従来の日本では貨幣や硬貨を出して支払う方法が一般的であったが、新型コロナウイルスの蔓延する昨今においては、非接触型の決済方法、いわゆる "タッチレス決済" が一般化しつつある。
タッチレス決済としては主に、スマートフォンなどの電子端末によるクイックペイなどのタッチ決済が主流だが、充電(バッテリー)が切れてしまうと決済できなくなってしまうというデメリットが存在する。
かといって、クレジットカードを持ち歩くのも面倒(or 危険)に感じる方も多いのではないだろうか。
そこで今回は、ファッション感覚で気軽に身に着けることのできる次世代決済デバイスである、スマートリング『EVERING(エブリング)』について紹介したいと思う。
指輪型のVISAプリペイド決済ツール『EVERING(エブリング)』
今回紹介する『EVERING(エブリング)』は、VISA決済が可能なプリペイド式スマートリングである。
販売価格は\18,000 (税込 \19,800)。送料は全国一律\660となっている。
ブランド | EVERING |
通信規格 | NFC(ISO/IEC 18092 ISO 14443 A) |
パッケージ内容 | 本体、取扱説明書 |
チャージ方法 | 専用アプリにクレジットカードを紐付けてチャージ |
チャージ可能ブランド | VISA/JCB/Mastercard/American Express |
販売価格 | \18,000 (税込 \19,800) |
送料 | \600(税込\660/全国一律) |
有効期間(契約期限) | 4年間 |
メーカー保証 | 1年間 |
サイズ交換保証 | あり |
デザイン的には完全にただの指輪であり、日常のなかで身に着けていても違和感を感じることは無いだろう。
▼現時点(記事執筆時点)でブラックとホワイトの2種類のカラーバリエーションが用意されている。
▼4.5~13USサイズのバリエーションが用意されており、どのような指の大きさに対しても、丁度良いサイズが用意されている。
本製品はVISA決済が可能なプリペイド式スマートリングであり、指にはめた状態で決済端末にかざすことで、事前にチャージしておいた金額分の支払いを行うことが出来る。
スーパーマーケットやコンビニ、デパート、飲食店や自販機など、VISAのタッチ決済に対応している店舗であれば、エブリングを利用した決済を行うことが可能だ。
▼このマークがVISAタッチ決済の目印
▼若干のSF味も感じる支払い方法
NFC(ISO/IEC 18092 ISO 14443 A)の通信規格に対応しており、一般的なクレジットカードやプリペイドカードと同様、充電などの電源なしで利用し続けることが可能だ。
エブリングに対しては専用アプリを使用してクレジットカード経由でチャージを行うことが出来る。
▼チャージ対応のクレジットカードブランド(記事執筆時点)
対応ブランド:VISA/JCB/Mastercard/American Express
クレジットカードよりコンパクト、かつ装着できるため携行性にも優れており、充電が不要なためスマホなどの機器より便利だ。
まさに次世代の決済ツールであると言えるだろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子。
▼スマートリング本体の入った小箱のほか、注文書や使い方が記載された用紙が入っている。
▼小箱の中には取扱説明書も入っている。
▼説明書には詳細な利用方法が記載されているため、必ず目を通しておこう。
▼見た目的にそこまでの高級感がはないが、フォーマルな場に装着していっても決して恥ずかしくないデザインだ。
▼厚みや横幅は、サイズによって異なる。筆者の場合は11.5 USサイズを購入した。
▼なお、見えづらいがリングの内側には "VISA" のロゴが印字されている。
最初に必ずサイズ確認を
本製品を購入したら、すぐにリングのサイズ確認を行おう。
エブリングは指輪型であるため、しっかり測定して注文したつもりでも、購入後実際に装着してみたらサイズが合わなかった、という事態が往々にして起こりうる。
▼実際に筆者の場合も、測定方法を誤ったのか、最初に購入したリングのサイズが合わなかった。
▼ブカブカでずり落ちてしまう。
このような場合も考慮して、メーカーは一度のみリング交換を無料で受け付けている(送料の支払いは必要)。
ただし、本製品のアクティベーションを完了してしまうと、交換が不可となっていまう。
そのため購入したら、設定に入る前に必ず装着してサイズの確認を行おう。
ヘタに目立たないスタイリッシュなデザイン
エブリングの見た目は至ってシンプルであり、指に装着しても普通の指輪とまったく見分けがつかない。
▼見た目は完全に地味な指輪。
▼基本的にどの指に装着しても利用可能だ。
女性から男性まで、性別問わず装着できるジェンダーレスなデザインであると言える。
使用開始までの手順
本製品の利用を開始するためには、専用のスマホアプリを用いてアクティベーションを行う必要がある。
上のアプリをインストール後、起動してアカウント登録を行う。
アカウント作成後、SMSによるコード認証が必要となる。ここで電話番号が必要となるため、事前にSIMカードを挿入したスマホを用意しておこう。
SMS認証が完了すると、サイズの確認を求められる。
▼上述したように、アクティベーション前に必ず装着してサイズを確認しよう。
リングのアクティベーション
以上が完了すると、いよいよアクティベーションに入る。
アクティベーションを行うには、購入時の小箱を包んでいたビニール袋に付属しているQRコードを読み込むか、製品注文時に届いたメールに記載されているアクティベーションコードを入力する。
▼小箱を包むビニール袋にQRコードの印字されたシールが貼られている。捨てないように注意しよう。
注意
アクティベーションを完了した時点で、リングのサイズ交換が不可となるので注意しよう。
アクティベーション後、本人情報を登録する。
▼原則的に、登録した本人以外の人物がリングを利用することは許可されていない。
現金のチャージ
アクティベーションおよび個人情報が完了したら、クレジットカードを登録して現金をチャージする。
▼一度のチャージは最低1,000円から可能。
▼チャージ後の取り消しはできない。
チャージを完了することで、いよいよエブリングを利用した決済が可能となる。
▼アプリのメイン画面に現在の残チャージ額が表示される。一目で把握できる点は便利だ。
実際に支払ってみた
実際にエブリングを装着して、コンビニやスーパーのレジで非接触決済を試してみた。
支払い時の注意点
なお、エブリングで決済する際には、リングの向きに注意する必要がある。
▼間違いの場合。端末に対して垂直にかざしても決済に失敗する可能性が高い。
▼正解の場合。指をグーの形に握りこぶしを作った状態で端末にかざすことで、正常に決済を完了できる。
いたってスムーズな決済が可能
以下に、実際に決済した際の様子を動画で紹介する。
▼スーパーの無人レジで決済した場合
▼大型量販店のテナント店で決済した場合
これらの動画を見てもわかる通り、通常のクレジットカードと同様に、いたってスムーズに決済を完了できていることがわかる。
クレジットカードのように財布から取り出したり、スマホのように一々認証を完了する必要もないため、実に快適でストレスなく支払うことが出来た。
また、決済時の店員の反応を見るのも正直楽しい。この手のツールが一般的に普及するまでの僅かな楽しみだ。
▼なお、アプリの "お知らせ" より、過去の決済情報を一覧で確認できる。
チャージ額が不足すると決済に失敗する
ただし、エブリングへのチャージ額が支払額に対して不足している場合、決済に失敗してしまう。
▼実際に失敗した様子
こうなると結構恥ずかしいため、事前にスマホでチャージ残高を確認しておこう。
▼必要な場合はスマホアプリから、いつでも・どこでもリアルタイムでチャージできる点は便利だ。
オートチャージ設定が可能
いちいちチャージするのが面倒だという場合には、オートチャージ機能を利用することが出来る。
▼事前に設定した下限金額を下回った場合、決められたチャージ金額がクレジットカードより自動的にチャージされる。
これにより、いちいちチャージする手間を省くことが可能だ。
ただし、上で紹介したチャージ不足で決済に失敗した場合には、自動でチャージされることはない。
あくまで決済後の残高が事前設定額を下回った場合のみにチャージされる点に気を付けよう。
いつでも利用停止が可能
エブリングは指輪サイズのため、紛失しやすい。その場合、他者に無断利用されてしまう可能性もあるだろう。
そのような場合、アプリ画面よりワンタッチで利用を停止することが出来る。
また、復帰もワンタッチで可能だ。
この機能のおかげで、日ごろから安心してエブリングを利用することが出来るだろう。
月ごとにチャージ可能上限が設定されている
ただしエブリングにもデメリットが存在している。
エブリングの1か月毎のチャージ上限額は12万円であり、この金額を超えてチャージを行うことが出来ない。
▼あと何円チャージ可能かは、アプリより確認可能。
また、全期間の累計チャージ額が100万円に達した場合、リング自体の交換が必要となる。
非接触決済をヘビー利用している場合は、100万円などあっという間に達してしまうだろう。
そのため、現時点でエブリングは、あくまでちょっとした支払い程度に利用するのが主な使い方であり、日ごろのメイン決済方法としての利用には適していないと言える。
『EVERING(エブリング)』のまとめ
今回紹介した『EVERING(エブリング)』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 快適な装着性
- 充電不要で使用可能
- 専用アプリでいつでも・どこでもチャージ可能
- プリペイド式で使いすぎの心配がない
- 一度のみサイズ交換が可能
- 紛失した場合もワンタッチで利用停止可能
悪かった点
- 有効期限ごとに交換が必要
- 月ごとのチャージ上限額が設定されている
- 価格がやや高め
以上の通り、クレジットカードよりコンパクト、かつ装着できるため携行性にも優れており、充電が不要なためスマホなどの機器より便利な、次世代の決済手段となってる。
チャージや利用停止などの操作はすべてスマホアプリからワンタッチで行うことが可能であり、チャージ残高などの利用状況もアプリ上で把握できる。
実際に何十回も決済に利用してみたが、非常にスムーズかつ快適に支払いを完了することが出来た。
月ごとのチャージ上限額が設定されている点や、累計利用金額が100万円を超えると交換が必要となる点が面倒だが、それ以外の点に関しては、実に優れた決済ツールであると感じた。
おそらく今後は、この手のウェアラブル型決済端末が一般的になっていくだろう。
次世代の決済ツールの片鱗を、エブリングで是非体験してみてはいかがだろうか。
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