数多くの人気スマートフォンを手掛けてきたAmazfit(アマズフィット)は、2023年3月に同ブランドの最新モデルとして『Amazfit GTR Mini』を発売した。
1.28インチのHD AMOLEDディスプレイ搭載の高性能スマートウォッチであり、運動計測から健康管理、スマホ通知連携機能を搭載。そして専用アプリ「Zepp」経由でバリエーション豊かなアプリを導入できるなど、拡張性にも優れたモデルとなっている。
今回は本製品について、提携先より提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | Amazfit(アマズフィット) |
モデル名 | Amazfit GTR Mini |
カラー | ミッドナイトブラック、ミスティピンク、オーシャンブルー |
画面サイズ | 1.28インチ HD AMOLED |
解像度/PPI | 416×416/326ppi |
画面常時表示 | 対応 |
測位システム | 5 衛星測位システム(GPS、GLONASS、GALILEO、BDS、QZSS) ※屋内位置サービスはサポートされていません。 |
内蔵センサー | BioTracker PPG (2PD+1LED)、加速度センサー、3軸地磁気センサー、環境光センサー |
通信規格 | Bluetooth5.1&BLE |
防水規格 | 5ATM |
対応OS | iOS12.0以降, Android7.0以降, Alexa |
対応アプリ | Zepp |
マイク | 非搭載 |
スピーカー | 非搭載 |
内部ストレージ | なし |
本体サイズ | 42.83×42.83×9.25mm |
本体重量 | 36.2g(バンド含む)/24.6g(バンドなし) |
タッチスクリーン | 2.5D強化ガラス+反指紋コーティング |
ボディ素材 | ステンレススチール+プラスチック |
バンド素材 | シリコン |
バンド幅 | 20mm |
バンド長 | 150mm ~ 200mm |
バッテリー容量 | 280mAh |
バッテリー持続期間 | 約14日間 |
ビジネスライクでスマートな見た目に対してスポーツなどアウトドア用途向けにも充実した機能が搭載されており、オールインワンのモデルとなっている。
42.83×42.83×9.25mmの筐体に1.28インチの大きめな円形ディスプレイを搭載。416×416/326ppi解像度対応のディスプレイは見やすく、操作しやすい。反指紋コーティングの施された2.5D強化ガラスで構成されているため、汚れにも強く常に綺麗な状態で装着できる。
▼公式アプリより、時計盤を好みのテーマに変更することも可能。
▼独自のZepp OSを搭載。直感的かつスムーズに操作できる。
筐体はステンレススチール+プラスチック、バンドはシリコンで構成されており、外観的には実にスマートで、そこそこの高級感もある。
コンパクトかつ軽量な筐体サイズに対して機能は充実しており、独自開発のBioTracker PPG (2PD+1LED)生体認証センサーにより、心拍数や消費カロリーの計測といったヘルスケア機能はもちろん、血中酸素レベル測定や睡眠モニタリングなどの健康管理機能をもれなく利用可能。
▼スマホアプリ上でさらに詳細なデータを管理できる。
もちろん、スポーツ時の運動計測機能も用意されており、120を超える種類の運動に対応している。
5 衛星測位システム(GPS、GLONASS、GALILEO、BDS、QZSS)に対応。業界初となるデュアルバンド円偏波GPSアンテナテクノロジー搭載しており、ビルが密集する都市部や、郊外の山間部などにおいても、高精度の位置測位が可能だ。
5ATMの防水規格に対応しており、50メートルの深さに相当する圧力に最大10分間耐えることができるため、水泳時に装着しても問題ない。ただし、お湯のあるシャワー、温泉、サウナ(スチームルーム)など、高温多湿の場所での使用には適していないので注意が必要だ。
そしてスマホ通知連携機能にも対応しており、スマホ上の通知をウォッチ上で確認でき、着信やメッセージ受信の見逃しを防ぐことが可能だ。
▼ただしスピーカー&マイクは非搭載であり、通話には対応していない。また、決済機能にも対応していないので注意したい。
以上のように、スポーツ・ビジネスユースのいずれにも活用できるスマートウォッチとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートウォッチ本体
- ユーザーマニュアル
- 充電ケーブル
▼スマートウォッチ本体の外観。42.83×42.83×9.25mmの筐体に、1.28インチの大きめなタッチディスプレイが搭載されている。
▼真横から見た様子
▼右側面には物理ボタンが搭載されている。ボタンの機能は自由にカスタマイズ可能だ。
▼後ろから見た様子。バンドは差し込み式・クイックリリース仕様。汚れが付着しづらく、柔軟なシリコン素材で造られている。
▼バンドを展開した様子。どのような太さの手首でも装着できるようになっている。
▼裏面の手首にあたる部分には、装着者の生体情報を読み取る端子と、充電ポートが用意。
このように、スマートな見た目で、ビジネスの場にもフィットするデザインとなっている。
なお、バンド根本のレバーを引くことでバンドを取り外し、容易に交換できる。
▼取り外した様子。
マグネット式充電でバッテリーをあっという間に回復
本製品付属の充電ケーブルは、マグネット吸着式となっている。
充電の際は、スマートウォッチ背面のポートにケーブル端子を近づけるだけでカチッと磁石で吸着し、充電が開始される。
いちいち端子を手探りで探して接続する必要もないため、普段からストレスなく充電を開始出来る。
充電速度は非常に速く、バッテリー残量がゼロでも、2時間ほど給電を行うことで満充電まであっという間に回復させることが可能だ。
ちなみにバッテリー自体の持ちも良く、筆者の場合は1週間に1時間ほど充電を行うだけで支障なく利用できた。
いちいち頻繁にバッテリー残量を気にする必要が無い点もGOODだ。
公式アプリのインストールでスマホと同期
本製品の利用を開始する際は、スマートウォッチと連携したいスマホやタブレット端末へ、事前に公式アプリをインストールしておこう。
▼公式アプリ(iOS・Android対応)
側面のファンクションボタンを長押しするとスマートウォッチが起動し、ペアリングスタンバイ状態となる。
▼インターフェースは当然、日本語にも完全対応している。
アプリ(スマホ・タブレット端末)とのペアリングが完了すると、端末上でスマートウォッチの状態を確認したり、データの分析や機能のカスタマイズなどを行うことが可能となる。
▼本製品を使いこなすうえで必須のアプリなので、必ず初起動時にインストール&ペアリングしておこう。
快適な着け心地
本製品の装着感は実に快適であり、ベルトが手首へ柔軟にフィットする。
▼強めに締め付けた場合でも、皮膚との擦れなどはほとんど生じなかった。
▼どのような太さの手首にも柔軟にフィットする。
本体重量がバンドを含めて約36.2gと軽いため、長時間装着し続けても腕の疲れを生じなかった。
▼ステンレススチールで構成された本体部分にはそこそこの高級感があり、オシャレな場で他人に見られても気にならない。
そして5ATMの防水規格で設計されているため、装着した状態で手洗いを行ったり、シャワーを浴びても故障することはない。
ただし温水はNGのため、風呂場やサウナ等での使用は避けよう。
このように、普段から自然な気分で装着し続けることが可能となっている。
Zepp OS搭載で非常に豊富な機能を利用可能
本製品には、一般的なスマートウォッチ以上に豊富な機能が用意されている。
▼ホーム画面から上下左右にスワイプすることで、各アプリや機能を利用可能。
また、サイドの物理ボタンを押すことで、Apple Watchのようなインターフェースでアプリが表示される。
ディスプレイ上に表示するウィジェットは、連携済みの公式アプリ上で自由にカスタマイズ可能だ。
ヘルスケア機能全般からアラーム、メッセージ&着信通知、天気予報、そのほか便利機能など、一般的なスマートウォッチで利用できるほとんどの機能が用意されている。
▼音楽操作機能も搭載。連携中のスマホの音楽に対し、再生/停止、音量調整、曲送り/戻しといった操作を行うことが出来る。
そして本製品はZepp OSを搭載しているため、アプリ上のストアから様々な機能を自由に追加することが出来る。
▼公式アプリストアから、豊富な機能を自由に追加可能。
ユニークな機能も用意されており、新しいものがどんどん更新されている。
▼今後も新機能が続々と更新されることが予想される。デフォルトで多機能なだけでなく、拡張性にも優れたスマートウォッチとなっている。
カスタマイズ可能な物理ボタン
ウォッチ側面の物理ボタンは、長押しした際の機能を、アプリから自由に変更することが出来る。
▼デフォルトでは「運動」に設定されている。
各機能へ瞬時にアクセル出来る便利なボタンなので、最も利用頻度の高い機能を割り当てておくと良いだろう。
バリエーション豊かな時計版
アプリから200種類を超える無料テーマをインストールすることで、スマートウォッチのホーム画面(時計盤)のデザインを自由に変更することも可能だ。
▼公式が配布するテーマを、オンライン上から無料でインストールすることが出来る。
クール系からビジネス系、デザイナーズ系まで幅広いバリエーションが用意されており、常に新しいテーマが更新されている。
▼デザイン性を重視するか、見やすさを重視するか、好みのテーマを適用しよう。
常時表示に対応
『Amazfit GTR Mini』はディスプレイの常時表示に対応している。
▼バンド上の設定画面より変更可能。
これにより、いちいちスマートバンドを持ち上げずとも時刻を確認することが可能だ。
また、各テーマごとに常時表示に対応する簡易表示が用意されており、バッテリー消耗を最低限に抑えることが出来るようになっている。
▼通常表示
▼簡易表示
▼通常表示
▼簡易表示
簡易表示のため、バッテリー持続時間に与える影響も最小限に抑えられている。
いちいち腕を持ち上げずに時間を確認したい方は、常時表示をオンにしておくと良いだろう。
高度な健康管理が可能
本製品では、公式アプリと組み合わせることで高度な健康管理を行うことが出来る。
運動(ワークアウト)計測
本製品は120種類以上の運動(ワークアウト)の記録・計測に対応している。
▼メジャースポーツからマイナースポーツまで、豊富な種類のワークアウトに対応。
▼5ATMの防水規格に対応しているため、水泳などの水中競技にも利用可能。
運動終了後は、ワークアウトデータを保存し、スマートウォッチ上やアプリ上でいつでも過去の記録を閲覧することが出来る。
▼アプリ上では、GPS機能を利用したルートトラッキングなど、詳細なワークアウト情報を確認できる。
このように、自身がどの程度の運動を行ったかを詳細に確認できるようになっている。
記録として積み上げていくことで、今後のモチベーション維持にもつながるだろう。
▼なお、iOSの "ヘルスケアアプリ" と連動させて、データを同期することも可能だ。
健康モニタリング機能
本製品には健康モニタリング機能が備わっており、ストレス・睡眠・心拍数・血中酸素飽和濃度などの数値を24時間監視(トラッキング)し、データとして可視化・保存しておくことが出来る。
▼危険値を検出するとアラート(警告)を発する機能も搭載。
▼自身の健康状態を24時間自動的にモニタリング。
日々の健康状態が可視化されることで、体調管理を意識することができ、生活習慣を正すことで健康促進にもつながるだろう。
上記で紹介した以外にも、ストレス管理機能や、女性の方向けに生理周期の記録機能なども用意されている。
本製品を使いこなすことで、日々の健康習慣を改善・向上させることが出来るだろう。
通知連動機能がとても便利
スマートウォッチを利用している中で、個人的に最も重宝している機能が "スマホ通知連動" である。
これはスマホ上に通知された着信、メッセージ受信、その他SNSアプリ等のプッシュ通知を、スマートウォッチ上でも確認できる機能だ。
この機能を利用すると、音声着信はもちろん、メッセージ受信時に内容を確認することも可能となる。LINEやSkype、E-mailなど、メッセージアプリで届いたテキストの内容をディスプレイで確認することもできる。
▼高解像度ディスプレイのおかげで、小さな文字まで明瞭に描画されて見やすい。
各種通知をスマートウォッチ上で確認できるため、スマホを出さずとも内容を把握することが出来るようになる。
各通知はバイブレーションで通知してくれるため、重要な着信やメッセージが届いた際にも、気付かずにとり逃してしまった!確認が遅れてしまった!といった事態を防ぐことが出来るだろう。
▼アプリごとに通知のON/OFFを切り替えることも可能。
実際に利用してみると、実に便利で重宝する機能だ。
『Amazfit GTR Mini』のまとめ
今回紹介した『Amazfit GTR Mini』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 軽量で快適な装着感
- スタイリッシュで高級感のあるデザイン
- 大きめで操作しやすいディスプレイ
- Zepp OS搭載で非常に充実した機能を利用可能
- 5ATMの高い防水規格に対応
- 24時間の健康モニタリング機能
- 長持ちするバッテリー容量
悪かった点
- マイク&スピーカー非搭載で通話に非対応
- 決済機能に非対応
以上の通り、機能が充実した高機能スマートウォッチとなっている。
血中酸素測定や睡眠モニタリング機能をはじめとした多くの健康管理ツールが用意されており、普段から自然と健康を意識出来るようになるだろう。何よりZepp OS搭載で、続々と配信される新機能を追加できるため、拡張性にも優れている。
デザイン的にもスタイリッシュで高級感もあるため、女性や装着時の見た目を気にする方でも、フォーマルな場へ抵抗感なく装着していけるだろう。
バッテリーの持ちも良好で、よほどヘビーに利用しない場合は、充電なしで1週間以上利用し続けることが可能だ。
一方で通話や決済機能には対応していないため、購入する際には注意したい。
高性能なスマートウォッチを試したいが、新型Apple Watchを購入するほどのコストはかけたくない、という方は、ぜひ本製品を試してみてはいかがだろうか。
▼こちらの記事もオススメ
-
『Amazfit GTR 4』レビュー | 高級感のあるデザインでビジネスユースにも適したスマートウォッチ
最近では身に着けるデバイス、いわゆる "ウェアラブルデバイス" が爆発的な普及を見せており、スマートウォッチはその最たる例と言って良いだろう。 スマートウォッチと言えばApple Watchなどの高価 ...
続きを見る
-
『Amazfit T-Rex 2』レビュー | どのような環境でも使える頑丈なスマートウォッチ
最近では身に着けるデバイス、いわゆる "ウェアラブルデバイス" が爆発的な普及を見せており、スマートウォッチはその最たる例と言って良いだろう。 スマートウォッチと言えばApple Watchなどの高価 ...
続きを見る