世界中に数多くのタブレット端末をリリースしてきたAGM(中国)は、2023年8月に同ブランドの最新モデル『AGM PAD P1』をリリースした。
CPU(SoC)にはMediaTek Helio G99を採用。AnTuTuベンチマークテストで40万点超えのスコアを記録するほどの性能を擁する一方で、IP68/69K規格の高度な防水防塵性能を実現。そして頑丈な筐体に対してスタイリッシュなデザインのAndroidタブレットとなっている。
今回はメーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
防水防塵仕様でスタイリッシュな高コスパAndroidタブレット
今回紹介する『AGM PAD P1』は、10.36インチ型のAndroid13タブレットだ。3万円前後のリーズナブルな価格に対して実用的な性能を擁している。
ブランド | AGM |
モデル名 | AGM PAD P1 |
OS | Android 13 |
CPU(SoC) | MediaTek Helio G99 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
ディスプレイサイズ | 10.36インチ |
解像度 | 2000 x 1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 非公表 |
Widevine | L3 |
SIMカード | デュアルnanoSIMカード対応 |
マイクロSDカード | 対応(最大2TBまで) |
対応通信規格 | Wi-Fi: 802.11 a/b/g/n/ac Bluetooth 5.2 GPS、GLONASS、BDS(BEIDOU)、GALILEO |
対応バンド | 3G:W-CDMA:1 / 2 / 4 / 5 / 8 4GLTE:FDD LTE:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 20 / 26 / 28a / 28b / 66 TD-LTE:34 / 38 / 39 / 40 / 41 5G NR:非対応 |
バッテリー容量 | 7,000mAh(18W急速充電対応) |
搭載ポート | USB Type-C |
スピーカー | デュアルボックススピーカー |
防水防塵 | IP68/69K |
耐衝撃 | 非対応 |
搭載カメラ | フロント:5MP リア:8MP |
本体サイズ | 250.3mm x 160mm x 9mm |
本体重量 | 約470g |
CPUには "MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー" を採用しており、8GB RAM(メモリ)を搭載。大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。
10.36インチディスプレイは2000×1200(FHD+)解像度に対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
▼デュアルボックススピーカーを内蔵。立体感のあるサウンドを楽しめる。
ストレージは256GBを用意。多くのデータやアプリを保存しておくことができ、必要に応じてマイクロSDカードを挿入することで最大2TBまでの拡張も可能だ。
通信規格はWi-FiとBluetoothに対応。またデュアルnano SIMカードの挿入にも対応しており、GPSや4G LTE通信を利用することも出来る。
バッテリー容量は満足度の高い7,000mAh。外出先でも長時間の利用が可能だ。18W急速充電にも対応している。
前面・背面にはそれぞれ5メガピクセル・8メガピクセルのカメラが内蔵。テレワークやオンライン授業用デバイスとしても活用できるだろう。
そして本製品は、そのスタイリッシュな筐体デザインに対してIP68/69K等級の高度な防水防塵性能を擁しており、多少の水滴や塵が付着しても壊れることはない。
▼各ポートもキャップで保護されている。
製品本体および付属品について
▼外箱の様子
▼内容物一覧をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- タブレットケース
- ユーザーマニュアル
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- ブランドシール
- 予備キャップ
- カードスロット開閉用ピン
▼タブレットの外観。10.36インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には5MPのフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には8MPのリアカメラが内蔵。
▼背面には鈍い光沢が見られ、サラサラした手触りで指紋などの汚れも付着しづらい。そこそこの高級感もある。
IP68/69K等級の高度な防水防塵性能を擁しているとは思えないほど、スタイリッシュなデザインとなっている。
▼頑強な造りに対して本体重量は約470gであり、長時間持ち続けても疲れづらい。
厚みは9ミリと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部には電源ボタン、音量調節ボタン、スピーカー1基が内蔵。
▼下部の様子。スピーカー1基が内蔵されているほか、Type-Cポート、オーディオポートが用意されている。
▼各ポートはキャップで保護されており、砂塵や水滴が侵入するのを防ぐ。
▼右側面にはカードスロットが用意。
▼カードスロットもキャップで保護されている。
付属のピンを用いてスロットを開き、nanoSIMカードもしくはマイクロSDカードの挿入が可能だ。
▼左側面の様子。
このように、インターフェース自体はオーソドックスな構成だ。
見た目的には一般的なタブレットと大差無いが、過酷な環境でも耐えうる頑丈な造りとなっている。
専用タブレットケースが付属
本製品には専用のタブレットケースが付属している。
▼装着した様子
ケース背面を折りたたむことで、タブレットを立て掛けて設置することも可能だ。
ディスプレイを保護できるため、持ち運び時にも助かる。
ケースを別途購入する必要が無い点は嬉しい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約40.5万点のスコアを記録した。
同価格帯のタブレットの中では、かなり高いスコアを記録できた。
一般的なタブレット用途に用いる分には、十分に実用的な性能のモデルだと言える。ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、仕事における軽作業、ゲーミングまで幅広い用途に活用できるだろう。
一般的なタブレット用途は快適
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが素早く表示される。
▼FHD+解像度の10.36インチディスプレイは小さな文字まで鮮明に描画され、見やすい。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色は良好。映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴など、大抵のタブレット用途を快適にこなせるだけの性能となっている。
ただし、WidevineはL3サポートである点がやや残念だ。
スピーカー性能はそこそこ良い
本機のスピーカー品質について確認してみた。
実際に音楽や映画を視聴してみたが、この価格帯の格安タブレットとしては、そこそこ品質の高いサウンドを実現できていると感じた。
筐体上下に計2基のスピーカー(デュアルボックススピーカー)が内蔵されていることで、比較的立体的なサウンドを楽しめる。音圧も強く、中~高音域に関しては特にクリアに響き渡るため、満足度の高い視聴体験が可能であった。
低音こそ響きはイマイチだが、ボリュームを上げれば十分に迫力のあるサウンドを楽しめるだろう。
メディア視聴用途でタブレットの購入を検討している方にも、問題なくオススメできるスピーカー品質となっている。
実用的なカメラ性能
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
リアカメラに関しても、明瞭な写真を撮影できた。色合いも自然で、肉眼で見た場合に近い。2~3倍の拡大撮影を行った場合でも、クリアな輪郭の写真を撮影できた。
記念撮影や映像記録用カメラとしても、十分に活用できるレベルだと言えるだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼カクつきもなく、スムーズに移動可能。
処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択できた。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼高解像度10.36インチディスプレイで遠景まで明瞭に描画されるため、索敵しやすい。
▼画質もそこそこ良い。普通にプレイする分には支障のないレベルだと言える。
HDグラフィック設定ではビジュアルに多少荒い点が目立つが、普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定を抑えることである程度スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "低" に設定した場合、デバイス負荷は "やや高い" となるが、ゲーム自体はいたってスムーズに遊ぶことが可能であった。
▼画質設定を "中" に設定した場合、さすがにフレームレート低下や描画遅延が顕著に発生し、スムーズなゲームプレイはできなかった。
画質設定を "低" あたりに設定した状態であれば、原神クラスのゲームアプリでも比較的スムーズに遊ぶことが可能であった。
▼多少のカクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではなかった。
▼発色の良いディスプレイで、広大な原神ワールドを冒険できる。
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
タブレットをゲーミング用途でも利用したいと考えている方にも、オススメできるパフォーマンスとなっている。
大容量バッテリー内蔵
本製品は7,000mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
実際に使用してみたところ、動画視聴、ウェブブラウジング、少々のゲームアプリ起動などを日中に行ってみたが、3日間(計15時間ほど)は充電なしでも利用し続けることが可能であった。
▼ウェブサイト閲覧や動画視聴で計7時間程度、連続使用した状態のバッテリー残量。
外出先に持参しても、充電せずとも1日間は余裕でバッテリーがもつだろう。
18W急速充電にも対応しており、わずかな充電時間であっという間にバッテリーを回復できる点も魅力てきだ。
『AGM PAD P1』のまとめ
今回紹介した『AGM PAD P1』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- IP68/69K等級の高い防水防塵性能
- 頑丈さに対してスタイリッシュな筐体デザイン
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- 高音質デュアルボックススピーカー
- 画質を妥協すれば、ゲームアプリもある程度快適に遊べる
- 長持ちする大容量バッテリー
- 18W急速充電に対応
- 性能に対して比較的リーズナブルな価格
- タブレットケースが付属
悪かった点
- 指紋認証には非対応
- 耐衝撃性能はない
以上の通り、3万円前後の高耐久タブレットとしては実にすぐれた性能を発揮するモデルとなっている。
IP68/69K等級の高い防水防塵性能を備えているのに対して、筐体自体はゴツくなく、スタイリッシュでそこそこの高級感も感じられるデザインとなっている。本体重量も約470gと、一般的なタブレットと大差ないため、長時間持ち続けても腕が疲れづらい。ただし、耐衝撃性は備えていない点に注意が必要だ。
AnTuTuベンチマークテストで40万点超えをきろくするなど基本性能も優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神などのゲームアプリも比較的スムーズに遊ぶことが出来た。
カメラ性能も良く、ウェブ会議やオンライン授業用として十分活用できるレベルだと言える。
バッテリーの持ちも良く、普通にウェブブラウジングなどに使用している分には、丸1~2日間は充電しなくても大丈夫であった。18W急速充電に対応している点も実用性に優れている。
パッケージに専用タブレットケースが付属する点も嬉しい。
できるだけリーズナブルな価格で、頑丈かつ使い物になる性能のタブレットを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。
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