新型コロナウイルスの影響により、自宅で仕事や授業を行う人々が増えてきた。
大型PCはスペースの邪魔になり、コストも高いため、中々購入に踏み出せない方もいるのではないだろうか。また一方で、小型PCは高価な割に性能がイマイチであり、実用性に欠けると考える方も多いだろう。
そこで今回は、リーズナブルな価格・省スペース性・実用的な性能の3点を満たしたオススメのミニPC『BMAX B6 Plus』について紹介したいと思う。
仕事から動画視聴まで実用的なパフォーマンスを発揮するミニPC
今回紹介する『BMAX B6 Plus』は、124.5 x 111.8 x 35.6mmという非常にコンパクトな筐体サイズにもかかわらず、Intel Core i3-1000NG4搭載の実用的なパフォーマンスを発揮する小型デスクトップPCだ。
ブランド | BMAX |
型名 | BMAX B6 Plus |
OS | Windows 11 Pro (64bit) |
CPU | Intel Core i3-1000NG4 |
GPU | Intel Iris Plus Graphics |
RAM | 12GB DDR4 |
ストレージ | 512GB SSD(M.2 2280 SATA)※容量拡張に対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi 5(802.11a/b/g/n/ac/ax), Bluetooth4.2, 有線LAN |
インターフェース | 3.5mmイヤホンジャック USB Type-C USB3.0 Type-A x3 HDMI x2 有線LAN |
本体サイズ | 124.5 x 111.8 x 35.6mm |
124.5 x 111.8 x 35.6mmというコンパクトかつ軽量な筐体サイズとなっており、付属の金具を利用してモニター裏などへ取り付けたり、カバンに入れて外出先へ持ち運ぶ用途にも対応可能だ。
CPUにはIntel Core i3-1000NG4を採用。RAMを12GB搭載するなど充実したスペック構成となっており、リモートワークやテレワーク仕事はもちろん、YouTubeやネットフリックス等のメディア視聴用途にも適している。
ストレージは512GB SSDを用意。シンプルな内部構造は拡張性にも優れており、SSDの増設も可能だ。
コンパクトな筐体には充実のインターフェースが用意されており、一般的なデスクトップPCと遜色ない利便性を実現している。
グラフィック処理はオンボードだが、筐体のHDMIポート2つ&Type-Cポート1つを併用することで、3画面同時出力も可能だ。4K@60Hz出力にも対応する。
線LANポートを備えるほか、WiFi 5, Bluetooth 4.2の通信規格にも対応。
このように、手のひらに載るほどコンパクトな筐体サイズに対して、通常のタワー型デスクトップPCにも勝るとも劣らない、実用的なミニデスクトップPCとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物一覧をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- PC本体
- ユーザーマニュアル
- HDMIケーブル
- 電源アダプタ
- VESAマウント&ビス
▼マニュアルは日本語にも対応している。
▼付属のネジと金具を利用することで、モニター裏への取り付けが可能だ。
▼電源アダプタは手のひらサイズ。
▼PC本体の外観。シンプルかつスタイリッシュなデザイン。
▼124.5 x 111.8 x 35.6mmのコンパクトな筐体。片手でラクラク掴めるほど小さい。
▼厚みは約3.5cmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼背面の様子。四隅にゴム製の滑り止めが施されているほか、マウント取り付け用の穴が空いている。
続いて本体インターフェースについて紹介していく。
▼本体正面。画像左側から3.5mmオーディオジャック、USB Type-Cポート、USB3.0 Type-Aポート×2、電源ボタンが用意。
▼両側面には吸排気用の穴が空いている。
▼背面の様子。画像左からHDMIポート×2、USB3.0 Type-Aポート、LANポート、電源DCポートが用意。
以上の通り、限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっている。
HDMIポート2つとType-Cポート1つを利用することで、3画面同時出力も可能となっている。LANケーブルによる安定した有線接続が可能な点も嬉しい。
一般的なサイズのデスクトップと遜色ない利便性を実現していると言える。
ストレージの増設が可能
ドライバーで背面四隅のネジを緩めることで、フタを取り外せる。
▼内部の様子。
▼NVMe SSD増設用のスペースも用意されている。
拡張性に優れている点も、本製品のメリットの1つだ。
一般的な作業は問題なくこなせる性能
本製品をいくつかの用途で実際に使用して、パフォーマンスを確認してみた。
▼サイズが非常にコンパクトなため、デスク上に設置しても邪魔にならない。
▼マウスと並べると、筐体のコンパクトさが際立つ。
▼実際に接続した様子。電源アダプタはコンセント側に位置するため、PC周りはスッキリと収めることが可能だ。
今回のレビュー時にはウルトラワイドモニター(3440×1440:UWQHD解像度)に接続して利用した。
▼HDR出力にも対応している。
▼467GB分が使用可能領域となっている。
▼デバイスの仕様表
▼CrystalDiskMarkのベンチマークテスト結果。
まずは実際にいくつかのウェブサイトを閲覧し、動作を確認した。
画像の多いサイトから、Javascriptを多用した処理の重いサイトまで閲覧してみたが、いずれの場合においても、快適に閲覧することが可能であった。
▼ウルトラワイドモニターでスムーズなウェブブラウジングが可能。ページ読み込みからスクロールまでいたって快適だ。
▼高解像度出力で、細かな文字まで明瞭に描画される。
また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。
動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生された。
▼高画質設定(4K)でもスムーズに動作を再生できる。
また、エクセルやワードなど、Officeソフトを用いた作業を行ってみた。
作業用ソフトの動作も問題なく快適に行うことができており、スムーズな表計算・文字入力等が可能であった。
▼同時に複数ウィンドウを開いた状態での作業も問題なし。
以上の通り、デスクトップPCとしての一般的な用途(ウェブサイト閲覧・動画視聴・作業用ソフト使用)は概ね快適にこなせるだけの性能だと確認できた。
リモートワークやオンライン授業用にPC購入を検討している方にも、十分に満足度の高いパフォーマンスを提供するだろう。
ゲーミング性能について確認
続いて、ゲーミング性能についても確認してみた。
今回は試しに『ファイナルファンタジー14』のベンチマークテストを実施した。
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 標準品質(デスクトップPC)
- ウィンドウモード
- DirectX 11
上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア2270点、評価は "設定変更を推奨" であった。
デスクトップ用の最低設定まで落としてテストを実施したが、プレイには適さないという結果が得られた。
さすがにオンボードグラフィック処理では、FF14クラスのPCゲームを快適に遊ぶことは難しい。
軽めのブラウザゲーム程度であれば問題なく遊べるだろうが、本製品はあくまで仕事・作業用デバイスとして活用すると良いだろう。
優れた静音性
本製品の静音性は実に優れており、高負荷な作業を長時間続けた場合でも、ほとんど動作音が聞こえなかった。
▼耳を近づけると、かすかにフォーンという排気音が聞こえてくる程度。
レビュー時には重めの処理を実行するなどして、本製品を4時間ほど連続使用して、本体に負荷を与えてみたが、それでもファンの音は気になるほど大きくならなかった。
ただ、稼働中は筐体右側面から結構熱い風が吹き出てくる。
夏場などは、PC周辺の熱がこもらないように、設置場所に気を付けた方が良いだろう。
『BMAX B6 Plus』のまとめ
今回紹介した『BMAX B6 Plus』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトで軽量な筐体サイズ
- スタイリッシュなデザイン
- SSDの増設が可能
- 一般的な作業はスムーズにこなせる性能
- 優れた静音性
- 比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- ゲーミングには向かない
以上の通り、手のひらサイズのコンパクトな筐体に対して、実用的な性能を発揮する小型デスクトップPCとなっている。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、作業用ソフトを用いた仕事にも問題なく活用することが可能だ。筐体前後のインターフェースも充実しており、多くのデバイスを同時接続できるため実用的な構成であると言える。
一方でゲーミングは向いていないため、ゲーミングも楽しみたい方は注意した方が良い。
それでも、2万円前後というリーズナブルな価格に対して十分な性能を実現できていると感じた。拡張性にも優れており、SSD増設を行うことで、より快適なPC利用が可能となるだろう。
コンパクトなサイズ、リーズナブルな価格で実用的な性能を擁するミニPCを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。
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