世界中に数多くのタブレット端末をリリースしてきたAlldocubeは、『Alldocube iPlay 60』を発売している。
2万円前後のリーズナブルな格安タブレットだが、AnTuTuベンチマークテストにおいて23万点を超えるスコアを記録するほどのパワフルなパフォーマンスを発揮。Widevine L1サポート、7,000mAh大容量バッテリー内蔵、3眼構成リアカメラ搭載など、価格に対して比較的優れたスペック構成のモデルとなっている。
今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
3眼リアカメラ搭載、Widevine L1サポートの高コスパ格安タブレット
今回紹介する『Alldocube iPlay60』は、10.95インチディスプレイを搭載した、高コストパフォーマンスな格安Androidタブレットだ。
ブランド | Alldocube |
モデル名 | Alldocube iPlay 60 |
ディスプレイサイズ | 10.95インチ IPS |
解像度 | 2000 x 1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 60Hz |
OS | Android 13 |
CPU(SoC) | UNISOC T606 オクタコアプロセッサー |
RAM | 4GB(8GBの仮想RAM拡張に対応) |
ストレージ | 128GB |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで拡張可能) |
SIMカード | デュアルnano SIMカード対応 |
対応通信規格 | Bluetooth 5.0, GPS, 2.4G/5G デュアルバンドWiFi(802.11 ac/a/b/g/n), 4G LTE |
対応バンド | GSM: B2/3/5/8 WCDMA: B1/2/5/8 FDD: B1/2/3/4/5/7/8/20/28A/B TDD: B38/40/41 |
搭載カメラ | フロントカメラ:5メガピクセル リアカメラ:16MPメイン+2MP広角+2MPマクロ |
スピーカー | クアッドボックススピーカー内蔵 |
バッテリー容量 | 7,000mAh(18W急速充電対応) |
本体サイズ | 259.1×163.7×7.95mm |
本体重量 | 約520g |
筐体サイズは259.1×163.7×7.95mm、重量は約520gと大きめでズッシリ感もあるが、薄型デザインのため、カバンなどに入れて外出先へ持ち運ぶ用途にも適している。
▼4096レベルの筆圧感知に対応。別売りのスタイラスペンやBluetoothキーボードを接続することで、活用の幅が広がる。
10.95インチ、2000 x 1200(FHD+)解像度に対応したIPSパネルのディスプレイを搭載。鮮明でカラフルな映像を楽しむことが出来る。WidevineはL1サポートとなっており、HuluやAmazon Primeビデオなどの配信サービスにおいて高画質設定の映像を楽しめる。
▼WidevineはL1サポートとなっており、AmazonプライムビデオやHuluなどのサービスにおいて、高画質設定の映像を楽しめる。
▼クアッドボックススピーカーを内蔵。メディア視聴用端末としても適している。
CPU(SoC)にはUNISOC T606 オクタコアプロセッサーを、RAMは4GBを採用。一般的なタブレット用途は問題なくスムーズにこなせるだけの性能を擁している。最大8GBの仮想RAM拡張が可能で、よりスムーズなタブレット操作を楽しめるようになる。
内蔵ストレージに関しては128GBが用意。カードスロットを備えており、マイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張が可能となっている。
通信規格は2.4/5GデュアルバンドWi-Fi(802.11 ac/a/b/g/n)および Bluetooth 5.0、GPSに対応。デュアルnanoSIMカードの挿入にも対応しており、外出先で4G LTEモバイルデータ通信を行うことが可能だ。
前面には5メガピクセルのフロントカメラを、背面には16MPメイン+2MP広角+2MPマクロの3眼構成リアカメラを内蔵しており、風景撮影からテレワーク、オンライン授業などの用途にも活用可能。
そして7,000mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、長時間の連続使用が可能。外出先でも安心して長時間利用でき、実用性に優れていると言える。18W急速充電にも対応。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
▼タブレットの外観。10.95インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には5MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には16MPメイン+2MP広角+2MPマクロの3眼構成リアカメラを搭載。
▼本体重量は約520gであり、ややズッシリ感がある。
▼背面には鈍い光沢が見られ、サラサラした手触りで指紋などの汚れも目立ちづらい。そこそこの高級感もある。
▼厚みは7.95mmと薄く、カバンなどに入れても支障なく持ち運べるだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部には電源ボタン、音量調節ボタン、2基のスピーカーが内蔵。
▼下部にも2基のスピーカーが用意されているほか、Type-Cポートが用意。
▼左側面の様子。
▼右側面にはカードスロットが用意。
▼付属のピンでスロットを開き、デュアルnanoSIMカードもしくはマイクロSDカードの挿入が可能。
このように、インターフェース自体はオーソドックスな構成だ。
上下に計4基のクアッドスピーカーが内蔵されており、立体的なサウンドを楽しめるようになっている。
タブレットPCのような利用も可能
別売りのBluetoothキーボードやタブレットケースを接続したり、スタイラスペンを使用すれば、タブレットPCのような利用方法も可能になる。
▼4096レベルの筆圧感知に対応。スタイラスペンを使用すれば、スラスラと直感的な描画が可能になる。
本格的な作業を行いたい方には、ぜひ外部デバイスの接続をオススメしたい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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結果として、約23.7万点のスコアを記録した。
2万円前後の格安タブレットの中では、そこそこ優れたスコアだと言える。
一般的なタブレット用途に用いる分には、十分に実用的な性能のモデルだと言える。ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、仕事における軽作業、軽めのゲーミングまで幅広い用途に活用できるだろう。
一般的なタブレット用途は快適
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが素早く表示される。
▼FHD+解像度の10.95インチディスプレイは小さな文字まで鮮明に描画され、見やすい。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色は良好。映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
なお、WidevineはL1サポートとなっており、HuluやAmazonプライムビデオなどの配信サービスにおいて、高画質設定の映像を楽しむことが可能だ。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴など、大抵のタブレット用途を快適にこなせるだけの性能となっている。
スピーカー品質はイマイチ
続いて、いくつかの音楽を再生してスピーカー品質を確認してみた。
正直、スピーカー品質は良いとは言えず、最低限のサウンドクオリティであると感じた。
クアッドスピーカーを内蔵していることもあり、音に多少の立体感はある。ボリュームを上げれば音圧も強く感じられた。
一方で、中~高音域はそこそこ響くものの、音の解像度自体が低く、クリアなサウンドを期待してはいけない。低音に関しては完全に潰れてしまっており、音の重厚感や迫力が失われていた。
映画やアニメなどでセリフを聴きとる分には問題ないが、満足度の高いサウンドを求めているのであれば、別途Bluetoothイヤホン等の利用をおススメしたい。
実用的なカメラ性能
また、本機に搭載されているカメラの性能についても確認した。
全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
3眼構成のリアカメラを内蔵していることもあり、近距離から遠距離まで明瞭な写真を撮影できた。色合いも自然で、肉眼で見た場合に近い。映像記録用カメラとして十分に活用できるレベルだと言えるだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
▼カクつきもなく、スムーズに移動可能。
処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できた。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択できた。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼大きめな高解像度10.95インチディスプレイのおかげで、遠景まで明瞭に描画されるため、索敵しやすい。
▼画質もそこそこ良い。普通にプレイする分には支障のないレベルだと言える。
HDグラフィック設定ではビジュアルに多少荒い点が目立つが、普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定を抑えることでプレイすること自体は可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "低" に設定した場合、デバイス負荷は "やや高い" となり、フレームレート低下が生じるが、普通にプレイする分には問題なかった。
▼画質設定を "中" に設定した場合、フレームレート低下やカクつきが顕著に生じるようになり、お世辞にも快適にプレイできるとは言えなかった。
画質設定を "最低~低" あたりに設定した状態であれば、原神クラスのゲームアプリでも比較的スムーズに遊ぶことが可能であった。
▼多少のカクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではなかった。
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
長時間持続する大容量バッテリー内蔵
本製品は7,000mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
実際に使用してみたところ、動画視聴、ウェブブラウジング、少々のゲームアプリ起動などを日中に行ってみたが、2日間(計13時間ほど)は充電なしでも利用し続けることが可能であった。
外出先に持参しても、充電せずとも1日間は余裕でバッテリーがもつだろう。
また、本製品は18W急速充電に対応しており、わずかな充電時間でバッテリーをあっという間に回復できる点も嬉しい。
『Alldocube iPlay60』のまとめ
今回紹介した『Alldocube iPlay60』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 映像視聴に適した10.95インチ大画面
- シンプルかつでスタイリッシュな筐体デザイン
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- Widevine L1サポート
- ゲームアプリも設定次第である程度快適に遊べる
- 実用的なカメラ性能
- 長持ちする大容量バッテリー
- リーズナブルな価格
悪かった点
- スピーカー品質がイマイチ
- 解像度が低い(HD+)
以上の通り、1万円台のタブレットとしては比較的優れた性能を発揮するモデルとなっている。
筐体は薄型かつスタイリッシュな見た目で、そこそこの高級感も感じられるデザインとなっている。本体重量は約520gとややズッシリ感はあるものの、長時間持ち続けてもそこまで腕が疲れることは無い。
AnTuTuベンチマークテストで23万点超えを記録するなど基本性能も優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神などのゲームアプリも設定次第では比較的スムーズに遊ぶことが出来た。
3眼構成リアカメラの性能も良く、ウェブ会議やオンライン授業用、映像記録用カメラとして十分活用できるレベルだと言える。
バッテリーの持ちも良く、普通にウェブブラウジングなどに使用している分には、丸1~2日間は充電しなくても大丈夫であった。
2万円前後の価格帯で、使い物になる性能の高コスパAndroidタブレットを求めている方は、選択肢に入れてもよい一品だろう。
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