ブロードキャスティング・ストリーマー用に設計されたというキャッチコピーの Logicool製ウェブカメラ『C922n』のレビューをおこないます。
このカメラは、テレワーク需要のビデオ通話よりも、ライブ配信などをおこなう配信者向けにチューニングされているウェブカメラであり、使用感やカメラ性能が一般的な製品とどのように差異があるのかを確認します。
Logicool C920n
C922nは、Logicoolのウェブカメララインナップの中でも上位に位置づけられるモデルですが、スペックはフルHD1080p 30fps・HD720P 60fpsの撮影性能を誇っています。
また、ステレオマイクを搭載しているため、ライブ配信などで特に画質と動きの滑らかさ、音質にこだわるユーザー向け製品です。
特 徴
まずは、C922nについて特徴をメーカーホームページなどから確認をおこないます。
ストリーマー用という事で、TwitchやYouTubeなどのライブチャンネルにおける、鮮明な画像が売りで、フル1080p(30fps)または高速HD 720p(60fps)を選択してストリーミングできるのが特徴です。
フル高解像度1080Pのストリーミング
鮮やかな、臨場感のあるビデオのストリーミングと録画が可能、ガラスレンズとフルHD 1080pによりディテールをキャプチャ、30fpsの滑らかな映像で明るく自然な色を表現。78度の視野角により最高2人をフレームに入れることができます。 アプリを使って、カメラのズームとパンができます。
HD 720P(60FPS)のストリーミング
本格的なストリーマーはスムーズなビデオを実現するため、60 fps(720p)の超高速フレームレートが必要です。 C922nではこれを実現できます。遅延や歪みなしにライブブロードキャストを行うことが可能です。
明るい画像
HDオートフォーカスと光補正機能を装備し、照明条件に合わせて微調整を行い、暗い環境でも非常に鮮明な高解像度の画像を生み出します。
フル・ステレオフォニックス
カメラの両側にマイクを搭載、あらゆる角度からリアルなサウンドをキャプチャできるため、自分の声が自然かつクリアに相手に届きます。
CAPTUREで、オールインワンのコンテンツ作成
Logicool Captureを使えば、ウェブカメラを接続した瞬間に、高品質のビデオコンテンツ録画を開始することができます。直感的な1つのインターフェースで、録画をカスタマイズし、カメラ設定を調節し、縦方向のビデオも作成することができます。
基本仕様
解像度 | 1080p/30 fps HD 720p/60 fps |
フォーカス | 自動 |
レンズ | フルHDガラス |
視野 | 78° |
マイク | ステレオ |
寸法 | 7.1 x 9.5 x 4.4 cm |
重量 | 162 g |
その他 | 三脚付属・3ヵ月間XSPLITプレミアムライセンス同梱 |
パッケージと付属品
『C922n』のパッケージはLogicoolカラーの緑を基調「本格的なストリーマー用に設計」との記載があり、ただならぬ存在感を出しています。また商品写真・スペックなど、すべて日本語で印刷されているため、パッケージを見れば特徴などがわかりやすくなっています。
内容物は『C920n本体』『保証書』『重要なお知らせ説明』『クイックスタートガイド』『ミニ三脚』『XSPRITのライセンスコード』が同梱されている。
いわゆる取扱説明書という詳細な説明書は添付されず、クイックスタートガイドはイラストでPCとの接続方法などが記載されただけの簡素なものだけだ。
付属の三脚はおまけ程度ではなく、金属製のしっかりした物で、脚部はスイベルマウントにより18.5cmまで延長が可能だ。
カメラ本体をチェック
カメラ・レンズ・マイクの造形
本体ケースは『C920n・C922n』どちらも共通、小型でずっしりとした重みを感じるものだ。ケース自体はプラスティックだがレンズ部はガラス製でC922nは内部が黒くシンプルなデザインになっている。
レンズシャッターは非搭載だが、そのおかげで見た目は非常にスマートでクールなデザインだ。マイクはレンズ左右に配置してあり、ダミーではなく左右どちらも機能するものとなっている。
背面の作りも良く質感はあるが残念ながらUSBケーブルは本体から直出しタイプ。設置時に外せると便利だし、短いケーブルを使いたいなどのニーズには対応しない。
スタンドと可動域
スタンド・クリップ部は約180°可動し、カメラ部は上下に約45°チルトするが左右に首振りはできない構造のため、モニター上部に設置した場合は正面の被写体を捉えるが、横方向への調整はできない。
ただし、スタンド下部に三脚穴があるので三脚を使うことが可能だ。
スタンド兼クリップ部の内側はゴム材が貼ってありモニター設置の際の傷防止になる、またフリップ部が可動して固定時の安定性を高める構造になっているのも大きな特徴。他メーカーのウェブカメラにはないユニークで実用的である。
写真でも分かりづらいが、カメラ左右の縁はカメラの動作中に白く光り動作中である事が目視で確認できる、ちなみにC920nの場合は青LEDで点灯する。
モニター設置
モニター上部への設置は、本体が小型でデザインが良いので見た目がよく可動式のクリップにより設置感もしっかりしている。
しかし、写真を見ていただければ分かる通り、クリップ部が前面スクリーンに干渉してしまいスクリーンの表示部に干渉してしまう。最近販売されているモニターであればノートであれ外部モニターであれ、ほぼこの問題があるだろう。具体的にはモニターに10mm以上の非表示部・縁がないと干渉する。
現実的には付属または持っている三脚などを利用して卓上設置する方が良い、撮影ポジションが自由で柔軟だし、カメラ自体が小型なためそれほど邪魔にならない。
クリップ部を10mmではなく、5mmにしてくれれば、ほとんどのモニターで干渉しないと思うのだが・・・
PC接続・映像・マイク性能について
PC接続
PC・MACなど、USBポートに差し込むだけのプラグアンドプレイ、初回接続時に「Logicool Capture」をインストールするか聞かれる。このアプリケーションは様々なカメラの設定が可能になり、デジタルズームなどの機能など、ライブ配信において便利に利用ができる、映像もより綺麗に撮影できるのでダウンロードして利用する方が良いだろう。
映像/画質
視野角78°は室内であれば広すぎず、狭すぎず、丁度よい画角ではないかと思う、撮影映像も自然な色合いで繊細、ノイズも出なし、歪みもなく綺麗な映像。ストリーマー用としてHD 720P(60FPS)のフレームレートの動画撮影ができるが、ゲーム配信など解像度よりも滑らかさを重視したい場合に便利だ。
特に優秀なのはオートフォーカスで、レンズに被写体を近づけるとすぐに反応して即座にフォーカスが合ってくれる。You Tubeで製品レビュー動画などを撮影する場合にはとても有効に使える性能になっている。
カメラの実売価格は8,000円ほどだが、価格から考えると高性能な映像・機能のクオリティーと言える。
マイク
ライブ配信などをおこなうのであれば専用のマイクを利用した方が高音質で配信が可能ではあるが、内蔵マイクでもステレオ録音、クリアーで臨場感のある音声録音が可能なため、簡易的に利用してもかなりの高音質で音声の録音・伝達ができる性能だ。
カメラ単体で綺麗な映像とステレオ録音が可能で付加価値はかなり高い。
総合評価
Logicool C922nについてチェックをおこなったが、映像撮影の性能は非常に綺麗に撮影ができる上に、カメラ本体でステレオ録音ができる事もあり総じて完成度が高いカメラと言える。
とくにオートフォーカスの反応が良く切替えが早いので、アクティブな映像撮影にも向いている、ライブ配信やレビュー動画制作などではかなり重宝するカメラになりそうだ。
実売価格は8,000円前後だが、カメラの基本性能・映像に妥協をしたくないと考えるのであれば、非常にコストバランスが良いので通常利用でも購入検討に値する、キャッチコピーにある通りストリーマーを自称するのであれば入手して損ないウェブカメラだ。
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