数多くのスマートウォッチをリリースしてきたAmazfit(アマズフィット)は、大きな画面と長時間バッテリーを備えた人気スマートウォッチ『Amazfit Bip 3 Pro』を販売している。
GPS搭載、5ATMの防水仕様、充実のスポーツモード&健康トラッキング機能を備えたうえで、税込13,750円というリーズナブルな価格を実現。2022年7月に発売されて以来、いまだに高い人気を誇る高コストパフォーマンスモデルだ。
今回、Zepp Health Corporationより本製品(クリーム色)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | Amazfit(アマズフィット) |
モデル名 | Amazfit Bip 3 Pro(アマズフィット ビップスリー プロ) |
カラー | ブラック、ピンク、クリーム |
画面サイズ | 1.69インチ TFT タッチスクリーン |
解像度/PPI | 240×280 / 218ppi |
内蔵センサー | 健康:BioTracker2.0PPGバイオメトリックセンサー 運動:3軸加速度センサー |
測位システム | 4衛星測位システム 【GPS、GLONASS、GALILEO、QZSS(みちびき)】 |
通信規格 | Bluetooth 5.0 BLE |
防水規格 | 5ATM |
対応OS | Android7.0またはiOS12.0以降 |
対応アプリ | Zepp |
マイク | 非搭載 |
スピーカー | 非搭載 |
音声通話 | 非対応 |
サイズ | 約44×36×9.65 mm(心拍ベース除く) |
重量 | 約33.2g(バンド除く) |
タッチスクリーン | 2.5D強化ガラス+指紋防止コーティング |
ボディ素材 | プラスチックボトムケース |
バンド素材 | シリコン |
バンド幅 | 20mm |
バンド長 | 153mm ~ 218mm |
バンド仕様 | ピンバックル |
バッテリー容量 | 280 mAh |
バッテリー持続時間 | 最大14日間(標準使用) |
充電時間 | 約2時間 |
今回紹介する『Amazfit Bip 3 Pro』は、1.69インチの大画面カラーディスプレイを備えたスマートウォッチだ。
本体部分のサイズは44×36×9.65 mm、重量は約33.2gと薄型かつ軽量であり、大きな画面で小さな文字も見やすい。
5ATMの防水仕様となっており、水がかかっても壊れることはない。水泳などのウォーターアクティビティ時にも装着可能だ。ただし、お湯のあるシャワー、温泉、サウナ(スチームルーム)など、高温多湿の場所での使用には適していないので要注意。
ウォッチでは充実した機能を利用可能。日常生活をサポートする機能から、健康面を管理する機能まで、豊富な種類が用意されている。
▼天気・ToDoリスト・音楽コントロール・遠隔カメラ・アラーム・タイマー・ストップウォッチの設定、座りすぎの通知など、幅広い機能が搭載。
▼健康管理やスポーツモードも用意。ウォッチを装着すだけで、身体の健康管理を24時間行うことができる。
▼61種類ものスポーツモードをサポート。4つの衛星測位システムにより、運動時の正確なルートトラッキングも可能だ。
公式アプリと連携して、50種類以上のウォッチフェイスを適用可能。ただし、常時表示機能はサポートしていないので注意したい。
スマホ通知の連動にも対応しており、スマホアプリや着信の通知をウォッチ上で確認できる。
▼大事な通知を見逃してしまう事態を防ぐことができる。
そして280mAhのバッテリーを内蔵しており、最大14日間の連続使用が可能。いちいちウォッチを充電する手間を省くことができる点が嬉しい。なお、充電自体も高速で、約2時間で満充電を完了できる。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートウォッチ本体
- ユーザーマニュアル
- 充電ケーブル
▼スマートウォッチ本体の外観。約44×36×9.65 mmの筐体に、1.69インチの大きなTFTタッチスクリーンが搭載されている。
▼タッチスクリーンには2.5D強化ガラス+指紋防止コーティングが施されており、頑丈で汚れづらい。
▼真横から見た様子
▼右側面にはアクションボタンが用意。ボタンの機能はアプリから自由にカスタマイズ可能だ。
▼後ろから見た様子。バンドはシリコン製で、仕様はクラシックピンバックルとなっている。
▼バンドを展開した様子。
▼裏面の様子。
▼裏面の手首にあたる部分には、装着者の生体情報を読み取る端子と、充電ポートが用意。
▼ストラップ付け根のレバーを引くことで、ストラップを簡単に取り外して交換できる。
非常に快適な着け心地
本製品の装着感は実に快適であり、シリコン製のバンドが手首へ柔軟にフィットする。
▼強めに締め付けた場合でも、皮膚との擦れなどはほとんど生じなかった。
▼バンド長は153mm ~ 218mmであり、どのような太さの手首にも柔軟にフィットする。
このように、普段から自然な気分で装着し続けることが可能となっている。
本体重量が約33.2g(バンド除く)と非常に軽いため、長時間装着し続けても腕の疲れを生じなかった。
そして5ATMの防水規格で設計されているため、装着した状態で手洗いを行ったり、シャワーを浴びても故障することはない。
ただし温水はNGのため、風呂場やサウナ等での使用は避けよう。
公式アプリでスマホと同期
本製品の利用を開始する際は、スマートウォッチと連携したいスマホへ公式アプリをインストールしよう。
▼公式アプリ(iOS・Android対応)
側面のファンクションボタンを長押しするとスマートウォッチが起動し、ペアリングスタンバイ状態となる。
▼アプリでQRコードを読み取り、ペアリング開始。
スマホとのペアリングが完了すると、端末上でスマートウォッチの状態を確認したり、データの分析や機能のカスタマイズなどを行うことが可能となる。
あとはアプリ画面上の手順に従って接続を完了させよう。
本製品を使いこなすうえで必須のアプリなので、初起動時に必ずインストール&ペアリングする必要がある。
▼アプリのメイン画面。
▼使用可能状態となったウォッチ。
アプリ上には、ウォッチの機能に関わる豊富な設定項目が用意。自身の使い勝手が良くなるよう、柔軟な調節が可能だ。
▼アプリ経由で日本語データをインストールすることで、ウォッチのインターフェース言語を日本語に変更できる。
▼ウォッチの装着方向も変更可能。
豊富な機能を利用可能
本製品には、一般的なスマートウォッチに用意されているほとんどの機能が用意されている。
ホーム画面から上下左右にスワイプしたり、アクションボタンを押すことで、各機能を利用できる。
ディスプレイ上に表示するウィジェットは、連携済みの公式アプリ上で自由にカスタマイズ可能だ。
ヘルスケア機能全般からアラーム、メッセージ&着信通知、天気予報、そのほか便利機能など、一般的なスマートウォッチで利用できるほとんどの機能が用意されている。
▼現在地のリアルタイムの天気、週間天候情報を確認できる。
▼音楽操作機能も搭載。連携中のスマホの音楽に対し、再生/停止、音量調整、曲送り/戻しといった操作を行うことが出来る。
バリエーション豊かなウォッチフェイス
アプリから50種類を超える無料テーマをインストールすることで、ウォッチフェイス(時計盤)のデザインを自由に変更することも可能だ。
▼有料/無料を含め、公式が配布するテーマをオンライン上からインストールすることが出来る。ただ、有料テーマが多めな点がやや残念。
クール系からビジネス系、デザイナーズ系まで幅広いバリエーションが用意されており、常に新しいテーマが更新されている。
▼デザイン性を重視するか、見やすさを重視するか、好みのテーマを適用しよう。
高度な健康管理が可能
本製品では、公式アプリと組み合わせることで高度な健康管理を行うことが出来る。
運動(ワークアウト)計測
本製品は61種類の運動(ワークアウト)の記録・計測に対応している。
▼思いつく限りの多彩なアクティビティ計測に対応。
5ATM等級の防水規格を備えているため、マリンアクティビティ計測にも活用できる。
運動終了後は、ワークアウトデータを保存し、スマートウォッチ上やアプリ上でいつでも過去の記録を閲覧することができる。
そして、ウォッチに搭載された4つの衛星測位システムにより、運動時の正確なルートトラッキングも可能だ。
▼ワークアウトルートを視覚的に確認できる。
このように、自身がどの程度の運動を行ったかを詳細に確認できるようになっている。
記録として積み上げていくことで、今後のモチベーション維持にもつながるだろう。
健康モニタリング機能
本製品には健康モニタリング機能が備わっており、ストレス・睡眠・心拍数・血中酸素飽和濃度などの数値を24時間監視(トラッキング)し、データとして可視化・保存しておくことが出来る。
▼危険値を検出するとアラート(警告)を発する機能も搭載。
▼ワンタッチで自身の健康情報を即座に測定できる。
日々の健康状態が可視化されることで、体調管理を意識することができ、生活習慣を正すことで健康促進にもつながるだろう。
▼健康値に関しても、運動結果と同じくアプリ上でグラフ化して確認できる。
上記で紹介した以外にも、女性の方向けに生理周期の記録機能なども用意されている。
本製品を使いこなすことで、日々の健康習慣を改善・向上させることが出来るだろう。
外部アプリとの連携も可能
Zeppアプリはヘルスケアやadidas Running、Stravaといったサードアプリとの連携に対応しており、今までに記録してきた健康データ、運動データを共有できる。
複数アプリで健康管理を行いたい場合にも便利な機能だ。
通知連動機能がとても便利
スマートウォッチを利用している中で、個人的に最も重宝している機能が "スマホ通知連動" である。
これはスマホ上に通知された着信、メッセージ受信、その他SNSアプリ等のプッシュ通知を、スマートウォッチ上でも確認できる機能だ。
この機能を利用すると、音声着信はもちろん、メッセージ受信時に内容を確認することも可能となる。LINEやSkype、E-mailなど、メッセージアプリで届いたテキストの内容をディスプレイで確認することもできる。
▼大きな高解像度ディスプレイのおかげで、小さな文字まで明瞭に描画されて見やすい。
各種通知をスマートウォッチ上で確認できるため、スマホを出さずとも内容を把握することが出来るようになる。
▼アプリごとに通知のON/OFFを切り替えられる点もGOOD。
実際に利用してみると、実に便利で重宝する機能だ。
なお、本製品にはマイク&スピーカーが搭載されていないため、音声着信に関しては、送信者の名前の確認、および着信拒否の操作のみを行うことが可能だ。
マグネット式充電でバッテリーを高速回復
本製品付属の充電ケーブルは、マグネット吸着式となっている。
充電の際は、スマートウォッチ背面のポートにケーブル端子を近づけるだけでカチッと磁石で吸着し、充電が開始される。
いちいち端子を手探りで探して接続する必要もないため、普段からストレスなく充電を開始出来る。
充電速度は非常に速く、バッテリー残量がゼロでも、2時間ほど給電を行うことで満充電まであっという間に回復させることが可能だ。
ちなみにバッテリー自体の持ちも良く、筆者の場合は2週間に1回ほど充電を行うだけで、支障なく使用継続できた。
いちいち頻繁にバッテリー残量を気にしたり、頻繁に充電する必要が無い点は非常に嬉しいし、実用的だ。
『Amazfit Bip 3 Pro』のまとめ
今回紹介した『Amazfit Bip 3 Pro』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 軽量で快適な装着感
- 大きめで操作しやすいディスプレイ
- スタイリッシュで主張しすぎないデザイン
- 5ATM等級の防水規格に対応
- 24時間の健康モニタリング機能
- 高精度な測位システムを搭載
- 長持ちするバッテリー
- 比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- 決済機能に非対応
- 通話非対応(スピーカー&マイク非搭載)
- 用意されているテーマに有料なものが多い
以上の通り、GPS搭載、5ATMの防水仕様、充実のスポーツモード&健康トラッキング機能を備えたうえで、税込13,750円というリーズナブルな価格を実現した、高コスパなスマートウォッチとなっている。
装着感は実に快適であり、シリコン製のバンドが手首へ柔軟にフィットする。軽量かつ薄型の筐体は主張しすぎないスタイリッシュなデザインとなっており、職場から社交の場にまで、装着して行っても違和感はないだろう。
スマートウォッチとして基本的な機能は一通り用意されている。4つの衛星測位システムにより、運動時の正確なルートトラッキングを行えるため、スポーツ用ウォッチとしても十分に活用できる。
バッテリー持続時間も長く、一般的な利用方法であれば2週間ほど充電なしで使用し続けることが可能であった。いちいち充電する手間を省くことができる点は実に嬉しい。
一方で、マイク&スピーカー非搭載のため、通話に非対応な点が残念だ。また、アプリからダウンロードできるウォッチフェイスに有料テーマが多く、無料で高クオリティなテーマが乏しい点も改善してほしい。
何はともあれ、この価格帯のウォッチとしては優れたパフォーマンスを発揮するモデルとなっている。
Apple Watchを買うほどの予算は無いが、十分に使い物になる性能のウォッチが欲しい場合には、間違いなく選択肢に入れても良い一品だ。
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