数多くのモバイルデバイスやポータブル電源などの開発を手掛けてきたFossibot(フォッシボット)社は、2024年9月に同ブランドの最新タフネススマートフォンとして『Fossibot F109』をリリースした。
背面にセカンダリースクリーンを搭載したAndroidスマートフォンであり、IP68/IP69K等級の防水性能、およびSTD-MIL-810Hの耐衝撃性能を備えるほか、10,600mAhの大容量バッテリーを内蔵。5G通信にも対応しており、アウトドア利用に特化したタフネススマホとなっている。
今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
5G対応、背面スクリーン搭載のタフネススマートフォン
今回紹介する『Fossibot F109』は、5G対応、背面スクリーン搭載のタフネスAndroidスマートフォンだ。
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ブランド | Fossibot |
モデル名 | Fossibot F109 |
カラー | ブルー、ゴールド |
防水防塵規格 | IP68 / IP69K |
耐衝撃規格 | STD-MIL-810H |
ディスプレイ | 前面:6.745インチ IPS 背面:1.32インチ IPS |
解像度 | 前面:1600×720(HD+)20:9、225PPI 背面:360×360、273ppi |
ピーク輝度 | 450cd/m2 |
OS | Android 14 |
CPU(SoC) | MediaTek Dimensity 6100+ オクタコアプロセッサー |
RAM | 8GB LPDDR4X(最大16GBの仮想RAM拡張に対応) |
ストレージ | 256GB UFS |
マイクロSDカード | 対応(最大2TBまで) |
SIMカード | デュアルnano SIM対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi 2.4G/5G(802.11 a/n/ac/ax) Bluetooth 5.2 GPS+GLONASS+Galileo+Beidou+Qzss 5G NFC |
対応バンド | GSM:B2/B3/B5/B8 WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19 FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28AB/66 TDD:38/40/41 NR SA:N1/3/5/8/20/28/38/41/77/78 |
認証方法 | 顔認証、指紋認証 |
搭載カメラ | フロント:16MP リア:50MPメイン+5MPマクロ |
フラッシュライト | LEDライト内蔵 |
スピーカー | 内蔵 |
バッテリー容量 | 10,600mAh(18W急速充電対応)※リバースチャージ対応 |
本体サイズ | 81.7×176×18.5mm |
本体重量 | 約380g |
MediaTek Dimensity 6100+ オクタコアプロセッサー搭載、最大24GBまで拡張可能なLPDDR4X RAMと256GB UFS内部ストレージを採用。マイクロSDカードを挿入することで最大2TBまでストレージ拡張も可能だ。
前面に16MPフロントカメラを、背面に50MPメイン+5MPマクロカメラを備えるなど、比較的リーズナブルな価格に対して優れたスペック構成のモデルとなっている。
筐体サイズは81.7×176×18.5mm、重さは約380gと大型でズッシリとしている。STD-MIL-810H等級の耐衝撃性能とIP68 / IP69K等級の高い防水性能を備えており、水辺でも砂塵の舞う過酷な環境でも安心して利用することが可能だ。
指紋認証、顔認証によるロック解除に対応。左側面には様々な機能を割り当てることのできるカスタムボタンを搭載している。
前面には6.745インチ IPSディスプレイを搭載。解像度は1600×720(HD+)に対応している。
また、背面には360×360解像度の円形セカンダリータッチスクリーンを備えており、自撮りの際の映像確認スクリーンとして利用できるほか、様々なサブ機能にアクセスできる。
▼様々なテーマに変更可能。
▼自撮り撮影時の映像確認スクリーンとしても利用できる。
Bluetooth 5.2、Wi-Fi 2.4G/5G(802.11 a/n/ac/ax)、GPS、NFCなどの通信規格に対応。デュアルnanoSIMカードの挿入も可能であり、外出先でも5G通信を行うことができる。
そして10,600mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、長時間の連続使用が可能。充電残量をいちいち気にする必要はない。18W急速充電にも対応しているため、わずかな充電時間でバッテリー残量をあっという間に回復させることが可能だ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートフォン本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- SIMカードピン
▼付属電源アダプタの仕様
スマホ本体の外観
▼スマホの外観。6.745インチディスプレイを搭載した大きめの筐体サイズ。
▼正面には16MPフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には円形のセカンダリータッチスクリーン、および50MPメイン+5MPマクロカメラ、LEDライトが内蔵。
81.7×176×18.5mm、約380gの筐体サイズは、実際に手に持つと結構なズッシリ感がある。
▼一般的なスマホの2倍以上の重さ。
▼ガッシリとした頼りがいのあるフォルム。
▼厚みは18.5mm。ズボンのポケットなどに入れて持ち運ぶにはやや分厚いか。
▼一般的なスマートフォン(画像右)と本製品(画像左)を並べた様子。『FOSSIBOT F109』の方がひと回り大きい。
続いて、インターフェースについて紹介していく。
▼スマホ上部の様子。
▼スマホ株の様子。Type-Cポートおよびスピーカー穴が用意。右下角にはストラップ装着用の穴も空いている。
▼Type-Cポートは水や埃の侵入を防ぐため、キャップで保護されている。
▼右側面には電源ボタン、音量調節ボタンが用意。電源ボタンは指紋認証に対応している。
指紋を登録しておけば、電源ボタンに指をかざすだけで瞬時にロックを解除できる。
▼左側面の様子。カードスロット、カスタムボタンが用意。
▼カードスロットもキャップで頑丈に保護されている。
▼付属のピンでスロットを開き、nanoSIMカードやマイクロSDカードを挿入できる。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約39.8万点のスコアを記録した。
この価格帯のスマホの中では、十分に優れたスコアであると言える。
一般的なスマホ用途に用いる分には、十分に実用的な性能のモデルだ。ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、仕事作業、軽めのゲーミングまで幅広い用途に活用できるだろう。
一般的なスマホ用途はスムーズ
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼画像多めのサイトでも瞬時に読み込まれる。
▼1600×720(HD+)解像度のディスプレイでは、細かな文字まで見やすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合も、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
発色も良好。映像はカラフルで美しく、映画やアニメなどを視聴しても満足度の高い体験が可能だ。
ただし、WidevineがL3サポートな点はやや残念だ。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
なお、設定アプリから16GBの仮想メモリ(RAM)拡張を行うことも出来る。
そこそこ音圧の強めなスピーカー
いくつかの楽曲を再生してみて、スピーカー品質を確認してみた。
この手のタフネスモデルの中では珍しく、音がくぐもっておらず、中~高音域は実にクリアに響き渡った。低音こそ響きは弱いものの、音圧自体は強く、迫力のあるサウンドを楽しめる。
▼音質の確認
ハイエンドスマホと比べると音質自体は劣るが、タフネススマホにしては十分に頑張ったレベルであると言える。
カスタムボタンが便利
▼左側面のカスタムボタン(赤色)。
カスタムボタンには、設定アプリから好みの機能を割り当てることができる。
▼1回押し、2回押し、長押し時の各パターンに別々の機能を割り当てられる。
このボタンを上手く活用することで、スマホ自体の利便性を向上させることが可能だ。
▼カスタムボタンから好みのアプリをクイック起動することができる。
▼カスタムボタンを押して、フラッシュライトを即座に起動させることも可能だ。
グローブモードに対応
本製品はグローブモードに対応しており、手袋を装着した状態でも画面のタッチ操作を行うことができる。
スマホ操作のためにいちいち手袋を外す必要が無いため、アウトドアアクティビティの際には非常に便利な機能だろう。
実用的な性能のカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認してみた。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
ウェブ会議やオンライン授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼続いてリア(背面)カメラで撮影した画像。
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(5倍)
さすがは50MPの高精彩背面カメラを搭載していることもあり、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。上画像を見ても分かる通り、遠景から近景、広角まで、明瞭に撮影することができた。
旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質だと言える。
便利な背面セカンダリースクリーン
背面に用意されたセカンダリータッチスクリーンには、様々な使い道がある。
スクリーンからコンパス、音楽操作、カメラ起動など、使用頻度の高い機能にアクセスできる。
▼セカンダリースクリーンを操作する様子
また、リアカメラの映像をセカンダリースクリーンに映すことも可能だ。
そして、スクリーンのテーマは好みのものから自由に変更できる。
▼背面スクリーンの起動時間や明るさなども細かく調節可能。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択できた。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
▼画面も大きく、十分に迫力のあるゲーミングを楽しめる。
スマホゲーを楽しみたい場合にも、そこそこ満足度の高い体験が可能だろう。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもあまり重さを感じない。
▼大規模なチャンクの読み込みなどに多少の時間はかかるが、移動自体は比較的スムーズだ。
大規模なバイオームを読み込む際などには、多少のカクつきやフレームレート低下を感じることはあった。しかし全体的にパフォーマンスは安定しており、終始スムーズなゲーミングが可能であった。
以上の通り、『PUBG』や『マインクラフト』レベルのゲームアプリであれば、問題なく快適に遊べることが確認できた。
『原神』プレイ時
最後に激重ゲームとして知られる原神について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定さえ調整すればプレイすることは可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "低" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼さすがに画質設定を中以上に上げると負荷は "非常に高い" の状態となり、顕著なフレームレート低下が発生した。
『FOSSIBOT F109』では、"低" 画質程度まで設定を抑えれば、原神を比較的スムーズに遊べるという結果であった。
▼低画質設定でも、十分に綺麗な映像でゲームを楽しむことが可能だ。
中画質以上の設定ではフレームレート低下が生じ、まともなプレイは難しいが、低画質であれば、激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはあまりなかった。
このように、原神クラスのゲームアプリでも、設定次第ではそこそこ快適に遊べることが確認できた。
長持ちする10,600mAh大容量バッテリー
本製品は10,600mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、普通に使用する分には、丸1~2日間は充電なしで利用するし続けることが可能であった。
いちいち充電する手間を省くことができるため、アウトドアな場面に持参する用途に適していると言える。
▼バッテリーセーバーを起動すれば、より長時間のスマホ利用が可能となる。
また、18W急速充電にも対応しており、わずかな充電時間でバッテリー残量をあっという間に回復出来る点も嬉しい。
▼背面スクリーンにもバッテリー残量が表示されるため、フロント画面を伏せた状態でも充電具合を一目で把握できる。
『FOSSIBOT F109』のまとめ
今回紹介した『FOSSIBOT F109』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 優れた防水・防塵・耐衝撃性能
- 頑丈で頼りがいのあるフォルム
- 比較的リーズナブルな価格
- 実用的な性能
- 優れたカメラ性能
- 実用的なカスタムボタン
- 便利な背面スクリーン
- グローブモードなど、アウトドア向け機能が充実
- 10,600mAh大容量バッテリー内蔵
悪かった点
- 重くてゴツいため、携行性的には難あり
- ワイヤレス充電に非対応
- WidevineはL3サポート
以上の通り、過酷な環境でも使用に耐えうる強固な造りと、実用的な性能を両立したタフネススマホとなっている。
ただ頑丈なだけでなく性能も充実しており、動画視聴や仕事目的、ゲーミングに至るまで大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。高解像度ディスプレイの発色はカラフルで美しく、ウェブブラウジングから軽めのゲームプレイ、動画視聴まで満足度の高い体験が可能であった。
前面・背面搭載のカメラによって撮影された画像(映像)も綺麗で、アウトドアな場面での撮影用端末としても重宝する。
10,600mAh大容量バッテリーの持ちが良好で、いちいちバッテリー残量を気にせずに外出先でも安心して利用できる。グローブモード対応にも対応しているなど、アウトドア用途に適した機能が充実している点が非常に魅力的だ。
そして何より、背面スクリーンがそこそこ便利で、高画質背面カメラで自撮りを行う際に、映像確認スクリーンとしてうまく機能してくれる。
実用的な性能と、強固な造りを併せ持つリーズナブルなスマホを探している方には、是非オススメしたい一品だ。
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