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『RedMagic 6 Pro』レビュー | 自宅で充実したゲームライフを過ごせる高性能スマホ

2021-08-30

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

中国Nubiaが繰り出すゲーミングスマートフォン「RedMagic 6 Pro」は、現時点でQualcomm最高峰に位置するプロセッサSnapdragon 888を搭載した製品だ。

筆者はこれまで、2世代前の製品にあたる「RedMagic 3S」を利用していたのだが、2年経過し、バッテリ寿命的にもそろそろ買い替えの時期に差し掛かったので、今回は自腹で購入。RedMagic 3Sとの比較を交えながら、しばらく使った体験のレポートをお届けしたい。

いきなり結論から述べてしまうが、コロナ禍で在宅時間が増えている中、自宅でゲームするユーザーも増えていることだろう。そのゲームライフを快適に過ごしたいのなら、RedMagic 6 Proは最良の選択肢だと感じた。

現時点で考えうる最高のスペックを詰め込んだゲーム特化モデル

このところゲーミングスマートフォンが新たなジャンルとして確立しつつあり、Xiaomiの「Black Shark」、ASUSの「ROG Phone」、Lenovoの「Legion Phone」などが、新ハイエンドプロセッサの発表とともに矢継ぎ早に搭載製品が投入されている。RedMagic 6 Proもかなり早いタイミングで投入された。

ただ、日本市場での投入に当たっては、技適の取得や独自のローカライズ、代理店の準備などで発売が6月までずれ込んだ。とは言え、日本においてもSnapdragon 888搭載端末としては比較的早いほうだ。

RedMagic 6 Proのスペックを下に掲載するが、ハイエンドにふさわしい。残念ながら現時点ではさらに上を行く「ROG Phone 5 Ultimate」があるため最高峰というわけではないが、ゲーミングと名乗るにふさわしい仕様は備えている。

RedMagic 6 Pro仕様

SoC Snapdragon 888
メモリ 16GB LPDDR5
ストレージ 256GB UFS3.1
ディスプレイ 2,400×1,080ドット、AMOLED、165Hz、6.8インチ
タッチサンプリングレート シングル500Hz、マルチ360Hz
冷却ファン 遠心式、20,000rpm
無線LAN IEEE 802.11ax/ac/n/g/a/b
Bluetooth 5.1
WAN 5G/4G/3G
SIM Nano SIM×2
背面カメラ 6,400万画素(S5KGW3)+800万画素(HI846)+200万画素(OV02A10)
前面カメラ 800万画素
センサー 指紋、重力、電子コンパス、ジャイロ、近接、環境光
OS Android 11ベースRedMagic OS 4.0

プロセッサはもちろんのこと、ディスプレイのスペックもかなり高い。特に165Hzというリフレッシュレートは業界最速で、ROG Phone 5をも凌ぐスペック。AMOLEDで解像度も高く、残像もないためゲームに最適だ。

一方で近年多くのメーカーが力を入れているカメラは、特にこだわりがないように見える。ゲーミング向けなので当たり前といえば当たり前だが、むしろカメラ部が出っ張っていないという方がメリットかもしれない。

6.8インチだが手にすっぽり収まる。ケースが悩みのタネか

開封レポートなどはすでに他の媒体が多くレビューしているので、あえてここで詳細を述べない。あえて特筆するなら「フィルム貼付済み」、「本体は66W充電に対応するが付属のACは30Wタイプ」、「クリアケースが付属する」辺りだろうか。

後者については、せっかく10万円超えのモデルなのだから66Wを添付してほしかったところだ。とは言えUSB PDのアダプタで急速充電に対応できるため、ガジェッターなら手持ちのを使えば良いというメッセージだろう。

試しに別途65WのUSB PD対応アダプタを接続したところ、急速充電(NeoCharge)をするためにファンをオンにするというメッセージが出た。オンにしてみたところ確かにみるみるするうちに充電が行なわれていったが、正直ファンの騒音にはやや耐え難かった。急ぎの時以外は30Wで行なうか、NeoChargeを使うにしてもファンをオフにすべきだろう(ゲームを同時にやるとかでなければ、発熱はそれほどでもない印象)。

話を本体に戻そう。本体は6.8インチということもあり、数値上は7型インチタブレットに迫り、かなり大きいように思われるかもしれない。しかし実際に手にしてみると、ディスプレイが縦長であることがわかり、これでインチ数を稼いでいることがわかる。よって横幅は77.19mmとスリムだ。

また、サイドは近年よくある膨らみがあるタイプではなく、フラットでむしろ若干凹んでいるタイプ。これによってホールド感が向上しているほか、画面を横にしてゲームをプレイする際に小指に当たって痛くなるということを防いでいるようだ。

ただ、付属のクリアケースを取り付けると印象が若干異なる。このケースは耐衝撃で、周囲を完全に包囲するTPU製なのだが、かなり厚みがあり、サイドが膨らみを持つようになる。さらに背面中央は保護されず、装着するとさらに一回り大きくなり、若干不格好だ。加えてお得意のトリガーへのアクセスも悪くなる(第一関節から先を伸ばさないと届かない印象)。本体を保護するという観点では及第点だが、操作性という意味ではあまりおすすめできない。

一方、1,590円で別売りされている専用の保護ケースだが、付属のTPU製と打って変わって両サイドは保護せず、四隅と背面中央をカバーするものとなっている。TPUではなくプラスチックなのでかなり丈夫で薄いため、トリガーのアクセスもしやすいし、スリムさやスタイリッシュさを維持できるが、保護という観点からするとやや微妙だ。加えて、このケースはかなり硬さがあり、一旦装着してしまうと外すのがかなり大変だ。

また、別売りのケースはシャーシの部分が直接手に触れるため、ゲーム中筐体が熱くなるのが気になる人もいるだろう。RedMagic 6 Proを購入したら、ケースはしばらく悩みのタネになるかもしれない。

内蔵ファンはかなり音が大きいため覚悟は必要

RedMagic 6 Proの最大の目玉は、20,000rpmの冷却ファンを内蔵していることだろう。「効果の程は?」と聞かれると、やっぱりあるにはあるのだが、さすがに騒音はかなり大きく、特に深夜の時間帯に家族が隣で寝ているようなシチュエーションでは、使わないほうが良いとは思う。

ちなみに筆者はRedMagic 6 Pro以前に「RedMagic 3S」というSnapdragon 855+搭載モデルを利用していて、こちらも15,000rpmのファンを内蔵していたのだが、回転数から想像するほど騒音は大きくなく、「こんなもんかな?」という程度。RedMagic 3Sなら家族が隣で寝ていてもファンをつけて大丈夫だ。この点、RedMagic 6 Proはやややりすぎたという点は否めない。

しかもゲームスペースで90Hz高リフレッシュレートを選ぶと、いちいちファンをオンにするようなメッセージが出てくるのも煩わしく感じる。回転数をもう少し抑えるといった工夫や、メッセージを出すのは温度が上がったタイミングだけにするといったチューニングが将来的に実装されることに期待したい。

ちなみにゲーム中の発熱だが、端末への負荷がかなり高い「原神」をプレイしていると、確かに熱いと感じることがあった。しかし、ファンがオフでも我慢できないというほどでもないし、目立った性能低下も体感できない。一方で負荷が軽いMOBA系では気にならなかった。

なお、RedMagic 3Sでは背面から吸気して左側面に排気するという構造だったが、RedMagic 6 Proでは左側面から吸気して右側に排気する構造となっている。RedMagic 3Sでは横持ちにすると底面から排気を行なうわけだが、熱というのは自然に上に登って行くもので、実はRedMagic 6 Proの(横持ち時で上に排気する)設計の方が理にかなっている。この辺りも細かい点ではあるのだが、旧モデルからの地味な改善が見られるのは嬉しい。

画面内指紋、Widevine L1対応など、細かな改善点もいい

RedMagic 6 Proでは前面カメラによる顔認証の他に、画面内指紋センサーによるロック解除もサポートしている。筆者が以前使っていた「Mi Note 10」では画面内指紋センサーの反応が悪く、ちょっとでも手汗がついたりすると認証が通らずイライラしていたものだが、RedMagic 6 Proのそれはそれとは一線を画す認証速度と精度を実現しており、使っていて実に快適だった。

前々モデルに相当するRedMagic 3Sでは背面に指紋センサーを搭載していたが、認証精度も速度もかなりいまいち。加えて、ケースを装着するとさらに精度が悪化し、事実上使い物にならなかった。RedMagic 6 Proではこの不満が大きく解消されたと言っていい。

また、RedMagic 3SではWidevine L3までのサポートであり、Netflix視聴の際は低解像度を強いられていたのだが、RedMagic 6 ProではWidevine L1に対応し、フルHD解像度に対応した。こうした日本市場に向けた細かい配慮も称賛を贈りたい。

なおOSは「RedMagicOS 4.0」などと称しているが、ほぼ素の状態のAndroid 11で、「ゲームスペース」といったゲーム特化機能が追加されている程度。左側面の赤いスライドスイッチを上にスライドすると、ゲーム起動に特化したランチャー画面となるほか、ゲームプレイ中の通知は小さくポップアップするようになる。

また、右側からのスワイプインでCPU/GPUの使用状況や画面の明るさの調節(自動調節ガオンになっていても、ゲームモード中はオフになるため)が可能なほか、リフレッシュレートの切り替えや放熱ファンの起動、マクロの設定なトリガーのオン/オフ、充電ケーブル接続時でも充電せず給電だけを行なう「充電分離モード」の設定が設定可能になる。

この辺りは既にネットで多くの情報が出回っているだろうから設定は省くが、筆者としては「ゲームスペース起動中、画面の輝度が固定になる」というだけでもかなりの利用価値があると感じた(自動輝度に設定することもできるが、ゲームスペース起動時と非起動時は別の設定にしておける)。特に、環境光センサーは左手に隠れがちなので、明るい部屋の中で左手を離すと画面が明るく、左手を置くと暗くなるといった挙動はストレスなのだ。スライドスイッチ一発で無効にしてくれるのは、「賢い」の一言だ。さらに細かいところだと、画面のジェスチャーによる戻る/ホームへ戻る操作への対応などが挙げられる。

ちなみに購入後も、すでに3回ほどアップデートが降ってきており、特にローカライズの部分など、従来に比べて細かくアップデート対応しているのがわかる。

サクヌルでストレスなし。2世代前からは買い替えおすすめ

冒頭で繰り返し述べている通り、本機はSoCに現在フラグシップのSnapdragon 888を採用しており、一般操作のみならず、重いゲームも含めてスムーズに動作する。RedMagic 3Sと比較すると、Antutuで1.5倍程度の値を示している。RedMagic 3Sでも現役バリバリレベルの性能を持っていることを考えると、本機の高性能も納得だろう。

こうしたベンチマークスコアは体感として現れにくいところがあるのだが、少なくとも高負荷タイトルの「原神」をプレイする限り、データの読み込みが高速化されていることが体感できるほか、ゲーム中のカクツキもかなり解消していることがすぐにわかる。Snapdragon 845/855世代のユーザーなら、ハードウェアの日進月歩を十分に感じられることだろう。

一方で既にSnapdragon 865世代を使っているのなら、もう少し様子を見てもいい。「RedMagic 5」ユーザーなどは、少なくともゲームをプレイする上ではそこまで不満はないだろうし、発熱もSnapdragon 865の方が控えめだ。性能に不満がない限り、次期モデルまで待ったほうが得策だとは思う。

ただ、Snapdragon 865を持っていても、それがゲーミング向けではない一般向けモデルならのなら、ゲームをプレイする目的でRedMagic 6 Proを追加購入するのはアリだ。在宅が増えている今、過剰なカメラ性能やおサイフケータイといった機能は不要になったという人も少なくないはず。その中であらゆる仕様や設計をゲームに全振りした本機は、良い選択肢だ。

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