最近ではPS5やXbox Series Xなどの家庭用据え置きゲーム機だけでなく、外出先でもスマホやタブレット端末を使用してゲームを楽しむ人々が増えてきている。
スマホ・タブレット等の携帯型端末でゲームを遊ぶ一番のメリットはその "手軽さ" だが、一方で処理の重いゲームアプリを遊びたい場合には、相応の高価な端末を購入する必要がある。
またバッテリー消耗も激しく、ゲームアプリを長時間プレイすることで通常のスマホ・タブレット利用に支障をきたしてしまうこともあるだろう。
そこで今回オススメするのが、コンパクトな筐体サイズでプレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームを遊ぶことのできる、高性能な携帯ゲーム機『Anbernic RG35xx』である。
PS1の3Dタイトルも快適に遊べる携帯ゲーム機
今回紹介する『Anbernic RG35xx』は、手のひらサイズでプレイステーション1などの3Dタイトルを快適に遊べる携帯ゲーム機だ。
ブランド | ANBERNIC |
製品名 | ANBERNIC RG35xx |
OS | LINUX |
ディスプレイサイズ | 3.5インチ IPS |
解像度 | 640×480 |
CPU | Quad-core ARM Cortex-A9 |
GPU | Quad-core PowerVR SGX544MP GPU |
RAM(メモリ) | DDR3 256MB |
TF カード | 内蔵 64GB TF カード(最大512GBのTFカードをサポート) |
バッテリー容量 | Li-polymer 2100 mAh, 約5時間のバッテリー寿命 |
対応通信規格 | WiFi/Bluetooth |
対応エミュレータ | PS1, CPS, FBA, NEOGEO, GBA, GBC, GB, SFC, FC, MAME, MD, for GG, PCE, NGPC, SMS, WSCなど |
本体サイズ | 11.7×8.1×2.0cm |
本体重量 | 約165g |
11.7×8.1×2.0cm、わずか約165gほどの軽量かつコンパクトな筐体に、3.5インチ IPSディスプレイを搭載。解像度は640×480に対応しており、カラフルで鮮明な映像を楽しむことが可能。タッチ操作には対応していない。
片手に収まるほどのコンパクトなポータブルデバイスとなっており、ポケットやカバンなどに入れてラクラク持ち運ぶことが出来るだろう。
筐体の前後左右には充実したインターフェースを備えており、幅広いタイトルの操作に対応できるようになっている。
▼外部モニターへの出力にも対応している。
独自のLinuxシステム(OS)を採用しており、CPUにはQuad-core ARM Cortex-A9を、RAM(メモリ)は256MBを搭載。プレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームを快適に遊べる性能を擁している。
外部マイクロSDカードの挿入に対応しており、購入時点でエミュを内蔵した64GBのTFカードが付属している。必要に応じて最大512GBまでのTFカードの挿入も可能。
▼バリエーション豊かなコンソール機のエミュレータに対応。
そして約5時間持続するバッテリーを内蔵しており、外出先でゲームを遊びたい方にもオススメだ。
コンパクトかつ軽量な筐体で、外出先や旅行先でのちょっとした空き時間にレトロゲームを遊ぶには最適な端末だと言える。
数世代前の懐かしいゲームを遊びたい方には、是非オススメしたいゲーム機である。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ゲーム機本体
- TFカード 64GB
- 保護ガラスフィルム
- 保護フィルム用のクリーナー
- 説明書
- USB-Cケーブル
▼説明書は英語・中国語表記のみ。
保護フィルムも付属する、充実のパッケージ内容だ。
▼ゲーム機本体。見た目的にはゲームボーイカラーに近い印象を受けるデザインだ。なお今回のレビュー時にはスケルトンパープル色を提供していただいている。
▼手のひらに収まるほどのサイズ。約165gと非常に軽く、ポケットに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
軽量かつコンパクトな一方で、造りはシッカリしており、安っぽさは感じられない。
続いてインターフェース構成について見ていく。
▼正面には充実した操作インターフェースが用意。幅広いタイトルの操作に対応可能。ただ、アナログスティックが搭載されていない点はやや残念だ。
▼右側面の様子。電源ボタン、リセットボタン、カードスロット×2が用意。
▼Banggoodからの購入時点で、64GBのTFカードが付属していた。
▼左側面の様子。音量調節ボタンが用意。
▼上部にはType-Cポート、3.5mmオーディオジャックが用意。
▼下部にはmini HDMIポートが用意。
▼背面の様子。R1/R2/L1/L2トリガーが用意されている。
このように、コンパクトな筐体に必要なインターフェースがすべて詰め込まれた、洗練されたデザインとなっている。
本体の起動
購入時に付属しているTFカードを挿入した状態で電源を入れると、OSが起動する。
▼メインメニュー画面。ゲームリストのほか、設定などにもアクセス可能。
メインメニューからゲームルームを選択すると、プレイ可能なプラットフォームのエミュが表示される。
またメインメニューの設定を選ぶと、設定画面が表示される。
▼言語メニューより日本語に変更可能。
▼ゲームに関する調節からコントローラ設定まで、豊富な項目をイジることが可能だ。
ユーザーの用途に合わせて柔軟なカスタマイズが可能だ。本格的に利用を開始する前に色々とイジっておくと良いだろう。
実際にゲームをプレイ
実際にいくつかのゲームをプレイしてみた。
▼実際にプレイしている様子①
▼実際にプレイしている様子②
▼実際にプレイしている様子③
▼実際にプレイしている様子④
640×480解像度のIPSディスプレイで描画される映像の発色は良好で、満足度の高い映像品質でゲームを楽しむことが可能であった。PS1あたりのタイトルでもプレイ中に支障に感じることはないだろう。
3Dゲームプレイ時に激しい動き(アクション)を伴う場面では、多少のフレームレート低下やカクつきを感じることはあった。しかし全体的にスムーズなパフォーマンスを実現しており、プレイステーション1などの3Dタイトルでも、スペック不足を感じることはほとんどなかった。
個人的に各プラットフォームのタイトルをプレイした感覚では...
- スーファミやゲームボーイアドバンスなど:非常に快適
- PS1など:普通に快適(場面によっては多少の処理落ちを感じることもある)
といった印象だ。PS1以前に発売されたプラットフォームのタイトルであれば、比較的スムーズに遊ぶことが出来だろう。
▼各ボタンを押した時の "ポチッ" という感覚が心地よく、終始快適なゲーミングが可能。
背面のLRトリガーも誤操作を起こしづらい設計がなされており、複雑な操作を要求されるタイトルにおいても、プレイ中にストレスを感じることはなかった。
▼1, 2トリガー間に隙間が空いており、ミス操作を防ぐ。
▼なお、ゲーム中にメニューボタンを押すことで、ゲームの中断や再起動、途中セーブ、BIOSの起動などを行うことが出来る。
『Anbernic RG35xx』のまとめ
今回紹介した『Anbernic RG35xx』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 充実したインターフェース
- 発色の綺麗なIPSスクリーン
- PS1以前のタイトルであればスムーズに動作
- 心地よく反応性の良いボタン操作
- 比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- アナログスティックが非搭載
- 負荷の大きい3Dタイトルは処理落ちすることがある
以上の通り、レトロゲームタイトルからPS1の3Dタイトルまで、実機さながらのスムーズさで遊べる高性能携帯ゲーム機となっている。
筐体はコンパクトかつ軽量であり、ポケットやカバンなどに入れて外出先に持ち運んで遊ぶことにも十分適している。
内蔵スピーカーは1基のみだが、その割には音圧が強く、音に立体感はないものの、そこそこ迫力のあるサウンドを楽しむことが出来た。
アナログスティックが非搭載のため、一部のタイトルでは操作がしづらく感じるかもしれない。
何はともあれ、外出先でのちょっとした空き時間を潰す方法を探している方には、是非オススメしたい一品だ。
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