世界市場で多くのモバイルデバイスをリリースしてきたN-oneは、同社の最新タブレット『N-one NPad Q』をリリースした
10インチ型のAndroidタブレットであり、MediaTek MT8183 オクタコアプロセッサーを搭載、最大12GBまで拡張可能なRAMを搭載するなど、1万円台の激安価格に対してそこそこ使える性能のモデルとなっている。
今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | N-ONE |
モデル名 | N-one NPad Q |
ディスプレイサイズ | 10インチ IPS |
解像度 | 1,280×800(HD+) |
OS | Android 13 |
CPU | MediaTek MT8183 オクタコアプロセッサー |
RAM | 6GB(最大6GBの仮想RAM拡張可能) |
ストレージ | 128GB |
SIMカード | 非対応 |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで拡張可能) |
対応通信規格 | 2.4G/5GデュアルバンドWi-Fi, Bluetooth5.0, GPS |
対応バンド | - |
スピーカー | 内蔵 |
搭載カメラ | フロント:5メガピクセル リア:13メガピクセル |
バッテリー容量 | 6,600mAh |
本体サイズ | 厚さ:8.2mm |
本体重量 | 約533g |
『N-one NPad Q』は、厚さ8.2 mm、約533gの軽量かつ薄型の筐体に、10インチIPSディスプレイを搭載したAndroidタブレットだ。
ディスプレイの解像度は1,280×800(HD+)に対応しており、OSはAndroid13を搭載。鮮明で滑らかな映像を楽しむことが出来る。スピーカー内蔵。
CPU(SoC)にはMediaTek MT8183 オクタコアプロセッサーを、RAMは6GBを採用。一般的なタブレット用途は問題なくスムーズにこなせるだけの性能を擁している。なお、最大6GBの仮想RAM拡張にも対応している。
内蔵ストレージとして128GBが用意。カードスロットを備えており、マイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張が可能だ。
通信規格はデュアルバンドWi-Fi(2.4G/5G), Bluetooth5.0, GPSに対応。一方でSIMカードの挿入には対応しておらず、モバイルデータ通信を行うことができない点に注意が必要だ。
前面には5メガピクセルのフロントカメラを、背面には13メガピクセルのリアカメラを内蔵しており、風景撮影からテレワーク、オンライン授業などの用途にも活用可能だ。
バッテリー容量は6,600mAhと大きめであり、長時間の連続使用が可能。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
▼タブレットの外観。10インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には5メガピクセルのフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には13メガピクセルのリアカメラを搭載。
▼厚さ:8.2 mm、約533gの持ちやすい筐体サイズ。
▼カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部にはカードスロット、Type-Cポート、3.5mmイヤホンジャックが用意。
▼カードスロットはピンで取り出す形式ではなく、カードをそのまま挿入するタイプ。最大1TBまでのマイクロSDカードに対応している。
▼下部の様子。
▼右側面には音量調節ボタン、電源ボタンが用意。
▼左側面にはスピーカーが内蔵。
このように、コンパクトかつ薄型な筐体に、必要最低限のポート類が集約されたインターフェースとなっている。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
続きを見る
結果として、約23.2万点のスコアを記録した。
1万円台のタブレットとしては優れたスコアであると言える。一般的なタブレット用途に用いる分には問題ないだろう。
一般的なタブレット用途はスムーズにこなせる
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが素早く表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
▼HD+解像度ディスプレイでも、細かな文字まで鮮明に描画され読みやすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色は良好。実写映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
WidevineはL3サポート。タブレット自体の解像度が1280×800(HD+)のため、当然と言えば当然か。
なお、設定より最大6GBの仮想RAM拡張が可能となっている。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
スピーカー品質はイマイチ
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
本製品は背面にスピーカーを1基内蔵しているのみであり、音圧は弱く、音に立体感も無い。
中~高音域こそある程度クリアに響くものの、低音はほとんど潰れてしまっていた。
音質に関してはイマイチと言わざるを得ないだろう。
迫力のあるサウンドを楽しみたい場合は、イヤホン等の利用をオススメする。
実用的なカメラ性能
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像はほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
リアカメラに関しても、明瞭な写真を撮影できた。色合いも自然で、肉眼で見た場合に近い。
記念撮影用カメラとしては画質がやや心もとないが、映像記録用カメラとしては十分に実用的なレベルだと言えるだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼カクつきもなく、処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択できた。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼画質もそこそこ良い。ディスプレイが大きいおかげで遠方も見やすく、普通にプレイする分には支障のないレベルだと言える。
HDグラフィック設定ではビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定を抑えることである程度スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "中" に設定した場合、デバイス負荷は "非常に高い" となり、プレイ中にカクつきやフレームレート低下が目立つようになる。
"中" 画質設定では、多少のカクつきやテクスチャの生成遅延等が生じるものの、そこそこスムーズなパフォーマンスで原神を楽しむことが出来た。
カクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではなかった。
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
タブレットをゲーミング用途でも利用したいと考えている方にも、オススメできるパフォーマンスとなっている。
大容量バッテリー内蔵
本製品は6,600mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
実際に使用してみたところ、動画視聴、ウェブブラウジング、少々のゲームアプリ起動などを日中に行ってみたが、2日間ほど(計12時間ほど)は充電なしでも利用し続けることが可能であった。
外出先に持参した場合、充電せずとも1日間は余裕でバッテリーがもつだろう。
『N-one NPad Q』のまとめ
今回紹介した『N-one NPad Q』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- リーズナブルな価格
- AnTuTuベンチマークテスト23万点超えのパフォーマンス
- 薄型な筐体
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- 画質を妥協すれば、原神レベルのゲームアプリもある程度快適に遊べる
- 長持ちする6,600mAh大容量バッテリー
悪かった点
- 指紋認証に非対応
- 解像度が低め
- スピーカー品質はイマイチ
- SIMカード非対応
以上の通り、1万円台の激安タブレットとしては優れた性能を発揮する高コスパモデルとなっている。
基本性能が優れており、AnTuTuベンチマークテスト23万点超えのパフォーマンスを誇っている。ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神クラスのゲームアプリでも画質設定を調節することでそこそこスムーズに動作した。
カメラ性能もそこそこレベル。フロントカメラの残像も気にならず滑らかに撮影できるため、ウェブ会議やオンライン授業用として十分活用できるレベルだろう。
そして何よりバッテリーの持ちが良く、普通にウェブブラウジングなどに使用している分には、まる1日充電しなくても大丈夫であった。
一方でスピーカー品質はイマイチだ。Bluetoothか3.5mmジャックを利用して、イヤホン等の利用をオススメしたい。また、SIMカード非対応端末のため、主にWi-Fi-環境のある自宅や施設内での利用が主となるだろう。
1万円台の価格帯で実用的なスペックのWi-Fiタブレットを求めている方は、本製品を選択肢の1つに入れても良いだろう。
▼こちらの記事もオススメ
-
『N-ONE NPad X』レビュー | 2万円台でAnTuTuベンチマーク38万点超えの高コスパAndroidタブレット
世界市場で多くのモバイルデバイスをリリースしてきたN-oneは、同社の最新タブレット『N-ONE NPad X』を発表。2023年6月よりAmazonをはじめ各種ネットショップにて販売を開始した。 【 ...
続きを見る
-
『N-one Npad Pro』レビュー | 実用的な性能の高コスパAndroidタブレット
世界市場で多くのモバイルデバイスをリリースしてきたN-oneは、同社の最新タブレット『N-one NPad Pro』を発表。2023年2月よりAmazonをはじめ各種ネットショップにて販売を開始した。 ...
続きを見る