みなさんご存じの通り、冬場は空気が乾燥しやすい季節である。
空気が乾燥する(湿度が低下する)と、主に以下のようなトラブルに見舞われることがある。
- 口や鼻の呼吸器系の粘膜が乾燥し、風邪などの感染に対する防御機能が低下する
- インフルエンザウイルス等の細菌が生き延びてしまう
- 肌の乾燥や目の充血などが生じる
このようなデメリットを避けるためには、室内の湿度を適切に保っておく必要がある。湿度を高めるツールとして "加湿器" が挙げられるが、非常に多くのモデルが販売されており、どの製品を選べばよいのか迷っている方も多いだろう。
そこで今回は、卓上&床置きの2WAY利用が可能な人気の新モデル『Tomoro T09 加湿器』について紹介したいと思う。
1台2役の上下分離式モデル
今回紹介する『Tomoro T09 加湿器』は、上下を分離することで卓上・床置きのいずれの利用方法も可能な、高性能加湿器だ。
ブランド | Tomoro |
型名 | T09 |
タンク容量 | 9.0L |
適用面積 | 36畳(目安) |
電源 | AC100V 50/60Hz |
コード長 | 1.8m |
最高消費電力 | 26-28W |
連続稼働時間 | 弱モード:約60時間 強モード:約30時間 |
本体サイズ | 幅23cm×奥行23cm×高さ71cm |
本体重量 | 約2kg |
『Tomoro T09 加湿器』は、上が本体、下がタンクという組み立てでありながら、上下分けて別々使用できる水電分離式加湿器として設計されている。
上部タンク(450ml)を外せば卓上加湿器となり、デスクやベッドサイドでの使用に最適。上下セットすると、たっぷり9L超大容量加湿器で36畳まで適用可能。広さのあるリビングやオフィス、一人暮らしのアパートなどもパワフルに加湿することが出来る。
吸い上げポンプで加湿器本体に繋がる水パイプを通して、下部のタンク内の水を汲み上げてくる仕組みとなっており、UVライトを当てることによって本体内の水の雑菌を除菌する機能も搭載。
▼イオンで空気を浄化し、快適な室会空間を実現。
また、ただ加湿するだけなく、部屋の乾燥具合に応じて好みの湿度を設定でき、設定湿度に達したら噴霧を自動的に停止する機能も搭載。室内を程よい湿度に保つことで、過加湿による結露やカビを防ぐことができる。
▼定湿度モード運転によって、加湿し過ぎて結露やカビが発生する事態を防ぐことが可能。
▼お休みモードやタイマー機能も搭載しており、就寝中も心地よい湿度を維持することが出来る。
上部給水設計であり、上部の蓋を開けて水を補給できるほか、本体を外してタンク中に直接水を注ぐことも可能。スケルトン水位計により、水の残りが分かりやすいデザインとなっている。水がなくなった場合は自動的に運転停止になるため、空焚きの心配もない。
▼簡単に水補給できる便利なデザイン。
そして噴霧量は弱・中・強と三段階で調節でき、湿度が低くなりがちな真冬は高め、春暖かくなり始めたら控えめなど季節や部屋の湿度に合わせて切り替え可能。満水で弱モードは60時間、強運転でも30時間のあいだ持続加湿でき、水を足す手間がなく、一日中快適な室内環境を作り出すことが出来る。
このように、利便性に優れた、高性能かつ洗練されたデザインの加湿器となっている。
室内の乾燥に悩んでいる方には、ぜひオススメしたい一品だ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- 加湿器本体
- 説明書
- リモコン
▼説明書とリモコンが付属
▼リモコンから全ての操作を遠隔で利用できる。
▼説明書の説明は詳細で分かりやすい
また、加湿器本体はいくつかのパーツに分離することが可能だ。
▼加湿器本体の外観。高さ約70センチ、直径約23cmの円柱形デザイン。
▼本体と上部を分離した様子。
▼上部の噴射口カバー
▼取り外した上部。この部分が加湿器本体となる。
▼内部の様子。
▼さらに加湿器内部のカバーを取り外すことが可能。
▼加湿器を卓上利用したい場合は、この加湿器本体(上部)に直接水を注ぎこむ。
▼加湿器本体の側面。LED表示&タッチ操作対応のパネルが搭載。
▼各アイコンをタッチすることで機能を利用できる。
続いて 加湿器下部(大容量タンク)について。
▼タンク内部。最大9リットルもの水を入れることが可能。
▼タンク底部には水を吸い上げるためのポンプがつながっている。
このポンプがタンク内の水を吸い上げて、上部の加湿器本体に送る(給水する)仕組みだ。
▼タンク本体の外観。
▼すべてのパーツを取り付けた状態でも約2kgと非常に軽く、水を入れていない状態であれば片手でも十分に持ち運ぶことが可能だ。
利用開始までの手順
本製品の利用を開始するまでの手順は非常に簡単だ。
まず加湿器本体、もしくはタンクに対して水を給水する。
上述した通り、給水方法には以下の2通りの方法がある。
加湿器本体(上部)への給水
加湿器を卓上に設置して利用したい場合、加湿器本体(上部)にのみ給水すれば良い。
加湿器本体(上部)に給水するためには、各パーツを取り外していく。
すると内部に "ここまで(MAX)” という表示が見える。
この線の高さになるまで、水を直接給水していく。
給水完了後、すべてのパーツを再度取り付けることで準備は完了だ。
加湿器下部(タンク)への給水
加湿器を床置きして本格的に利用したい場合、加湿器下部(タンク)に給水することで長時間のあいだ連続稼働させることが出来る。
上部を取り外した状態で、タンク内へ直接水を注ぎこんでいく。
この時、給水状況を側面の窓から確認できる。窓の上部を超えるまで給水しないように気を付けよう。
▼吸水した様子。この時、水を吸い上げるためのポンプは水中に沈めておこう。
あとは加湿器本体(上部)を取り付けることで使用準備は完了だ。
▼ちなみに側面には持ち運びに便利な取っ手も付いている。ユーザビリティに優れた設計だ。
卓上・床置きのいずれでも、安定してパラフルな加湿が可能
実際に本製品を使用して、室内の加湿を行ってみた。
給水完了後の加湿器をコンセントに接続する。
そして本体の電源アイコン、もしくはリモコンの電源ボタンを押すことで加湿器が起動する。
運転中は上部のディスプレイに、湿度・温度などの各種情報が表示される。
運転開始時に上部に表示されている数値は、現在の室内湿度だ。
まず最初にリモコンもしくはディスプレイの『湿度設定』をタップして、目標湿度を設定しよう。
▼目標湿度は5%間隔で、40%~90%の範囲で設定することが可能。
最も快適な室内湿度の目安として50~60%が一般的とされている。この範囲内で好みの値を設定しよう。
そして目標湿度を設定すると、その湿度になるよう加湿が開始される。
▼上部から勢いよく蒸気が噴出される。
▼実際に使用している様子
上動画では出力を最大に設定しているが、観ても分かる通り、かなりの勢いで蒸気が噴出されている。
対して動作音は至って静かであり、夜間や睡眠時でもストレスなく利用することが可能だろう。
▼手を数秒かざしただけでも、水滴が手のひらに目で分かるほど付着するレベルだ。
ちなみに、上部の噴出孔は360度の好きな方向へ噴出角度を調節できる。
ちなみに今回のレビュー時には20畳ほどのリビングで利用してみたが、約20分ほどで室内湿度を45%⇒60%まで上げることが出来た。
加湿し過ぎを防ぐため、目標湿度に達したタイミングで自動的に蒸気噴出が停止された。強力な出力の一方で、加湿し過ぎによる結露やカビの発生をも防ぐことのできる安心設計だ。
ちなみに、加湿器上部を取り外すことで、コンパクトな卓上加湿器としての利用も可能となっている。
▼デスク上などに設置できるサイズ。
卓上設置モードの場合でも、床置きの場合とほとんど変わらない加湿能力を擁している。ただし、下部タンクと接続した場合よりも水量が少ないため、約1時間半ほどで水が尽きてしまう点がやや不満だ。
充実した機能が用意
本製品には充実した機能の数々が用意されている
『出力調節機能』では、加湿出力を大・中・小の3段階で切り替えることが可能だ。
▼出力はディスプレイ上のバーの数で把握できる。
『UV除菌モード』では、リモコンもしくはディスプレイをタッチすることで、UV除菌を起動し、空気中にキレイな蒸気を送り出すことが出来る。
『イオン発生モード』は、高濃度イオンを空気中に放出して、快適な室内空間を作り出せる機能だ。
正直、これらの機能がどの程度効果があるかは不明だ。しかし各機能を利用しても電気代への影響はそこまで無いため、個人的には常時起動しておいても良いと思う。
▼おやすみタイマーでは、1~12時間の範囲で1時間おきにタイマーを設定可能。電源の切り忘れを防ぐことが可能だ。
そして『常夜灯』を起動すると、タンク内部のLEDが青く点灯し、水残量が把握しやすくなる。また、夜間の点灯の様子は綺麗なため、インテリアとしても一役買うだろう。
▼非点灯時
▼点灯時
このように『湿度設定』『出力調整』『おやすみ機能』『タイマー機能』『常夜灯』『UV除菌モード』『イオン発生モード』など充実した機能が用意されており、ユーザーによって好みの利用方法が可能だ。
また卓上設置、床置きの両方の利用に対応しているため、幅広い場面で活躍する加湿器となっている。
アロマオイルの添加にも対応
ちなみに、加湿器背面のトレイを取り出すことで、アロマオイルを入れることが出来る。
アロマオイルを水蒸気に添加することで、空気中にほのかに良い香りを漂わせることが可能だ。
好みに応じて利用すると良いだろう。
『Tomoro T09 加湿器』のまとめ
今回紹介した『Tomoro T09 加湿器』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 卓上設置・床置きの両方に対応
- 高出力加湿
- 自動で加湿を停止する『目標湿度設定』
- 『おやすみ機能』『タイマー』『UV除菌』など充実した機能を搭載
- 遠隔操作可能なリモコンが付属
- 長時間の連続稼働が可能な大容量タンク
悪かった点
- 卓上設置モードでは、水量が少ない(約1時間半分)
- (UV除菌・イオン発生モードなどの効果は不明)
以上の通り、幅広い用途や場面に活用できる高性能2WAY加湿器となっている。
高出力な加湿能力の一方で、加湿し過ぎを防ぐことのできる目標湿度設定も搭載。自動的に加湿を停止することで、カビや結露の発生を防ぐことが出来る。
9L給水に対応するタンクと接続することで、最大60時間(弱モード)の連続稼働が可能。いちいち給水する手間を省ける点は嬉しい。
『おやすみ機能』『タイマー機能』など充実した機能を搭載しており、高性能加湿器と言っても申し分のないスペックだ。
一方で、UV除菌・イオン発生モードなどの効果は正直怪しい部分もあり、あくまでオマケ程度に思っておくと良いだろう。
何はともあれ、充実した機能・高い出力・2WAY利用が可能なデザイン の3点を併せ持つ、おすすめの加湿器だ。
加湿器選びに困っている方は、ぜひ本製品の利用を検討されてはいかがだろうか。
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