数々の携帯ゲーム機をリリースしてきたANBERNIC社より、最新モデル『ANBERNIC RG28XX』がリリースされた。
ズボンのポケットに入るほどコンパクトな携帯ゲーム機であり、2.83インチ IPSスクリーンを搭載。解像度は640×480に対応しており、カラフルで鮮明な映像を楽しむことが可能だ。
今回、提携先より本製品(クリアブラック色)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | ANBERNIC |
製品名 | ANBERNIC RG28XX |
カラー | グレー/ベージュホワイト/クリアブラック/オレンジ |
OS | Linux |
ディスプレイサイズ | 2.83インチIPSスクリーン |
解像度 | 640×480 |
CPU | H700 quad-core ARM Cortex-A53,1.5GHz frequency |
GPU | Dual-core G31 MP2 |
RAM(メモリ) | 1GB LPDDR4X |
ストレージ | 64GB TF/Micro SD |
TF カード | TFカード拡張サポート 最大512GB |
対応通信規格 | 2.4G Wi-Fi |
バッテリー容量 | 3,100mAh, 連続使用時間8時間可能 |
対応ゲーム | PSP, PS1, DC, ARCADE, GBA, GBC, GB, SFC, FC, MAME, MD, MD-CD, PCE, PCE-CD, NGPC, sega32x, SMS, WSCなど多数 |
スピーカー | スピーカー内蔵 |
本体サイズ | 12.5×5.65×1.65cm |
本体重量 | 約125g |
12.5×5.65×1.65cm、わずか約125gの軽量かつコンパクトな筐体に、2.83インチ IPSディスプレイを搭載。解像度は640×480に対応しており、カラフルで鮮明な映像を楽しむことが可能だ。
片手に収まるほどのコンパクトなポータブルデバイスとなっており、ポケットやカバンなどに入れてラクラク持ち運ぶことが出来るだろう。
筐体の前後左右には充実したインターフェースを備えており、幅広いタイトルの操作に対応できるようになっている。サウンド出力用に高品質スピーカーを内蔵。
OSはLinuxを採用しており、CPUにはARM Cortex-A53を、RAM(メモリ)は1GB LPDDR4を搭載。PSPからプレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームまで快適に遊べる性能を擁している。
▼外部映像出力に対応。大きな画面で迫力のあるゲーミングを楽しめる。
そして3,100 mAhのバッテリーを内蔵しており、最大8時間程度の連続使用が可能。外出先でも充電残量を気にせずに利用しやすい設計だ。
コンパクトかつ軽量な筐体で、外出先や旅行先でのちょっとした空き時間にレトロゲームを遊ぶには最適な端末だと言える。
数世代前の懐かしいゲームを遊びたい方には、是非オススメしたいゲーム機である。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ANBERNIC RG28XX本体
- ユーザーマニュアル
- USB Type-Cケーブル
▼ユーザーマニュアルは英語・中国語表記のみ。
▼ゲーム機本体。今回のレビュー時にはクリアブラック色を提供していただいた。
▼手のひらに収まるほどのサイズ。約125gと非常に軽く、ポケットに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼ズボンのポケットにもラクラク入るサイズ。
▼ニンテンドースイッチLite(画像上)より一回り小さい。
続いてインターフェース構成について見ていく。
正面には充実した操作インターフェースが用意。幅広いタイトルの操作に対応可能だ。
▼左側にはスタートボタン、セレクトボタン、十字キーが用意。
▼右側にはABXYボタン、スピーカーが内蔵。
アナログスティックは搭載されていない。
▼左側面には音量調節ボタンが搭載。
▼右側面には電源ボタン、リセットボタンが用意。
▼上部の様子。L1/L2ボタン、OTGポート、メニューボタン、HDポート、R1/R2ボタンが用意。
▼下部には3.5mmジャック、および2つのカードスロットが用意。
▼Banggoodから提供された製品には、64GB+128GBのTFカードが付属していた。
このように、コンパクトな筐体に充実のインターフェースがすべて詰め込まれた、洗練されたデザインとなっている。
ただし、筐体サイズ上仕方が無いが、アナログスティックが搭載されていない点がやや残念だ。
本体の起動
右側面の電源ボタンを押すと、OSが起動する。
OSが起動するとメインメニューが表示される。アイコンが横並びになったシンプルなデザインであり、見やすくて操作しやすい。
▼幅広いプラットフォームのエミュレータに対応。
▼設定画面より、言語を日本語に変更可能。
▼設定には豊富な設定項目が用意。
▼本体テーマを変更できる。
▼ボタン配置のカスタマイズにも対応。
ユーザーの用途に合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。本格的に利用を開始する前に色々とイジっておくと良いだろう。
実際にゲームをプレイ
実際にいくつかのゲームをプレイしてみた。
▼実際にプレイしている様子①
▼実際にプレイしている様子②
▼実際にプレイしている様子③
640×480解像度のIPSディスプレイで描画される映像の発色は良好で、満足度の高い映像品質でゲームを楽しむことが可能であった。
画面情報量の多いPSPあたりのタイトルでもプレイ中に支障に感じることはないだろう。
3Dゲームプレイ時に激しい動き(アクション)を伴う場面では、多少のフレームレート低下やカクつきを感じることはあった。しかし全体的にスムーズなパフォーマンスを実現しており、プレイステーション1やPSPなどの3Dタイトルでも、スペック不足を感じることはほとんどなかった。
▼PSPの高クオリティなプリレンダリングムービーもスムーズに再生される。
内蔵スピーカーの音質もそこそこ優れており、音圧も強く、十分に迫力のあるサウンドでゲームを楽しめた。
個人的に各プラットフォームのタイトルをプレイした感覚では...
- スーファミやゲームボーイアドバンスなど:非常に快適
- PS1など:非常に快適
- PSPなど:普通に快適(場面によっては多少の処理落ちを感じることもある)
といった印象だ。PSPのタイトルまでスムーズに動かせる点は素晴らしい。
▼なお、ゲーム中にメニューボタンを押すことで、ゲームの中断や再起動、中途セーブ、BIOSの起動などを行うことが出来る。
操作感は心地よい、けどアナログスティックが欲しかった...
また、各ボタンの操作感も良好で、終始快適なゲーミングが可能であった。
▼各ボタンを押した時の "ポチッ" という感覚が心地良い。
▼ボタンの大きさも丁度良い。
▼R2・L2ボタンがやや隆起したデザインになっており、R1・L1ボタンに誤って触れるなどの誤操作を起こしづらくなっている。
▼R2/L2ボタンとR1/L1ボタンとのあいだに隙間と段差が設けられており、ミスタッチを防いでいる。
ただ、筐体のコンパクトさ故しかたがないことだが、アナログスティックが1つも搭載されていない点はやや残念だ。このせいで、PSPなどアナログスティック操作を要求される一部タイトルが遊べない(ボタンカスタマイズで無理やり操作ボタンを割り当てる方法もあるが...)。
長時間持続するバッテリー
本製品は3,100mAhのバッテリーを内蔵しており、連続8時間の稼働が可能であると謳っている。
実際に長時間使用してみたところ、満充電状態から7時間半ほど連続で遊ぶことができた。
外出先に持参しても、丸一日には十分にバッテリーが持続するだろう。そして充電速度も素早い。
『ANBERNIC RG28XX』のまとめ
今回紹介した『ANBERNIC RG28XX』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 非常にコンパクトかつ軽量なデザイン
- ズボンのポケットにも入るサイズ感
- 充実したインターフェース
- 発色の綺麗なIPSスクリーン
- PSPタイトルでも比較的スムーズに動作
- 心地よく反応性の良いボタン操作
- リーズナブルな価格
悪かった点
- アナログスティックを非搭載
以上の通り、非常にコンパクトな筐体サイズに対して、優れたパフォーマンスを発揮する携帯ゲーム機となっている。
筐体はコンパクトかつ軽量であり、ポケットやカバンなどに入れて外出先に持ち運んで遊ぶ用途にも十分適している。手に馴染むサイズ感とデザインのおかげで、長時間手に持ち続けて遊んでも疲れることは無かった。
そして基礎性能が優れており、PS1やPSP等の3Dタイトルでもスムーズに遊ぶことができていた。R2/L2ボタンの設計も工夫されており、複雑な操作が要求されるタイトルにおいても、R1/R2・L1/L2ボタンのミスタッチを起こしづらくなっていた。
一方で、アナログスティックが搭載されていない点は残念だ。筐体サイズを考えれば仕方のないことだが、このせいでPSPなどアナログスティック操作を要求される一部タイトルが遊べない(ボタンカスタマイズで無理やり操作ボタンを割り当てる方法もあるが...)。
何はともあれ、レトロゲームを遊ぶためのデバイスを探している方にとって、間違いなくオススメできる製品の1つだと言えるだろう。
ただし、もしアナログスティックでの操作を要求するPSPやPSタイトルを快適に遊びたいのであれば、以前紹介した『ANBERNIC RG35XX H』の方を強くオススメしたい。
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