最近ではスマートフォン向けに、原神やウマ娘、マインクラフトを始めとする様々なゲームアプリが配信されている。
いずれも据え置き型ゲーム機のタイトルに負けないほどのクオリティとなっており、最近ではスマホゲームをプレイすることの方が、もはや一般的であると言えるだろう。
ただし、ハイクオリティなゲームアプリを快適にプレイするためには、ある程度高い性能を擁するスマホが必要となる。しかし最新iPhoneやGalaxyなどの高性能モデルは10万円を超えるものがほとんどであり、手を出しづらいと感じている方も多いだろう。
そこで今回は、リーズナブルな価格に対して、ハイエンド機種にも負けず劣らずの性能を発揮する高コスパスマホ『realme GT Master Edition』について紹介したいと思う。
あらゆる作業を快適にこなせる高性能スマホ
今回紹介する『realme GT Master Edition』は、4万円前後という価格にもかかわらず、10万円前後のスマホにも匹敵する性能を要するAndroidスマートフォンだ。
ブランド | Realme |
型名 | GT Master Edition |
ディスプレイサイズ | 6.43インチ |
解像度 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 最大120Hz |
OS | Android 11 |
CPU | Snapdragon778G オクタコアプロセッサー |
RAM | 6GB / 8GB |
ストレージ | 128GB / 256GB |
通信規格 | Bluetooth, Wi-Fi, GPS |
マイクロSDカード | 対応(最大256GB) |
SIMカード | 対応 |
カメラ | フロントカメラ:32MP リアカメラ: 64MP+8MP+2MP |
本体サイズ | 159.2×73.5×8.0 mm |
本体重量 | 約174g |
OSはAndroid11を採用。Snapdragon778G オクタコアプロセッサーのCPUと、6GB/8GB RAM(メモリ)を搭載しており、大抵の作業を快適にこなすことのできる高い性能を要している。
ディスプレイは6.43インチ、解像度は2400×1080の亜2Kに対応しているほか、リフレッシュレートは最大120Hzに対応。非常に美しくて滑らかな映像を楽しめる。
128GBと256GBの2種類のストレージモデルが用意。容量的には十分だが、もし不足に感じる場合はマイクロSDカードを挿入することで最大256GBの増量が可能だ。
そして32MPのフロントカメラ、および64MP+8MP+2MPのリアカメラを搭載。風景撮影のみならず、ウェブ会議やオンライン授業用途にも十分に活用できるカメラだ。
通信規格にはBluetooth, Wi-FI, GPSのほか、SIMカードの挿入でLTE回線による通信も可能となる。
筐体サイズもコンパクトかつ軽量で、持ち運びにも適したデザインだ。価格もリーズナブルであり、ゲーム用のサブスマホを探している方にも是非お勧めしたいスマホとなっている。
今回は8GB RAM/256GBストレージのモデルを提供して頂いたので、商品についてレビューしていく。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマホ本体
- スマホケース
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプター
- 説明書
- カードスロット開閉用ピン
▼本体重量は約174gと、一般的なスマホと大差ない軽さだ。
▼正面左上には32メガピクセルのフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。筐体自体にそこまでの高級感はないが、安っぽさも感じられないデザインだ。
▼背面左上には64メガピクセル+8メガピクセル+2メガピクセルが搭載。
▼iPhone XR(右)と並べた様子。『realme GT Master Edition』の方がやや多きめ。
▼厚みは約8mmほど。ポケットに入れて持ち運んでも支障にならない薄さだ。
続いて、本体インターフェースについて紹介していく。
▼右側面には電源ボタンが用意。
▼左側面にはカードスロットおよび音量調節ボタンが用意。
▼付属のピンを用いることでカードスロットを開き、SIMカードやマイクロSDカードの挿入が可能となる。
▼下部には3.5mmオーディオポート、Type-Cポート、およびスピーカーが搭載。
▼上部の様子。
以上の通り、インターフェース自体はオーソドックスなスマホの構成となっている。
普段のスマホ利用の中で、特に不便に感じることは無いだろう。
なお、本製品には専用のスマホケースが付属している。
▼スマホケースを装着した様子。
▼スマホケースを装着すると、Type-Cポートにコードがやや挿入しづらくなる。
付属のスマホケースは、必要最低限のクオリティとなっている。
あくまで別のスマホケースを購入するまでの応急的に利用すると良いだろう。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
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結果として、約53.8万点のスコアを記録することが出来た。
この価格帯で50万点超えは、かなり優れたパフォーマンスを実現できていると言える。
ウェブサイト閲覧から動画視聴、ゲームアプリに至るまで、大抵の作業を快適にこなせるだろう。
ただし、価格に対するスコアの高さ的には、以前紹介したスマホ『POCO X3 GT』(AnTuTuスコア約60万点)の方が優れている。
特にこだわりが無いのであれば、個人的に『POCO X3 GT』のほうがオススメだ。
-
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2K・120Hzの美しく滑らかな映像
本機のディスプレイは1080 × 2400(2K)解像度、最大120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼発色も良く、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
ウェブブラウジングの際は、サイト上の細かな文字まで明瞭に映し出されるため読みやすい。
映画やアニメなどでもキレイで迫力のある映像を堪能できたため、ゲーミングや映像視聴目的にスマホの購入を検討している方にもうってつけであると言える。
また本機はデフォルトで60Hzに固定されているが、設定画面にてリフレッシュレートを120hzに変更することで、格段に滑らかな描画を楽しめるようになる。
ゲームアプリを滑らかな描画で遊びたい方にはオススメの設定だ。
たいていの作業は快適にこなすことが可能
本製品のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時や動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
▼多くの画像やスクリプトの読込が発生する場合でも、読込遅延が発生することは無かった。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼フルHD画質以上の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼画質を最高設定にした場合でも、カクつくことなく滑らかな映像視聴が可能だ。
▼発色も良好であり、映画からアニメにいたるまで満足度の高い体験が可能だ。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
流石はオクタコアプロセッサーと8GBのRAMを搭載していることもあり、パワフルなパフォーマンスを実現できている。
スピーカー音質はそこそこ
本製品のスピーカーは、中~高音域に関してはクリアに響く一方で、低音に関してはほとんど響かず、音圧も弱めに感じた。
またスピーカーが一方向のみに搭載されているため、立体感も感じられなかった。
映画やアニメなど、映像視聴において支障を感じるレベルではないが、音楽視聴時に満足度の高い体験を楽しみたいのであれば、イヤホンや外付けスピーカーの利用をおすすめしたい。
カメラ性能は実用的
続いてカメラ性能についても確認してみた。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
画像を見てもわかる通り、自然な色合いで明瞭な写真を撮影することができた。
さすがに32メガピクセルのフロントカメラを内蔵していることもあり、人の表情から輪郭にいたるまでクリアに映し出すことができていた。
激しく動いた際にも残像などは見られなかったため、ウェブ会議やオンライン授業用にも十分に活用できる品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
リアカメラに関しては、近景から遠景にいたるまで、フロントカメラ以上にクリアで美しい写真を撮影することが出来ていた。
発色も自然で、肉眼で見た場合と同様の色合いを表現できている。
上述したオンライン通話目的での利用はもちろん、旅行時や記念撮影用のカメラとしても十分に活躍できるカメラ品質となっている。
ゲーミング性能の確認
最後に、本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認した。
ちなみに本気でゲームアプリをプレイする際は、"ゲームスペース" にタイトルを登録しておくことで、ゲーミング時のパフォーマンスを最適化することが可能だ。
▼低電力モードや均衡モード(バランスモード)、プロゲーマーモードなど、プリセットの切り替えもワンタッチで可能。
今回のパフォーマンス確認時には、この機能を活用してゲームをプレイしている。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
グラフィッククオリティに関しては『HDR』までを選択することが出来た。
実際にに試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼木々のテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
また、120Hzの高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きがとても滑らかに描画される。
本気でゲームを楽しみたい方にも満足感の高い体験を提供できるだろう。
▼6.43インチの大きなディスプレイは、一人称ゲームで索敵する際にも便利だ。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
処理の重くなりがちなバイオームに足を踏み入れた場合でも、カクつきなどは一切感じられず、スムーズな操作が可能であった。
なお、画質改善MODである『影MOD』を導入した場合でも、快適に動作させることが出来た。
※影MODの導入方法はコチラのサイトを参照。
▼動作に負荷がかかる分、影や光の描画がとてもリアルになる。
大抵の格安スマホやタブレットでは、影MODを導入するとフレームレートが低下してカクつきなどが発生する。
しかし本機においては、導入した場合でも、問題なく快適な動作を行うことが出来ていた。
影MODを始めとする多くのアドオンを導入した状態でマルチサーバーに入っても、スムーズな動作を実現できるだろう。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機ではスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "中" に設定した場合、デバイス負荷は "非常に高い" となるが、ゲーム自体はスムーズに遊ぶことが可能だ。
▼グラフィックス設定を "高" まで上げると、さすがに若干のカクつきやフレームレート低下を感じるようになる。
▼ゲーミングPCに負けないほど、美しく滑らかな描画で原神を楽しめる。
▼個人的には "中" グラフィックス設定でのプレイがオススメだ。
ストーリーを普通に進める分には全くと言って良いほど支障のない、快適なパフォーマンスを実現できていると感じた。
この価格帯で『原神』をスムーズに遊べるスマホ・タブレットは、かなり限られる。
ゲーミングにも十分に適したスマホであると言えるだろう。
『realme GT Master Edition』のまとめ
今回紹介した『realme GT Master Edition』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 大抵の作業を快適にこなせる性能の高さ
- リーズナブルな価格
- 実用的なカメラ性能
- ゲームアプリも快適
- 3.5mmオーディオポートを搭載
悪かった点
- 値段に対する性能(ベンチマークスコア)的には『POCO X3 GT』に劣る
- スピーカー品質はそこそこ
以上の通り、4万円台というリーズナブルな価格に対して、大抵の作業を快適にこなすことのできる高コスパスマートフォンとなっている。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、原神などの激重ゲームでもスムーズに動作することが可能であった。ゲーミング目的にスマホを探している方にも問題なくオススメできるだろう。
カメラも実用的な性能であり、オンライン通話用や記念撮影用としても活用できる品質となっている。
一方で、スピーカー品質は及第点レベルであり、低音や音圧も弱いため、お世辞にも良い品質であるとは言えない。
また、確かに本製品はコスパに優れたモデルであるが、価格に対する性能の高さ的には、以前紹介した『POCO X3 GT』の方が正直優れている。
ただし『POCO X3 GT』はマイクロSDカードが挿入できず、ストレージを拡張できないという欠点がある。
もしマイクロSDカードの挿入を前提に高スマホを探しているのであれば本製品(realme GT Master Edition)を、内蔵ストレージの容量のみで満足できるのであれば『POCO X3 GT』を選ぶと良いだろう。
何はともあれ、ゲーミング用途にも用いることのできる高性能スマホを求めている方には、間違いなくオススメできるモデルの1つだ。
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