Xiaomi Buds 5 Proレビューのメイン画像
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イヤホン・スピーカー ガジェットレビュー

『Xiaomi Buds 5 Pro』レビュー、Hi-Res&aptX Lossless対応のハイエンドイヤホン

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

2025年3月13日(木)、Xiaomi Japan(シャオミ・ジャパン)は、同ブランドの最新ワイヤレスイヤホンである『Xiaomi Buds 5 Pro』を日本国内で販売開始した。

Bluetooth版とWi-Fi版の2モデルが用意されており、価格はそれぞれ以下の通り。

▼Xiaomi Buds 5 Proの日本市場想定価格

モデル 価格(税込)
Xiaomi Buds 5 Pro(Bluetooth版)
24,980円
Xiaomi Buds 5 Pro(Wi-Fi版)
27,980円

Harman監修のチューニングにより、バランスの取れた高音質を提供。11mmデュアルマグネティックダイナミックドライバーと平面振動膜圧電セラミックドライバーを組み合わせることで、15~50kHzの超広帯域再生を実現したハイエンドイヤホンだ。

なお、2024年1月に発売された「Redmi Buds 5 Pro(Xiaomi Redmi Buds 5 Pro)」とは別物。名前が酷似しているので注意してほしい。

今回、提携先より『Xiaomi Buds 5 Pro(Bluetooth版)』(中国モデル)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。

▼Xiaomi Buds 5 ProXiaomi Buds 5 Proのアイコン画像

製品名 Xiaomi Buds 5 Pro
カラー Bluetooth版:ホワイト系、ゴールド系、チタングレー系
Wi-Fi版:ブラック系
イヤホン重量 5.6g(±0.1g)
イヤホンサイズ 25.78×31.39×21.24mm(Mサイズイヤーチップ)
総重量 53g(±1g)
バッテリー容量 Bluetooth版:53mAh
Wi-Fi版:64mAh
充電ケース:570mAh(共通)
充電端子 Type-C
接続方法 Bluetooth版:Bluetooth
Wi-Fi版:Wi-Fi / Bluetooth
Bluetoothバージョン 5.4
対応コーデック AAC / SBC / aptX Lossless / aptX Adaptive / LC3(機種による) / aptX Adaptive 4.2M(Wi-Fi版)
防水規格 IP54(イヤホン本体)
マイク ノイキャンマイク3基内蔵
付属品 ・イヤホン本体(左右)
・チャージケース
・Type-Cケーブル
・イヤーチップ(L・S・XS)
・ユーザーマニュアル

▼バッテリー持続時間(Bluetooth版)

ノイキャンOFF(短時間) AAC接続時 8時間(イヤホン単体)
ノイキャンOFF(長時間) 40時間(イヤホン+充電ケース)
ノイキャンON(短時間) 4.5時間(イヤホン単体)
ノイキャンON(長時間) 23時間(イヤホン+充電ケース)
ノイキャンOFF(短時間) aptX Adaptive接続時 7.5時間(イヤホン単体)
ノイキャンOFF(長時間) 36時間(イヤホン+充電ケース)
ノイキャンON(長時間) 23時間(イヤホン+充電ケース)

▼バッテリー持続時間(Wi-Fi版)

ノイキャンOFF(短時間) AAC接続時 10時間(イヤホン単体)
ノイキャンOFF(長時間) 40時間(イヤホン+充電ケース)
ノイキャンON(短時間) 6時間(イヤホン単体)
ノイキャンON(長時間) 25時間(イヤホン+充電ケース)
ノイキャンOFF(短時間) aptX Adaptive接続時 7.5時間(イヤホン単体)
ノイキャンOFF(長時間) 30時間(イヤホン+充電ケース)
ノイキャンON(長時間) 18時間(イヤホン+充電ケース)

Xiaomi Buds 5 Proのスペック説明画像

『Xiaomi Buds 5 Pro』にはBluetooth版Wi-Fi版の2モデルが用意されており、カラーはBluetooth版:ホワイト系、ゴールド系、Wi-Fi版:ブラック系の3色展開となっている。

Xiaomi Buds 5 Proのカラーバリエーション

イヤホン本体はIP54等級の防塵防水仕様。日常使用には十分な耐久性を備えている。

Wi-Fi版は最大4.2Mbpsの伝送を実現しており、Bluetooth版(最大2.1Mbps)よりも高いビットレートで音楽を楽しめる。

▼Wi-Fi接続時はBluetoothよりも音質が向上し、よりCDやハイレゾ音源に近い音を聴くことが可能。

Bluetooth版(最大2.1Mbps)

また、Wi-Fi版はXiaomi独自の「Wi-Fiオーディオ技術」により、スマホとイヤホンをWi-Fi経由で直接接続可能。ただし、Wi-Fi接続は同日にリリースされた「Xiaomi 15 Ultra」専用となっており、他の一般的なスマホではBluetooth接続のみ可能だ。

また、Wi-Fi接続時は、空間オーディオ、デバイス切り替え(マルチポイント)、ファームウェア更新などの一部機能が制限されるため、「音質優先」か「利便性優先」かで選択すると良いだろう。

空間オーディオのイメージ画像

11mmデュアルマグネティックダイナミックドライバーと平面振動膜圧電セラミックドライバーを組み合わせることで、15~50kHzの超広帯域再生を実現。

Xiaomi Buds 5 Pro内の構造イメージ

Harman監修のチューニングにより、バランスの取れた高音質を提供します。Hi-Res Audio Wireless認証も取得済み。

Harman監修のチューニング

▼2.1Mbpsの高解像度オーディオに対応(aptX Lossless、Wi-Fi接続時は4.2Mbps)。

2.1Mbpsの高解像度オーディオに対応(aptX Lossless、Wi-Fi接続時は4.2Mbps)

その他、「動的ヘッドトラッキング」や「3D空間オーディオ」、「球形音場技術」にも対応しており、臨場感と没入感のあるサウンド楽しめる。

充電ケースを録音デバイスとして使用し、98.7%以上の文字変換精度で、会議録音やメモ作成する機能を用意。中国語・英語対応の「リアルタイム翻訳」といったAIスマート機能も備わっている。

▼スワイプ操作で音量調整、ダブルタップでカスタム操作が可能。

AIスマート機能の説明画像

3基の内蔵マイクは、55dBのアクティブノイズ キャンセレーション(ANC)に対応。最大15m/sの強風の風切り音をも打ち消すことができるとのこと。

▼前世代モデル(Xiaomi Buds 4 Pro)と比べて2倍ものノイズキャンセリング深度を実現。

55dBのアクティブノイズ キャンセレーション(ANC)に対応

そして100dB環境通話ノイズキャンセリングにより、多人数の集まる騒がしい環境下でも、クリアな通話を楽しめるようになっている。

100dB環境通話ノイズキャンセリングをサポート

バッテリー持続力も優れており、ノイズキャンセリングOFF時にはイヤホン単体で最大8時間(Bluetooth版)/最大10時間(Wi-Fi版)、イヤホン+充電ケースで最大40時間もの連続使用が可能だ。

バッテリー持続力の説明画像

チャージケースはワイヤレス充電に対応。スマホへの逆充電も可能など、全体的に性能と利便性が追及されたハイエンドモデルとなっている。

その他の特徴の説明画像

製品本体および付属品

▼外箱の様子

外箱の様子

箱を開けた様子

▼内容物をすべて取り出した様子

内容物一覧

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

  • チャージケース
  • イヤホン本体
  • ユーザーマニュアル
  • イヤーチップ(L・S・XS)
  • USB Type-Cケーブル

チャージケース

製品には収納とイヤホンの充電器を兼ねた、チャージケースが付属する。有線充電、ワイヤレス充電のいずれにも対応。

▼チャージケースの外見。今回のレビュー時にはチタングレー色を使用している。

チャージケースの外見-正面

▼鈍い光沢が見られ艶があり、高級感も感じられる。

チャージケースの外見-背面

▼チャージケース本体は手のひらで包み込めるほどコンパクトなサイズ。

チャージケースを手のひらに載せる様子

チャージケースを指でつまむ様子-正面

▼フタの鏡面反射部分に指紋が目立ちやすい点がやや残念。

チャージケースを指でつまむ様子-上部

チャージケースを指でつまむ様子-側面

▼チャージケース本体は、実測で約53g(イヤホン込み)と非常に軽量。

チャージケース計量の様子

▼下部には充電用のType-Cポートと、ペアリングボタンが用意。

チャージケースを指でつまむ様子-下部

▼ズボンのポケットにもラクラク収まるサイズだ。

チャージケースをズボンのポケットに入れる様子

▼上部のフタをカパッと開けると、左右のイヤホンがスッポリ収まっている。

上部のフタをカパッと開けた様子

イヤホン本体

ケースからイヤホンを取り出した様子

イヤホン単体は25.78×31.39×21.24mmと、コンパクトなサイズとなっている。

▼気を付けないと紛失し兼ねないほど小さい。鈍い光沢が見られ、デザイン的にも質感的にも高級感がある。

イヤホン単体を手のひらに載せる様子

イヤホン単体の外観-外側

イヤホン単体の外観-内側

▼イヤホン単体の重量は実測で約5.67g。

イヤホン単体の計量の様子

▼イヤホン単体の外観。形状は一般的なカナル型ワイヤレスイヤホンと同様。

イヤホン単体の外観-内側

▼外側にタッチ操作パネルを内蔵している。左右イヤホンのタッチパネルを利用して、各機能へ瞬時にアクセスすることが可能だ。

イヤホン単体の外側

ノイキャンマイク3基を内蔵。イヤホン越しにクリアな音声通話を楽しめる。

イヤホン単体の外観-下部

▼イヤーチップを外した様子。

イヤーチップを外した様子

▼イヤーチップ装着部は左右の出っ張った独特な形状となっており、付属する専用イヤーチップ以外の装着は難しいかもしれない。

イヤーチップ装着部の形状

AirPods Proとの比較

▼『Xiaomi Buds 5 Pro』(画像左)と『AirPods Pro』(画像右)を並べた様子。

『Xiaomi Buds 5 Pro』(画像左)と『AirPods Pro』(画像右)を並べた様子

チャージケースのサイズ感は『AirPods Pro』よりもやや大きめ。

▼イヤホン本体の大きさや重さは、AirPods Pro(画像右)とほぼ同等だ。

イヤホン本体の比較-外側

イヤホン本体の比較-内側

AirPods等のワイヤレスイヤホンを使い慣れている方であれば、違和感なく装着できるだろう。

デバイスとの接続(ペアリング)方法

『Xiaomi Buds 5 Pro』はBluetoothによるワイヤレス接続に対応しており、接続(ペアリング)方法はいたってシンプルだ。

イヤホンのフタを開け、ケース下部のペアリングボタンを3秒以上長押しすることでインジケーターが点滅し、ペアリングスタンバイ状態となる。

するとデバイス側で "Xiaomi Buds 5 Pro" が表示されるので、選択することで接続(ペアリング)が完了する

ペアリング画面

これだけの手順で接続を完了できる。

次回以降は、ケースのフタを開くだけで自動的に接続されるようになるため、この手のデバイスの扱いが苦手な方でも、全く問題なく使用することができるだろう。

ペアリングモード中のイヤホン

接続済みデバイス

専用アプリのインストールを推奨

本製品にはiOS・Android対応の公式アプリ(無料)が用意されており、デバイスにインストールしておくことでイヤホン機能の様々な調節を行うことが可能だ。

▼公式アプリ『Xiaomi Earbuds』

Xiaomi Earbuds

Xiaomi Earbuds
開発元:Beijing Xiaomi Co., Ltd
無料
posted withアプリーチ

イヤホン起動中にアプリを開くと、"Xiaomi Buds 5 Pro" を追加できる。

イヤホンをアプリに同期した様子

▼アプリメイン画面。イヤホンの充電残量や接続状態、音質に関する各種パラメータの調節などを行うことが可能。

アプリメイン画面

ノイズキャンセリングモード・外音取り込みモードなどのモード切替に加えて、複数のサウンドプリセットを切り替えることも可能。用途に応じてイヤホンの使用感を細かくカスタマイズすることができる。

▼オプション機能の設定画面。

追加設定画面

デュアル接続が可能

デュアル接続中の様子

本製品はデュアル接続に対応しており、イヤホンを最大2台のデバイスと接続できる。

一台目のデバイスに接続した状態でイヤホンをケース内に収納し、ケース下部のペアリングボタンを長押しすることで、二台目のデバイスでもBluetooth接続を行うことができる。

サウンドを聴くデバイスを変更したい場合に、いちいち接続解除⇒再接続の面倒な作業を繰り返す必要がないので便利な機能だ。

ただし、2デバイス同時再生(2つのデバイスのサウンドを同時に聴くこと)はできず、先に再生したデバイス側が優先されるシステムなので注意したい。

快適な装着感

Xiaomi Buds 5 Proを装着した様子

ペアリング済みのイヤホンをケースから取り出し、両耳にはめる。カナル型のため、イヤホン先端が耳奥まで到達するよう、耳にシッカリと装着する。

イヤホン単体の重量は実測で約5.67gの軽さであるため、装着しても重さや不快感などは一切感じなかった。

装着した状態で動き回った場合でも落ちてしまうことはなかった。長時間装着し続けても耳が痛くなったり、疲れることもない。カナル型であるぶん、装着時の安定性は抜群だ。

もしイヤーピースの大きさが合わなくても、予備のイヤーピース(L・S・XS)が付属しているので簡単に交換できる。

実に快適な装着性を実現できていると言える。

デュアルアンプ&トリプルドライバーによる高解像度サウンド

Spotifyの再生画面

実際に本製品を使用して様々な楽曲を視聴してみた。

まず率直に言って、音質は非常に良好だ。

本製品はデュアルアンプ&同軸トリプルドライバーを採用しており、幅広い音域とバランスの取れた高音質を実現している。

平面振動膜圧電セラミックドライバー(PZTツイーター)を搭載することで、高音域の再生能力が向上。中~高音域に関してはクリアで伸びのある音を楽しめる。

そして「11mmデュアルマグネティックダイナミックドライバー」は従来モデル以上に低音域を強化し、パワフルかつ深みのある低音を提供。前モデルの約2倍となる8.5dBの低音改善がなされており、純粋な音楽再生から映画視聴まで、迫力のあるサウンド体験が可能であった。

音楽視聴の様子

15Hz~50kHzという超広帯域再生が可能で、音のディテールを忠実に再現。Hi-Res Audio Wireless認証を取得していることもあり、特にオーケストラ等の楽曲では原音に近い体験が可能であった。

▼アプリ上で、複数のオーディオ効果を利用可能。

オーディオ効果の設定画面

3Dオーディオにも対応。動的ヘッドトラッキング機能をオンにすることで、頭の動きに合わせて音場を調整し、リアルな空間オーディオ体験が可能だ。

3Dオーディオ機能設定画面

優れたイヤホン設計と充実のアプリ機能により、幅広いジャンルの音楽を高品質で楽しむことができた。

2万円台のワイヤレスイヤホンの中では、個人的に今までで試用してきたモデルの中でも、トップクラスの音質を実現できていると感じた。

オーディオバランスの調節が可能

アプリにはオーディオバランスの調節機能が用意されており、イヤホンの音質を自分好みにカスタマイズすることが出来る。

▼オーディオバランスのプリセットが複数用意。サウンドの変化を手軽に楽しめる。

オーディオバランスの調節機能

選択するプリセットによって全く異なる傾向のサウンドを楽しむことが出来る。しかも微々たる違いではなく、同じ楽曲でも体験が大きく変わるほど、各プリセットが差別化されていた。

▼イコライザーを使用して、細かく調節することも可能。

イコライザーの設定画面

音響にあまり詳しくない方にとって、イコライザーをイジるのは敷居が高い。しかしプリセットがいくつか用意されていることにより、音の変化を気軽に楽しめるのは嬉しい。

優れたノイズキャンセリング能力

ノイズキャンセリング機能

アプリより「ノイズキャンセリング」をタップするか、イヤホン側面を長押しする(初期設定)ことで、ノイズキャンセリングモードを起動できる。

ノイズキャンセリングの強度は、手動で変更可能。最も強く設定する場合は、アダプティブノイズキャンセリングをOFFにする必要がある。

▼無段階の調整が可能なほか、アダプティブノイズキャンセリング機能もサポートしている。

ノイズキャンセリング強度の調整

アダプティブノイズキャンセリング機能

本製品は最大55dB/5kHzのアクティブノイズキャンセリングに対応しており、ノイキャン強度を最大にまで上げた場合、周囲の環境音が全く聴こえなくなるほど、ノイキャン効果が強くなる。

▼目の前の机を拳で鳴らしても聴こえないほど、ノイズが強力に低減される。

ノイキャン使用中の様子

周囲のノイズ(環境音)を素晴らしく効果的に低減してくれるため、イヤホンサウンドに集中できる。公共交通機関やイベント会場などの騒がしい環境下において、特に高いパフォーマンスを発揮するだろう。

また、耳栓代わりにイヤホンを使用する場合にも有効だ。

逆に、イヤホンを装着しつつ外部の音にも気を配りたい時のために、外部音取り込み機能も用意されている。

外部音取り込み機能

外部音取り込み機能をオンにした場合、「音声増幅」と「環境音増幅」のモードを選択できる。

音声増幅モード

環境音増幅モード

外部音取り込み機能も効果が高く、イヤホンサウンドを楽しみつつ、外部音を効果的に聴き取ることが可能であった。

この機能を利用すれば、駅のアナウンスや街中での会話など、必要な情報を逃さずにキャッチできる。また、外でジョギングやランニングを行う際にも、車や他の歩行者の接近音に気を付けつつ、音楽を楽しめるだろう。

ノイキャン対応マイク内蔵

イヤホンに内蔵された3基のマイクは、55dBのアクティブノイズ キャンセレーション(ANC)に対応。最大15m/sの強風の風切り音をも打ち消すことができる。

そして100dB環境通話ノイズキャンセリングにより、多人数の集まる騒がしい環境下でも、クリアな通話を楽しめるようになっている。

こちらのノイキャンも質が高く、周囲のノイズを取り除き、装着者の声のみをクリアに拾い上げることができていた。

▼Xiaomi Buds 5 Proで録音した音声

上動画は、スマホで撮影した映像の音声を、Xiaomi Buds 5 Proの内蔵マイクで拾った音声に置き換えたものだ。

さすがは価格相応、もしくは価格以上とも言える、非常にクリアな音声収録が可能であった。

▼Xiaomi Buds 5 Proの内蔵マイクで拾った音声単体

音声を聴いても分かる通り、周囲の環境ノイズ(空調音や屋外の音)を効果的に除去し、発言内容を明瞭に拾い上げることができている。

通話だけでなく、オンライン会議や配信などにも利用できる、優れたマイク品質だ。

リアルタイム翻訳・文字起こし&録音機能を搭載

翻訳機能利用中の様子

本製品はAI翻訳・文字起こし&録音機能を搭載しており、内蔵マイクで拾った音声を別言語にリアルタイム翻訳することが可能だ。

録音・リアルタイム翻訳・同時通訳の3種類のモードから選択可能。

翻訳モードの選択画面

▼モード選択後、翻訳するターゲット言語を指定する(今回のレビュー時には中国版を使用しているため、中国語・英語のみ選択可能であった)。

ターゲット言語の選択画面

翻訳を開始すると、拾い上げた言葉がリアルタイムにターゲット言語へ翻訳され、アプリ上に文字起こしされると同時に、翻訳語の音声がイヤホンから流れてくる。

▼リアルタイム翻訳&文字起こしの様子(英⇒中)

▼リアルタイム翻訳&文字起こしの様子(中⇒英)

実際に様々な音声資料を試してみたが、非常に精度の高いリアルタイム翻訳を行うことができていた。

発言内容をかなり正確にヒアリングして、ターゲット言語へスピーディに翻訳。たまにヒアリング内容に細かな誤りが生じる場合もあるが、全体的な発言内容から細かなニュアンスまでを理解する分には、十分な精度を実現している

翻訳画面

そして録音データはデバイス内に保存され、いつでも過去の履歴を閲覧・再生することが可能だ。

▼録音履歴データ一覧。

録音データ一覧

▼過去の文字起こし内容を閲覧しつつ、録音データの再生が可能。発表会や会議などおける発言内容を、後から見直したい場合にも便利だ。

録音データ再生画面

このように、ワイヤレスイヤホンとしてだけでなく、録音機・翻訳機・文字起こし機としても優秀な精度を実現した高性能モデルとなっている。

タッチ機能のカスタマイズが可能

本製品は、両耳イヤホンの側面をタッチすることで、様々な機能へ瞬時にアクセスできる。

イヤホンタッチ操作の様子

そして、タッチ操作を行った際の機能は、アプリ上より自由にカスタマイズすることができる。

▼ワンタッチ、ダブルタッチ、トリプルタッチなど、タッチ回数に応じて異なる機能を割り当て可能。

タッチ操作のカスタマイズ画面

▼様々な機能を自由に設定し、瞬時にアクセス可能。

割り当て可能な機能一覧

▼タッチ操作だけでなく、スワイプ操作に対しても機能を割り当て可能。

スワイプ操作設定画面

ユーザーによってはイヤホンに搭載されたタッチパネルを誤って触れてしまい、誤操作を起こしてしまい、ストレスを感じることがあるかもしれない。そのような場合を考慮して、タッチ機能を無効(なし)に設定することも可能だ。

「イヤホンを探す」機能を用意

「イヤホンを探す」機能画面

本製品では、紛失を防ぐための機能「イヤホンを探す」を利用できる。

アプリ上のボタンをタップすることで、対応するイヤホンから大音量の電子音を流し、近くに隠れているイヤホンを見つけ出すことができる。

▼電子音を鳴らしている様子

電子音は徐々に大きくなっていき、半径5mほどの範囲であれば十分に聴き取れるほどのボリュームになる。

貴重なイヤホンの紛失を防ぐことのできる、有用性の高い機能だ。

スムーズな利用が可能

実際に『Xiaomi Buds 5 Pro』を使用すると、取り回しが実に楽なことに気が付くだろう。

まずケースからイヤホンを取り出すと瞬時にペアリングされ、耳に装着する頃にはサウンドを出力する準備が完了している。ワイヤレスイヤホンによってはペアリングに時間のかかるタイプもあるが、本製品はその点でストレスに感じることは無かった。

イヤホンペアリングの様子

そして使い終わった際は、チャージケースに収納することでBluetooth接続が解除され、充電が行われる。

この流れが非常にシンプルでラクなため、日常の中でストレスなく自然に使用し続けることが可能だ。

長時間持続するバッテリー

本製品は、イヤホン単体のスタンドアローン状態で最大8時間のあいだ利用でき、ケースを含めると最大40時間もの連続使用が可能となる。

一般的な利用頻度であれば、外出先に持参しても1週間以上は平気でバッテリーが持続するだろう。

ケース本体のバッテリーが低下した場合は、Type-Cケーブルによる有線充電、およびワイヤレス充電によりスピーディに充電できる。

ワイヤレス充電の様子

特に有線高速充電の場合は、わずか10分間の充電で約4.5時間もの使用が可能となる。イヤホンの充電が切れてしまった場合でも、数十分程度充電するだけで、一日中利用できる分のバッテリーを回復できる。

有線充電の様子

バッテリー切れになる度に、いちいち長時間の充電を要求されることがないので、実に使いやすい。

『Xiaomi Buds 5 Pro』のまとめ

Xiaomi Buds 5 Proのアイコン画像

今回紹介した『Xiaomi Buds 5 Pro』について、特長をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • 高級感のあるデザイン
  • コンパクトで携行性に優れたサイズ
  • 快適な装着感
  • クリアで解像度の高い中~高音域
  • 強化された低音域
  • 優れたノイズキャンセリング機能
  • 高品質マイク内蔵
  • アプリ機能が充実
  • リアルタイム翻訳・文字起こし&録音機能を搭載
  • 長時間持続するバッテリー
  • 高速有線充電サポート
  • ワイヤレス充電対応

悪かった点

  • チャージケースの指紋が目立ちやすい

以上の通り、非常に優れたサウンド品質と機能充実度を実現したハイエンドモデルとなっている。

中~高音域に関しては、AirPods Proと比べても遜色ないほど、実にクリアで解像度の高いサウンドを実現できている。特にボーカル音の響きが良く、生歌に近い印象を受ける。ホワイトノイズ等も特になく、高音でも割れることはなかった。

「11mmデュアルマグネティックダイナミックドライバー」は従来モデル以上に低音域を強化し、パワフルかつ深みのある低音を提供。前モデルの約2倍となる8.5dBの低音改善がなされており、純粋な音楽再生から映画視聴まで、迫力のあるサウンド体験が可能であった。

デュアルデバイス接続をサポートする点も嬉しい。

ノイズキャンセリング能力も優れており、ノイキャン強度を最大にまで上げた場合、周囲の環境音が全く聴こえなくなる。耳栓代わりにイヤホンを使用する場合にも有効となっている。

100dB環境通話ノイズキャンセリング対応マイクの性能も優れており、ノイズを高度に低減しつつ高品質なハンズフリー通話が可能。オンライン会議やゲーミング時のボイスチャット用マイクの代わりとしても十分に機能するだろう。

そして何より、AI翻訳・文字起こし&録音機能を搭載しており、内蔵マイクで拾った音声を別言語にリアルタイム翻訳することが可能。実際に様々な音声資料を試してみたが、非常に精度の高いリアルタイム翻訳を行うことができていた。ワイヤレスイヤホンとしてだけでなく、録音機・翻訳機・文字起こし機としても活用できる。

バッテリー持続力も優れているほか、有線高速充電、ワイヤレス充電にも対応。

音質・アプリ機能・内蔵マイク・充電効率など、あらゆる点で高品質に造りこまれたワイヤレスイヤホンと言える。

Apple製品にこだわりがなく、音質・ノイズキャンセリング・コスパ重視なら、AirPods Proよりも、間違いなく本製品を選択肢に入れて良いだろう。

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