楽しみたい方でも、そこそこ満足度の高い体験が可能だろう。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作を実現することが出来るだろう。
以上の通り、『PUBG』や『マインクラフト』レベルのゲームアプリであれば、ほとんど問題なく遊べることが確認できた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定さえ調整すればスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "低" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼さすがに画質設定を中以上に上げると顕著なフレームレート低下が発生した。
低画質でも十分に綺麗な映像でゲームを楽しむことが可能だ。
中画質以上の設定ではフレームレート低下が生じまともなプレイは難しいが、低画質であれば、激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。
以上の通り、ゲーミング用途にもある程度活用できるほどのパフォーマンスを発揮するスマホとなっている。
長持ちするバッテリー
本製品には5,180mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、一般的なスマホと比べても長い時間連続して利用することが可能となっている。
実際に満充電の状態から3時間ほどゲームアプリを連続して遊んでみたところ、30%ほどしかバッテリーが減っていなかった。
普通にスマホを利用する分には、1~2日ほど充電ケーブルに接続しなくても問題ないだろう。また、18W高速充電対応のおかげで、短時間であっという間にバッテリーを回復できる点も嬉しい。
『Oscal C70』のまとめ
今回紹介した『Oscal C70』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 軽量かつコンパクトな筐体
- スタイリッシュで若干の高級感もあるデザイン
- リーズナブルな価格に対して実用的なスペック構成
- 大抵の作業を快適にこなせる性能
- 指紋認証の精度は良好
- デュアルnanoSIMカードの挿入に対応
- 充実したパッケージ内容
悪かった点
- スピーカー性能はイマイチ
以上の通り、1万円台という価格帯に対して、全体的にバランスの取れたスペック構成となっており、実用性の高いスマートフォンであると言える。
デュアルnano SIMの挿入に対応しており、サブスマホとして十分に活用できるだろう。
ディスプレイの発色はカラフルで美しく、ウェブブラウジングからゲームプレイ、動画視聴まで満足度の高い体験が可能であった。カメラはフロント・リアのいずれに関しても優れており、記念撮影、オンライン通話など幅広い用途に活用できだろう。
そして何よりパッケージ内容が充実しており、製品購入後すぐに本格的なスマホ利用を開始できる点も嬉しい。
1万円台の価格帯で使えるスペックのスマホを探しているのであれば、間違いなく選択肢の1つに入れて良いだろう。
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