最近は、家電にインターネット通信機能を搭載したIoT(Internet of Things)機器が、一般家庭でも多く普及するようになってきた。
その最たるものが、全自動で自宅の掃除を行ってくれる『ロボット掃除機』だ。
今現在、安価なものから高価なものまで、市場には多くのロボット掃除機が出回っている。初めてロボット掃除機の購入を検討している方は、どのモデルを選べば良いか迷っている方も多いだろう。
今回紹介するのは、全自動ごみ収集・水拭きシステム搭載の高性能ロボット掃除機『DEEBOT T10 OMNI』だ。
全自動ごみ収集・水拭きシステム搭載の高性能ロボット掃除機
今回紹介する『DEEBOT T10 OMNI』は、全自動ごみ収集・水拭きシステム搭載の高性能ロボット掃除機だ。
ブランド | ECOVACS(エコバックス) |
モデル名 | DEEBOT T10 OMNI |
吸引力 | 最大5000Pa |
音声操作 | 対応(YIKO, Amazon Alexa, Google Home) |
対応アプリ | ECOVACSHOME |
本体サイズ | 362×362×103.5mm(ロボット掃除機) |
清掃音 | 67dB |
充電時間 | 6.5時間 |
最大稼働時間 | 1回の充電につき最大約260分 |
ダストパック容量 | 3L |
水タンク容量 | 4L |
最大5,000Paの強力な吸引力を誇っており、筐体の厚みは約10cmのため、小さな隙間に入り込んだホコリでも完全に除去することができる。
▼強力な吸引力で小さな塵も除去。
ロボット掃除機本体にはカメラが内蔵されており、外出先からスマホ等の端末で室内の様子を確認することも出来る。
▼音声通話機能と組み合わせて、留守中の子供やペットとの会話を楽しむことも可能。
掃除完了後は「全機能ステーション」へと帰還。ロボット掃除機が収集したゴミを、ステーションに内蔵されたダストパックへと吸い上げる。またモップ洗浄機能も搭載しており、水拭き後の後処理まで全自動で行うことが可能だ。
▼3リットルの大容量ダストボックスと4リットルの大容量の水タンクにより、メンテナンスの手間もかからない。
高性能マッピングテクノロジー「True Mapping 2.0」により、壁や家具の位置を正確に把握。立体的な3Dマッピングを高速で行うことが可能だ。進入禁止エリアや掃除してほしいエリアの指定も可能。テーブルやベッドなど家具のレイアウトを自由に3Dで設定することができる3Dマップ作成機能も用意されている。
▼スムーズな掃除を実現するための機能が多数搭載。
公式アプリと連携することで、自宅内の構造をスキャンした後に、部屋別の清掃を指示することが可能だ。外出先からアプリで指示を出すことで、遠隔の掃除指示も可能。
独自開発の音声アシストシステム「YIKO(イコ)」を搭載しており、Amazon Alexaのように、口で様々な指示を出すことが出来る。
▼なお、Amazon Alexa, Google Homeにも対応している。
以上の通り、掃除から後処理まですべての工程を全自動で行ってもらうことの出来る、高性能・高機能なロボット掃除機だ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼ステーションとロボット掃除機本体は別箱に分かれている。
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ロボット掃除機本体
- モップパッド×2
- 全自動クリーニングステーション
- 電源コード
- ダストパック
- クリーニングブラシ
- 取扱説明書
- サイドブラシ×2
- メンテナンスブラシ
- 清水タンク
- 汚水タンク
▼説明書は日本語に完全対応しているので安心だ。
▼ロボット掃除機の底部に取り付けるサイドブラシ。
▼水拭きの際に取り付けるモップパッド。
▼掃除用のクリーニングブラシも付属。
ロボット掃除機本体
▼ロボット掃除機本体。直径36.2cm、高さ10.3cmの円形デザイン。
▼上部にはTruemapping距離センサーと、LEDインジケータを内蔵した自動モードボタンが搭載。
▼正面にはAIVIカメラが内蔵。
▼左右の側面には衝突防止センサーが搭載されている。
▼後部には充電用ポートが搭載されている。
▼上部のフタを開けた様子。
▼主電源レバーとリセット/Wi-Fi接続ボタンが搭載。
▼中央の取っ手を掴んで持ち上げることで、本体に内蔵されたダストボックスを取り出すことが出来る。
▼ダストボックスはフィルターを簡単に分離できるため、掃除が簡単だ。
▼底面の様子。
▼サイドブラシを取り付けるためのポート。
▼大きな車輪でカーペット等の多少の段差は乗り越える。
▼後部には水拭き用モップパッドを取り付けるためのポートが用意。
▼中央のつまみを押しながら持ち上げることで、カバーを取り外すことが出来る。
そして吸引口のブラシを取り外して掃除することが可能だ。
このように、メンテナンス性に優れている点も、本製品のメリットの1つだと言えるだろう。
全機能ステーション
本製品には自動集塵ベースが付属しており、ロボット掃除機が集めたゴミを溜めておくことができる。
▼ステーション本体。
▼上部の様子。
▼上部にはタッチ式の操作パネルが用意。画像左からセルフクリーニングボタン、開始/一時停止ボタン、呼び出し/終了ボタンが搭載。
▼上部のフタを開けると、汚水タンクと清水タンクが入っている。
▼水拭きを行う際、清水タンクに水道水を給水しておくことで、モップパッドを全自動で洗うことが可能になる。
▼モップパッド洗浄後の汚水は、汚水タンクへと溜められる。
また、タンクの中央にはタンク掃除用のメンテナンスブラシが入っている。
このように、付属品が充実していることも嬉しい点だ。
▼ステーションの正面下部は帰ってきたロボット掃除機がすっぽり収まり、充電やゴミの吸い上げを行うようになっている。
▼下部のボタンを押すことで集塵室が開く。
集塵室にはダストパックが入っている。
▼ダストパックは簡単に脱着が可能。3Lのダストパック1つにつき約2ヵ月分のゴミを溜めておけるため、交換頻度は少なめで済む。
▼ステーション側面の様子。
▼背面の様子。
▼背面上部には持ち運びに便利な取っ手が用意されている。
▼下部の様子。
▼電源コード接続用のポートが用意。
▼電源コードが邪魔にならないように、巻取り部も用意されている。
使用開始までの手順
本製品の使用を開始するまでの手順は、いたって簡単だ。
①:全自動ステーションの設置
まず最初に全自動ステーションを設置する。
▼周囲の壁から多少離した場所への設置が推奨されている。
②:ロボット掃除機のセッティング
続いて、ロボット掃除機本体を準備する。
まず、掃除機底部にサイドブラシを取り付ける。
して上部カバーを開き、主電源をONにした状態でステーションに設置する。
ステーションに設置するとロボット掃除機の電源ボタンが点灯し、音声が流れる。
③:専用アプリでロボット掃除機をペアリング
最後に、スマホやタブレット端末等に専用アプリをインストールし、ロボット掃除機との接続(ペアリング)を行う。
▼専用の無料アプリ(iOS・Android対応)
インストール後、アプリを起動しDEEBOT T10 OMNIとの接続を行う。
▼アプリインターフェースも日本語に完全対応している。
▼ロボット掃除機本体のフタを開けた部分に貼られているQRコードを読み込んで、アプリに追加する。
▼ロボット掃除機の接続には、2.4G対応のWi-Fi環境が必要だ。
画面の指示に従って連携を進めていこう。
④:自室のマッピングを行う
セットアップが完了したら、自宅のマッピングを行おう。
自宅の中をマッピングさせることでロボット掃除機が部屋の形を覚えて、次回以降から最適ルートで清掃を行うようになる。
接続完了後、アプリ上のクイックスタートボタンを押すか、口頭で指示を出すことでマッピングを行わせることが出来る。
▼独自の音声アシストシステム「YIKO(イコ)」により、音声での指示が可能。
▼ロボット掃除機に対して「OK イコ!」と呼びかける。
▼するとLEDインジケータが青色に点灯し聞き取りモードへ移行するので、「クイックマッピング」と声で指示を出そう。
音声システムの聞き取り精度は良好で、利用中に聞き取りミスなどが生じることはなかった。
▼室内のマッピングに出発。
▼室内を自動走行して、マッピングを行っている様子。
そしてマッピングが完了すると、アプリ上に掃除範囲のマップが生成される。
本製品のマッピング速度は非常に早く、以前利用したロボット掃除機では40分ほどかかった室内を、たったの10分足らずでマッピングすることができた。
マッピング・清掃が完了したロボット掃除機は、自動的にベースへと帰還する。
▼ベース待機時は常に給電が行われているため、いちいち電源を切る必要はない。
▼自動的にベースへ戻ってくる様子
なお、デフォルト設定ではロボット掃除機がベースへ戻るたびに、ゴミの吸引が行われる。この時の音が結構大きい。
▼ゴミ吸引の際の音(音量注意)
いちいち吸引を行わせる必要のない場合は、アプリ上でON/OFFを切り替えることも可能だ。
以上でロボット掃除機本格利用のためのセッティングが完了した。
次回以降は、
- ステーションのボタンを押す
- アプリから指示を出す
- YIKOで音声指示を出す
- Amazon AlexaやGoogle Home経由で音声指示を出す
- 事前に掃除を予約する
といった操作を行うことで、ロボットが全自動で隅々まで掃除してくれるようになる。
アプリ経由で、外出先からLTE(4G・5G)回線で指示を出すことも可能だ。
▼吸引力の調整や清掃予約(スケジューリング)などもアプリ経由で行うことが出来る。
▼ペットのフン回避機能など、ユニークな機能も用意されている。
3Dマップ機能が用意
アプリには3Dマップ構成機能が用意されており、マッピング後の室内マップに家具を配置することが出来る。
▼実際の室内の様子に合わせて家具を配置することで、掃除をより効率的かつ効果的に行うことが可能となる。
このように、スムーズな掃除を実現するための機能が多数搭載されている点は流石と言える。
高い走破性能で隅々まで掃除
本製品の走破性能は高く、カーペットの上や、多少の段差は乗り越えて掃除してくれる。
▼フローリングや絨毯など、床の素材によって吸引力が落ちることはない。
▼実際に掃除している様子
上述した通り、本製品の厚さは約10センチほどとなっている。
そのため、ソファーや戸棚の下などの狭い隙間でも、問題なく入り込んでホコリを取ることが出来る。
▼通常では掃除しづらい家具下のホコリもスイスイ取ってくれる。
通常であれば手抜きしがちな場所でも全自動で掃除してくれるため、部屋の中を常に隅々までキレイに保っておくことが出来る。
この便利さは、一度体験すると手放せなくなること間違いなしだ。ただし、散乱するコード類に絡まりやすいため、稼働前に片づけておこう。
▼実際に1回掃除を行わせた際に、収集されたゴミ。
▼普段から部屋の掃除には気を付けているつもりであったが、一度の稼働でこれだけの埃・ゴミを集めることが出来ていた。
本製品の掃除能力は実に優れていると言えるだろう。
稼働音は比較的静か
本製品の稼働音は比較的静かであり、通常・弱いモードであれば夜間に稼働させても苦情などを気にするレベルではないだろう。
吸引力はアプリ上で柔軟に切り替えることが出来る。カーペットなど、走行場所に応じて自動で吸引力を切り替える機能も用意されている。
▼吸引力を切り替えている様子
室内の様子を確認できるビデオマネージャー機能
ロボット掃除機本体にはカメラが内蔵されており、アプリ上に用意された「ビデオマネージャー」機能を利用するおkとで、外出先からスマホ等の端末で室内の様子を確認することも出来る。
▼ビデオマネージャー機能を利用している様子
▼掃除中のロボット掃除機視点
通信状況によって映像に多少のカクつきは見られるが、映像自体はクリアかつ鮮明なため、留守の間でも室内の様子を見ることが可能だ。また、音声通話機能と組み合わせて、留守中の子供やペットとの会話を楽しむことも出来る。
立ち入り禁止区域などを設定可能
ロボット掃除機が奏功した場所は自動でエリア分けされる。
▼部屋ごとの名称も自由に編集可能。
ロボット掃除機に立ち入り禁止区域を指定することも出来る。
▼赤枠で立ち入り禁止区域を指定。
立ち入り禁止区域に指定された場所には、ロボット掃除機は立ち入らないようになる。
▼白線がロボット掃除機の軌跡。立ち入り禁止区域を避けて掃除していることが分かる。
玄関の靴置き場など、掃除してほしくない場所がある場合にはとても便利な機能である。
外出先からでも掃除の指示・現状確認が可能
アプリを利用することで、外出先のLTE(4G・5G)回線からでも、スマホで掃除の指示を出すことが出来る。
掃除が完了したり、何らかの不具合が発生した場合には、スマホに通知が入る。
離れた場所からでもロボット掃除機の状態を逐一把握できるので安心だ。
消耗品の交換時期が一目で判る
アプリ上には消耗品の使用時間が記録されており、交換までの残り目安期間を確認することができる。
ロボット掃除機の性能を最大限発揮するためにも、各消耗品の交換時期を逐一確認しておくと良いだろう。
水拭きでフローリングをピカピカに
上述した通り、ロボット掃除機に水拭きをさせることも可能だ。
▼水拭きを行わせる際は、ステーションの清水タンクへ洗浄用の水道水を注いでおこう。
そしてロボット掃除機底部に、モップパッド×2枚を装着しよう。
あとは水拭きモードで清掃指示を出すことで、フローリングの水拭きを行わせることが出来る。
▼モップ等で床を拭いた場合と同様に、ロボット掃除機が通った跡はピカピカの状態になる。
体力を使わずに水拭きを行いたい場合にはうってつけだ。
そして水拭きが完了すると、ステーションへ帰還した際にモップ洗浄、モップ乾燥が自動で行われる。
▼モップ洗浄中のタンク内の様子
掃除だけでなく、その後の後処理も全自動で行われるため、掃除に労力を割く必要がなくなる分、プライベートに割り当てる時間を増やすことが出来るだろう。
チャイルドロック機能も用意
ステーションの両サイドのボタンを同時押しすることで、チャイルドロックのON/OFFを切り替えることが出来る。
チャイルドロック中は、各ボタンにタッチしてもロボット掃除機やステーションが作動することはない。
小さな子供のいる家庭などでは、助かる機能だろう。
『DEEBOT T10 OMNI』のまとめ
今回紹介した『DEEBOT T10 OMNI』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトで比較的軽量なデザイン
- メンテナンスが簡単なシンプル構造
- 強力な吸引力
- 専用アプリで細かな設定&指示が可能
- 狭い場所・角など隅々までキレイにしてくれる
- 外出先からでもカメラで室内を把握可能
- 水拭きも可能
- 音声操作に対応
- モップ洗浄・乾燥まで全自動
- 大容量紙パックへの集塵で手入れの手間が省ける
悪かった点
- 全自動ステーションの吸引(ゴミ吸い上げ)音が大きい
- 全自動ステーションが設置場所をとる
以上のように、日ごろの掃除を格段にラクで快適なものにしてくれる、利便性の高いロボット掃除機となっている。
マッピングがとにかく早く、広い部屋でもあっという間に3Dマップを構築できる点は実に便利だ。
一度セッティングしておくだけで、後は放っておいても勝手に自宅を隅々までキレイにしてくれる。メンテナンスも簡単であり、ストレスを感じることはないだろう。
専用アプリと接続することで、外出先からでも掃除の指示を送ったり、掃除状況の確認も可能。独自の音声アシストシステム「YIKO(イコ)」に加えて、Alexa&Google Homeにも対応している点は嬉しい。
カメラ内蔵で、外出先からでも室内の様子を把握できる点も優れている。
全自動ステーションはゴミ捨てやモップ洗浄なの手間を省くことができる一方で、ステーション自体が設置スペースをとる、ゴミ吸引(吸い上げ)時の音が結構ウルサイといったデメリットも存在しているため、人によっては評価が分かれるかもしれない。
何はともあれ、家事の手間やストレスを大幅に減らしたい方は、ぜひ本製品を使ってみてはいかがだろうか!
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