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PC・モニター ガジェットレビュー

『GMKtec M3 PLUS』レビュー、Core i9-12900HK搭載、特に欠点の見当たらない高コスパミニPC

2025-03-11

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

数多くのPC関連商品を手掛けるメーカー「GMKtec」(中国)は、Intel Alder Core i9-12900HKを搭載したミニPC『GMKtec M3 PLUS』を販売している。

CPUに「第12世代インテル Alder Core i9」を搭載した小型デスクトップパソコンであり、コンパクトなサイズと比較的リーズナブルな価格に対して、仕事用ソフトウェアの使用から動画視聴まで、大抵のPC作業をスムーズにこなすことのできる、そこそこ実用的な性能を備えた高コスパモデルとなっている。

今回、メーカーより本製品(32GB + 1TBモデル)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。

GMKtec M3 PLUSのアイコン画像

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ブランド GMKtec
型名 GMKtec M3 PLUS
OS Windows 11 Pro (64bit)
CPU Intel Alder Core i9-12900HK
グラフィックス Intel Iris Xe Graphics 1.45GHz
RAM 32GB DDR4 ※最大64GBまでの増設に対応
ストレージ 1TB/2TB M.2 2242 SATA SSD ※最大4TBまでの増設に対応
対応通信規格 Wi-Fi 6, Bluetooth 5.2, RJ45有線LAN(2500Mbps)
インターフェース 【正面】
・電源ボタン
・USB 3.2 Type-Aポート×2
【背面】
・DC電源ポート
・3.5mmオーディオジャック
・HDMIポート(4K@60Hz)
・2.5G LANポート
・USB Type-A 2.0ポート
・USB Type-A 3.2ポート
・USB Type-C(DP1.4/DATA)
・HDMIポート(4K@60Hz)
本体サイズ 114mm×106mm×42.5mm
本体重量 約361g

GMKtec M3 PLUSのスペック説明画像

『GMKtec M3 PLUS』は、Windows 11 Proを搭載した高性能な小型デスクトップパソコン(ミニPC)だ。

CPUにはIntel Alder Core i9-12900HKを採用。RAMは32GB DDR4を搭載しており、大抵のPC作業を難なくこなせる性能を備えている。

Intel Alder Core i9-12900HK

ストレージには1TB/2TB M.2 2242 SATA SSDを採用。大量のデータを保存できるほか、本体起動からデータ転送まで高速で行うことが可能だ。

▼ストレージは最大4TBまで、RAMは最大64GBまでの拡張に対応。

搭載RAMの拡張性

通信規格は有線LANに加え、Wi-Fi 6とBluetooth5.2に対応。

VESAマウントを利用することで、モニター裏等への取り付けも可能。

そして114mm×106mm×42.5mm、約361gのコンパクトかつ軽量な筐体には充実のインターフェースが用意。USBポートが複数用意されており、多台数デバイスと同時接続できる。

GMKtec M3 PLUSのインターフェース構成

インターフェース構成は以下の通り。

【正面】

  • 電源ボタン
  • USB 3.2 Type-Aポート×2

【背面】

  • DC電源ポート
  • 3.5mmオーディオジャック
  • HDMIポート(4K@60Hz)
  • 2.5G LANポート
  • USB Type-A 2.0ポート
  • USB Type-A 3.2ポート
  • USB Type-C(DP1.4/DATA)
  • HDMIポート(4K@60Hz)

▼4K解像度出力をサポートするほか、HDMIポート×2とUSB Type-C(DP1.4/DATA)ポートを併用することで、最大3画面同時出力も実現できる。

4K解像度出力をサポート

そして優れた冷却システムにより、長時間の使用時にも内部に熱がこもりづらく、パフォーマンス低下を抑えることが可能となっている。

優れた冷却システムを搭載

そして安心の12ヵ月メーカー保証も付帯。ビッグブランドならではの、手厚いサポート体制が整っている。

安心の12ヵ月メーカー保証も付帯

以上の通り、手のひらサイズのコンパクトな筐体サイズに対して、実用的なスペック構成を実現したミニデスクトップPCだ。

仕事からクリエイティブな作業、ゲーミング、動画視聴にいたるまで、あらゆる用途に適した最新モデルとなっている。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

外箱の様子

箱の中身

▼内容物をすべて取り出した様子

内容物一覧

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

  • GMKtec M3 PLUS本体
  • 電源アダプタ
  • 電源コード
  • ユーザーマニュアル
  • VESAマウント&ネジ

▼PCをモニター裏へ取り付けるためのVESAマウント&ネジが付属。

PCをモニター裏へ取り付けるためのVESAマウント&ネジ

▼電源アダプタは結構大きめ。

電源アダプタ

電源アダプタの仕様

PC本体

▼PC本体の外観。黒を基調としたシンプルかつスタイリッシュなデザイン。

PC本体の外観-斜め上視点

▼筐体サイズは112.4×112.4×37mmと非常にコンパクトかつ薄型。

PC本体の外観-真上視点

▼上部は光沢を放っており、筐体全体にそこそこの高級感があります。

筐体上部の光沢

筐体側面

▼片手に収まるほどのサイズ感。

GMKtec M3 PLUSを手に持つ様子-上部

▼底部の様子。四隅にゴム製の滑り止めが施されているほか、VESAマウント取り付け用の穴が空いている。

GMKtec M3 PLUSを手に持つ様子-底部

▼本体重量は実測で約435g。

本体重量計量の様子

メモリ(RAM)&ストレージ拡張が可能

本製品は底部のフタを外すことで、RAMを最大64GBまで、ストレージを最大4TBまで拡張(換装)できる。

▼底部のフタをドライバーで外すと、PC内部が現れる。

底部のフタをドライバーで外す様子

底部のフタをドライバーで外した様子

▼PC内部の様子

PC内部の様子1

PC内部の様子2

PC内部の様子3

拡張性に優れている点も、本製品の大きな魅力の一つだ。

インターフェース構成

続いて本体インターフェースについて紹介していく。

▼本体正面。画像左側からUSB 3.2 Type-Aポート×2電源ボタンが搭載。

本体正面インターフェース

▼両側面の様子。通気用の穴が空いている。

本体右側面インターフェース

本体左側面インターフェース

▼本体背面の様子。DC電源ポート3.5mmオーディオジャックHDMIポート(4K@60Hz)2.5G LANポートUSB Type-A 2.0ポートUSB Type-A 3.2ポートUSB Type-C(DP1.4/DATA)HDMIポート(4K@60Hz)が用意。

本体背面インターフェース

以上の通り、限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっている。

USB Type-A 3.2ポートが複数搭載されており、高速データ伝送に対応している点も魅力的だ。

4K解像度出力をサポートするほか、HDMIポート×2とUSB Type-C(DP1.4/DATA)ポートを併用することで、最大3画面同時出力も実現できる。

一般的なサイズのデスクトップと遜色ない利便性を実現していると言える。

置き場所に困らないコンパクトデザイン

GMKtec M3 PLUSをデスク上に設置した様子

本製品は114mm×106mm×42.5mmというコンパクトサイズのため、狭いデスク上にも支障なく設置できる。

▼サイズが非常にコンパクトなため、どのような場所に設置しても邪魔にならない。

GMKtec M3 PLUSをデスク上に設置した様子-真上

GMKtec M3 PLUSをデスク上に設置した様子-真上ズーム

▼実際に接続した様子。マウスやキーボードなどはBluetooth対応機種を使うことで、PC周りがスッキリする。

使用中のミニPC

▼マウスと並べてみると、筐体のコンパクトさが際立つ。

マウスとPCを並べた様子

今回のレビュー時には3440×1440解像度のウルトラワイドモニターに接続して利用した。

▼映像出力情報。3440×1440・100fpsで快適に動作する。

映像出力情報

▼ストレージは、デフォルトの状態で952GB分が使用可能領域となっていた。

ストレージ情報

▼PCのバージョン情報

PCのバージョン情報

各種ベンチマークテスト結果

各種ベンチマークテストを実施した結果について紹介する。

PCMARK10(無料版)のテスト結果

PCMARK10(無料版)のテスト結果は以下の通りとなった。

▼GMKtec M3 PLUSのスコア結果

項目 スコア
総合スコア 5,609
Essentials 10,214
Productivity 6,864
Digital Content Creation 6,832

PCMARK10(無料版)のテスト結果

一般的なPC作業(文書作成・ウェブブラウジング・オフィス作業等)であれば快適にこなすことのできる性能だと言える。日常的な作業や、軽めのクリエイティブ作業・マルチタスクであればスムーズにこなせるだろう。

参考までに、2025年3月時点におけるPCMARK10(無料版)のスコア目安値は以下の通りだ。
項目 スコア範囲 性能目安
総合スコア 2,500~3,000 エントリーレベル。基本操作は問題ないが、負荷の高い作業は難しい。
3,500~4,000 中級レベル。日常作業と軽いクリエイティブ作業には十分。
4,500以上 上級レベル。高度なマルチタスクやクリエイティブ用途に適している。
Essentials 4,100以上 ウェブブラウジング、アプリケーションの起動、ビデオ会議など、日常的な操作に必要なスコア。
Productivity 4,500以上 ワープロ、表計算、データ処理などのオフィス作業に適した性能。
Digital Content Creation 3,450以上 真編集、動画編集、3Dレンダリングなど、クリエイティブ作業に求められる性能。

CrystalDiskMarkのテスト結果

CrystalDiskMarkでのテスト結果は以下の通り。

CrystalDiskMarkのテスト結果

M.2 2242 SATA規格のSSDを搭載していることもあり、この価格帯のミニPCの中では十分に優れたスコア値を記録できている。PC起動から各種ファイル読み書きまで、支障なくスムーズにこなせるだろう。

参考までに、2025年3月時点におけるCrystalDiskMarkのスコア目安値は以下の通りだ。下記数値を超えていれば、十分に実用的な速度であると言える。
項目 Read目安値 Write目安値
SEQ1M Q8T1 500~550 MB/s 450~500 MB/s
SEQ1M Q1T1 450~520 MB/s 400~480 MB/s
RND4K Q32T1 250~350 MB/s 200~300 MB/s
RND4K Q1T1 30~50 MB/s 20~40 MB/s

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果は以下の通り。

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

グラフィックススコアこそやや低めなものの、他の項目に関しては十分に優れたスコアを記録できた。ヘビーなゲーミングこそ厳しいものの、一般的なPC作業(文書作成・ウェブブラウジング・オフィス作業等)であれば快適にこなすことのできる性能だと言える結果となった。

参考までに、2025年3月時点におけるWindowsエクスペリエンスインデックス(WEI)の推奨スコア値は以下の通りだ。下記数値を超えていれば、各作業において支障のないスムーズな動作を期待できる。
項目 推奨スコア値 説明
プロセッサ(CPU)性能 6.0以上 日常作業(オフィス、ウェブ会議)や軽いマルチタスクが快適に動作。8.0以上なら動画編集もスムーズ。
メモリ(RAM)性能 5.5以上 6.5以上なら仮想環境や高負荷作業にも対応可能。
グラフィックス 5.5以上 デスクトップ操作や基本的なビジュアルタスクがスムーズ。高解像度環境では6.5以上を推奨。
ゲーム用グラフィックス 6.0以上 軽い3Dゲームや3Dモデリング作業に十分対応可能。7.0以上なら負荷の高い作業も快適に動作。
プライマリディスク 6.5以上 SSD搭載で達成可能。OS起動やアプリ立ち上げが高速化。NVMe SSDなら7.5以上が期待できる。

3DMark(無料版)のテスト結果

3DMark(無料版)でのテスト結果は以下の通り。

3DMark(無料版)のテスト結果

Steel Nomad Lightスコアは1,255点となった。

スコア的にはローエンドといったところ。軽量なゲーム(LoL, CS:GO, マイクラ, Valorantなど)は最低限のパフォーマンスで遊べるだろうが、最新のAAA級タイトルを快適に遊ぶのはあきらめた方が良い。

参考までに、2025年3月時点における3DMark(無料版)の目安スコア値は以下の通りだ。
スコア範囲 クラス 想定されるGPU/性能レベル
15,000以上 ハイエンド RTX 4070 Ti 以上, RX 7900 XTX
10,000~15,000 アッパーミドル RTX 3060 Ti~RTX 4070, RX 6800 XT
8,000~10,000 ミドルクラス RTX 3050~RTX 3060, RX 6600 XT
5,000~8,000 エントリー GTX 1660 Super, RX 5700 XT
3,000~5,000 低スペック GTX 1650, Intel Arc A380
2,000~3,000 超ローエンド Intel Iris Xe, Ryzen 7000シリーズ内蔵GPU
2,000以下 極端に低い Intel UHD Graphics, 古いモバイルGPU

CINEBENCH(2024)のテスト結果

CINEBENCH(2024)でのテスト結果は以下の通り。

CINEBENCH(2024)のテスト結果

シングルコア:100pts、マルチコア:575pts のスコア結果となった。

コチラの結果を見ても、ウェブブラウジング、オフィス作業、軽いプログラミング等であれば快適にこなせる、エントリークラスのデスクトップPC並みの性能だと言える。低負荷のゲーム(LoL, Valorant, Minecraft, 軽めのインディーゲーム)も遊べるだろう。

一方で、重めのゲームや動画編集、3Dレンダリングといったクリエイティブ作業は厳しい。

近いスコアのCPUとしては、「AMD Ryzen 7 7730U」、「Intel Core Ultra 5 125U」あたりが挙げられる。

以上から本製品は、省電力性やコンパクトさを重視しつつ、ライトユーザー向けの基本的な作業には十分なパフォーマンスを持つエントリーレベルのモデルだと言えるだろう。

参考までに、2025年3月時点におけるCINEBENCH(2024)の目安スコア値は以下の通りだ。
シングルコアスコア範囲 マルチコアスコア範囲 性能クラス 用途の目安
140以上 2000以上 ハイエンド 4K動画編集、3Dレンダリング、AI処理、最新のAAAゲーム
120~140 1500~2000 アッパーミドル ゲーミングPC、クリエイティブ作業向け
100~120 1000~1500 ミドルクラス 一般的なゲーミング・動画編集・オフィス作業
80~100 600~1000 ローエンド 軽めのゲーム、オフィスワーク
60~80 400~600 エントリークラス ネット、文書作成、動画視聴向け
60未満 400未満 超ローエンド 旧世代PC、省電力ノートPC向け

一般的なPC作業は問題なくこなせる性能

ウェブサイト閲覧の様子1

実際にいくつかのウェブサイトを閲覧し、動作を確認した。

画像の多いサイトから、Javascriptを多用した処理の重いサイトまで閲覧してみたが、いずれの場合においても、快適に閲覧することが可能であった。

ウルトラワイドモニターでスムーズなウェブブラウジングが可能。ページ読み込みからスクロールまでいたって快適だ。

▼高解像度・高リフレッシュレート出力下でのスムーズな操作が可能。

ウェブサイト閲覧の様子2

また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。

動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生された。

▼高画質設定(4K)でもスムーズに動作を再生できる。

ゲーム動画視聴の様子1

▼高解像度・高リフレッシュレートの美しく滑らかな映像視聴を楽しむことが可能だ。

ゲーム動画視聴の様子2

そして、エクセルやワードなど、Officeソフトを用いた作業を行ってみた。

エクセル作業中の様子

作業用ソフトの動作も問題なく快適に行うことができており、スムーズな表計算・文字入力等が可能であった。

▼同時に複数ウィンドウを開いた状態でのマルチタスクも問題なし。

2ウィンドウ同時使用中の様子

以上の通り、デスクトップPCとしての一般的な用途(ウェブサイト閲覧・動画視聴・作業用ソフト使用)を快適にこなせる性能だと確認できた。

リモートワークやオンライン授業用にPC購入を検討している方にも、満足度の高いパフォーマンスを提供するだろう。

ゲーミング性能について確認

ゲーミング性能についても確認してみた。

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト中の様子

実際にゲーミング性能を確認すべく、まずは「ドラゴンクエスト10(DQ10)」のベンチマークテストを実施した。

テスト条件

  • 1920×1080解像度
  • 最高品質
  • フルスクリーン

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト結果

フルHD解像度における最高品質設定で実行したが、スコアは6,799点で "快適" という結果が得られた。

ドラクエ10レベルのMMORPGであれば、そこそこ快適にプレイすることが可能だろう。

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト中の様子

続いて、『ファイナルファンタジー14(FF14)』のベンチマークテストを実施した。

テスト条件①

  • 1920×1080解像度
  • 高品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード

高品質設定時のベンチマークテスト結果

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア3,434点、評価は "設定変更を推奨" であった。

さすがに高品質設定では、FF14クラスのゲームは厳しいという結果に。

続いて、映像品質をやや下げて再テストしてみた。

テスト条件②

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード

標準品質設定時のベンチマークテスト結果

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア5,919点、評価は "普通" であった。

設定を抑えさえすれば、FF14クラスのMMORPGでも最低限のパフォーマンスで遊ぶこと自体は可能であるという結果になった。

以上の通り、FF14やDQ10クラスのMMORPGでも、設定次第では遊べることが確認できた。

仕事やクリエイティブ作業、そして軽めのゲーミングにも利用できる高性能なミニPCとなっている。

優れた静音性&放熱性能

レビュー時には本製品を5時間ほど連続使用したが、PC本体からの発熱はかなり抑えてられており、高負荷で連続利用した場合も背面からやや暖かい廃熱を感じる程度であった。

▼筐体自体はほどんど熱を持たない。

筐体の発熱確認-上部

▼後部排気口からわずかに温かい熱を感じる程度。

筐体の発熱確認-背面

▼5時間ほど高負荷状態でPCを稼働させ続けた際の内部温度(CPUID HWMonitorによる測定値)。

HWMonitorの測定結果

長時間の高負荷使用後の温度はCPU・SSDともに温度は正常範囲内に収まっていた。十分に優れた冷却(排熱)機構を実現できていると言える。

参考までに、2025年3月時点におけるCPUID HWMonitorの測定温度目安は以下の通りだ。
項目 アイドル時(軽負荷) 高負荷時(ゲームや動画編集など) 最大安全温度
マザーボード 20~50℃ 50~70℃ 80~100℃
CPU 30~50℃ 60~85℃ 90~100℃
ストレージ 20~40℃ SSD: 40~60℃ NVMe SSD: 50~70℃ SSD: 70~85℃ NVMe SSD: ~85℃
メモリ(RAM) 30~50℃ 50~70℃ ~85℃
ケース内温度 20~40℃ 30~50℃ -

そして静音性にも優れており、動作音は終始静かな状態を維持していた。

▼5時間連続使用時のPC稼働音の確認

上動画を確認しても、PC本体からはファンの回転音や稼働音がほとんど聞こえてこないことが確認できる。

※環境音(空調音)を拾ってしまっている点にご容赦願いたい。

優れた静音性と冷却能力を備えたミニPCとなっている。安心して長時間利用できるだろう。

『GMKtec M3 PLUS』のまとめ

GMKtec M3 PLUSのアイコン画像

今回紹介した『GMKtec M3 PLUS』について、特長をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • コンパクトかつ軽量なサイズ
  • 携行性にも優れている
  • スタイリッシュでそこそこ高級感のあるデザイン
  • 最大3画面同時出力をサポート
  • 一般的なPC作業をスムーズにこなせる性能
  • 軽めのゲームも、設置次第でプレイ可能
  • 優れた静音性&排熱性能
  • 比較的リーズナブルな価格

悪かった点

  • 特になし

以上の通り、実用的な性能とコンパクトサイズを両立したミニデスクトップPCとなっている。

ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、作業用ソフトを用いた仕事にも問題なく活用できるだろう。高解像・高リフレッシュレートの美しく滑らかな描画でスムーズな動作が可能であった。ゲーミングに関しても、設定次第では軽めのMMORPGが遊べる性能を実現している。

VESAマウント&ネジが付属しており、購入後すぐにモニター裏への取り付けが可能な点も嬉しい。

筐体デザインはスタイリッシュでそこそこの高級感がある。コンパクト&軽量なサイズのため、狭いデスク上に設置しても場所を取らず、邪魔に感じることは無かった。

そして価格もセール時には6万円台まで下がる。これだけの性能を備えたミニPCとしては十分にリーズナブルだと言える。

性能・インターフェース・筐体デザイン・価格・静音性&排熱性のいずれの点も優れており、特に欠点の見当たらないミニPCであった。

コンパクトサイズで実用的な性能のミニPCを求めている方には、現時点で間違いなく選択肢の一つに入れても良いモデルだ。

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