世界市場、特にヨーロッパ、アフリカ、アジアで多くのモバイルデバイスをリリースしてきたBlackview(ブラックビュー)は、2024年12月15日に同ブランドの最新スマートフォン『Blackview WAVE 8』を発売した。
Android 14搭載スマホであり、最高90Hzリフレッシュレート対応の6.56インチ IPSディスプレイを搭載、Unisoc T606採用、指紋認証(サイド)対応など、1万円台のリーズナブルな価格に対してそこそこ実用的なスペック構成を備えた格安モデルとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
▼128GBモデル
▼256GBモデル
ブランド | Blackview |
モデル名 | Blackview WAVE 8 |
カラー | ブラック、パープル、ブルー |
ディスプレイ | 6.56インチ IPS |
解像度 | 1612×720 |
リフレッシュレート | 最高90Hz |
OS | DokeOS 4.0(Android 14ベース) |
CPU(SoC) | Unisoc T606 オクタコアプロセッサー |
RAM | 4GB(最大8GBの仮想RAM拡張をサポート) |
ストレージ | 128GB / 256GB |
マイクロSDカード | サポート(最大2TBまで) |
SIMカード | デュアルSIMサポート |
認証機能 | 顔認証、指紋認証(サイド) |
Widevine | L3 |
カメラ | フロント:8MP(f/2.2) リア:13MP(f/2.0) |
バッテリー容量 | 5,000mAh(10W急速充電サポート) |
対応通信規格 | Wi-Fi(802.11 b/a/g/n/ac)、Bluetooth、4G LTE |
対応バンド | 2G : 850/900/1800/1900(B2/B3/B5/B8) 3G : B1/B8 4G FDD: B1/B3/B7/B8/B20/B19 4G TDD: B40/B41/38 |
位置測位 | GPS/AGPS+Glonass+Galileo+Beidou |
搭載ポート | USB Type-C、3.5mmイヤホンジャック |
本体サイズ | 163.2×75.16×8.75mm |
本体重量 | 約193g(実測値) |
『Blackview WAVE 8』は、Android 14搭載の格安スマートフォンだ。
筐体サイズは163.2×75.16×8.75mm、重量は約192g。ブラック、パープル、ブルーの3種類のカラーバリエーションを用意している。
6.56インチ IPSディスプレイは1612×720解像度に対応。最高90Hzリフレッシュレートに対応している。WidevineはL3サポート。
CPU(SoC)には「Unisoc T606 オクタコアプロセッサー」を、4GB RAMを採用。一般的なスマホ用途は問題なくスムーズにこなせるだけの性能を擁している。なお、最大8GBの仮想RAM拡張が可能だ。
内蔵ストレージは128GB / 256GBが用意。カードスロットを備えており、マイクロSDカードを挿入することで最大2TBまでの拡張が可能だ。
通信規格はWi-Fi、Bluetoothに対応。デュアルSIMカードの挿入をサポートしており、4G LTE通信も行うことができる。
筐体前面には8メガピクセル(f/2.2)のフロントカメラを、背面には13メガピクセル(f/2.0)のリアカメラを内蔵しており、風景撮影からテレワーク、オンライン授業などの用途にも活用可能。
バッテリー容量は5,000mAhと大きめであり、長時間の連続使用が可能。外出先でも安心して長時間利用でき、利便性に優れていると言える。10W高速充電にも対応している。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- Blackview WAVE 8本体
- スマホケース
- 画面保護フィルム
- 電源アダプタ※
- USB Type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル
- SIMカードピン
※今回レビューに用いたのはレビュー用パッケージのため、海外仕様(Bタイプ)の電源アダプタが付属しているが、日本Amazonから購入できるパッケージには日本仕様のプラグが付属するので安心してほしい。
パッケージにスマホケース&保護フィルムが付属しており、購入後すぐに本格的なスマホ利用を開始できる点は嬉しい。
▼スマホ本体の外観。163.2×75.16×8.75mmの筐体サイズに6.56インチディスプレイを搭載。
▼前面には8MPフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には13MPリアカメラが内蔵。
▼本体重量は約193g(実測値)。
▼持ちやすく、手に馴染むサイズ感。
▼背面の手触りはサラサラしており、指紋や手脂などの汚れも目立ちづらい。1万円台の格安スマホの中でも、造りがシッカリと感じられる部類だ。
▼厚みは8.75mm。携行性に支障のないレベル。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼右側面の様子。電源ボタン、音量調節ボタンを用意。
電源ボタンは指紋認証に対応しており、指をかざすだけでスムーズなロック解除・認証が可能だ。
▼指紋認証の様子
▼左側面にはカードスロットが用意。
▼付属のピンでスロットを開き、デュアルnanoSIMカードおよび最大2TBまでのマイクロSDカード挿入が可能。
▼上部の様子
▼下部には3.5mmジャック、Type-Cポート、スピーカー穴が用意。
以上の通り、シンプルかつスタイリッシュなデザインとなっている。
専用スマホケースが付属
パッケージには専用スマホケースが付属している。
▼実際に装着した様子
▼四隅の縁は若干凸形状になっており、スマホを落としてしまった場合などに、ディスプレイへ直接衝撃が加わるのを防ぐ役割を果たす。
ケースに特にこだわらないのであれば、メインケースとして十分に活用できるレベルだ。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
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結果として、約20万点のスコアを記録した。
▼通常のAnTuTuはなぜか途中で強制終了してしまうため、今回のレビュー時にはAnTuTu Lite(v9.4.2)を使用した。
1万円台のスマートフォンとしては、平均並みのスコアとなっている。
ウェブサイト閲覧や動画視聴など、一般的なスマホ用途程度であればスムーズにこなすことができるだろう。ゲームアプリに関しても、よほど重いゲームでなければ、設定次第で快適にプレイすることは可能だ。
一般的なスマホ用途はスムーズ
本機の基本的なパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼画像多めのサイトでも瞬時に読み込まれる。
▼1612×720(HD+)解像度のディスプレイでは、細かな文字まで支障なく読み取れる。
普通にウェブサイトを閲覧する分には、まったく支障は無かった。
▼リフレッシュレートは最高90Hzまで設定可能。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合も、スムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質設定の動画をスムーズに視聴可能。
発色はやや薄めな感じもするが、設定画面より色温度の調節が可能だ。
WidevineはL3サポートとなっている。本製品のディスプレイ解像度は1612×720のため、L1サポートは不要か。
設定アプリから最大8GBの仮想メモリ(RAM)拡張を行うこともできる。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、ほぼ問題もなく快適に行うことができた。
スピーカー品質は最低限レベル
続いて、いくつかの音楽を再生してスピーカー品質を確認してみた。
▼サウンド品質確認の様子
正直、スピーカー品質に関しては最低限レベルといったところだ。
低音はほとんど響かず、中~高音域に関しては聴き取りやすいものの、音の解像度がやや低いように感じられた。また、内蔵しているのがモノラルスピーカーのため、音の立体感に欠け、音圧も強くない。
映画やアニメなどでセリフを聴きとる分には問題ないが、満足度の高いサウンドを求めているのであれば、筐体下部に用意された3.5mmジャックを利用するか、Bluetooth接続で外部サウンドデバイスを使用した方が良いだろう。
十分に実用的な性能のカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認してみた。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことができていた。発色も自然で、肉眼で見た場合に近い。
ウェブ会議やオンライン授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼続いてリア(背面)カメラで撮影した画像。
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(2倍)
▼屋外撮影(4倍)
背面カメラに関しては、フロントカメラ以上に鮮明な写真を撮影することができていた。
発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現。そこそこの接写から4倍遠景にいたるまで、輪郭のクッキリとした写真を撮ることが可能であった。
リアカメラによる動画撮影に関しても、たまにオートフォーカスが誤作動することはあるものの、概ね良好な画質で撮影できた。
▼リアカメラで録画した動画
高画質と言えるほどではないものの、単純な映像記録用としては十分に実用的な品質を実現している。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択できた。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼「HD」画質ではビジュアルの粗さが多少目立つが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではない。
激しく動き回っても、カクつきやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
▼画面も大きく、索敵やタッチ操作などもしやすい。
『PUBG』に関しては、HD解像度で支障なくプレイできた。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することができた。
▼チャンク読み込み時にもあまり重さを感じない。
大規模なチャンクにおいても、特にカクつきが生じることなく、スムーズに移動できた。
新規バイオームを読み込む際などには、多少のカクつきやフレームレート低下を感じることはあった。しかし全体的にパフォーマンスは安定しており、終始スムーズなゲーミングが可能であった。
以上の通り、『PUBG』や『マインクラフト』レベルのゲームアプリであれば、問題なく快適に遊べることが確認できた。
『原神』レベルのゲームアプリは厳しい
他には『原神』などのゲームアプリのパフォーマンスも確認してみたが、さすがにヘビー級のゲームではフレームレートが顕著に低下して、お世辞にも快適なゲームプレイが可能とは言えなかった。
ゲーミング用端末としての運用には適していないだろう。
ゲーミング用の機能が用意
本製品には「ゲームモード」アプリがプリインストールされており、インストール済みのゲームアプリを追加することで、パフォーマンス切り替えやゲーム向け機能の利用が可能となる。
▼ゲームアプリ起動中に、画面端をスワイプしてゲーミングウィンドウを表示。
▼パフォーマンスモードの切り替えが可能。
▼「通知オフ」「電話拒否」「誤作動防止」などの簡易的な機能も用意されている。
長持ちするバッテリー
本製品は5,000mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
実際にウェブサイト閲覧や動画視聴など、一般的~やや高負荷な用途で使用してみたところ、1日中(約7時間)使い続けた後でも、まだ30%ほどのバッテリー残量を残していた。サブ向きの格安スマホのバッテリー持続力としては、十分に実用的なレベルだと言える。
▼稼働モードを「バッテリーセーバー」もしくは「ウルトラバッテリーセーバー」に変更すれば、さらに長持ちさせることが可能だ。
なお、本製品は10W高速充電にも対応している。
『Blackview WAVE 8』のまとめ
今回紹介した『Blackview WAVE 8』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 非常にリーズナブルな価格(1万円台)
- 充実のパッケージ内容
- スタイリッシュなデザイン
- 3.5mmジャックが用意
- 指紋認証サポート
- 90Hzリフレッシュレートサポート
- 一般的なスマホ用途はスムーズ
- そこそこ実用的なカメラ性能
悪かった点
- スピーカー品質はイマイチ
以上の通り、1万円台で購入できるにもかかわらず、十分に実用的なパフォーマンスを発揮する高コスパスマホとなっている。
筐体デザインはスタイリッシュで造りもシッカリしており、露骨な安っぽさは感じられない。パッケージにスマホケース&保護フィルムが同梱されており、購入後すぐに本格的なスマホ利用を開始できる点もGOOD。
パフォーマンスは格安スマホとして平均的なレベルだが、一般的なスマホ用途であれば支障なくこなせるだけの性能は備えている。ゲーミングに関しても、「原神」などの重いゲームを除けば、設定次第でそこそこスムーズにプレイ可能であった。
フロント&リアカメラの品質も良好。近景から4倍遠景まで、クッキリと捉えることができた。
一方で、スピーカー品質は最低限レベルだ。音楽・動画視聴時には外付けスピーカーや3.5mmジャックを利用したイヤホン等の使用をオススメしたい。
何はともあれ、筐体デザイン・パッケージ内容ともに、1万円台スマホの中でも実用性に優れた製品となっている。
できるだけコストを抑えつつ、サブ機として使い物になる性能のAndroidスマホを探しているのであれば、選択肢の一つに入れても良いモデルだ。
▼128GBモデル
▼256GBモデル
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