イヤホンを数多く手掛ける1MORE(ワンモア)は、同社の最新モデル『1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50』(以降、1MORE S50)の販売を開始した。Amazonおよび公式サイトにおける販売開始日は2023年9月15日(金)、通常販売価格は19,999円(税込)だ。
耳穴を塞がず音楽を楽しめる "オープンイヤー型" の完全ワイヤレスイヤホンであり、一般的なインナーイヤー型イヤホンと比べて、非常に快適な装着感を実現している。軽量な筐体にはピュアサウンドドライバーの内蔵された最先端の統合デュアル磁気回路メカニズムが搭載されており、感度を向上させ繊細な音のニュアンスを再現することに成功している。
今回、開発元の「1MORE INTERNATIONAL LIMITED」様よりサンプルを提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
高音質で快適な装着感を実現した、高性能オープンイヤー型ワイヤレスイヤホン
今回紹介する「1MORE S50」は、高音質で快適な装着感を実現した、高性能オープンイヤー型ワイヤレスイヤホンだ。
ブランド・メーカー | 1MORE(ワンモア) |
製品名 | 1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50 |
形式 | 耳掛け型(オープンイヤー) |
色 | グレー, シルバー |
接続方式 | 無線(Bluetooth 5.3) |
防水規格 | IPX7 |
搭載ドライバー | 1MOREピュアドライバー |
搭載マイク | 4 ENCマイク内蔵 |
充電 | USB-C充電、ワイヤレス充電 |
充電時間 | ・イヤホン本体:約80分 ・充電ケース:約90分 |
連続使用可能時間 | ・イヤホン単体:約11時間 ・充電ケース:約38時間 |
イヤホン重量 | 約10g |
総重量 | 約63g |
ケースバッテリーサイズ | 50.68×38.27×20.26mm |
耳穴を塞がないオープンイヤータイプのスポーツイヤホンであり、快適さとフィット感の完璧な融合を実現。圧倒的な快適性と、周囲の環境を把握できる認識性の高さを両立したモデルとなっている。
▼耳穴を塞がないオープンイヤー型モデルのため、外部の音を認識しつつ音楽を楽しめる。
▼独自のサウンドループを採用。耳穴を完全に塞ぐことなく、臨場感のあるサウンドを楽しめる。音漏れも最小限に抑えている。
イヤホン本体はタッチ操作に対応。イヤホン側面をタッチするだけで、様々な機能にアクセスできる。
IPX7等級の防水性能に対応しており、スポーツ時に汗をかいても、雨が降っても、水しぶきがかかっても、壊れづらいタフネスな設計がなされている。
小型かつ軽量な筐体には、最先端の統合デュアル磁気回路メカニズムが内蔵されており、感度を向上させ、繊細な音のニュアンスを再現することに成功している。さらに「ダイヤモンドライクカーボン製振動板」を採用することで、繊細なディテールを備えた、バランスの取れたサウンドを楽しめるようになっている。
そして4つの高性能MEMSマイクロフォンを内蔵しており、ハンズフリーでの通話に対応。さらにAIを搭載したディープニューラルネットワーク(DNN)アルゴリズムによって、人の声を正確に拾うことができ、周囲のノイズ(環境音)を最大30dB除去。これにより、イヤホン越しの快適なハンズフリー通話を楽しめる。
そして低消費電力設計となっており、一回の満充電で11時間の連続再生を実現。また持ち運びしやすい充電ケース付きで、ケースのバッテリーを含めると最大38時間は連続再生できる。長時間使い続けても充電切れの心配がいらないため、スポーツや旅行目的での利用にはうってつけだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- イヤホン本体
- 専用ポーチ
- 充電ケース
- Type-C充電ケーブル
- サウンドループ×3ペア(XS/S/L/XL)
▼専用ポーチが付属。イヤホン本体や付属品一式を収納して持ち運ぶことができる。
▼サイズの異なる予備サウンドループが付属。耳の大きさに応じて柔軟に調節可能だ。
▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応している。
チャージケース
製品には収納とイヤホンの充電器を兼ねたチャージケースが付属する。Type-Cケーブルによる有線充電とQiワイヤレス充電に対応。
▼手のひらに収まるほどのサイズ。
▼ポケットにも十分入る薄さ。
▼ケース上部側面には充電用Type-Cポートが搭載。
▼ケースのフタを開けた様子。
イヤホン本体
▼イヤホン本体はオーソドックスな耳掛けデザイン。
▼片耳約10gという軽さ。イヤホン側面にはタッチパネルが内蔵されている。
▼耳穴を塞がないデザイン。耳穴にあたる部分にスピーカー穴が用意されている。
「1MORE S30」との比較
以前紹介した、本製品の廉価版モデル「1MORE S30」との機能比較表は、以下の通りだ。
以上の通り「1MORE S50」の方が2倍ほど価格が高いぶん、連続使用時間が延長、ワイヤレス充電に対応、急速充電に対応するなどスペックが全体的に向上している。「1MORE S30」も間違いなく高コスパで優れたイヤホンだが、予算的に余裕のある方は「1MORE S50」の購入を検討しても良いだろう。
▼「1MORE S30」のレビュー記事はコチラ
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デバイスとの接続(ペアリング)方法
『1MORE S50』はBluetooth5.3によるワイヤレス接続に対応しており、接続(ペアリング)方法はいたってシンプルだ。
初回起動時は、イヤホンをケースに収納した状態でフタを開くだけで、ペアリングスタンバイ状態となる。
デバイス側で "1MORE Fit" が表示されるので、選択することで接続(ペアリング)が完了する。
これだけの手順で接続を完了できる。
次回以降は、ケースのフタを開くだけで自動的に接続されるようになるため、この手のデバイスの扱いが苦手な方でも、全く問題なく使用することができるだろう。
専用アプリのインストールを推奨
ちなみに、本製品にはiOS・Android対応の公式アプリ(無料)が用意されており、デバイスにインストールしておくことで様々な調節を行うことが可能だ。
▼公式アプリ『1MORE MUSIC』
▼アプリ画面。イヤホンの充電残量や接続状態、音質に関する各種パラメータの調節などを行うことが可能。
▼イヤホンタップ時に利用できる機能を自由にカスタマイズすることが出来る。
▼様々な機能を設定可能。個人的には、タッチ操作自体をOFFにする選択肢も欲しかったところだ。
▼カスタマイズEQ(イコライザー)からプリセットを選択して、音質を自分好みに調節できる。
▼初めて使用するイヤホンの部品をなじませて音質を良くする「スマートバーンイン」機能も用意。
そのほか、ゲーミング時にうってつけの「低遅延モード」や、実験的機能として「2台同時接続機能」なども用意されている。
アプリを利用して、柔軟な使い方が出来る点も本製品の魅力の1つだ。本製品を利用する際はアプリのインストールをオススメしたい。
非常に快適な装着感
実際にイヤホンを装着してみた。
ペアリング済みのイヤホンをケースから取り出し、両耳にかけるカタチで装着する。
▼耳の外側に沿ってスライドさせ、下画像のように着ける。
イヤホンは片耳10グラムほどしかなく、装着しても重さや不快感などは一切感じない。長時間装着し続けても耳が痛くなったり、疲れることは無かった。
サウンドループは耳穴を塞がず、軽く当たる程度の感触。インナーイヤー型イヤホンのような、耳穴を塞がれる不快感や圧迫感を感じることはなかった。
▼耳穴の上にイヤホンが軽く "当たる" 装着感のため、耳穴を完全に塞がず、装着した状態でも外部の声や音をシャットアウトしてしまうことはない。
IPX7等級の防水規格に対応していることもあり、激しい動きや発汗を伴う運動にもうってつけのイヤホンであると言える。
この快適さを一度味わうと、もはやオープンイヤー型のイヤホンを手放すことができなくなるだろう。
ただし、インナーイヤー型と比べると装着時の開放感が優れているぶん、安定感がやや欠けている感じがある。手が耳に当たると簡単にイヤホンが外れてしまうため、激しい動きを伴う運動などの際には、イヤホンが外れてしまうかもしれないので要注意だ。
奥行きのある優れた音質を実現
実際に本製品を使用して様々な楽曲を視聴してみたが、音質は非常に良好で、オープンイヤー型のワイヤレスイヤホンとは思えないほどのクオリティを実現出来ていると感じた。
低音こそ一般的なレベルだが、中~高音域に関しては、AirPodsなどの高価格帯モデルと比べても遜色ないほど、実にクリアなサウンドを実現できている。特にボーカル音の響きが良く、生歌に近い印象を受ける。ホワイトノイズ等も特になく、高音でも割れることはなかった。
そして驚いたのが、音漏れがほとんど気にならないという点だ。オープンイヤー型イヤホンの欠点として、インナーイヤー型イヤホンを比べて音が外部へ漏れやすいといった欠点が一般的に挙げられる。しかし本製品ではボリュームを大きめに設定しても、一般的なインナーイヤー型と同等かそれ以下の音漏れが生じるのみであり、特段気になるレベルではなかった。
▼外出先や周囲に人が居る環境でも安心して利用できるだろう。
また、本製品には4つの高性能MEMSマイクロフォンが内蔵されており、これ一台でハンズフリー通話を行うことが可能だ。インテリジェントノイズキャンセリング機能を備えており、通話中の環境音(ノイズ)を高度に除去し、クリアで聞き取りやすい通話を楽しめるようになっている。
実際にSkype通話時に利用してみたが、周囲のノイズをシャットアウトして使用者の声のみを明瞭に届けることが出来ていた。
ハンズフリーで様々な操作が可能
本製品では、両耳イヤホンの側面をタップすることで、様々な機能にアクセスできる。
前述した通り、タップ時の機能はアプリで自由にカスタマイズ可能だ。
これらの機能をうまく活用することで、より快適に本製品を活用できるだろう。
取り回しが楽
実際に『1MORE S50』を使用すると、取り回しが実に楽なことに気が付くだろう。
まずケースからイヤホンを取り出すと瞬時にペアリングされ、耳に装着する頃にはサウンドを出力する準備が完了している。ワイヤレスイヤホンによってはペアリングに時間のかかるタイプもあるが、本製品はその点でストレスに感じることは無い。
そして使い終わった際は、チャージケースに収納することでBluetooth接続が解除され、充電が行われる。
この流れが非常にシンプルでラクなため、日常の中でストレスなく自然に使用し続けることが可能だ。ユーザービリティに優れた設計が成されていると感じられた。
汗をかいたときの不快感がない
私は日課のランニングの時に、よく耳汗をかく。
その汗が耳穴とイヤホンのスピーカー部との間に入り込み、音が聞こえづらくなるという不快な経験をよくした。
しかし『1MORE S50』の場合は、そもそも耳の穴を塞がずに音楽を聴くことができるため、汗に関わるストレスはほぼゼロになった。
耳穴が解放されているのに音楽を楽しめるという感覚は、一度体験すると病みつきになること間違いなしだ。
長持ちするバッテリー
このサイズにしては、本製品の充電は比較的長持ちする部類だ。
イヤホン本体で約11時間、チャージケースを併用することで約38時間の使用が可能になり、外出先に2,3日持って行っても平気で充電が持続する。
実際に1週間ほど試用してみたが、1日に3~4時間程度使用する分には、1週間で1, 2回ほど充電を行うだけで事足りた。いちいち充電する手間を省くことが出来る点も嬉しい。
また、Type-Cケーブルによる急速充電に加えて、Qiワイヤレス充電にも対応している点がGOOD。とことん利便性に優れたイヤホンだといえる。
『1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50』のまとめ
今回紹介した『1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- スタイリッシュなデザイン
- 軽くて非常に快適な装着感
- 耳穴を塞がないオープンイヤー型デザイン
- IPX7等級の優れた防水性能
- 高品質サウンド
- オープンイヤー型なのに音漏れが気にならない
- 長持ちするバッテリー
- 有線急速充電&Qiワイヤレス充電に対応
- ペアリングが簡単(スムーズ)
- アプリでタッチ操作を自由にカスタマイズ可能
悪かった点
- 激しい動きを伴う運動の際は、イヤホンが外れてしまうかもしれない
以上の通り、非常に完成度の高いオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンとなっている。
リーズナブルな価格に対して音質が実に優れており、低音こそ響きは弱めだが、中~高音域に関しては満足度の高いサウンド体験が可能だ。今まで数多くの有線・無線タイプのイヤホンを試用してきたが、この価格帯でこれほどの音質を実現できているワイヤレスイヤホンは他に類を見ないレベルだと感じた。
バッテリー持続力も優れており、外出先でもケース携行で長時間の連続利用が可能。有線の急速充電&Qiワイヤレス充電にも対応しており、普段使いの利便性に優れている。
そして何より、耳穴を塞ぐことなく音楽を楽しめるこの便利さと快適さは、一度体験すると手放せなくなるだろう。IPX7等級の防水規格に対応しているため、発汗を伴うスポーツの際に装着するにはうってつけだ。
一般的なオープンイヤー型モデルの欠点である音漏れに関してもかなり克服できており、外出先でも音量を気にせず安心して利用できた。
同価格帯で品質の優れた完全ワイヤレス型のイヤホンを探している方には、是非オススメしたい一品だ。
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