数多くの人気スマートフォンを手掛けてきたAmazfit(アマズフィット)は、2023年7月に同ブランドの最新モデルとして『Amazfit Cheetah』を発売した。
1.39インチAMOLEDディスプレイ搭載の高性能スマートウォッチであり、運動計測から健康管理、スマホ通知連携機能を搭載。そして専用アプリ「Zepp」経由でバリエーション豊かなアプリを導入できるなど、拡張性にも優れたモデルとなっている。
特に「Zepp Coach ™2.0」や「オフラインマップ機能」といった機能を搭載しており、ランニングなどの屋外ワークアウトに用いるにはうってつけのスポーツウォッチでもある。
今回は本製品について、メーカーより提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ランナー向けの機能が充実したスポーツ特化型スマートウォッチ
今回紹介する『Amazfit Cheetah』は、軽量かつ高い耐久性のあるボディ、通気性のあるリキッドシリコンバンド、ランニング中も簡単に操作できる便利なクラウンとボタンを備えた、スポーツ特化型スマートウォッチだ。
ブランド | Amazfit(アマズフィット) |
モデル名 | Amazfit Cheetah(アマズフィット チーター) |
カラー | スピードスターグレー |
画面サイズ | 1.39インチ AMOLED |
解像度/PPI | 454x454 / 326ppi |
画面常時表示 | 対応 |
内蔵センサー | 健康:BioTracker™ PPG生体センサー(血中酸素レベル測定対応) 運動:地磁気センサー、気圧高度計、環境光センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー |
測位システム | 6衛星測位(GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSS、NAVIC) + 円偏波+デュアルバンド(L1+L5) |
通信規格 | Bluetooth 5.3 BLE |
防水規格 | 5ATM |
対応OS | Android 7.0 以上、 iOS 12.0 以上 |
対応アプリ | Zepp |
マイク | サポート |
スピーカー | 非搭載 |
内部ストレージ | 約2.3GB |
本体サイズ | 46.7 × 46.7 × 11.9mm |
本体重量 | 32g(バンド除く)/47g(バンド含む) |
タッチスクリーン | Panda強化ガラス、指紋防止コーティング |
ボディ素材 | 繊維強化ポリマー製ミドルフレーム |
バンド素材 | リキッドシリコン |
バンド幅 | 22mm |
対応手首サイズ | 150mm ~ 220mm |
バッテリー容量 | 440 mAh |
バッテリー持続期間 | 省電力モード:最大24日間 通常使用:最大14日間 ハード使用:最大7日間 |
46.7 × 46.7 × 11.9mmの筐体に1.39インチの大きめな円形ディスプレイを搭載。454x454解像度対応のディスプレイは見やすく、タッチ操作もしやすい。指紋防止コーティングの施されたPanda強化ガラスで構成されたディスプレイは、汚れにも強く常に綺麗な状態で装着できる。
通常の使用で最大14日間連続して利用することができるバッテリーを内蔵。いちいち充電残量を気にせずワークアウトに集中できる。
業界をリードするAmazfit独自のGPSテクノロジー技術(円偏波デュアルバンド&6衛星測位システム)で、高層ビルや高い木のある公園での運動コースも全て追跡可能。
Amazfit Cheetah向けにアップグレードされた「Zepp Coach」は、AIの力を活用し、ユーザーの現在のランニングレベル、目標とするレースの日付と距離、およびレースの目的に基づいて、ベストパフォーマンスに導くランニングプランを自動生成してくれる。
▼ーバートレーニングを避けるための休息や、適切なトレーニングのステップアップまで提案する。
また本製品は「オフラインマップ機能」に対応しており、Zeppアプリからエリアを検索し、周辺マップをウォッチへダウンロード可能。インポートしたルートと組み合わせることで、初めての地域でもどの順路をとるべきか、分かりやすいマップでスムーズなナビゲート機能を利用できる。
▼仲間とランニングコースを共有することも可能。
ランニングだけでなく、50以上のスポーツモード&8種類のスポーツを自動認識。アウトドアランニング、トレッドミル、トライアスロン、水泳、HIIT など、あらゆる種類のスポーツモードを用意している。
▼健康管理機能も充実。最新型センサーを搭載し、より正確なデータの取得が可能になった。
その他、スマホ通知、クイック返事(※Androidのみ対応)、天気、コンパス、気圧高度計、Alexa(日本語対応)、リモート撮影、会員カード(お気に入り店舗のショップカードのポイントコードなどをウォッチに追加)、TO-DOリスト、アラーム、スマホを探す、ポモドーロタイマー(集中時間と休憩時間を設定し、作業効率向上させる)など、実用性の高い多くの機能を豊富に搭載。
アプリストアから最新のアプリを自由にインストールすることも可能だ。
このように、日常生活から運動まで、幅広い場面で役立つ機能を豊富に搭載した高性能スマートウォッチとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートウォッチ本体
- ユーザーマニュアル
- 充電ケーブル
▼スマートウォッチ本体の外観。46.7 × 46.7 × 11.9mmの筐体に、1.39インチの大きめなタッチディスプレイが搭載されている。
▼真横から見た様子
▼右側面にはファンクションボタンと回転式クラウンが搭載。ボタンの機能は自由にカスタマイズ可能だ。
▼後ろから見た様子。バンドは柔軟で通気性に優れたリキッドシリコン素材で造られている。
▼バンドを展開した様子。どのような太さの手首でも装着できるようになっている。
▼裏面の手首にあたる部分には、装着者の生体情報を読み取る端子と、充電ポートが用意。
なお、バンド根本のレバーを引くことでバンドを取り外し、容易に交換できる。
マグネット式充電でバッテリーをあっという間に回復
本製品付属の充電ケーブルは、マグネット吸着式となっている。
充電の際は、スマートウォッチ背面のポートにケーブル端子を近づけるだけでカチッと磁石で吸着し、充電が開始される。
いちいち端子を手探りで探して接続する必要もないため、普段からストレスなく充電を開始出来る。
充電速度は非常に速く、バッテリー残量がゼロでも、2時間ほど給電を行うことで満充電まであっという間に回復させることが可能だ。
ちなみにバッテリー自体の持ちも良く、筆者の場合は1週間に1時間ほど充電を行うだけで支障なく利用できた。
いちいち頻繁にバッテリー残量を気にする必要が無い点もGOODだ。
公式アプリのインストールでスマホと同期
本製品の利用を開始する際は、スマートウォッチと連携したいスマホやタブレット端末へ、事前に公式アプリをインストールしておこう。
▼公式アプリ(iOS・Android対応)
側面のファンクションボタンを長押しするとスマートウォッチが起動し、ペアリングスタンバイ状態となる。
▼インターフェースは当然、日本語にも完全対応している。
アプリ(スマホ・タブレット端末)とのペアリングが完了すると、端末上でスマートウォッチの状態を確認したり、データの分析や機能のカスタマイズなどを行うことが可能となる。
▼本製品を使いこなすうえで必須のアプリなので、必ず初起動時にインストール&ペアリングしておこう。
快適な着け心地
本製品の装着感は実に快適であり、ベルトが手首へ柔軟にフィットする。
▼強めに締め付けた場合でも、皮膚との擦れなどはほとんど生じなかった。
▼どのような太さの手首にも柔軟にフィットする。
▼穴空きのリキッドシリコンバンドは通気性が良く、夏場やワークアウトに装着しても蒸れづらくなっている。
本体重量がバンドを含めて約47gと軽いため、長時間装着し続けても腕の疲れを生じなかった。
そして5ATMの防水規格で設計されているため、装着した状態で手洗いを行ったり、シャワーを浴びても故障することはない。
ただし温水はNGのため、風呂場やサウナ等での使用は避けよう。
このように、普段から自然な気分で装着し続けることが可能となっている。
Zepp OS搭載で非常に豊富な機能を利用可能
本製品には、一般的なスマートウォッチ以上に豊富な機能が用意されている。
▼ホーム画面から上下左右にスワイプすることで、各アプリや機能を利用可能。
▼現在地のリアルタイムの天候情報も確認できる。
ディスプレイ上に表示するウィジェットは、連携済みの公式アプリ上で自由にカスタマイズ可能だ。
ヘルスケア機能全般からアラーム、メッセージ&着信通知、天気予報、そのほか便利機能など、一般的なスマートウォッチで利用できるほとんどの機能が用意されている。
▼アプリと連携してAlexa(アレクサ)を利用可能。
▼外部スピーカーやイヤホンとBluetooth接続が可能。
▼音楽操作機能も搭載。スピーカー非搭載のためスタンドアローンでの再生はできないが、連携中のスマホの音楽に対し、再生/停止、音量調整、曲送り/戻しといった操作を行うことが出来る。
そして本製品はZepp OSを搭載しているため、アプリ上のストアから様々な機能を自由に追加することが出来る。
▼公式アプリストアから、豊富な機能を自由に追加可能。
ユニークな機能も用意されており、新しいものがどんどん更新されている。
▼今後も新機能が続々と更新されることが予想される。デフォルトで多機能なだけでなく、拡張性にも優れたスマートウォッチとなっている。
カスタマイズ可能なファンクションボタン&クラウン
ウォッチ側面の物理ボタンは、押した際の機能を、アプリから自由に変更することが出来る。
各機能へ瞬時にアクセル出来る便利なボタンなので、最も利用頻度の高い機能を割り当てておくと良いだろう。
なお、クラウンを回転させるとウォッチ上の表示をスクロールすることが可能だ。
バリエーション豊かな時計版
アプリから200種類を超える無料テーマをインストールすることで、スマートウォッチのホーム画面(時計盤)のデザインを自由に変更することも可能だ。
▼公式が配布するテーマを、オンライン上から無料でインストールすることが出来る。
クール系からビジネス系、デザイナーズ系まで幅広いバリエーションが用意されており、常に新しいテーマが更新されている。
▼デザイン性を重視するか、見やすさを重視するか、好みのテーマを適用しよう。
常時表示に対応
『Amazfit Cheetah』はディスプレイの常時表示に対応している。いちいちスマートバンドを持ち上げずとも時刻を確認することが可能だ。
各テーマごとに常時表示に対応する簡易表示が用意されており、バッテリー消耗を最低限に抑えることが出来るようになっている。
▼通常表示
▼簡易表示
簡易表示のため、バッテリー持続時間に与える影響も最小限に抑えられている。
いちいち腕を持ち上げずに時間を確認したい方は、常時表示をオンにしておくと良いだろう。
高度な健康管理が可能
本製品では、公式アプリと組み合わせることで高度な健康管理を行うことが出来る。
運動(ワークアウト)計測
本製品は150種類以上の運動(ワークアウト)の記録・計測に対応している。
▼メジャースポーツからマイナースポーツまで、豊富な種類のワークアウトに対応。
▼思いつく限りのアクティビティに対応している。5ATMの防水規格を擁しているため、マリンアクティビティの計測も可能。
運動終了後は、ワークアウトデータを保存し、スマートウォッチ上やアプリ上でいつでも過去の記録を閲覧することが出来る。
▼アプリ上では、GPS機能を利用したルートトラッキングなど、詳細なワークアウト情報を確認できる。
このように、自身がどの程度の運動を行ったかを詳細に確認できるようになっている。
記録として積み上げていくことで、今後のモチベーション維持にもつながるだろう。
▼なお、iOSの "ヘルスケアアプリ" と連動させて、データを同期することも可能だ。
健康モニタリング機能
本製品には健康モニタリング機能が備わっており、ストレス・睡眠・心拍数・血中酸素飽和濃度などの数値を24時間監視(トラッキング)し、データとして可視化・保存しておくことが出来る。
▼危険値を検出するとアラート(警告)を発する機能も搭載。
▼自身の健康状態を24時間自動的にモニタリング。
日々の健康状態が可視化されることで、体調管理を意識することができ、生活習慣を正すことで健康促進にもつながるだろう。
上記で紹介した以外にも、ストレス管理機能や、女性の方向けに生理周期の記録機能なども用意されている。
本製品を使いこなすことで、日々の健康習慣を改善・向上させることが出来るだろう。
Zepp Coach ™2.0でランニングプランを作成
Amazfit Cheetahシリーズ用にアップグレードされた「Zepp Coach ™2.0」は、 AI の力を利用して、ユーザーの目標に合わせた個別のランニングプランを提供する。
公式アプリからZeppコーチを起動し、自身に最適なランニングプランを作成してみた。
▼AIが様々な質問をしてくるので、順に答えていく。
回答が完了すると、AIが最終的なランニングプランを作成してくれる。
このように、AIの指示に従って回答していくことで、自身の身体状態と目標に最適なランニングプランを自動生成してもらうことが可能だ。
▼スマートウォッチ上でZeppコーチを起動することで、生成したプランを基に運動を開始できる。
むやみに運動するよりも、プランに従って規則正しい運動を行うことで、最短で目標を達成できるだろう。
ワークアウト中に地図を確認できる「オフラインマップ機能」
またAmazfit Cheetahシリーズには「オフラインマップ機能」が搭載されている。 ZEPPアプリを使って自分が取り込みたい地域のOSM地図ファイルをスマートウォッチ内に取り込むことで、屋外でのワークアウト中にリアルタイムで実際の地図を表示させることが可能だ。
まずアプリ上で、周辺地域のマップをダウンロードする。
そしてスマートウォッチ上でマップをインストールする。
これだけでマップの取り込みは完了だ。
あとは屋外ワークアウト中にGPS情報を取得することで、取り込んだ地図上に自身の位置・軌跡がリアルタイムで表示されるようになる。
▼通った跡は白線で表示される。
▼マップのズームイン/アウトも自由自在。
また、ナビゲーション機能と併せることで、初めての地域でも、どの順路を走れば良いかどうかを視覚的に把握できるようになる。
本格的に屋外ワークアウトを行いたい場合には役立つ機能だ。
通知連動機能がとても便利
スマートウォッチを利用している中で、個人的に最も重宝している機能が "スマホ通知連動" である。
これはスマホ上に通知された着信、メッセージ受信、その他SNSアプリ等のプッシュ通知を、スマートウォッチ上でも確認できる機能だ。
この機能を利用すると、音声着信はもちろん、メッセージ受信時に内容を確認することも可能となる。LINEやSkype、E-mailなど、メッセージアプリで届いたテキストの内容をディスプレイで確認することもできる。
▼大きな高解像度ディスプレイのおかげで、小さな文字まで明瞭に描画されて見やすい。
各種通知をスマートウォッチ上で確認できるため、スマホを出さずとも内容を把握することが出来るようになる。
▼通話に関しては、着信確認と通話OFFのみ行うことが可能。
各通知はバイブレーションで通知してくれるため、重要な着信やメッセージが届いた際にも、気付かずにとり逃してしまった!確認が遅れてしまった!といった事態を防ぐことが出来るだろう。
▼アプリごとに通知のON/OFFを切り替えることも可能。
実際に利用してみると、実に便利で重宝する機能だ。
『Amazfit Cheetah』のまとめ
今回紹介した『Amazfit Cheetah』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 軽量で快適な装着感
- 通気性の良いバンド
- 大きめで操作しやすいディスプレイ
- Zepp OS搭載で非常に充実した機能を利用可能
- 5ATMの高い防水規格に対応
- 24時間の健康モニタリング機能
- 長持ちするバッテリー
- ワークアウトに最適な「Zepp Coach ™2.0」や「オフラインマップ機能」を搭載
悪かった点
- 決済機能に非対応
- 通話機能に非対応
以上の通り、4万円台という価格にふさわしい、機能が非常に充実した高機能スマートウォッチとなっている。
血中酸素測定や睡眠モニタリング機能をはじめとした多くの健康管理ツールが用意されており、普段から自然と健康を意識出来るようになるだろう。何よりZepp OS搭載で、続々と配信される新機能を追加できるため、拡張性にも優れている。
バッテリーの持ちも良好で、よほどヘビーに利用しない場合は、充電なしで1週間以上利用し続けることが可能だ。
通気性の良い穴空きリキッドシリコンバンドのおかげで、夏場やワークアウト中でも汗で蒸れづらく、一般的なスマートウォッチと比べても不快感が軽減されている。
そして何より、「Zepp Coach ™2.0」や「オフラインマップ機能」といった便利機能が搭載されており、本格的に日々のワークアウトに取り組みたい方にとって嬉しいツールとなっている。
スポーツ特化型スマートウォッチを探している方は、ぜひ本製品を試してみてはいかがだろうか。
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