数多くの中華製携帯ゲーム機を手掛けてきたANBERNICは、2023年4月に同ブランドの最新モデルとして『ANBERNIC RG353PS』をリリースした。
17.4cm×8.1cm×2.0cm、約209gというコンパクトかつ軽量な筐体に、RK3568(ARM Cortex-A55)クアッドコアプロセッサーを搭載。RAMは1GB LPDDR4を採用しており、優れたパフォーマンスを発揮するモデルとなっている。
価格も1万円強ほどとリーズナブルであり、出先でちょっとしたレトロゲームを楽しみたい方にはうってつけの携帯ゲーム機だ。
今回、提携先より『ANBERNIC RG353PS』のグレー色を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
お手頃価格で持ち運びにも適した携帯ゲーム機
ブランド | ANBERNIC |
製品名 | ANBERNIC RG353PS |
カラー | クリアホワイト, クリアパープル, グレー |
OS | LINUX |
ディスプレイサイズ | 3.5インチ IPS |
解像度 | 640×480 |
CPU | RK3566 Quad-Core 64 bit Cortex-A55 |
RAM(メモリ) | 1GB LPDDR4 |
ストレージ | 16GB TFカード |
TF カード | TFカード拡張サポート 最大512GB |
対応通信規格 | 2.4/5G WIFI 802.11a/b/g/n/ac,Bluetooth 4.2 |
バッテリー容量 | 3,500mAh, 連続使用時間6時間可能 |
対応ゲーム | 一部の PC 移植ゲーム、 PSP、DC、SS、PS1、NDS、N64、CPS1、CPS2、FBA、NEOGEO、GBA、GBC、GB、SFC、FC、MD、SMS、GG、MSX、PCE、WSC、WIN、NGG など20種類のエミュレーター |
スピーカー | ダブルホーンステレオスピーカー内蔵 |
本体サイズ | 長さ17.4cm, 幅8.1cm, 高さ2.0cm |
本体重量 | 約209g |
長さ17.4cm, 幅8.1cm, 高さ2.0cm、わずか約209gの軽量かつコンパクトな筐体に、3.5インチ IPSディスプレイを搭載。解像度は640×480に対応しており、カラフルで鮮明な映像を楽しむことが可能だ。
片手に収まるほどのコンパクトなポータブルデバイスとなっており、ポケットやカバンなどに入れてラクラク持ち運ぶことが出来るだろう。
筐体には充実したインターフェースを備えており、幅広いタイトルの操作に対応できるようになっている。
▼HDMI出力に対応しており、外部の大画面モニターへ映像出力して遊ぶことも出来る。
▼高品質ステレオスピーカーを内蔵。
OSはLINUXを採用しており、CPUにはRK3568(ARM Cortex-A55)クアッドコアプロセッサーを、RAM(メモリ)は1GB LPDDR4を搭載。プレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームを快適に遊べる性能を擁している。
▼幅広いプラットフォームのエミュレータに対応。
3,500 mAhのバッテリーを内蔵しており、最大6時間程度の連続使用が可能。外出先でも充電残量を気にせずに利用しやすい設計だ。
コンパクトかつ軽量な筐体で、外出先や旅行先でのちょっとした空き時間にレトロゲームを遊ぶには最適な端末だと言える。
数世代前の懐かしいゲームを遊びたい方には、是非オススメしたいゲーム機である。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ゲーム機本体
- USB Type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル
- ガラス保護フィルム
- クリーニングシート
▼ユーザーマニュアルは英語/中国語表記のみに対応。
▼ゲーム機本体。レトロゲーム機のコントローラを彷彿とさせる味のあるデザイン。なお今回のレビュー時にはグレー色を提供していただいている。
▼手のひらに収まるほどのサイズ。約209gと非常に軽く、ポケットに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼厚みは2cmと薄く、ポケット等に入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェース構成について見ていく。
▼正面には充実した操作インターフェースが用意。幅広いタイトルの操作に対応可能だ。
▼左右両側面には特に何もない。
▼上部にはL1/L2トリガー、R1/R2トリガー、OTGポート、HDMIポート、音量調節ボタン、Type-Cポート(充電用)が用意。
▼RLトリガーは指が干渉しないように間隔が空けられている。
▼下部にはステレオスピーカーとTFカードスロット×2、3.5mmイヤホンジャックが用意。
▼16GBのTFカードが付属していた。なお、最大512GBまでのTFカード拡張に対応している。
このように、コンパクトな筐体に必要なインターフェースがすべて詰め込まれた、洗練されたデザインとなっている。
LINUXの起動
電源ボタンを長押しすると、LINUXが起動する。
▼メインメニュー画面。ゲームリストのほか、設定などにもアクセス可能。
▼テーマはプリインストール済みの中から変更したり、オンラインからダウンロード可能だ。
スタートボタンを押すと設定画面が表示される。
▼言語メニューより日本語表示に変更可能。
▼ゲームに関する調節からコントローラ設定まで、豊富な項目をイジることが可能だ。
ユーザーの用途に合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。本格的に利用を開始する前に色々とイジっておくと良いだろう。
カラフルな画面&快適な操作性
実際にいくつかのゲームをプレイしてみた。
実際にプレイしている様子①
実際にプレイしている様子②
640×480解像度のIPSディスプレイで描画される映像の発色は良好で、満足度の高い映像品質でゲームを楽しむことが可能であった。PS1あたりのタイトルでもプレイ中に支障に感じることはないだろう。
▼カラフルな色合いで見やすい。
3Dゲームプレイ時に激しい動き(アクション)を伴う場面では、多少のフレームレート低下やカクつきを感じることはあった。しかし全体的にスムーズなパフォーマンスを実現しており、プレイステーション1などの3Dタイトルでも、スペック不足を感じることはほとんどなかった。
個人的に各プラットフォームのタイトルをプレイした感覚では...
- スーファミやゲームボーイアドバンスなど:非常に快適
- PS1やDSなど:普通に快適(場面によっては多少の処理落ちを感じることもある)
- PSPなど:一部の3Dタイトルにおいてカクつきが頻繁に発生する
といった印象だ。PS1やN64以前に発売されたプラットフォームのタイトルであれば、比較的スムーズに遊ぶことが出来だろう。
▼各ボタンを押した時の "ポチッ" という感覚が心地よく、終始快適なゲーミングが可能。
▼アナログスティックの感触も良好。
上部左右のLRトリガーも誤操作を起こしづらい設計がなされており、複雑な操作を要求されるタイトルにおいても、プレイ中にストレスを感じることはなかった。
▼1, 2トリガー間に隙間が空いており、ミス操作を防ぐ。
▼なお、ゲーム中にメニューボタンを押すことで、ゲームの中断や再起動、途中セーブ、BIOSの起動などを行うことが出来る。
『ANBERNIC RG353PS』のまとめ
今回紹介した『ANBERNIC RG353PS』について、特長をまとめると以下だ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 充実したインターフェース
- 発色の綺麗なIPSスクリーン
- PS1以前のタイトルであればスムーズに動作
- 心地よく反応性の良いボタン操作
- 比較的リーズナブルな価格
- OTGポート、HDMIポートを搭載
悪かった点
- 負荷の大きい3Dタイトルは処理落ちすることがある
以上の通り、レトロゲームタイトルからPS1の3Dタイトルまで、実機さながらのスムーズさで遊べる高コスパな携帯ゲーム機となっている。
筐体はコンパクトかつ軽量であり、ポケットやカバンなどに入れて外出先に持ち運んで遊ぶことにも十分適している。
ステレオスピーカーの音圧も強く、音に立体感はないものの、そこそこ迫力のあるサウンドを楽しむことが出来た。
外出先でのちょっとした空き時間を潰す方法を探している方には、是非オススメしたい一品だ。
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