新型コロナウイルスの影響により、最近は自宅やサテライトオフィスから、テレワークやリモートワーク、オンライン授業などに参加する人々が増えてきた。
テレワークなどに必要不可欠なガジェットはもちろんパソコンだが、場所を選ばずに作業を行うことのできるノート(ラップトップ)型パソコンが大きな人気を博している。
しかし、性能の高いモデルを購入したくても、価格が高すぎて手が出せない方も多いのではないだろうか。一方で安価なモデルを購入した場合、性能が低すぎて使い物にならなかったという事態にもなりかねない。
そこで今回は、低コストで実用的な性能を擁する、2-in-1タイプの高コスパノートPC『BMAX Y11 Plus』について紹介したいと思う。
タブレットPCとしても利用可能な2-in-1モデル
今回紹介する『BMAX Y11 Plus』は、ディスプレイ部を折りたたむことでノートPCとしてもタブレットPCとしても利用可能な、2-in-1タイプのラップトップPCだ。
現時点(記事執筆時点)の価格はBanggoodで40,000円前後となっている。
ブランド | BMAX |
型名 | Y11 Plus |
ディスプレイサイズ | 11.6 inch IPS (10-Point Multi-touch) |
解像度 | 1920 x 1080 (FHD) |
OS | Windows 10 Pro 64bit |
CPU | Intel Gemini Lake N5100 Quad-core Four threads,1.1GHz-2.8GHz |
RAM | 8GB DDR4 |
ストレージ | 256GB SSD |
バッテリー容量 | 7000mAh |
ディスプレイ稼働域 | 360度 |
対応通信規格 | IEEE WLAN Standard : 802.11ac/a/b/g/n / 2.4GHz/5GHz Bluetooth 4.2 |
本体サイズ | 274.5 x 187 x 13 mm |
本体重量 | 1.0kg |
筐体サイズは274.5 x 187 x 13 mm、本体重量は約1.0kgとコンパクトかつ軽量なデザインとなっており、自宅内はもちろん、外出先に持ち運んで作業を行う用途にも適している。
10点マルチタッチ操作に対応した11.6インチ IPSディスプレイを搭載しており、解像度は1920×1080(フルHD)に対応。
CPUはIntel Gemini Lake N5100 クアッドコアプロセッサーを、RAM(メモリ)は8GBを搭載しており、大抵の作業を快適にこなすことのが出来る性能を擁している。
▼同社の従来モデルより基礎性能が大幅に向上。
ストレージには256GB SSDを採用しており、十分な容量を備えたうえでスムーズかつ高速な動作を実現する。必要に応じてストレージの拡張も可能だ。
通信規格はWi-Fi, Bluetoothに対応。ワイヤレスで外部機器との通信・接続を行うことが出来る。
▼左右には充実したインターフェースが搭載。拡張性にも優れている。
そして本製品最大の特徴として、360度の可動域を擁したディスプレイ部を折りたたむことで、タブレットPCとしての2-in-1利用が可能である点が挙げられる。
前述した通り、ディスプレイは10点タッチ操作に対応しているため、まるでタブレット端末のように利用することが可能となっている。
このように優れた性能・デザインを併せ持ったうえで、40,000円前後とリーズナブルな価格を実現しており、テレワークやオンライン授業用PCを探している方には是非オススメしたいモデルの1つだ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- PC本体
- 説明書
- 電源アダプタ
- 交換用プラグ×3
▼説明書は日本語にも対応している。
▼3種類の電源プラグが付属。海外で利用する場合にも安心だ。
▼PC本体の外観。筐体はアルミニウム合金で造られており頑丈だ。
▼裏面の様子。四隅にはゴム製の滑り止めが施されている。
▼274.5 x 187 x 13 mm、約1.0kgのコンパクトかつ軽量な筐体。
▼片手でも難なく持ち上げることが可能だ。
▼閉じた状態の厚みは約1.3センチほど。カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼ディスプレイを開いた様子。
▼ディスプレイ右下にはインカメラが搭載。オンライン通話を行うことも可能だ。
▼キーボードの様子。アルミニウム製の筐体は高級感がある。
▼キーは英語配列となっている。
▼キー1つ1つはやや小さめな印象。
▼ディスプレイ部は360度の可動域を擁している。
▼逆側に折りたたむことで、省スペース化が可能。メディア視聴に適した設置方法だ。
▼そして完全に折りたたむことで、タブレットのような利用方法が可能となる。
続いて、インターフェースについて紹介する。
▼右側面の様子。
▼スピーカーに加えて、カードスロット、マイク、USB Type-Cポート、Micro HDMIポート、Micro USBポート、電源ポートが用意。
HDMIポートを利用して、外部モニターへの映像出力も可能だ。
▼左側面の様子。
▼こちらもスピーカーに加えて、3.5mmオーディオジャック、音量調節ボタン、電源ボタン、マイクが搭載。
このように、コンパクトで薄型の筐体に充実したインターフェースが用意されている。
テレワークからオンライン授業、日ごろのプライベート用途にまで問題なく利用できるだろう。
大抵の作業を快適にこなせる性能
実際に本製品を使用して、様々な用途におけるパフォーマンスを確認してみた。
▼デバイスの仕様表
▼ストレージは225GBが使用可能領域として用意されている。
▼解像度は最大1920×1080(フルHD)まで対応。
▼フルHD解像度対応のディスプレイは美しく、色合いも良好なためカラフルな映像を楽しむことが可能だ。
ウェブサイトを閲覧してみたところ、いずれのサイトもスピーディかつスムーズに読み込まれた。
▼細かな文字まで鮮明に描画される。
また、YouTubeやネットフリックスなどで動画を視聴した場合も、特にフリーズや遅延などを感じることなく、スムーズに再生することが出来た。
▼ただし解像度を4Kまで上げると、流石にカクつきや読込遅延が発生した。フルHD(1080p)あたりで抑えてくと良いだろう。
他にも、エクセルやワードなど作業に使う機会の多いソフトウェアやアプリ全般を使用してみたが、いずれの場合においてもいたって快適な動作が可能であった。
動作音も静かであり、長時間利用時にも気になる発熱等は発生しなかった。
ウェブサイト閲覧や動画視聴などの一般的なPC用途、またはリモートワークなども快適にこなせる性能であると言える。
タブレットPCとしての利用が便利
上述したように、本製品はディスプレイ部を360度折りたたむことで、タブレットPCとしての利用が可能となる。
▼初期設定ではディスプレイ部を折りたたむと、自動的にタブレットモードに移行する。
もちろん横⇔縦表示の切り替えも可能だ。
▼持ち方を変えると自動的に縦横表示が切り替わる。
ディスプレイのタッチ感度も良好で、一般的なタブレット端末と同様の感覚で使用できるだろう。
▼ちなみに、ディスプレイ部自体をスタンドのように活用して設置することも可能だ。
音質はそこそこ
本製品の左右側面に2基のスピーカーが内蔵されている。
様々な音楽を再生してみたが、音質的には及第点といったレベルであった。
中~高音域に関してはクリアで響き渡るサウンドを楽しむことが出来る。左右からの音の響きである程度の立体感も生まれている。
しかし低音に関してはほとんど潰れてしまっており、音圧も弱めのため、そこまで迫力のある音は期待できない。
アニメや映画などでセリフを聞き取る分には支障のない品質だが、迫力のあるサウンドを求めているのであれば、イヤホンや外付けスピーカーの使用をオススメしたい。
ゲーミングには向かない
本製品のゲーミング性能についても確認してみた。
今回のレビューでは『ファイナルファンタジー14』のベンチマークテストを実施。
テスト条件
- 1920×1080
- ウィンドウモード
- 標準品質(ノートPC)
- DirectX 11
上記の条件でテストを実施したところ、スコアは1366点、評価は "設定変更が必要" であった。
他にもPC(Java)版マインクラフトをプレイしてみたが、デフォルト状態で20~30fps前後のパフォーマンスであった。
FF14レベルのゲーミングには向かないが、マイクラなど一部のタイトルで描画設定を最小限まで抑えれば、何とか動作できると言ったレベルだろう。
ブラウザゲーム程度であればある程度スムーズに動作するが、本格的にゲームを楽しみたい方には向かないと言える。
バッテリー持ちに不満
バッテリーの持ちについて確認してみた。
まず電源モードを "高パフォーマンス" に設定した場合、約2.5~3時間ほどの利用で充電残量が無くなった。
続いて、電源モードを "バッテリー節約機能" に設定した場合、約4~4.5時間まで使用可能時間が延びた。
しかし、持ち運び前提のラップトップPCとしては、正直心もとない持続時間ではないだろうか。
特にアプリを起動していない状態でこの結果であるため、Officeソフト等を用いた作業時にはさらに早くバッテリーを消耗してしまうだろう。
外出先で本格的な作業を行いたい場合、電源アダプタを一緒に持ち運ぶことが前提となりそうだ。
『BMAX Y11 Plus』のまとめ
今回紹介した『BMAX Y11 Plus』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 薄型かつ軽量な筐体
- 高級感のあるアルミニウム製ボディ
- タブレットPCとしての2-in-1利用が可能
- 優れた静音性と廃熱性能
- 大抵の作業を快適にこなせる性能
- 発色の良いFHDディスプレイ
- リーズナブルな価格
悪かった点
- キーボードは英語配列
- バッテリー持続時間が短い
- スピーカー音質はイマイチ
以上の通り、非常に薄型かつ軽量な筐体サイズに対して、充実したインターフェースと大抵の作業を快適にこなせるスペックを擁したオススメのラップトップPCとなっている。
とにかく薄くて軽いため、外出先へ持ち運ぶ用途にはうってつけだ。ノートPC・タブレットPCの2-in-1利用が可能なため、幅広い場面に対応できるだろう。
キーボードのタイピング感は快適だが、英語配列のため慣れていない方は最初に手間取るかもしれない。
ディスプレイの発色は良好で、ウェブサイト閲覧時から動画視聴時まで満足度の高い体験が可能となっている。
一方で、バッテリー持続時間が短い点が気になった。持ち運び前提のモデルであれば、あと2時間以上は持続出来てほしかったところだ。
しかし何はともあれ、税込40,000円前後の価格帯でこれほどのパフォーマンスを発揮するラップトップモデルは重宝するだろう。
テレワークやオンライン授業用にPCを探している方は、ぜひ本製品の利用を検討されてはいかがだろうか。
▼こちらの記事もオススメ
-
『TECLAST Tbolt 20 pro』レビュー | テレワークにうってつけの高コスパノートPC
新型コロナウイルスの影響により、最近は自宅やサテライトオフィスから、テレワークやリモートワーク、オンライン授業などに参加する人々が増えてきた。 テレワークなどに必要不可欠なガジェットはもちろんパソコン ...
続きを見る
-
『ThundeRobot ZERO』レビュー | フルスペック版GeForce RTX 3070のゲーミングノート
▼ThundeRobot ZERO デスクトップ向けのハイエンドGPUが入手困難となり、ハイエンドモデルで10万円超えが当たり前となっている今、比較的リーズナブルに買えるゲーミングノートに注目が集まり ...
続きを見る