世界市場、特にヨーロッパ、アフリカ、アジアで多くのモバイルデバイスをリリースしてきたBlackviewは、2023年11月、同社の最新タブレット『Blackview Tab 18』を新たに発売した。
2,000×1200(FHD+)解像度に対応した12インチの大型ディスプレイを搭載。「MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー」による優れたパフォーマンスにより、仕事や動画視聴、ゲーミングまで、幅広い用途に活用できるタブレットとなっている。
今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
12インチ大画面搭載、実用的な性能の高コスパAndroidタブレット
ブランド | Blackview |
モデル名 | Blackview Tab 18 |
カラー | グレー, グリーン, ブルー |
ディスプレイサイズ | 12インチ IPSディスプレイ |
解像度 | 2,000×1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 非公表 |
Widevine | L1サポート |
OS | DokeOS_P4.0(Android 13ベース) |
CPU | MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー |
RAM | 12GB LPDDR4X(最大24GBまでの拡張に対応) |
ストレージ | 256GB |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
SIMカード | デュアルnano SIM対応 |
バッテリー容量 | 8,800mAh(33W急速充電対応) |
スピーカー | Harman/Kardonクアッドスピーカー内蔵 |
搭載カメラ | フロント:8MP リア:16MP |
対応通信規格 | 2.4/5GHz Wi-Fi(IEEE802.11 a/b/g/n/ac), Bluetooth5.0, 4G LTE |
対応バンド | 2G Bands: B2/B3/B5/B8 3G Bands: B1/B8 4G Bands: FDD: B1/B3/B7/B8/B20/B19 B40 |
本体サイズ | 277.3×173.2×7.9mm |
本体重量 | 約632g |
Tab 18の12インチ大型ディスプレイは86.6%もの画面占有率を誇り、2,000×1200(FHD+)の高解像度に対応。映像視聴からゲーミングまで、満足度の高い映像体験を提供する。
さらにTÜV SÜDの低ブルーライト認証を取得しており、ブルーライトによる目への悪影響を低減。使用シーンに合わせて複数のアイ・コンフォートモードも用意されており、目に優しいタブレットとなっている。
また、快適な長時間視聴体験のために、Tab 18はWidevine L1認証を取得しており、Netflixなどのプラットフォームで1080P高画質設定のストリーミング再生が可能となっている。
ほかには、マルチウィンドウビューを使用してPCのような体験を提供するとともに、タスクをより早く・効率的にこなすための分割画面表示にも対応している。
別売りの「Bluetooth磁気キーボード」や、4096レベルの筆圧感知に対応した「Magnetic S Pen Gen 2」を使用することで、タブレットの活用の幅をさらに広げることができるだろう。
Tab 18はCPU(SoC)に「MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー」を搭載しており、12GB RAM(最大24GBまで拡張可能)を採用。内部ストレージは256GBを用意しているほか、マイクロSDカードの挿入で最大1TBまで拡張することが可能だ。
公式の発表値によると、AnTuTuベンチマークテストにおいて457,641点もの高スコアを記録したとのこと。
Tab 18はAndroid 13をベースとした最新のOS「DokeOS_P 4.0」を搭載しており、PCモード2.0、アップグレードされた分割画面機能、タスクバー、アップグレードされたノートアプリなど、主に効率性、デザイン、プライバシー、パフォーマンスに関するアップグレードが含まれている。
これにより、日常生活におけるタブレットの利便性をさらに高めることに成功している。
より没入感のあるオーディオ体験を提供するため、Tab 18には筐体両側に計4基のHarman Kardon®ボックススピーカーが搭載されている。Harman AudioEFX® 2.0によって調整されたリアルなサウンドエフェクトも備えており、シーンごとに全く異なったサウンド体験を楽しむことができる。
外出先での長時間使用を可能とするため、Tab 18は8,800mAhの大容量バッテリーを搭載しており、最大12時間の日常使用が可能で、33Wの急速充電にも対応している。
Tab 18は前面に8MP、背面に16MPのカメラを搭載しており、ビデオ通話から風景撮影までに対応できる。さらに、文書のスキャン、翻訳、オブジェクト認識などの機能を擁する「Smart Google Lens」に対応している。
そして「Blackview ArcSoft® 7.0アルゴリズム」により、写真クオリティは従来モデルと比べて15%改善。さまざまなシナリオに対応する複数のカメラモードも搭載されている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- SIMカードピン
- タブレットケース
▼タブレットの外観。12インチ大型ディスプレイ搭載のスタイリッシュな外観。
▼前面中央には8MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子
▼背面には16MPのリアカメラを内蔵。
▼本体重量は約632gとズッシリ感がある。
▼背面には鈍い光沢が見られ、サラサラした手触りで指紋などの汚れも付着しづらい。そこそこの高級感もある。
▼厚みは7.9mmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部の様子。2基のスピーカーが内蔵されている。
▼下部の様子。こちらにも2基のスピーカーが内蔵されているほか、Type-Cポートを搭載。
▼左側面の様子。
▼右側面の様子。電源ボタン、音量調節ボタン、カードスロットが用意。
▼電源ボタンは指紋認証に対応している。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、デュアルnanoSIMカードおよびマイクロSDカードの挿入が可能。
スムーズな指紋認証
上述した通り、本製品の電源ボタンは指紋認証に対応しており、登録した指でボタンに触れることで、瞬時にロックを解除できる。
▼スムーズな指紋認証
マスクを装着していたりすると認識されない顔認証よりも認証成功率が高いため、個人的には指紋認証に対応している点は嬉しい。
スタイラスペン・保護フィルム・タブレットケースが付属
本製品のパッケージにはタブレットケースが付属しており、購入後すぐに本格的なタブレット利用を開始できるようになっている。
▼実際に装着した様子
▼ケースを装着した状態でも厚みはそこまで変わらず、持ち運びには支障をきたさない。
▼ケースはディスプレイを保護できるだけでなく、簡易的なスタンドとしても機能する。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約41万点のスコアを記録した。
3万円台の価格帯の小型タブレットとしては、実に優れたスコア結果であると言える。
ウェブサイト閲覧から動画視聴はもちろん、ゲームアプリもある程度スムーズに動作するだろう。
一般的なタブレット用途は快適
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
▼2,000×1200(FHD+)解像度ディスプレイでは、細かな文字でも十分明瞭に描画された。
また、YouTubeなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼4Kなど高画質の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色も良く、映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
▼設定アプリより、色温度を調節することも可能。
WidevineはL1サポートであり、Amazon PrimeビデオやHulu、Disney+などにおいて、高画質設定の映像を楽しむことが可能だ。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
▼ちなみに、設定アプリより最大6GBの仮想RAM拡張が可能だ。
スピーカー性能はそこそこレベル
本機のスピーカー品質について確認してみた。
音質に関してはそこそこレベルといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関しては完全につぶれてしまっている。ただ、上下に計4基のスピーカーを内蔵していることもあり、音に多少の立体感はある。音圧も強めだ。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質には過度の期待はしない方が良いだろう。
PCモードに対応
本製品はPCモードに対応しており、Windowsのようなインターフェース配置でタブレットを利用できる。
▼PCモード利用時。
Bluetooth接続などで外付けキーボードと連携すれば、タブレットPCのような利用方法が可能となる。
タブレットでの作業効率を上げたい場合には、役立つ機能となっている。
ちなみに、タブレットにはデフォルトで幾つかの便利機能アプリがプリインストールされている。
実用的なフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラの画素数は5メガピクセルと低めではあるものの、撮影した写真は全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
旅行時の記念撮影用や、映像記録用のカメラとして十分に機能するだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できていた。
1時間ほどサバイバル生活を楽しんでみたが、一貫してスムーズな操作が可能であり、処理落ちなどでストレスを感じることも無かった。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
HDグラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
▼画質設定はデフォルトで "最低" に設定されている。
▼ "低" に上げるとデバイス負荷が高まるが、依然として快適なゲームプレイが可能であった。
▼ "中" 以上まで上げるとデバイス負荷が "非常に高い" となるが、それでも十分スムーズな動作でゲームを楽しめた。
本機で原神を快適にプレイしたいのであれば、中画質設定までが限界と言えるだろう。
▼ "中" 画質設定でも映像はそこそこ綺麗。激重ゲームアプリの『原神』でもある程度スムーズに遊ぶことができていた。
以上の通り、マイクラやPUBGクラスのゲームアプリであれば、快適にプレイすることが可能であった。
原神クラスの重いゲームアプリでもスムーズに動作した。
バッテリーの持ちは1~1.5日程度
本製品には8,800mAhのバッテリーが内蔵されている。実際にウェブサイト閲覧や動画視聴などに使用してみたが、12~15時間程度の連続ブレット利用が可能であった。
一般的な利用頻度であれば、1回の充電で1日~1.5日ほどはバッテリーを持続させることが可能だろう。
ただし、動画視聴やゲーミングを主目的にタブレットを利用する場合、長くもっても6~7時間程度のため、充電ケーブルを常に持ち歩いた方が良い。
『Blackview Tab 18』のまとめ
今回紹介した『Blackview Tab 18』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 迫力のある映像を楽しめる、12インチ大画面
- 指紋などの汚れが付着しづらく、そこそこの高級感もある筐体素材
- 大抵のタブレット用途を快適にこなせる性能
- 発色の良いディスプレイ
- Widevine L1サポート
- ゲームアプリもスムーズに動作
- 実用的なカメラ性能
- タブレットケースが付属
- スムーズな指紋認証
悪かった点
- 特になし
以上の通り、3万円台の格安タブレットとしては実に優れたパフォーマンスのモデルとなっている。
基本性能が優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神などのゲームアプリも設定次第ではスムーズに遊ぶことが出来た。Widevine L1をサポートしているため、Amazon PrimeビデオやHulu、Disney+などの動画サイトにおいて高画質映像を楽しめる点も嬉しい。
カメラ性能もそこそこ良く、ウェブ会議やオンライン授業用としても十分活用できるレベルだと言える。クアッドスピーカーの質は及第点だが、音に立体感があり音圧も強いため、ゲーミングや動画視聴時に迫力のあるサウンド体験が可能だ。
タブレットケースが付属しており、購入後すぐに持ち運べる点も嬉しい。
3万円台の比較的リーズナブルな価格で、実用的な性能のタブレットを求めている方には、現時点で最もオススメしたい一品だ。
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