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『Fluentalk by Timekettle T1』レビュー | 93言語対応、オフライン翻訳も可能な高性能翻訳機

2023-06-20

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

今まで数多くのモバイル翻訳端末を手掛けてきたShenzhen Timekettle Technologies Co.,Ltd.(本社:TIAN LI、本社:中国深セン)は、2022年9月、双方向の同時通訳を実現したイヤホン型翻訳機『Timekettle T1』の販売を開始した。

世界のほとんどの国や地域をカバーする40言語対応の高性能翻訳機であり、オンライン翻訳・オフライン翻訳のいずれにも対応。海外旅行でのあらゆる場面に備えた「ワンタップ翻訳モード」をはじめとする豊富な機能が搭載された翻訳機となっている。

ブランド Timekettle
モデル名 Timekettle T1
ディスプレイサイズ 4インチ
解像度 540×1080
本体サイズ 116.8×58.6×11.2mm
本体重量 約115g
翻訳エンジン Google/Microsoft/DeepL/iFlytek/HOYA
充電時間 約1.5時間
稼働時間 通常使用:約3.5時間
待機時間:約4.5日間
オンライン対応言語 40言語、96アクセントに対応
日本語、中国語、広東語、英語、韓国語、アラビア語、アイスランド語、イタリア語、インドネシア語、ウクライナ語、ウルドゥー語、オランダ語、カタルーニャ語、ギリシャ語、クロアチア語、スウェーデン語、スペイン語、スロバキア語、スロベニア語、タイ語、タミル語、チェコ語、テルグ語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ノルウェー語、ハンガリー語、ヒンディー語、フィリピン語、フィンランド語、フランス語、ブルガリア語、ベトナム語、ヘブライ語、ポーランド語、ポルトガル語、マレー語、ルーマニア語、ロシア語 (方言除く)
オフライン対応言語 13言語ペアに対応
英語―日本語/中国語/韓国語/フランス語/ドイツ語/スペイン語/ロシア語
中国語―日本語/英語/韓国語/フランス語/ドイツ語/スペイン語/ロシア語
写真翻訳 36言語対応
グローバルトラフィック 75ヶ国対応

『Timekettle T1』は、、オンライン・オフラインの音声翻訳、画像翻訳に対応した高性能翻訳機だ。 本製品があれば、どこにいても高精度な翻訳ができ、異言語の方との円滑なコミュニケーションを楽しむことができる。

▼最速0.2秒でどのような会話も瞬時に翻訳してくる。

本製品は、従来の音声通訳機より大きさが1.5倍、高解像度540×1080pxの4インチ大型ディスプレイを採用しており、画面の文字が断然見やすくなっている。さらにクレジットカード程度のコンパクト設計、わずか115gの超軽量を実現。旅行先でもポケットに入れて気軽に持ち運べる頼れる携帯翻訳機だ。

電波の悪い所でも、本体内蔵の翻訳エンジンでオフライン翻訳が可能。オフライン翻訳は【日本語⇄英語・中国語】を含めた8言語13組に対応。デバイス内から必要な言語ペアをダウンロードするだけで、無期限に利用することができる。

海外旅行でのあらゆる場面に備えた「ワンタップ翻訳モード」、聴き取りたい相手の話を文字を起こしながら翻訳し続ける「聴講モード」、面倒なボタン操作不要、双方向の会話を同時翻訳する「チャットモード」、読めない標識、メニューが一目でわかるようになる「画像撮影翻訳」、道を即座に尋ねることの出来る「道案内モード」といった5つの便利な翻訳機能が用意。

どのような用途・場面にも柔軟に対応できる。

通常使用であれば約3.5時間、待機状態であれば約4.5日間ほど持続するバッテリーを内蔵。長時間安心して翻訳機能を利用することができる。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

▼内容物一覧をすべて取り出した様子

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

  • 翻訳機本体
  • ユーザーマニュアル
  • カードスロット開閉用ピン
  • USB Type-Cケーブル
  • ストラップ

▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応している。

▼翻訳機本体。4インチディスプレイを搭載したシンプルな見た目。

▼背面の様子。

▼背面には画像翻訳用のカメラが内蔵。

▼116.8×58.6×11.2mm、約115gのコンパクトかつ軽量な筐体。

▼金属製の背面は指紋などの汚れが付着しづらく、そこそこの高級感もある。

▼厚みは11.2mmほど。

▼ズボンのポケットに入れても支障なく持ち運べるほどの大きさだ。

続いてインターフェース構成について紹介していく。

▼右側面の様子。

▼画像左から母国語ボタン(赤色)外国語ボタン(青色)電源ボタンが搭載。

▼左側面には音量ボタンカードスロットが用意。

▼付属のピンを用いてカードスロットを開き、nano SIMカードの挿入が可能。

▼上部の様子。マイクが内蔵。

▼下部の様子。マイクとスピーカーに加えて、充電用Type-Cポートストラップホールが用意。

▼付属のストラップを取り付けることで、落下を防止できる。

このように、コンパクトな筐体に必要最低限のボタン・ポート類が集約されたデザインとなっている。

スマホのように操作しやすいインターフェース

翻訳機を起動してみる。

▼電源長押しで翻訳機を起動。

▼インターフェース言語は日本語をはじめとする幅広い言語に対応。

▼入力インターフェースは一般的なスマホと似ており、操作しやすい。

初期設定が完了するとメイン画面が表示される。

▼日付時刻が表示されており、ぱっと見ではスマホに見える。

▼画面を左にスライドすると、世界時計や為替レートが表示される。表示内容は設定からカスタマイズ可能だ。

▼そして右にスライドすると、各翻訳モードをはじめとする機能一覧が表示される。

▼「利用ガイド」では、各機能も詳しい使い方を調べることができる。

▼「SOS」では、各国の緊急連絡先を即座に表示できる。海外滞在中、有事に出くわした場合には助かる機能だろう。

▼「設定」からは、ネットワーク設定や各種機能設定を行うことができる。

▼購入時点で、2年(730日)のあいだオンライン翻訳機能を利用できるデータパケットが付与されている。

▼パケットを追加する場合は、"Fish" と呼ばれる特殊なポイントを購入する必要がある。

以上の通り、スマホのようにスライド、スワイプ、タッチ操作を行うことで、各機能へスムーズにアクセスすることが可能だ。

普段からスマホを使いなれている方であれば、抵抗感なく翻訳機を扱うことができるだろう。

5種類の優れた翻訳機能

実際に『Timekettle T1』を使用して、翻訳機能を試してみた。

なお、今回のレビュー時には外国人の知り合いを呼び、筆者(日本語)⇔ 知り合い(英語)の会話の翻訳をテストした。

翻訳機のメニュー画面より、以下の5種類の翻訳モードを選択できる。

  • ワンタップ翻訳モード
  • 聴講モード
  • チャットモード
  • 画像撮影翻訳
  • 道案内モード

各モードには向き・不向きがあり、翻訳の場面に応じて柔軟に使い分けると良いだろう。

ワンタップ翻訳モード

ワンタップ翻訳モード」は最もオーソドックスな翻訳モードだ。

ホーム画面の "ワンタップ翻訳" をタップするか、筐体右側面の 母国語ボタン(赤色)外国語ボタン(青色)を押すことで瞬時にほんやくを行うことができる。

▼母国語ボタン(赤色)を押し続けている間は、自身が母国語として設定している言語の聞き取りを行う。

▼外国語ボタン(青色)押し続けている間は、会話相手が使用する言語の聞き取りを行う。

リアルタイムでの同時通訳会話を楽しめる、最もスタンダードなモードだと言える。一番自然なカタチで異言語会話を楽しめる。

▼側面ボタンを押さずに、話す側が交互に言語ボタンをタップすることで、リアルタイムに翻訳機能を利用することも可能だ。

聴講モード

聴講モード」は、聴き取りたい相手の話を文字を起こしながら翻訳し続ける機能だ。

プレゼンや講義など、相手の一方的な発言内容を文字起こししつつ翻訳したい場合には便利な機能だろう。

チャットモード

チャットモード」は、双方向の会話を同時翻訳する機能だ。

「ワンタップ翻訳モード」が交互に順番を守って発言する場面に適しているのに対し、「チャットモード」はお互いが好きなタイミングで発言し続けるような場面に向いている。

▼翻訳機を自身/相手側に向けて設置。

あとは翻訳機に向かって話すことで、相手側の画面に翻訳された内容が表示される。

画像撮影翻訳

画像撮影翻訳」は、書かれている文字を背面カメラで読み取って、画像から翻訳を行う機能だ。

▼文字を翻訳機の背面カメラで撮影。

すると、写真に写った文字が瞬時に翻訳される。

海外に行った際に、飲食店のメニューや街中の看板などで書いてある内容が分からない、といった場合には便利な機能だ。

▼なお、画像撮影翻訳の履歴(ログ)を内部ストレージに保存しておくことも可能となっている。

道案内モード

道案内モード」は、その名の通り道案内を尋ねることのできる機能だ。

▼事前に用意されているテンプレ文章を、機会音声で読み上げる。

▼事前に用意してある文章を、機会音声付きでパッと相手に提示できるため、時間のない時に道案内をお願いしたい場合などには便利な機能となっている。

その他の便利機能

以上で紹介した5つのモード以外にも、便利な機能が用意されている。

一般的な旅行会話

本製品には、一般的な旅行会話のテンプレートが用意されており、場面に応じて機会音声による読み上げ付きで会話を投げかけることができる。

▼ジャンルごとにテンプレートが用意されている。

▼汎用性の高いテンプレートが多数用意されており、初めて海外旅行に行く際などには心強い味方となるだろう。

▼「一般的な旅行会話」機能を利用している様子

音声メモ

音声メモ」は、その名の通り発言内容を音声メモとして保存しておくことのできる機能だ。

▼スマホのメモ帳機能のように、発言内容を文字起こしして残しておくことができる。

仕事のメモや、日常生活のリマインダーなど、幅広い用途に活用できる機能だろう。

スムーズな翻訳が可能

実際に上記のモードを利用して英語話者との会話を行ってみたが、非常にスムーズな会話を実現できていた。翻訳の精度が高く、多少早口で喋っても会話内容がキチンと認識されるため、ストレスなく日本語⇔英語での会話を楽しめた。

さすがに特定のスラングや専門用語などを話すと正常に翻訳されないこともあるが、ハッキリと(各言語の)標準語を話すぶんには、互いに違和感なく相手の会話内容を認識することが出来ていた。

音質も良好で聞き取りやすく、翻訳機の各種操作もスマホと同様で簡単なため、初めて会った異言語の方と『Timekettle T1』を使用する場合でも、支障なく会話を楽しめるだろう。

▼対応言語が非常に幅広い点も素晴らしい。

▼同一言語でも、国や地域に応じた区別が行われており、翻訳精度の高さに貢献している。

本製品を用いている中で、個人的に最も役立つと感じたモードは、「ワンタップ翻訳モード」と「聴講モード」の2つだ。

「ワンタップ翻訳モード」に関しては、トランシーバーのように話者たちが互いに話すタイミングを調節するため、チャットモードよりも翻訳精度が高いように感じられた。おそらくワンタップ翻訳モードでは交互に落ち着いて丁寧に喋るようになるぶん、AIが会話内容を認識しやすいのだろう。

▼交互に発言するため、一言一言の認識精度が高く、スムーズな会話が可能。

会話内容に齟齬が許されない重要な場面などにおいては、ワンタップ翻訳モードの使用をオススメしたい。

また「聴講モード」では、相手にスマートフォンに向かって話してもらうことで、画面上に翻訳された内容がノンストップで文字起こしされていく。

これは異言語の相手側からの一方的な説明を理解したい場合に活用できるのはもちろん、リアルタイムで途切れることなく翻訳が行われるため、異言語の映画やドラマを視聴する場合にも活用できるモードとなっている。

▼海外ドラマ(英語)を日本語に翻訳しながら視聴することも可能であった。

▼実際に翻訳している様子。

海外(英語)のドキュメンタリー番組をリアルタイムで日本語翻訳した場合、細かな点で翻訳のおかしな部分が見受けられるものの、会話内容の大筋は十分に掴むことのできる翻訳精度であった。

会議などの場面以外にも、言語学習を行う場合にも適した機能であると言える。

もちろん、チャットモードを使用した同時翻訳の精度も高く、十分に自然な会話を楽しむことが出来た。翻訳のタイムラグがほぼなくリアルタイムで途切れることなく翻訳できる点は素晴らしい。

いずれもモードでも、所々で訳の荒い部分が目立つことは事実だが、話者が本製品や各モードの癖・特長を理解することができれば、より正確で自然な翻訳会話を楽しめるようになるだろう。

なお、文節の間の取り方の癖に合わせて会話の一時停止時間を調節する機能や、周囲の環境音の大きさに応じて会話音声の抽出強度を上げる機能なども用意されている。

▼これらの機能を活用することで、より精度の高い翻訳が可能となるだろう。

オフライン翻訳機能も用意

上述した翻訳例はすべてオンライン環境で実施したものだが、インターネット接続のできないオフライン環境でも、翻訳機能を利用することが出来る。

▼飛行機の中など、通信が制限される環境でも翻訳機能を利用可能。

ただ、オフライン翻訳機能を利用するためには、オフライン翻訳言語パッケージをダウンロードしておく必要がある。

オフライン翻訳は【日本語⇄英語・中国語】を含めた8言語13組に対応。デバイス内から必要な言語ペアをダウンロードするだけで、無期限に利用することができる。

パッケージを購入すると、アプリ上に翻訳ツールがインストールされ、インターネット接続できないオフライン環境でも、オンライン環境と同様の高度な翻訳機能を利用できるようになる。

翻訳頻度の高い言語ペアに関しては、いざという時のためにオフライン用パッケージをダウンロードしておいた方が良いだろう。

『Fluentalk by Timekettle T1』のまとめ

今回紹介した『Fluentalk by Timekettle T1』について、特長をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • コンパクトかつ軽量で、持ち運びにも適したデザイン
  • 精度の良い翻訳機能
  • 操作しやすいインターフェース
  • 場面・用途に応じて使い分けられる複数の翻訳モードが用意
  • 2年(730日)のオンライン翻訳機能パケットが付属
  • リアルタイム同時翻訳に対応
  • 感度の良い内蔵マイク
  • 言語学習にも活用できる
  • オフライン環境でも翻訳機能を利用可能

悪かった点

  • 翻訳は完ぺきではない(所々で翻訳のおかしい点が見受けられる)
  • 一部の機能(画像翻訳など)はスマホで代替可能

以上の通り、自然でストレスのない同時翻訳を行うことのできる、高性能な翻訳機となっている。

翻訳精度は良好で、異言語ネイティブ同士で会話した場合でも、スムーズかつ自然に翻訳することが出来ていた。

翻訳モードも複数用意されており、用途や条件に応じて使い分けが出来る点も嬉しい。

何より、オフライン環境でも翻訳機能を利用できるのは素晴らしい。いざという時にインターネット接続が不通で翻訳機能を利用できない、といった事態を避けることが出来る。

翻訳は決して完璧ではなく、所々で訳がおかしかったり、正常に音声を認識できないこともあった。しかし翻訳機や各モードの癖を理解して話し方を工夫したり、アプリの設定を調節することで、翻訳精度をさらに高めることは可能だ。

翻訳機としてだけでなく、言語学習装置としても活用できる、利便性の高い製品である。

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