最近ではPS5やXbox Series Xなど、高性能な次世代ゲーム機向けの最新タイトルが主に人気を博している。
その一方で、プレイステーション(PS1)やニンテンドー64など、1990年代~2000年代初期に台頭したゲーム機向けのタイトルも、いまだに大きな人気を誇っている。
しかし、レトロゲーム機のタイトルを遊ぶためには古いゲーム機が必要であり、今遊びたくても中々プレイしづらい方も多いのではないだろうか。
そこで今回は、7,000を超えるレトロゲームタイトルを遊ぶことの出来る携帯ゲーム機『ANBERNIC RG351M』について紹介したいと思う。
7,000以上のレトロゲーを遊べる携帯ゲーム機
今回紹介する『ANBERNIC RG351M』は、PS1やニンテンドー64、果てにはNEOGEOやファミコンなど、豊富なレトロゲーム機のエミュレータを搭載する、携帯型のゲーム端末だ。
ブランド | ANBERNIC |
CPU | RK3326 quad-core 1.5GHz |
GPU | Mali-G31 MP2 |
RAM | DDR3L 1GB |
ストレージ | 128GB |
エミュ搭載ゲーム機 | NDS, N64, DC, for PSP, PS1, CPS1, CPS2, FBA, NEOGEO, NEOGEOPOCKET, GBA, GBC, GB, SFC, FC, MD, SMS, MSX, PCE, WSC...等 |
収録タイトル数 | 7,000以上 |
OS | Linux |
ディスプレイサイズ | 3.5インチ OCA fully laminated IPS screen |
解像度 | 320×480 |
マイクロSDカード | 対応(最大256GBまで) |
バッテリー容量 | 3500 mAh(約8時間) |
ディスプレイサイズは3.5インチ、解像度は320×480に対応しており、大きさ的にはスマートフォンと同等のサイズだ。
▼見た目はニンテンドースイッチにも似ているところがある。
十字キーやアナログスティックなど、幅広いゲームタイトルに対応できる操作インターフェースを搭載しており、BluetoothやWi-Fiなどの通信規格にも対応している。
▼友人や家族とのローカルマルチプレイを楽しむことも可能だ。
そして本製品には、購入時点で7,000タイトルを超えるレトロゲーム作品が付属のマイクロSDカードに収録されており、開封後すぐにでも膨大な作品を遊び始めることが可能だ。
もちろん、ROMデータを保存したマイクロSDカードを挿入することで、自身で自由にタイトルを追加することも出来る。
コンパクトかつ軽量な筐体で、外出先や旅行先でのちょっとした空き時間にレトロゲームを遊ぶには最適な携帯ゲーム機となっている。
懐かしいゲームを遊びたい方には、是非オススメしたいゲーム機である。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ゲーム機本体
- 説明書
- USB Type-Cケーブル
▼説明書は英語のみの対応となっている。
▼ゲーム機本体。見た目とインターフェースの配置はニンテンドースイッチに似ている部分もある。
▼裏面の様子。指の当たる部分にゴム製の滑り止めが施されて持ちやすい。金属光沢の見られる筐体は高級感がある。
▼iPhone XR(右)と本機(左)を並べた様子。この通りサイズ的にはスマホと同等であり、ポケットに入れて簡単に持ち運ぶことが可能だ。
▼筐体左側には十字キーと左アナログスティックを、右側にはABXYボタンと右アナログスティックを搭載。
▼厚みは約2センチ弱といったところ。カバンやポケットに入れて持ち運んでも邪魔にならないだろう。
▼本体上部には、画像左からL1/L2トリガー、OTGポート、イヤホンジャック、OTG/DCポート、R1/R2トリガーが用意。
▼本体下部には、2基のスピーカーとTFカードスロット、リセットボタンが用意。
なお、購入時点ですでに7,000タイトル以上が保存されたマイクロSDカードが付属している。
▼本体右側面には音量調節ダイヤルが用意。
▼本体左側面には電源ボタンが用意されている。
このように、コンパクトな筐体に必要なインターフェースがすべて詰め込まれた、洗練されたデザインとなっている。
十字キーやボタン、R/Lトリガー、アナログスティックまで用意されており、どのような作品の操作にも対応可能だ。
充実したオプション項目
本ゲーム機を実際に起動して、パフォーマンスを確認してみた。
▼電源ボタンを長押しすると、エミュレーターが起動する。
▼本体を起動すると、マイクロSDカードに保存されている各ゲーム機のエミュレーターが一覧で表示される。
▼ゲーム機の種類だけでなく、メーカーやブランドごとに作品をソートすることも可能。
好みのゲーム機を選び、その中から選択したゲームタイトルをプレイすることが可能だ。
ここで、ゲームをプレイする前にメイン画面上でスタートボタン(START)を押すと、設定画面が表示される。
▼初期状態では英語表記のため、言語設定より日本語に変更すると良いだろう。
設定画面では、ゲーム機本体の設定からゲームプレイに関する調整まで、幅広い項目をいじることが可能だ。
また、ネットワーク設定よりWi-Fi接続設定を完了することで、インターネット経由でファームウェアアップデートを行ったり、最新ゲームの確認を行うことも可能となる。
▼Bluetoothコントローラの接続にも対応しており、詳細なボタン配置設定を行うことも出来る。
また、セレクトボタン(SELECT)を押すと、スクリーンセーバーの起動やシステムの再起動/シャットダウンなどを行うことが出来る。
ゲームをプレイし始める前に、各種設定を確認しておくと良いだろう。
7,000を超えるレトロタイトルをプレイ可能
実際にゲームをいくつかプレイしてみた。
上述した通り、好みのゲーム機を選択して、中から対応タイトルを選択することでゲームを遊ぶことができる。
▼本当にそのゲーム機で遊んでいるかのような、スムーズな操作が可能。
なお、デフォルト状態で収録されているゲーム機には、N64/PS1/CP3/CP2/CP1/NEOGEO/GBA/NES/SFC/MD/GBC/GB などが含まれている。
収録ゲームタイトルは1,000を超えており、ここでは紹介しきれないが、各ゲーム機の主要タイトルはほとんど含まれていた。
なお、ROMやエミュレーターの知識があれば、自分で好きなタイトルを追加することも可能である。
以下では、実際に各タイトルをプレイした際の様子を紹介する。
▼PSP『クライシスコア・ファイナルファンタジー7』
▼PS1『遊戯王 封印されし記憶』
▼PS1『クラッシュバンディクー』
▼PS1『トゥームレイダー2』
▼PSP『ロックマン』
上動画を見て分かる通り、各ゲームタイトルともスムーズに動作できている。
操作性も快適であり、実機で遊んだ場合とほぼ同様のゲームプレイが可能だ。
画面サイズがやや小さいものの、映像はいたって綺麗だ。また音質もクリアで、携帯ゲーム機としてはそこそこの高音質サウンドを実現できていると感じた。
▼アナログスティックの感度は良好。十字キーや各種ボタンの反応性も良い。
なお、上動画ではPS1などの3Dゲームをプレイしているが、もちろんゲームボーイアドバンスやファミコンなど、レトロな2Dゲームも数多く収録されている。
▼懐かしの名作をプレイ可能
ただし、初期で収録されているタイトルはほとんどが英語版である。
もし日本語版を楽しみたい場合は、自身でROMの追加を行う必要があるだろう。
スクリーンショットやプレイ動画の録画も可能
なお、ゲームプレイ中にスタートボタンとセレクトボタンを同時押しすることで、オプション画面が表示される。
▼PSPのようなオプション画面
このオプション画面では、スクリーンショットの撮影やプレイ映像の記録または閲覧、そしてインターネット接続によるゲーム調整など、非常に多くの機能を利用することが可能だ。
▼撮影・録画データは挿入中のマイクロSDカード内に保存される。
2万円以下の携帯ゲーム機としては、非常に充実した機能が用意されていると言える。
PSPなど一部タイトルの動作は不安定
上述したように、本製品にはデフォルトでPSPやDSなどのゲーム機のタイトルも収録されている。
PS1やニンテンドー64以前のゲーム機タイトルであれば、動作には全く問題は無かった。
しかし、PSPやDSレベルの3Dゲームともなると、スペック不足だと思われるが、カクついてまともにプレイできない作品もあった。
例:PSP『クライシスコアファイナルファンタジーVII』『疾風外伝ナルティメットストーム』など
そのため、PSPやDSなど、比較的新しめのゲームタイトルを快適に遊ぶことは、あまり期待しない方が良いだろう。
あくまでPS1やN64以前のタイトルを遊ぶためのエミュ機であると言える。
バッテリーの持ちは比較的良好
本製品は、公称値で連続8時間ほどのゲームプレイが可能なバッテリーを内蔵している。
実際にバッテリー残量100%の状態から、3時間ぶっ続けでゲームを遊んでみたところ、60%あたりまでバッテリーが減った。
遊ぶタイトルの処理の重さにも依ると思うが、公称値通り7~8時間前後の連続稼働が可能であると言える。
この筐体サイズに対しては十分に持ちの良いバッテリーであると感じた。
『ANBERNIC RG351M』のまとめ
今回紹介した『ANBERNIC RG351M』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量な筐体デザイン
- 7,000タイトルを超える作品を収録
- 大抵のタイトルに対応できる操作インターフェース
- 充実したオプション項目
- 自由にROMを追加することも可能
- バッテリーの持ちが良い
悪かった点
- PSPやDSのタイトルは動作が不安定(スペック不足)
- ほとんどの初期収録タイトルは英語版
以上の通り、7,000を超えるレトロゲームタイトルを、実機さながらのスムーズさで遊べる携帯ゲーム機となっている。
筐体は非常にコンパクトかつ軽量であり、スマホのようにポケットに入れて持ち運ぶことも出来るほどだ。
購入時点ですでにゲームタイトルがマイクロSDカードに保存されており、すぐにでも遊び始めることが出来る。そしてROMやエミュレーターに関する知識のある方であれば、自分好みのタイトルを追加することも可能だ。
一方で、PSPやDS級のタイトルは、流石にスペックが不足しておりまともにプレイできなかった。あくまでPS1やN64以前のゲームタイトルを遊ぶのに適したエミュ機であると認識したほうが良いだろう。
また、初期収録タイトルはほとんどが英語版のため、日本語版を遊びたい方は自身でROMデータを追加する必要がある点に注意が必要だ。
何はともあれ、レトロゲームを久しぶりに遊びたい方にとっては、非常にオススメ度の高いゲーム機となっている。
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