イヤホンを数多く手掛ける1MORE(ワンモア)は、2024年10月1日より同ブランドの最新モデル『1MORE Open Earbuds S51』(以降、1MORE S51)の販売を開始した。Amazonおよび公式サイトにおける通常販売価格は14,800円(税込)だ。
当サイトでも以前レビューした人気モデル「1MORE S50」のアップデート版であり、前モデルの優れた音質を受け継ぎつつ、バッテリー持続時間が向上した、高性能ワイヤレスイヤホンとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
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ブランド・メーカー | 1MORE(ワンモア) |
製品名 | 1MORE Open Earbuds S51 |
形式 | 耳掛け型(オープンイヤー) |
色 | ブラック、ホワイト |
接続方式 | 無線(Bluetooth 5.3) |
防水規格 | IPX5 |
ドライバー | ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング振動板 採用 |
インピーダンス | 16Ω |
Bluetoothコーデック | AAC、SBC |
Bluetoothプロトコル | HFP / A2DP / AVRCP |
Bluetooth周波数 | 2.400GHz ~ 2.4835GHz |
マルチポイント接続 | 対応(2台まで) |
アクティブノイズキャンセリング | 非対応 |
搭載マイク | 4基(AI搭載ENC対応) |
充電 | USB-C充電 |
バッテリー容量 | ・イヤホン:60mAh ・ケース:575mAh |
充電時間 | ・イヤホン:約60分 ・ケース:約90分 |
連続使用可能時間 | ・イヤホン:約11時間 ・イヤホン+ケース:約40時間(AACコーデック、音量50%の場合 |
重量 | ・イヤホン:約9.5g ・ケース:約58g |
サイズ | ・イヤホン:48.4 x 43.9 x 11.9mm ・ケース:79.5 x 66.1 x 26mm |
今回紹介する『1MORE S51』は、耳穴を塞がず音楽を楽しめる "オープンイヤー型" の完全ワイヤレスイヤホンだ。
快適さとフィット感の完璧な融合を実現。圧倒的な快適性と、周囲の環境を把握できる認識性の高さを両立したモデルとなっている。
▼オープンイヤー型で耳穴を塞がないため、音楽を楽しみながら、周囲の状況を把握できる。
前モデル(1MORE S50 )よりも軽い、片耳約9.5gの超軽量デザインを実現。長時間装着し続けても耳が疲れることはない。
イヤホン本体はIPX5等級の防水仕様となっており、汗や雨水が付着しても壊れることはない。汗をかくスポーツの際にも安心して使用できる。
小型かつ軽量な筐体には「ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング振動板」を採用したドライバーを内蔵しており、繊細なディテールを備えた、バランスの取れたサウンドを楽しめる。
▼AAC&SBCのBluetoothコーデックをサポートすることで、低音強化効果が32%向上。
▼ゲーミングモードにも対応。0.08秒の低遅延サウンドで本格的なゲーミングも楽しめる。
そして計4基の高性能マイクを内蔵しており、ハンズフリーでの通話に対応。さらに、AIを活用したDNN(Deep Neural Network)ノイズリダクションアルゴリズムにより、外部および内部のノイズ信号を動的に分析して音声データからノイズを除去。通話や録音時のノイズを除去し、快適な通話を楽しめる。
そして低消費電力設計となっており、一回の満充電で11時間の連続再生を実現。また持ち運びしやすい充電ケース付きで、ケースのバッテリーを含めると最大40時間は連続再生できる。長時間使い続けても充電切れの心配がいらないため、スポーツや旅行目的での利用にはうってつけだ。
また、公式アプリを使用して機能を細かくカスタマイズできる。イコライザー(EQ)プリセットも複数用意されており、自分に最適なイヤホンに仕上げることが可能だ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- チャージケース
- イヤホン本体
- ユーザーマニュアル
- USB Type-Cケーブル
▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応。
チャージケース
パッケージには、収納とイヤホンの充電器を兼ねたチャージケースが付属する。Type-Cケーブルによる有線充電に対応。
▼チャージケースの外観。
▼手のひらに収まるほどのサイズ。
▼丸みを帯びたフォルム。ケース寸法は79.5 x 66.1 x 26mm。
▼厚みは26mmと薄く、ズボンのポケット等にも支障なく入る。
▼上部には充電用のType-Cポートが用意。
▼携行性に優れたデザイン。
▼ケースのフタを開けた様子。
▼ケースには左右のイヤホンがスッポリと収まっているほか、中央にはペアリング等に使用するファンクションボタンが用意。
イヤホン本体
▼イヤホン本体はオーソドックスな耳掛けデザイン。
▼非常に軽量かつコンパクトなデザイン。
▼片耳約9.5gという軽さ。イヤホン側面にはタッチパネルが内蔵されている。
▼耳穴を塞がないデザイン。耳穴にあたる部分にスピーカー穴が用意されている。
▼側面にはマイク穴が用意。
見た目的には、無駄のない、シンプルかつスタイリッシュなデザインとなっている。
デバイスとの接続(ペアリング)方法
『1MORE S51』はBluetooth5.3によるワイヤレス接続に対応しており、接続(ペアリング)方法はいたってシンプルだ。
初回起動時は、イヤホンをケースに収納した状態でフタを開くだけで、ペアリングスタンバイ状態となる。
デバイス側で "1MORE S51" が表示されるので、選択することで接続(ペアリング)が完了する。
これだけの手順で接続を完了できる。
次回以降は、ケースのフタを開くだけで自動的に接続されるようになるため、この手のデバイスの扱いが苦手な方でも、全く問題なく使用することができるだろう。
専用アプリのインストールを推奨
ちなみに、本製品にはiOS・Android対応の公式アプリ(無料)が用意されており、デバイスにインストールしておくことで様々な調節を行うことが可能だ。
▼公式アプリ『1MORE』
スマホにイヤホンを接続した後、アプリを起動すると接続中のデバイスが自動で認識される。
▼アプリのメイン画面。イヤホンの充電残量や接続状態、音質に関する各種パラメータの調節などを行うことが可能。
ゲーミングモードの切り替えやEQ(イコライザー)プリセットの変更など、用途に応じてカスタマイズすることが可能。ダイナミックEQ(イコライザー)の切り替えもここで行うことができる。
▼ゲームサウンドの聞き取りに最適な「ゲームモード」が用意。0.08秒の低遅延サウンドで本格的なゲーミングも楽しめる。
▼初めて使用するイヤホンの部品をなじませて音質を良くする「スマートバーンイン」機能も用意。その他、ファームウェアのアップデートも可能だ。
そして、実験的機能の項目の中には、2台接続(マルチポイント接続)機能も用意されている。
アプリを利用して、柔軟な使い方が出来る点も本製品の魅力の1つだ。本製品を利用する際はアプリのインストールをオススメしたい。
耳穴を開放できる、非常に快適な装着感
実際にイヤホンを装着してみた。
ペアリング済みのイヤホンをケースから取り出し、両耳にかけるカタチで装着する。
イヤホンは片耳9.5gほどしかなく、前モデル(1MORE S50)の10gよりもさらに軽くなっている。そのため、装着しても重さや不快感などは一切感じない。人間工学に基づいたデザインのおかげで、長時間装着し続けても耳が痛くなったり、疲れることはなかった。
一方でシッカリと耳に固定されるため、激しく動き回ってもズレ落ちることはない。IPX5等級の防水規格に対応していることもあり、激しい動きや発汗を伴う運動にもうってつけのイヤホンであると言える。
▼耳の形状に沿って、イヤーフックでシッカリと固定される。
そして何より、耳穴を塞がず、耳の上に当てる感じで装着できるため、耳の閉塞感や圧迫感といった、インナーイヤー型で特有の不快感を感じることが一切なかった。
▼耳穴の上にイヤホンが軽く "当たる" 装着感のため、耳穴を完全に塞がず、装着した状態でも外部の声や音をシャットアウトしてしまうことはない。
この快適さを一度味わうと、もはやオープンイヤー型のイヤホンを手放すことができなくなること間違いなしだ。
迫力があり、解像度の高いサウンドを楽しめる
前モデル(1MORE S50)の初売り時19,999円(税込)という価格に対して、本製品は14,800円(税込)と約5,000円ほど安くなっている。
にもかかわらず音質は実に良好で、前モデルとほぼ同等のサウンドクオリティを実現できていると感じた。
中~高音域に関しては、AirPodsなどのハイエンドモデルと比べても遜色ないほど、実にクリアなサウンドを実現できている。特にボーカル音の響きが良く、生歌に近い印象を受ける。ホワイトノイズ等も特になく、高音でも割れることはなかった。
低音に関しても、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング振動板を採用した大型ドライバーを搭載しているおかげで、十分に心地よい響きを聴かせてくれる。「Bass More+」テクノロジーも搭載しているため、オープンイヤーイヤホンが苦手とする低音の迫力も強調されている。
これにより、ハイエンドモデルほどとは言えないものの、EDMなど低音をズンズン響かせる楽曲においても、十分に迫力のあるサウンドを楽しむことができた。
そして前モデル(1MORE S50)と同様に、音漏れがほとんど気にならない。オープンイヤー型イヤホンの欠点として、インナーイヤー型イヤホンを比べて音が外部へ漏れやすいといった欠点が一般的に挙げられる。しかし本製品ではボリュームを大きめに設定しても、一般的なインナーイヤー型と同等かそれ以下の音漏れが生じるのみであり、特段気になるレベルではなかった。外出先や周囲に人が居る環境でも安心して利用できるだろう。
同楽曲でも異なるサウンド体験を提供するEQプリセット
本製品にはプリセットEQ(イコライザー)が用意されており、公式アプリより切り替えが可能だ。
プリセットEQでは、低音抑制や低音強調、ヒップホップ、クラシックなど、視聴する音楽種別に最適なサウンド環境をワンタッチで実現できる。
選択するプリセットによって全く異なる傾向のサウンドを楽しむことが出来る。しかも微々たる違いではなく、同じ楽曲でも体験がガラリと変わるほど、各プリセットが差別化されていた。音響にあまり詳しくない方にとって、イコライザーをイジるのは敷居が高いが、このようにプリセットがいくつも用意されていることて、音の変化を気軽に楽しめるのは優れた機能であると感じた。
優れた通話性能
本製品には4つのENCマイクが内蔵されており、これ一台でハンズフリー通話を行うことが可能だ。
AIを活用したDNN(Deep Neural Network)ノイズリダクションアルゴリズムにより、外部および内部のノイズ信号を動的に分析して音声データからノイズを効果的に除去。DNNアルゴリズムはリアルタイムで音声信号を処理し、ノイズ成分を除去することができるため、イヤホン越しでの通話時に、非常にクリアな音声を相手側に届けることができる。
実際にLINEやSkype通話時に利用してみたが、周囲のノイズをシャットアウトして使用者の声のみを明瞭に届けることができていた。
汗をかいたときの不快感が皆無
筆者は日課のランニングの時に、よく耳汗をかく。その汗が耳穴とイヤホンのスピーカー部との間に入り込み、音が聞こえづらくなるという不快な経験をよくした。
しかしオープンイヤー型イヤホンである『1MORE S51』の場合は、そもそも耳の穴を塞がずに音楽を聴くことができるため、汗に関わるストレスはほぼゼロになった。
耳穴が解放されているのに音楽を楽しめるという感覚は、一度体験すると病みつきになること間違いなしだ。
運動用イヤホンを探している方にも、うってつけのモデルだと言える。
ハンズフリーで様々な操作が可能
本製品では、両耳イヤホンの側面をタップすることで、様々な機能にアクセスできる。
タッチした際の機能は、アプリより自由にカスタマイズできる。
▼タップ、ダブルタップに分けて、異なる機能を割り当てることが可能。
▼曲送り/戻し、ボリューム調整、音楽再生/停止など、好みの機能を割り当てることができる。
これらの機能をうまく活用することで、より快適に本製品を活用できるだろう。
取り回しが楽
実際に『1MORE S51』を使用すると、取り回しが実に楽なことに気が付くだろう。
まずケースからイヤホンを取り出すと瞬時にペアリングされ、耳に装着する頃にはサウンドを出力する準備が完了している。ワイヤレスイヤホンによってはペアリングに時間のかかるタイプもあるが、本製品はその点でストレスに感じることは無い。
そして使い終わった際は、チャージケースに収納することでBluetooth接続が解除され、充電が行われる。
この流れが非常にシンプルでラクなため、日常の中でストレスなく自然に使用し続けることが可能だ。ユーザービリティに優れた設計が成されていると感じられた。
非常に長持ちするバッテリー
前モデル(1MORE S50)も、チャージケース込みで約38時間という優れた持続力を実現していたが、本製品は、それをさらに上回る約40時間もの連続使用が可能となっている。
イヤホン本体のスタンドアローン状態でも約11時間の連続使用が可能であり、チャージケースと一緒に携行すれば、外出先に2,3日持って行っても平気で充電が持続する。
ケース本体のバッテリーが低下した場合は、Type-Cケーブルを接続することで素早く充電を行うことができる。
▼イヤホン本体は約60分で、チャージケースは約90分で満充電が完了。
実際に1週間ほど試用してみたが、1日に3~4時間程度使用する分には、1週間で1, 2回ほどの頻度で充電を行うだけで事足りた。
いちいち充電する手間を省ける点は嬉しい。
ただ、個人的にはワイヤレス充電に対応してくれたらもっと嬉しかった。
『1MORE Open Earbuds S51』のまとめ
今回紹介した『1MORE Open Earbuds S51』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- スタイリッシュなデザイン
- 軽くて非常に快適な装着感
- 耳穴を塞がないオープンイヤー型デザイン
- IPX5等級の優れた防水性能
- 高品質サウンド
- 低音もそこそこ優れた響きを楽しめる
- オープンイヤー型なのに音漏れが気にならない
- 高品質マイクを内蔵
- 非常に長持ちするバッテリー
- ペアリングが簡単(スムーズ)
- タッチ操作機能を自由にカスタマイズ可能
悪かった点
- ワイヤレス充電に非対応
以上の通り、前モデルよりもリーズナブルな価格に対して、非常に完成度の高いオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンとなっている。
1万円台前半のオープンイヤー型モデルの中でも音質が実に優れており、低音から高音まで満足度の高いサウンド体験が可能だ。今まで数多くの有線・無線タイプのイヤホンを試用してきたが、この価格帯でこれほどの音質を実現できているワイヤレスイヤホンは他に類を見ないレベルだと感じた。
バッテリー持続力も優れており、外出先でもケース携行で長時間の連続利用が可能。ケースもコンパクトかつ軽量なサイズのため、携行性に優れている点もGOOD。
そして何より、耳穴を塞ぐことなく音楽を楽しめるこの便利さと快適さは、一度体験すると手放せなくなるだろう。5ATMの防水規格に対応しているほか、激しく動いてもズレ落ちにくいため、発汗を伴う激しいスポーツの際に装着するにはうってつけだ。
一般的なオープンイヤー型モデルの欠点である音漏れに関してもかなり克服できており、外出先でも音量を気にせず安心して利用できた。
また、内蔵マイクの品質も優れており、ハンズフリーでクリアかつ快適な通話が可能となっている。
1万台で品質の優れたオープンイヤー型イヤホンを探している方には、是非オススメしたい一品だ。
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