数多くのタブレット端末をリリースしてきたGOOGEE社は、同ブランドの最新タブレット端末である『DOOGEE T10S』を2023年7月にリリースした。
2022年にリリースされた『DOOGEE T10』の上位互換モデルとなる。
10.1インチ型のAndroid13タブレットであり、Unisoc Tiger T606 オクタコアプロセッサーを搭載、最大11GBまで拡張可能なLPDDR4X RAMを搭載するなど、2万円前後の価格に対して優れたパフォーマンスを発揮する高コスパな格安タブレットとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
Widevine L1対応の格安Androidタブレット
今回紹介する『DOOGEE T10S』は、10.1インチディスプレイを搭載した実用的な性能の格安Androidタブレットだ。
ブランド | DOOGEE |
モデル名 | DOOGEE T10S |
ディスプレイサイズ | 10.1インチ IPS |
解像度 | 1920 x 1200(FHD+) |
Widevine | L1サポート |
OS | Android 13 |
CPU(SoC) | Unisoc Tiger T606 オクタコアプロセッサー |
RAM | 6GB LPDDR4X(最大11GBまで拡張可能) |
ストレージ | 128GB |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
SIMカード | デュアルnano SIM対応 |
バッテリー容量 | 6,600mAh |
スピーカー | デュアルスピーカー |
搭載カメラ | フロント:5MP リア:8MP |
対応通信規格 | デュアルバンドWi-Fi, Bluetooth, GPS, 4G LTE |
対応バンド | GSM: B2/3/5/8 WCDMA: B1/2/4/5/8 FDD: 1/3/5/7/8/20 TDD: B34/38/39/40/41 FDD: B1/2/3/4/5/7/8/12/17/20/25/26/28A/28B/66 |
本体サイズ | 約563g |
厚み | 8.4mm |
CPUには "Unisoc Tiger T606 オクタコアプロセッサー" を採用しており、6GB LPDDR4X RAM(メモリ)を搭載。大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。なお、RAMは最大11GBまで拡張可能。
10.1インチディスプレイは1920 x 1200(FHD+)解像度に対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
WidevineはL1をサポートしており、ネットフリックスなどの動画サイトにおいて高解像度の映像を楽しめる。
ストレージは128GBを用意。多くのデータやアプリを保存しておくことができ、必要に応じてマイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張も可能だ。
通信規格はデュアルバンドWi-FiとBluetoothに対応。またデュアルnano SIMカードの挿入にも対応しており、GPSやLTE通信を利用することも出来る。
バッテリー容量は満足度の高い6,600mAh。外出先でも長時間の利用が可能だ。18W急速充電にも対応している。
前面・背面にはそれぞれ5メガピクセル・8メガピクセルのカメラが内蔵。テレワークやオンライン授業用デバイスとしても活用できるだろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物一覧をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル
- 保証カード
▼タブレットの外観。10.1インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には5MPのフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には8MPのリアカメラが内蔵。
▼背面には鈍い光沢が見られ、サラサラした手触りで指紋などの汚れも付着しづらい。そこそこの高級感もある。
▼本体重量は約563gであり、長時間持ち続けても疲れづらい。
▼厚みは8.4ミリと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部には電源ボタン、音量調節ボタン、Type-Cポート、3.5mmイヤホンジャックが用意。
▼下部には特に何もない。
▼右側面にはカードスロットが用意。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、マイクロSDカードおよびnanoSIMカードを挿入することが可能だ。
▼左側面には2基のスピーカー(デュアルスピーカー)が内蔵。
このように、インターフェース自体はオーソドックスな構成だ。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
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スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約25万点のスコアを記録した。
2万円前後の価格帯のタブレットとしては、優れたスコア結果であると言える。
ウェブサイト閲覧から動画視聴はもちろん、大抵のゲームアプリもスムーズに動作するだろう。
一般的なタブレット用途は快適
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
▼FHD+解像度ディスプレイのおかげで、細かな文字まで読みやすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼4Kなど高画質の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色も良く、映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
▼なお、WidevineはL1をサポートしている。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
▼ちなみに、設定アプリより最大5GBまでの仮想RAM拡張を行うことが可能だ。
スピーカー性能はイマイチ
本機のスピーカー品質について確認してみた。
正直、音質に関してはイマイチといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関しては完全につぶれてしまっている。
また計2基のスピーカー(デュアルスピーカー)が筐体片側のみに搭載されているため、音の立体感が欠けている。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質には期待しない方がよいだろう。
実用的なフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラの画素数は5メガピクセルと低めではあるものの、撮影した写真は全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。遠景から近景まで、クリアで発色の良い写真を撮影することができた。
旅行時の記念撮影用としては心もとないが、映像記録用のカメラとしては十分に機能するだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できていた。
1時間ほどサバイバル生活を楽しんでみたが、一貫してスムーズな操作が可能であり、処理落ちなどでストレスを感じることも無かった。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
HDグラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
画質設定はデフォルトで "最低" に設定されている。
▼ "低" に上げるとデバイス負荷が高まるが、依然として快適なゲームプレイが可能であった。
▼ "中" 以上まで上げると、さすがにフレームレート低下が顕著に生じ、お世辞にも快適なパフォーマンスとは言えなかった。
▼ "低" 画質設定までであれば、激重ゲームアプリの『原神』でもある程度スムーズに遊ぶことができていた。
▼そこそこ満足度の高い画質で原神を遊べる。
以上の通り、マイクラやPUBGクラスのゲームアプリであれば、快適にプレイすることが可能であった。
また原神クラスの重いゲームアプリでも、画質設定を妥協することで、遊ぶこと自体は可能であった。
長持ちするバッテリー
本製品には6,600mAhのバッテリーが内蔵されている。
実際に100%の満充電状態から4~5時間ほどゲームアプリをプレイしてみたところ、まだ40%近い残量があった。
普通にウェブサイト閲覧などで利用する分には、10時間以上の連続稼働が可能となっている。
外出先でタブレットを利用したい方にも安心のバッテリー容量となっている。
専用スタイラスペンで直感的な描画が可能
なお、本製品は専用のスタイラスペンを用いることで、直感的な描画が可能となる。
▼専用スタイラスペン
▼内容物をすべて取り出した様子
▼スタイラスペンの外観。
スタイラスペンを利用することで、タブレット上のお絵かきアプリなどへ直接書き込んだり、メモ帳アプリに手書き調のメモを残すことができる。
正直、ペンの感度や入力精度は最低限レベルだが、普段紙に描いている場合と同様の、直感的な感覚でメモ書きを行うことが可能であった。
タブレットをちょっとしたメモ帳として利用したい場合にも役立つだろう。
『DOOGEE T10S』のまとめ
今回紹介した『DOOGEE T10S』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 薄型の筐体デザイン
- 指紋が付着しづらく、そこそこの高級感もある筐体素材
- 大抵のタブレット用途を快適にこなせる性能
- 発色の良いディスプレイ
- Widevine L1サポート
- ゲームアプリも設定次第でスムーズに動作
- 実用的なカメラ性能
- 3.5mmイヤホンジャックが用意
- リーズナブルな価格
悪かった点
- スピーカー性能はイマイチ
- 指紋認証に非対応
以上の通り、2万円前後のタブレットとしては優れたパフォーマンスのモデルとなっている。
基本性能が優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神などのゲームアプリも設定次第ではスムーズに遊ぶことが出来た。Widevine L1をサポートしているため、ネットフリックスなどの動画サイトにおいて高画質映像を楽しめる点も嬉しい。
カメラ性能も良く、ウェブ会議やオンライン授業用として十分活用できるレベルだと言える。
バッテリーの持ちも良く、普通にウェブブラウジングなどに使用している分には、丸1日充電しなくても大丈夫であった。
一方でスピーカー品質はイマイチのため、満足度の高いサウンドを求めているのであれば、3.5mmイヤホンジャック等を利用して外付けスピーカーの利用をオススメしたい。
何はともあれ、できるだけリーズナブルな価格で、使い物になる性能のタブレットを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。
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