数々の携帯ゲーム機をリリースしてきたANBERNIC社より、2024年1月の最新モデル『ANBERNIC RG35XX H』がリリースされた。
これは以前紹介した『Anbernic RG35xx』および『Anbernic RG35xx Plus』の横向き型モデルであり、昔懐かしのレトロゲームを遊ぶのにはうってつけの携帯ゲーム機だ。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | ANBERNIC |
製品名 | ANBERNIC RG35XX H |
カラー | ブラック/ホワイト/パープル |
OS | Linux |
ディスプレイサイズ | 3.5インチIPSスクリーン |
解像度 | 640×480 |
CPU | H700 quad-core ARM Cortex-A53,1.5GHz frequency |
RAM(メモリ) | 1GB LPDDR4X |
ストレージ | 64GB TF/Micro SD |
TF カード | TFカード拡張サポート 最大512GB |
対応通信規格 | 2.4/5G WIFI 802.11a/b/g/n/ac, Bluetooth 4.2 |
バッテリー容量 | 3,300mAh, 連続使用時間8時間可能 |
対応ゲーム | PSP.PS1,DC,NDS.ARCADE GBA.GBC.GB.SFC.FC.MAME,MD,.MD-CD, PCE,PCE-CD.NGPC SMS,WSCなど。ユーザーは関連するフォーマットのゲームを自分でダウンロード可能 |
スピーカー | デュアルスピーカー内蔵 |
本体サイズ | 14.5cm×6.9cm×1.6cm |
本体重量 | 約180g |
14.5cm×6.9cm×1.6cm、わずか約180gほどの軽量かつコンパクトな筐体に、3.5インチ IPSディスプレイを搭載。解像度は640×480に対応しており、カラフルで鮮明な映像を楽しむことが可能。
片手に収まるほどのコンパクトなポータブルデバイスとなっており、ポケットやカバンなどに入れてラクラク持ち運ぶことが出来るだろう。
3.5インチIPSディスプレイを搭載。640×480解像度に対応しており、鮮明で鮮やかな映像を楽しめる。タッチ操作には対応していない。
筐体の前後左右には充実したインターフェースを備えており、幅広いタイトルの操作に対応できるようになっている。サウンド出力用にはデュアルスピーカーを内蔵。
▼振動モーターも内蔵。
OSはLinuxを採用しており、CPUにはARM Cortex-A53を、RAM(メモリ)は1GB LPDDR4を搭載。PSPからプレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームまで快適に遊べる性能を擁している。
通信規格に関しては、デュアルバンドWi-FiおよびBluetooth 4.2に対応。通信マルチプレイを楽しむことも可能となっている。
▼外部映像出力に対応。ゲーミングパッドと接続することで、据え置きゲーム機のような体験を楽しめる。
また、MoonLight Streamingにも対応している。
そして3,300 mAhのバッテリーを内蔵しており、最大8時間程度の連続使用が可能。外出先でも充電残量を気にせずに利用しやすい設計だ。
コンパクトかつ軽量な筐体で、外出先や旅行先でのちょっとした空き時間にレトロゲームを遊ぶには最適な端末だと言える。
数世代前の懐かしいゲームを遊びたい方には、是非オススメしたいゲーム機である。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ANBERNIC RG35XX H本体
- 画面保護フィルム
- ユーザーマニュアル
- クリーニングシート
- USB TYpe-Cケーブル
▼ユーザーマニュアルは中国語・英語表記のみ。
▼ゲーム機本体。今回のレビュー時にはクリアパープル色を提供していただいた。
▼手のひらに収まるほどのサイズ。約180gと非常に軽く、ポケットに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼厚みは1.6cmと薄く、ポケット等に入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼ズボンのポケットにもラクラク入るサイズ。
▼ニンテンドースイッチLite(画像上)より一回り小さい。
続いてインターフェース構成について見ていく。
正面には充実した操作インターフェースが用意。幅広いタイトルの操作に対応可能だ。
▼左側にはセレクトボタン、十字キー、アナログスティックが用意。
▼右側にはスタートボタン、ABXYボタン、アナログスティックが用意。
▼右側面には電源ボタン、リセットボタンが用意。
▼左側面には音量調節ボタンが用意。
▼下部の様子。左右両側にスピーカーが内蔵(デュアルスピーカー)されているほか、中央に2つのカードスロットが用意。
▼上部の様子。
▼左側にはL1・L2ボタン、3.5mmオーディオジャック、OTGポート、HDMIポートが用意。
▼右側にはR1・R2ボタン、ファンクションボタン、OTGポート2が用意。
▼背面には、丁度指が当たる部分に滑り止めが施されている。
このように、コンパクトな筐体に必要なインターフェースがすべて詰め込まれた、洗練されたデザインとなっている。
本体の起動
右側面の電源ボタンを押すと、OSが起動する。
OSが起動するとメインメニューが表示される。アイコンが横並びになったシンプルなデザインであり、見やすくて操作しやすい。
▼言語は日本語にも変更可能。
そして「設定」より、本体の様々な調節を行うことができる。
▼豊富な設定項目が用意。
▼メインメニューの背景画面を変更可能。
▼各ボタン・キーのテスト機能も用意。
▼ボタンカスタマイズ機能も用意。
▼Wi-Fi接続でオンラインマルチプレイが可能になる。
▼メインメニューのアイコンも好みのものに変更可能。
ユーザーの用途に合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。本格的に利用を開始する前に色々とイジっておくと良いだろう。
実際にゲームをプレイ
実際にいくつかのゲームをプレイしてみた。
▼実際にプレイしている様子①
▼実際にプレイしている様子②
▼実際にプレイしている様子③
▼実際にプレイしている様子④
640×480解像度のIPSディスプレイで描画される映像の発色は良好で、満足度の高い映像品質でゲームを楽しむことが可能であった。
画面情報量の多いPSPあたりのタイトルでもプレイ中に支障に感じることはないだろう。
3Dゲームプレイ時に激しい動き(アクション)を伴う場面では、多少のフレームレート低下やカクつきを感じることはあった。しかし全体的にスムーズなパフォーマンスを実現しており、プレイステーション1などの3Dタイトルでも、スペック不足を感じることはほとんどなかった。
また、デュアルスピーカー内蔵のおかげで、音圧が強く迫力のあるサウンドを楽しめた。
個人的に各プラットフォームのタイトルをプレイした感覚では...
- スーファミやゲームボーイアドバンスなど:非常に快適
- PS1など:非常に快適
- PSPなど:普通に快適(場面によっては多少の処理落ちを感じることもある)
といった印象だ。PSPのタイトルまで比較的快適に動かせる点は素晴らしい。
また、各ボタンの操作感も良好で、終始快適なゲーミングが可能であった。
▼各ボタンを押した時の "ポチッ" という感覚が心地良い。
▼アナログスティックの感度も良く、激しい動きを伴うアクションゲームでもスムーズかつ正確な操作ができた。
▼R2・L2ボタンがやや隆起したデザインになっており、R1・L1ボタンに誤って触れるなどの誤操作を起こしづらくなっている。
▼なお、ゲーム中にメニューボタンを押すことで、ゲームの中断や再起動、中途セーブ、BIOSの起動などを行うことが出来る。
バッテリーも持ちも良好
本製品は3,300mAhのバッテリーを内蔵しており、連続8時間の稼働が可能であると謳っている。
実際に長時間使用してみたところ、満充電状態から7時間半ほど連続で遊ぶことができた。
外出先に持参しても、丸一日には十分にバッテリーが持続するだろう。
『ANBERNIC RG35XX H』のまとめ
今回紹介した『ANBERNIC RG35XX H』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 手に馴染むサイズ感
- 充実したインターフェース
- 発色の綺麗なIPSスクリーン
- PSPタイトルでも比較的スムーズに動作
- 心地よく反応性の良いボタン操作
- リーズナブルな価格
悪かった点
- 特になし
以上の通り、非常に完成度の高い、優れたパフォーマンスを発揮する携帯ゲーム機となっている。
筐体はコンパクトかつ軽量であり、ポケットやカバンなどに入れて外出先に持ち運んで遊ぶ用途にも十分適している。手に馴染むサイズ感とデザインのおかげで、長時間手に持ち続けて遊んでも疲れることは無かった。
基礎性能が優れており、PS1やPSP等の3Dタイトルでもスムーズに遊ぶことができていた。
レトロゲームを遊ぶためのデバイスを探している方にとって、現時点で最もオススメできる製品の1つだと言えるだろう。
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