中国最大のスマートホームブランドであるAqara(アカラ)は、世界初のバッテリー式のHomeKitセキュアビデオドアベル『Aqara スマートビデオドアベル G4』を販売している。
電池で駆動するタイプのビデオドアベルであり、外部電源供給が不要なため、自宅玄関へ簡単に設置可能。スマホアプリと連携することで来客の顔を確認したり、リアルタイムの通話を行うこともできる。また、AI顔認識で家族と不審者の顔を識別する機能が搭載されているなど、最先端の高性能ドアベルとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | Aqara(アカラ) |
無線通信規格 | 2.4GHz、IEEE802.11b/g/n |
ビデオ解像度 | 1080p |
視野角 | 162°(挟角) |
電池仕様 | 単三電池1.5V LR6×6本 |
外部電源供給 | 12V-24V AC 0.2A 50/60Hz 8V-24V DC 0.5A |
チャイムWi-Fi | 2.4GHz、IEEE 802.11b/g/n 1T1R |
ローカルストレージ | 最大512 GBのmicroSDカードローカルストレージ |
リピーター電源 | 5V/1A USB-AからUSB-Cへのライン |
動作温度 | -18° - +50° |
動作湿度 | 0%~95%、結露なし |
ドアベルの防水仕様 | IPX3(日常的な水しぶきに対応) |
ドアベルのサイズ | 141.5×65×30.4mm |
ドアベル正味重量 | 約163g(電池なし) |
リピーターサイズ | 65.2×65×28.4mm |
リピーター正味重量 | 約68g |
パッケージのサイズ | 148×96×73mm |
総重量 | 約550g |
パッケージの内容 | スマートビデオドアベルG4×1 チャイム×1 単三電池 ×6 取付説明書×1 プラスドライバー×1 取付ネジバック×1 20°ウェッジブラケット×1 ウェッジネジキット×1 チャイム用ケーブル ×1 |
カラー | ブラック / シャドーグレー |
今回紹介する『Aqara G4』は、世界初のバッテリー式のHomeKitセキュアビデオドアベルだ。
スマホアプリと連携することで来客の顔を遠隔から確認したり、来客者とリアルタイムの通話を行うこともできる。また、AI顔認識で家族と不審者の顔を識別する機能が搭載されているなど、最先端の高性能ドアベルとなっている。
通話時にはオリジナルの音声だけでなく、ロボット、おじさん、またはピエロの声に変更するボイスチェンジ機能も用意。一人暮らしの女性が安心して暮らせるようになっている。
ドアベル自体は単四電池で動作するため、玄関先での配線工事や複雑な作業は一切不要。必要に応じてUSB Type-Cケーブルによる有線接続も可能となっている。
▼付属のネジで固定できるほか、賃貸住宅等では貼られている両面テープで簡単に固定できる。
パッケージには最長4ヶ月間使用できる単三電池6本が付属しており、貼り付けるだけで、配線工事不要で簡単に使用開始可能。また、G4本体を12-24V ACまたは8-24V DCコンバータに配線して給電することで、停電などの非常時だけバッテリーを利用するように変更できる。
AIによるローカル顔認識機能をサポートしており、家族・友人・要注意人物など関係者の顔を登録し、家族が帰って来たら「おかえり」シーンをカスタマイズしたり、不審者が現れたらプッシュ通知を受け取るなどの自動化を実現できる。なお、ネットワークが切断されている場合でも、顔認識機能は影響を受けないので安心して利用可能だ。
▼他の住民のプライバシーを保護する機能や、不審者を感知すると警報を発する機能も搭載。セキュリティデバイスとして便利な機能が充実している。
不審者や、不審な動きを感知した場合には自動録画が開始される。動画は1080pの高解像度で記録されるため、訪問者を鮮明な姿で映すことが可能。940nmの赤外線ナイトビジョン機能が搭載されており、夜間でもハッキリと映し出すことが可能だ。
なお、撮影データはローカルもしくはクラウドストレージ上に保存して、いつでも確認・出力が可能だ。
▼もしもの際に、警察等へ映像を提供する必要のある場合でも対応できる。
そしてAlexa、HomeKit、Google Homeなどに対応しており、スマートスピーカー越しで音声操作や遠隔操作、タイマーの設定が可能だ。
以上の通り、スムーズな来訪者対応が可能になるだけでなく、セキュリティ向上の面でも大いに役立つ、高性能ビデオドアベルとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートビデオドアベルG4×1
- チャイム×1
- 単三電池 ×6
- 取付説明書×1
- プラスドライバー×1
- 取付ネジバック×1
- 20°ウェッジブラケット×1
- ウェッジネジキット×1
- チャイム用ケーブル ×1
▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応。
▼単三電池×6本が付属。ドアベル本体を外部電源供給無しで単独稼働させたい場合に使用する。
▼ドライバー&金具一式が付属。ドアベルを玄関先へシッカリと固定設置したい場合に使用する。
▼メインで使用するスマートビデオドアベルG4、チャイム、ブラケット。
▼スマートビデオドアベルG4、チャイム、ブラケットの裏面には強力な両面テープが最初から貼られており、玄関先や室内で簡単に壁面設置できるようになっている。
スマートビデオドアベルG4
▼スマートビデオドアベルG4本体の外観。グレーを基調としたスマートかつスタイリッシュなデザイン。
▼正面上部にはカメラが内蔵。
▼下部にはベルのアイコンが印字されたドアベルが用意。押すことで連携したチャイムから音が鳴る。
▼ドアベル本体は141.5×65×30.4mm、約163g(電池なし)であり、軽量かつコンパクトで設置場所に困らない。
▼上部の様子。
▼左側面の様子。スピーカーが内蔵。
▼右側面の様子。ネジ穴がキャップで保護されている。
▼下部の様子。
▼背面の様子。両面テープが貼られているほか、付属の金具で固定するための穴が用意されている。
以上の通り、ドアベル自体はシンプルな設計だ。
右側面のキャップを外し、付属のドライバーでネジを緩めることで、電池投入部を露出させることができる。
付属の単三電池×6本を装着することで、外部電源供給なしでドアベルを使用することが可能となる。
▼電源が入ると、ドアベル正面のライトが点灯する。
チャイム
▼チャイム本体の外観。見た目の色合いと質感はドアベル本体と同じ。
▼チャイム本体は65.2×65×28.4mm、約68gと非常にコンパクトであり、室内のどの位置に設置しても邪魔にならないだろう。
▼上部の様子。ペアリング用のボタンが用意。
▼右側面の様子。
▼下部の様子。マイクロSDカード挿入部、Type-Cポートに加えて、Appleホームに追加するためのQRコードが貼られている。
チャイムはUSB Type-Cケーブルによる給電が必要なため、有線接続での設置となる。
ウェッジブラケット
パッケージにはウェッジブラケットが付属しており、玄関先にドアベルを設置する際、必要に応じてブラケットを装着することで20度の角度に傾けて設置できる。
ドアベルの初期設定方法&設置手順
ドアベルの初期設定方法&設置手順について紹介していく。
まず、ドアベルとスマホをペアリングするにあたり、以下の2つのアプリをインストールしておく必要がある。
※事前に上記2つのアプリをインストールしておかないと、ペアリング時に不具合が生じることがあるので注意。
アプリをインストール後、チャイムにUSB Type-Cケーブルを接続して、電源をオンにする。
すると、チャイムとドアベル本体が自動的にペアリングされる。
チャイムがドアベルに接続されると、ベルを押した際にチャイムが鳴り、訪問者の来訪がわかる。
▼ベルを押す様子
そしてアプリを起動した状態でスマホをチャイムに近づける、もしくはチャイム下部のQRコードを読み取ることで、スマホとチャイム&ドアベルのペアリングが開始される。
画面の表示に従って、初期設定を完了していこう。
なお、本製品は2.4GHzのWi-Fi接続のみに対応している。5GWi-Fiには非対応な点に注意したい。
▼設定時には、ペアリングするスマホも2.4GHz Wi-Fiに接続している必要がある。
▼ドアベルの設置場所、名称、ストリーミング&収録設定などを完了させる。
初期設定が完了すると、アプリ上にドアベルが追加され、映像を確認できるようになる。
デバイス一覧からドアベルを選択すると、ドアベルのカメラに映っている映像をアプリ上でリアルタイムに確認できる。
また、ドアベルが鳴らされた場合に、スマホへ通知が届くようになる。
▼外出先でも訪問者を即座に確認できる。
以上で、ドアベル&チャイムの接続手順は完了だ。
特に難しい設定や操作も必要ないため、この手のデバイスに初めて触れる方でも、問題なく初期設定を完了できるだろう。
あとは、ドアベルを玄関先の好みの位置に設置しよう。
本製品は単三電池による稼働が可能なため、一般的なドアベルのように配線工事が必要ない。しかも事前には貼られている裏面の強力な両面テープを利用すれば、壁面へ簡単に取り付けることができる。
▼事前設定から設置までを簡単に完了できる点も、本製品の大きな魅力の一つだ。
なお、本製品はIPX3等級の防水仕様となっており、日常的な水しぶきに対応。完全な雨ざらしになる場所への設置には適していないが、雨の水しぶきが多少かかる程度であれば呼称することはない。
ウェッジブラケットで角度調節が可能
なお、パッケージに付属するウェッジブラケットを使用することで、ドアベルの設置角度を左右に20度傾けることができる。
▼ブラケットをドアベル背面に取り付けた様子
▼ブラケット背面にも事前に両面テープが貼られているので、そのまま壁面に取り付けられる。
▼ブラケットを装着して設置した様子
自宅玄関の造りに応じて、ブラケットを取り付けるか否かを決めると良いだろう。
高解像度・低遅延の映像を確認可能
ドアベルに内蔵されたカメラでは、1080pの高解像度映像を確認できる。
視野角も162度と広く、訪問者が複数人の場合でも漏らさず確認できる。
▼広視野角の鮮明な映像を確認可能。
映像のフレームレートも高く、滑らかで残像の少ない映像を確認できる。
▼実際のドアベルカメラ映像
ただし、映像品質はドアベル⇔チャイム間の通信状況によって大きく変化する。チャイムはドアベルから5メートル以内の設置が推奨されているため、可能な限り良好な通信状況を保てる場所に設置しよう。
▼映像遅延の確認
上動画を観ても分かる通り、映像の遅延は体感1秒以内となっている。リアルタイム性が高く、訪問者とのコミュニケーションに支障をきたすことはないだろう。
ドアベルカメラ映像の撮影・録画が可能
アプリ上に映っているドアベルの映像は、撮影・録画してデータを保存できる。
また、ドアベルが鳴らされる度にアプリ上へイベントが記録され、映像やスクリーンショットを過去に遡って確認することも可能となっている。
これにより、仮に不審者が自宅を訪れた場合に、警察へ高解像度の証拠写真や動画を提出することで、早期解決につなげることができるだろう。
なお、録画データはスマホ以外にも、チャイムに挿入したマイクロSDカードにも保存できる。
また、公式が提供するクラウドストレージサービスに登録することで、クラウド上に高品質データを最大30日間保存できる。
▼クラウドストレージサービスには容量上限がないため、データ容量を気にする必要が無い。
▼クラウドストレージとSDカードの比較表。
赤外線ナイトビジョンを搭載
ドアベルのカメラには赤外線ナイトビジョン機能が搭載されており、夜間の辺りが暗い環境では自動的にナイトビジョンモードに切り替わる。
▼暗い場所でも鮮明に映し出す。
深夜に訪問者が訪れた場合でも鮮明な画像を得られるので、セキュリティ面でも安心だ。
ボイスチェンジ機能が用意
本製品ではスマホ(アプリ)越しに、ドアベルの前の訪問者と会話することができる。
▼ドアベルから聞こえるスマホ音声
▼スマホから聞こえるドアベル音声
上動画を観ても分かる通り、相互に高音質の音声通話が可能だ。聴き取りづらさを感じることは一切なかった。
そして本製品はボイスチェンジ機能を搭載しており、スマホ側の音声を多彩なボイスに変更できる。
▼叔父ボイス
▼ロボットボイス
▼ピエロボイス
声を変えることで、訪問者に自身の属性(性別・年齢)が悟られるのを防ぐことができる。
一人暮らしの女性や、お年寄りの方などにとって、安心できる機能となっている。
様々な便利機能を利用可能
アプリには様々な便利機能が用意されており、ドアベルの機能を調節・拡張することができる。
▼デバイスの設定画面
着信音の設定
ドアベルを押した際にチャイムから聴こえてくる着信音の調節が可能だ。
計3種類のメロディが事前に用意されており、好みのものに変更できる。
▼3種類のメロディを再生する様子
そして、スマホ内に保存してある音楽データをチャイム音に設定することもできる。
ビデオ設定
ビデオ設定では、映像に時間情報の透かしを追加したり、赤外線ナイトビジョンの切り替え方法を変更できる。
また、「プライバシー遮断エリア」ではドアベルカメラに映る範囲を制限できる。
▼マスキングゾーンを設定することで、自身や近隣住民のプライバシーを保護できる。
ドアベル設定
ドアベル設定では、ドアベルの動作に関する調節を行うことができる。
▼動作モードを「省電力モード」に切り替えれば、バッテリーをより長持ちさせることができる。
顔の管理
本製品はAIによるローカル顔認識機能をサポートしており、顔の管理画面において家族の顔を追加することで、家族が帰って来たら「おかえり」シーンをカスタマイズしたり、不審者が現れたらプッシュ通知を受け取るなどの自動化を実現できる。
なお、ネットワークが切断されている場合でも、顔認識機能は影響を受けないので安心して利用可能だ。
スマートスピーカーサービス
本製品はAlexa(アレクサ)、Google Homeなどに対応しており、スマートスピーカー越しで音声操作や遠隔操作、タイマーの設定を行うことができる。
本製品の利便性をより向上させたいのであれば、ぜひ連携をオススメしたい。
『Aqara スマートビデオドアベル G4』のまとめ
今回紹介した『Aqara スマートビデオドアベル G4』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- スタイリッシュなドアベルデザイン
- 充実のパッケージ内容
- 初期設定&設置が簡単
- バッテリー(乾電池)もしくは外部電源供給の稼働をサポート
- 高画質・低遅延な映像を確認可能
- 高音質な相互会話が可能
- 外出先からでも訪問者を即座に把握可能
- 赤外線ナイトビジョンで深夜でも鮮明な映像を確認可能
- IPX3等級の防水仕様
- ボイスチェンジ機能が用意
悪かった点
- 顔認識機能の精度はそこまで高くない
以上の通り、スムーズな来訪者対応が可能になるだけでなく、セキュリティ向上の面でも大いに役立つ、高性能ビデオドアベルとなっている。
高性能カメラにより、高画質・低遅延な映像を確認可能。音声通話の品質も良好であり、外出先からでも訪問者と遅延のない円滑な会話を行うことができる。
赤外線ナイトビジョン機能が搭載されており、深夜に訪問者が訪れた場合でも鮮明な画像を得られるので、セキュリティ面でも安心だ。ボイスチェンジ機能で声を変えることで、訪問者に自身の属性(性別・年齢)が悟られるのを防ぐことができる。一人暮らしの女性や、お年寄りの方などにとって、安心できる機能だ。
ドアベルの映像は、撮影・録画してデータを保存できる。ドアベルが鳴らされる度にアプリ上へイベントが記録され、映像やスクリーンショットを過去に遡って確認することも可能だ。これにより、仮に不審者が自宅を訪れた場合に、警察へ高解像度の証拠写真や動画を提出することで、早期解決につなげることができるだろう。
一方で、顔認識機能の精度はそこまで高くなく、実際に利用してみたところ、訪問者を正確に判別できないことが多々あった。
それでも、全体的には機能の充実した、実に利便性の高いドアベルであることは間違いない。
一人暮らしの女性やお年寄り、小さな子供のいる家庭などにおいて、セキュリティ面の対策を強化したい場合には、ぜひオススメしたい一品だ。
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