世界中に数多くのスマートウォッチをはじめとするウェアラブルデバイスをリリースしてきたFOSMET (フォスメット) は、同ブランド初となるスマートリング『FOSMET RINGX』をリリースする。
指に装着しているだけで24時間365日、ユーザーの健康状態をスコア化・グラフ化して記録できる指輪型ウェアラブルデバイスだ。
記事執筆時点(2025年4月)において、GREENにてクラウドファンディングが実施中。通常価格は27,500円(税込)だが、クラウドファンディングの早割価格プランでは最安値19,250円(税込)から用意されている。
2025年4月末にプロジェクト終了。5月上旬から製品の発送を開始し、6月末には配達完了予定となっている。
今回、メーカーより本製品(シルバー色)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | FOSMET (フォスメット) |
モデル名 | FOSMET RINGX |
カラー | シルバー、ブラック ※将来的にはゴールドやローズゴールドなどを追加予定 |
サイズ | 6~13号(USサイズ) |
重量 | 約2.8g~3.2g |
リング厚さ | 2.8mm |
リング幅 | 8mm |
ボディ素材 | ・外枠:チタン合金 ・内枠:透明樹脂 |
防水性能 | 5ATM |
搭載センサー | 光学式PPGセンサー、非接触温度センサー、6軸モーションセンサー |
バッテリー持続時間 | ・アクティブ時:7~10日間 ・スタンバイ時:15日間 |
充電方法 | ワイヤレス充電ボックス |
充電時間 | 約2時間 |
バッテリー | 充電式リチウム電池 / 14.5~21.5mAh |
接続方法 | Bluetooth 5.3 |
対応アプリ | FOSMET RING |
認証情報 | CE,ROHS, FCC, IP68, GB4943-1-2022,SRRC |
対応OS | iOS 10.0以上、Android 5.0以上 |
▼指輪のサイズ表
指輪サイズ(US号) | 直径(mm) | 円周/指まわり(mm) |
6 | 16.5 | 51.8 |
7 | 17.4 | 54.6 |
8 | 18.2 | 57.2 |
9 | 19 | 59.7 |
10 | 19.9 | 62.5 |
11 | 20.7 | 65 |
12 | 21.5 | 67.5 |
13 | 22.3 | 70 |
▼公式紹介動画
今回紹介する『FOSMET RINGX』は、指輪型ウェアラブルデバイス(スマートリング)だ。
記事執筆時点ではシルバー、ブラックの2色を用意。将来的にはゴールドやローズゴールドなどを追加予定とのこと。
サイズは6~13号(USサイズ)の8種類が用意。リング重量は約2.8g~3.2g(サイズによって異なる)、厚さ2.8mm、幅8mmとなっている。装着感はいたって自然。一般的な指輪より多少大きめなサイズ感・重量に収まっているため、日常生活の中で違和感なく装着し続けることが可能だ。
▼他社スマートリングとの比較。専用アプリを月額無料で利用できる点も嬉しい。
チタン合金の外枠には高級感があり、純粋なアクセサリーとしても装着を楽しめるようになっている。
▼余計な装飾のないシンプルな外観のため、様々なシーンに装着して行ける。
そして、筐体には複数のセンサーを内蔵しており、指に装着するだけでユーザーの睡眠や活動、バイタルデータをリアルタイムで取得し、アプリ上にスコア化・グラフ化して記録できる。
▼FOSMET RINGXの構造。
▼リングを装着した状態で眠ることで、深い眠り、浅い眠り、入眠時間といった睡眠の状態や平均心拍数、平均酸素濃度など、詳細に計測したデータをスコア化し、視覚的に確認できるようになる。
5ATM等級の防水仕様となっているため、装着したまま手洗いや食器洗いを行えるほか、水泳、入浴、温泉で着用しても問題ない。
指輪自体は充電式であり、付属の充電ボックスに収納するだけでワイヤレス充電が開始される。一度の充電で最大15日間もバッテリーが持続するため、いちいち充電する手間を省ける点は嬉しい。
デザイン性・機能性・利便性のいずれにも優れたスマートリングとなっている。
※本製品はウェルネス・フィットネス用途であり、医療機器ではない。診断・治療・予防目的には使用できない点に注意したい。
目次
製品本体および付属品
今回のレビュー時には、US10号サイズを使用している。
本製品を注文する際は、事前にリングゲージを受け取り、自身の指に最適なサイズを確認しておこう。
なお、利き手ではないほうの手の人差し指で装着することが推奨されている。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- FOSMET RINGX本体
- 充電ボックス
- USB Type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル
▼ユーザーマニュアルは日本語に完全対応。
スマートリング本体
▼FOSMET RINGX本体の外観。今回は10号・シルバー色を使用している。
▼チタン合金の外枠はマットな仕上げとなっており、鈍い光沢が見られ高級感もある。
▼リングの厚みは2.8mm、幅は8mm。10号の直径は実測で約20mmであった。
リング内側には、高精度センサー(光学式PPGセンサー、非接触温度センサー、6軸モーションセンサー)が内蔵されている。また、デュアルPD構造を採用しており、データ校正の強化を図っている。
▼10号リングの重さは、実測で約3.41gであった。
▼筆者の結婚指輪(右)と比べた様子。
▼一般的な指輪と比べると、FOSMET RINGXの方がサイズ感・厚みともに存在感がある。
このように、リング自体はいたってシンプルかつスタイリッシュなデザインだ。
充電ボックス
パッケージには、指輪の充電&収納用を兼ねた充電ボックスが付属する。
▼充電ボックスの外観
充電ボックス自体も手のひらサイズのコンパクトさであり、携行性に優れている。
▼正面には充電状況を知らせるためのLEDインジケーターが用意。
▼後部には給電用のType-Cポートが用意。
▼ズボンのポケットにもラクラク入るコンパクトさ。
▼チャージケース本体(リング除く)は、実測で約23.06g。
フタを開けると、中央にリングのワイヤレス充電ポートが確認できる。
リング内側の突起に合わせてボックス中央に収めることで、ワイヤレス充電を開始できる。
存在感はあるが、自然な装着感
実際にFOSMET RINGXを装着してみた。
前述した通り、本製品は利き手ではないほうの手の人差し指に装着することが推奨されている。
▼筆者は左手・人差し指に装着した。
▼指輪外側の、やや盛り上がっている部分が指上部中央にくるように装着する。
FOSMET RINGXは一般的な指輪と比べて大柄であり、実際に装着してみると、そこそこの存在感がある。しかし約3gほどと非常に軽量なため、長時間装着しても指の疲れを感じることはなかった。
▼リング裏側のセンサー類があたる感触はほとんどなく、違和感は皆無。
▼指を曲げた際も、曲げづらさを感じることはない。
見た目的にも、余計な装飾のないシンプルかつスタイリッシュなデザインのため、どのような服装にも合わせやすい。高級感のある見た目のため、装飾品としても楽しめる。
▼結婚指輪(薬指)と一緒に装着した様子。さすがに一般的な指輪と比べると大きくて目立つが、一緒に装着しても見た目的な違和感は少ないと感じた。
▼約3gの計量設計のため、装着したままタイピングなどの作業を行っても、全く支障は無かった。
5ATMの防水仕様
FOSMET RINGXは5ATMの防水仕様となっており、装着したまま手洗いや食器洗いを行えるほか、水泳、入浴、温泉で着用しても問題ない。
▼水に濡れて大丈夫なので、日ごろから安心して装着し続けられる。
公式アプリとの同期
リングを公式アプリと連携する手順について紹介する。
まず、スマホに公式アプリをインストールしておこう。
▼公式アプリ(iOS・Android対応)
リングをチャージケースに収納した状態でアプリを起動すると、アプリ上でリングが検出される。
あとは画面の指示に従って操作することで、リングとの接続(ペアリング)が完了する。
あとは、リングを指に装着することで、即座にユーザーの健康状態の記録が開始される。
▼なお、動作中はたまにリング内側のランプが点滅することはあるものの、駆動音は皆無。熱も一切感じられないので、装着したまま生活していてもストレスを感じることはなかった。
アプリトップ画面では、その日の歩数や消費カロリー、移動距離といった運動情報から、各種健康パラメータを閲覧できる。
▼リング設定画面。リングのバッテリー残量を確認できるほか、単位の設定や、ファームウェアアップデートを行うことも可能。
アプリと同期することで、様々なリング計測データをスマホ上で確認できるようになる。
▼自身の身長や体重を登録しておこう。
▼Appleヘルスケアなど、サードパーティアプリとのデータ連携も可能だ。
アプリは月額無料で利用可能。機能を利用するために課金が必要ない点は嬉しい。
各種初期設定を完了
FOSMET RINGXの本格利用を開始する前に、アプリ上で各種初期設定を完了させておくことをオススメする。
自動測定設定をオンにしておくことで、決められた頻度で各パラーメーターの測定を自動的に行うことが可能となる。
モニタリング結果から一日の健康指数を算出
FOSMET RINGXを指に装着して生活しているだけで、健康状態を24時間モニタリングできる。
▼筆者も入浴時や睡眠時も含めて、常にリングを装着し続け、データを記録してみた。
健康指数は、睡眠・運動・ストレス・心拍数・血中酸素濃度の5つのパラメーターに分かれてスコア化され、アプリ上にグラフが生成される。
▼各測定値を基に、毎日の健康具合が評価される。
そして各項目ページでは、さらに詳細なデータを確認することができる。
睡眠
「睡眠」では、睡眠時間や深さを記録し、グラフ化して視覚的に確認できる。
▼覚醒時間や急速眼球運動、レム睡眠/ノンレム睡眠の割合も確認可能。これらを基に睡眠の質を算出している。
▼睡眠中の心拍数や酸素飽和度も測定。
なお、仮眠をとった場合は、その情報も記録される。
睡眠中の様子は、なかなか自分自身では把握しづらい。
しかし、FOSMET RINGXの記録データを確認することで、自分の睡眠がどのように推移しているのか、どの程度の質を確保できているのかを視覚的に確認することが可能となる。
実際に睡眠時に計測してみたところ、夜中に目が覚めてしまった様子がキチンと記録されていたり、就寝時間と起床時間がピッタリ合っていたため、計測精度は十分に高いものと思われる。
運動
「運動」では、毎日の歩数データが記録されている。事前に設定した歩数目標を達成しているかどうかも確認可能。
▼時間帯ごとの運動量も視覚化される。
その他、消費カロリーや移動距離なども把握できる。
この「運動」のデータを基に、日々の生活の中でどの時間帯の活動が足りていないのか、もしくは活動しすぎているのかを把握でき、より健康的な生活を実現するための助けとなるだろう。
ストレス
「ストレス」では、その名の通り自身が感じているストレスを数値化して確認できる。
▼自身のストレス状態が基準値と比較してどの程度に位置しているかを一目で把握可能。
24時間のストレス値がグラフ化されるため、どの時間帯にどの程度のストレスを感じているかが分かりやすい。
睡眠品質と同じく、ストレス値に関しても自分自身ではなかなか把握しづらい。
FOSMET RINGXを装着することで、ストレスの程度を数値化・グラフ化し、自分が無意識のうちにどの程度のストレスを感じているのかが、分かるようになる。
特に時間帯別のストレス値を把握することで、ストレスの原因を特定し、解消を図ることも可能となる。
"ストレスは万病のもと" と言われるように、ストレスを上手に管理・解消していくことで、心身の健康状態の改善につながるだろう。
心拍数
「心拍数」では、一日の心拍数を記録し、閲覧できる。
▼事前に設定した測定頻度で記録された、時間毎のデータも閲覧可能。
▼心拍数変動についても確認できる。
日常生活において、特に心拍数変動に気を遣う必要のある方にとっては便利な機能だろう。
血中酸素濃度
「血中酸素濃度」では、一日の血中酸素濃度を記録し、閲覧できる。
最近では、新型コロナウイルスの影響が落ち着いたとはいえ、まだまだ羅患する可能性はあるため、血中酸素濃度を常に把握できる機能は有用だと言えるだろう。
体温
なお、健康指数の測定指標としては使われていないが、「体温」では一日の体温変動を確認できる。
▼時間帯ごとに、体温が基準値をどの程度上回っているのか、下回っているのかを把握可能。
体温は健康を保つためにも重要な指標だ。この計測結果を基に、可能な限り体温が基準値あたりに安定するよう、日ごろの生活を見直すことができるだろう。
様々なワークアウト計測に対応
本製品は様々なスポーツのワークアウト計測に対応しており、運動中の身体状況を記録し、あとから詳細に確認することができる。
▼非常に豊富な種類の運動計測に対応。
▼リングは5ATMの防水仕様となっているため、水泳などのアクティビティ計測にも利用可能。
計測したい運動を選択した後、「キックスタート」ボタンをタップすることで、運動計測が開始される。
▼心拍数、消費カロリー、歩数、ペース、距離などをリアルタイムに表示。
計測した後の運動記録はアプリ上に保存され、いつでも確認することが可能だ。
▼心拍数の変動や分布、ステップ変動など、詳細なデータを把握できる。また、それらの指標から、運動全体のレベルも表示される。
有酸素運動と無酸素運動の割合、脂肪燃焼の割合なども表示されるため、日々のワークアウトプランの評価&見直しにも役立つだろう。
最大6名のグループで健康状態を共有可能
なお、グループを新規作成することで、FOSMET RINGXを装着している家族などを最大6名まで登録し、メンバー皆の計測データを共有できるようになる。
▼メンバー1人1人の詳細な健康データを確認できる。
大切な家族の健康状態も把握できる、有用な機能と言える。
1週間以上長持ちするバッテリー
FOSMET RINGXは、リング自体に約7~10日間ものあいだ持続するバッテリーを備えている。スタンバイ状態であれば、最大15日間も持続可能とのこと。
実際に筆者が10号のリングを使用してみたところ、連続使用時間が7日間を超えてもいまだにバッテリーが持続している。
いちいちリングを外して充電する手間を省くことができる点は嬉しい。
なお、バッテリー残量が低下した場合でも、チャージケースに収納してType-Cケーブルを接続することで、2時間もかからずに満充電を完了できる。
入浴時などにリングを外して充電しておけば、バッテリーが途切れることなく毎日の健康データを記録し続けられるだろう。
『FOSMET RINGX』のまとめ
今回紹介した『FOSMET RINGX』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- シンプルかつスタイリッシュなデザイン
- 指触りが良く、高級感もある筐体素材
- コンパクトで携行性に優れた充電ボックス
- 5ATMの優れた防水仕様
- 自然で違和感のない装着感
- 包括的な健康データの記録が可能
- アプリ機能はすべて無料で利用可能
- 最大6名のグループで健康状態を共有可能
- 優れたバッテリー持続力
- 比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- 一般的な指輪と比べると大きく分厚め
- スマホ等を使用する際に、カチカチと当たる時がある
- アプリ上の日本語訳に怪しい部分が散見される
以上の通り、指に装着しているだけで、健康状態を包括的に記録できる高性能スマートリングとなっている。
チタン合金で構成されたリングは見た目的にも質感的にも高級感があり、軽量設計のため、長時間装着し続けても指の疲れを感じることはなかった。
装着感も自然で違和感がないため、睡眠時にできるだけ装着物を減らしたい筆者でも、リングを装着したまま安眠することができた。5ATMの優れた防水仕様のおかげで、手洗いや入浴の際に、いちいち外す必要がなく、装着時のストレスを軽減できている。
指に装着しているだけで、睡眠・ストレス値・運動・各種バイタルサインまでを細かく記録できる。スコアとグラフにより、自身の健康状態(心身のバランス)を視覚的に把握できるため、問題点を見直すことで、日々の生活習慣の改善につなげやすい。
また、最大6名のグループで健康状態を共有できる点も嬉しい。自分だけでなく、大切な家族の健康状態を把握することも重要だ。
そして何より、バッテリー持続力が非常に優れており、筆者が実際に1週間以上装着し続けてもバッテリーは持続している。いちいち外して充電する手間を省くことができる点も、ウェアラブルデバイスとしての実用性を底上げしている。
一方で、さすがに一般的な指輪と比べると大きくて分厚いため、スマホ等を使用する際に、カチカチと当たる時がある。タイピングなどでは問題ないが、指先で繊細な作業を行う方は注意した方だ良いだろう。
何はともあれ、自身や家族の心身の健康状態を高精度に把握したい場合には、ぜひオススメしたいスマートリングだ。
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