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PC・モニター ガジェットレビュー

『GEEKOM AIR12』レビュー、小型で幅広い用途に活用できる高コスパなミニPC

2024-09-06

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

数多くのPC関連商品を手掛けるメーカー「GEEKOM」(台湾)は、リーズナブルな価格に対して実用的な性能を備えたミニPC『GEEKOM AIR12』を販売している。

モニター裏へ設置できるほどのコンパクトな筐体サイズとリーズナブルな価格に対して、仕事から動画視聴までスムーズにこなせるほどのパフォーマンスを発揮する、高コスパなミニPCだ。

今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。

GEEKOM AIR12のアイコン画像

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本体サイズ 117 x 112 x 34.2 mm
CPU Intel Alder Lake N100(4コア、4スレッド、6MBキャッシュ、最大3.4 GHz)
TDP 6W
グラフィックス Intel UHD Graphics 12th
メモリ 16GB DDR5 SODIMM、4800MT/s
オーディオ HDA CODEC
ストレージ 512GB  SSD(2280 M.2 SATA & PCIE Gen 3*4) ※最大1TBまでの拡張に対応
I/Oポート ・1 x USB 3.2 Gen 2 x 1ポート
・2 x USB 3.2 Gen 2ポート
・1 x TYPE-C(DP 1.4 Altモード)
・1 x TYPE-C(データ専用)
・1 x SDカードリーダー
・1 x 3.5 mmヘッドフォンジャック(Apple HeadPhone対応)
・1 x RJ45
・1 x HDMI 2.0
・1 x ミニDP 1.4
・1 x DCイン
・1 x 電源ボタン
・1 x ケンジントンロック
内部コネクター 1 x M.2 key-Mスロット(PCIe/SATA)
1 x ファン
1 x RTC
1 x USB2
LED 電源LED(電源オン:青、S3:オレンジ点滅)
ATA SSD:赤、PCIE SSD:緑
イーサネット Intel® 10/100/1000 Mbpsイーサネット
LED:10-100M:オレンジ、緑点滅、1000M:オレンジ、緑点滅、無点灯
ワイヤレスLAN オンボードWiFi6、BT5.2 AW-XM548NF
ケンジントンロック あり
バッテリー RTCコインバッテリー
アダプタ 100~240V AC間の自動電圧調整、50/60Hz、45ワット(19V/2.36A)、3ピン、長さ1.8メートル & 65W(19V/3.42A)
PCBA寸法 109.1 x 107.63 mm
認証 CE、RoHS、FCC、CEC、CB、PSE、TELEC
OS Windows 11 Pro(64bit)
付属品 VESAマウント

今回紹介する『GEEKOM AIR12』は、Windows 11 Pro(64bit)を搭載したミニデスクトップPCだ。

Intel Alder Lake N100」を搭載しており、RAMは16GB ‎DDR5を採用。一般的なPC作業であれば、支障なく快適にこなせるだけのスペック構成となっている。

GEEKOM AIR12のCPU性能説明画像

GEEKOM AIR12の搭載RAM

ストレージには512GB M.2 2280 SSDを採用。大量のデータを保存できるほか、本体起動からデータ転送まで高速で行うことが可能だ。なお、最大1TBまでのストレージ拡張にも対応している。

GEEKOM AIR12の内蔵ストレージ性能

通信規格は有線LANに加え、Wi-Fi 6とBluetooth5.2に対応。

GEEKOM AIR12の対応通信規格

そして117 x 112 x 34.2mmのコンパクトかつ軽量な筐体には充実のインターフェースが用意。USB 3.2 Gen 2 ポートが搭載されており、高速データ伝送に対応している。

GEEKOM AIR12のインターフェース構成

【搭載インターフェース】

  • 1 x USB 3.2 Gen 2 x 1ポート
  • 2 x USB 3.2 Gen 2ポート
  • 1 x TYPE-C(DP 1.4 Altモード)
  • 1 x TYPE-C(データ専用)
  • 1 x SDカードリーダー
  • 1 x 3.5 mmヘッドフォンジャック(Apple HeadPhone対応)
  • 1 x RJ45
  • 1 x HDMI 2.0
  • 1 x ミニDP 1.4
  • 1 x DCイン
  • 1 x 電源ボタン
  • 1 x ケンジントンロック

▼VESAマウントにも対応しており、モニター裏等への設置が可能。

コンパクトで洗練された筐体デザイン

グラフィック処理用にはIntel UHD Graphics 12thを採用。USB 3.2 Gen 2、Mini DP 1.4、HDMI 2.0の3つのポートを併用することで、3画面同時出力を行うことが可能だ。

▼8K解像度の描画にも対応。

GEEKOM AIR12のふらふぃっく処理性能説明画像

そして効率的な熱循環機構により、長時間の使用時にも内部に熱がこもりづらく、パフォーマンス低下を抑えることが可能だ。

効率的な熱循環機構

以上の通り、手のひらサイズのコンパクトな筐体サイズに対して、実用的なパフォーマンスを実現したミニデスクトップPCとなっている。仕事から動画視聴にいたるまで、幅広い用途に適した高コスパモデルだ。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

外箱の様子

箱を開けた様子

▼内容物をすべて取り出した様子。

内容物一覧

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

  • PC本体
  • 電源アダプタ
  • HDMIケーブル
  • ユーザーマニュアル
  • VESAマウント&ビス一式
  • サンクスカード

▼付属のVESAマウント&ビスを使用して、モニター背面に取り付けることが可能。

VESAマウント&ビス一式

▼電源アダプタはコンパクトなサイズ。ACアダプタ一体型形状のため、デスク回りをスッキリと納められる点がGOOD。

電源アダプタを手に持つ様子

電源アダプタの仕様

GEEKOM AIR12本体

▼PC本体の外観。ブラックを基調としたシンプルかつスタイリッシュなデザイン。

GEEKOM AIR12本体の外観-真上視点

GEEKOM AIR12本体の外観-斜め上視点

▼筐体上部には、綺麗なブラックの光沢が見られる。

GEEKOM AIR12本体の外観-斜め手前視点

▼体サイズは117 x 112 x 34.2 mmと非常にコンパクト。片手に収まるほどの大きさ。

PC本体を手に持つ様子-真上

PC本体を手に持つ様子-底部

▼厚みは34.2 mm。カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。

PC本体を手に持つ様子-側面

▼底部の様子。四隅にゴム製の滑り止めが施されているほか、マウント取り付け用の穴が空いている。

PC底部の様子

ストレージ拡張が可能

本製品はストレージ容量を最大1TBまで拡張できる。

底部のフタは、ドライバーで簡単に取り外すことが可能だ。

底部のフタをドライバーで取り外す様子

底部のフタを取り外した様子

▼内部の様子

PC内部

内蔵SSD

内蔵RAM

底部のフタは簡単に取り外せるため、容量不足を感じる場合、ストレージを拡張すると良いだろう。

インターフェース構成

続いて本体インターフェースについて紹介していく。

▼本体正面。画像左側からType-Cポート(データ伝送のみ)USB 3.2 Gen 2 Type-Aポート3.5mmオーディオジャック電源ボタンが搭載。

正面インターフェース

▼左側面にはSDカードスロットが用意。

左側面インターフェース

▼右側面にはケンジントンロック穴が用意。

右側面インターフェース

▼背面の様子。DC電源ポートMINI DP1.4ポートRJ45 LANポートUSB3.2 Gen2 Type-Aポート×2USB Type-Cポート(DP1.4 Alt Mode対応)HDMI2.0ポートが用意。

背面インターフェース

以上の通り、限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっている。

USB 3.2 Gen 2 ポートが複数搭載されており、高速データ伝送に対応している点が魅力的だ。

また、USB 3.2 Gen 2、Mini DP 1.4、HDMI 2.0の3つのポートを併用することで、3画面同時出力を行うことが可能だ。

SDカードスロットも搭載されているなど、一般的なサイズのデスクトップと遜色ない利便性を実現していると言える。

コンパクトで場所を取らない筐体サイズ

PCをモニターに接続した様子

本製品はサイズが非常にコンパクトなため、どのような場所に設置しても邪魔にならない。

PCを設置した様子-真上視点

▼実際に接続した様子。マウスやキーボードなどはBluetooth対応機種を使うことで、設置周りがスッキリする。

PCを設置した様子-真上視点-ズーム

▼マウスと並べてみると、筐体のコンパクトさが際立つ。

PCとマウスを並べた様子

▼付属のVESAマウントを利用してモニター裏に取り付ければ、デスク上のスペースをより節約できるだろう(画像は同ブランドの別モデルを取り付けたイメージ)。

ミニPCをVESAマウントでモニター裏に設置した様子

今回のレビュー時には3440×1440解像度のウルトラワイドモニターに接続して利用した。なお、電源設定は "バランス" を選択している。

▼映像出力情報。3440×1440・100fpsで快適に動作する。

映像出力情報

▼512GBモデルのストレージでは、デフォルトの状態で475GB分が使用可能領域となっていた。

ストレージ容量の確認

▼デバイスの仕様表

デバイスの仕様表

各種ベンチマークテスト結果

各種ベンチマークテストを実施した結果について紹介する。

PCMARK10(無料版)のテスト結果

PCMARK10(無料版)のスコアは2,819点で、一般的なPC作業(文書作成・ウェブブラウジング・作業用アプリ使用)などには十分に対応できる性能だと言える。

PCMARK10無料版のテスト結果

CrystalDiskMarkのテスト結果

CrystalDiskMarkでのテスト結果は以下の通り。流石はM.2 SSDを搭載していることもあり、シーケンシャル性能は、非常に高速な部類だ。OSの動作やソフトウェアの起動、一般的な作業においてもスムーズな動作を期待できる。

CrystalDiskMarkでのテスト結果

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果は以下の通り。グラフィックス性能こそ低いものの、それ以外のスコアに関しては、この価格帯のミニPCとしては十分に頑張っていると言える。こちらに関しても、一般的なPC用途に支障をきたすことのない性能を期待できる。

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

一般的な作業は問題なくこなせる性能

ウェブサイト閲覧の様子1

まずは実際にいくつかのウェブサイトを閲覧し、動作を確認した。

画像の多いサイトから、Javascriptを多用した処理の重いサイトまで閲覧してみたが、いずれの場合においても、快適に閲覧することが可能であった。

▼ウルトラワイドモニターでスムーズなウェブブラウジングが可能。ページ読み込みからスクロールまでいたって快適だ。

ウェブサイト閲覧の様子2

▼高解像度出力で、細かな文字まで明瞭に描画される。

ウェブサイト閲覧の様子3

また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。

動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生された。

▼高画質設定(4K)でもスムーズに動作を再生できる。

ゲーム動画視聴の様子1

ゲーム動画視聴の様子2

▼美しく滑らかな映像視聴を楽しむことが可能だ。

ゲーム動画視聴の様子3

また、エクセルやワードなど、Officeソフトを用いた作業を行ってみた。

表計算ソフトのパフォーマンスチェック

作業用ソフトの動作も問題なく快適に行うことができており、スムーズな表計算・文字入力等が可能であった。

▼同時に複数ウィンドウを開いた状態でのマルチタスクも問題なし。

マルチタスク時のパフォーマンス確認

以上の通り、デスクトップPCとしての一般的な用途(ウェブサイト閲覧・動画視聴・作業用ソフト使用)は概ね快適にこなせるだけの性能だと確認できた。

リモートワークやオンライン授業用にPC購入を検討している方にも、満足度の高いパフォーマンスを提供するだろう。

ゲーミング性能について確認

ゲーミング性能についても確認してみた。

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト

ドラゴンクエスト10(DQ10)のベンチマークテスト実行時

実際にゲーミング性能を確認すべく、まずは「ドラゴンクエスト10(DQ10)」のベンチマークテストを実施した。

テスト条件①

  • 1920×1080解像度
  • 低品質
  • フルスクリーン

低品質設定時のベンチマークテスト結果

低品質グラフィックでは、4,343点普通の評価を記録。DQ10を普通のパフォーマンスでプレイできることが確認できた。

テスト条件②

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質
  • フルスクリーン

標準品質設定時のベンチマークテスト結果

グラフィック設定を標準品質まで上げると、さすがに負荷が増加し、低品質グラフィックでは、2,813点やや重いの評価を記録した。

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト実行時

続いて、『ファイナルファンタジー14(FF14)』のベンチマークテストを実施した。

テスト条件①

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト結果

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア1,598点、評価は "設定変更が必要" であった。

さすがにFF14クラスのPCゲームをプレイするにはキツイという結果になった。

それでも、DQ10クラスの負荷の軽めなMMOであれば、GEEKOM AIR12でも設定次第では遊べることが確認できた。

仕事やクリエイティブ作業、そして軽めのゲーミングにも利用できる高性能なミニPCとなっている。

優れた静音性と放熱性能

レビュー時には本製品を4時間ほど連続使用したが、PC本体からの発熱はかなり抑えてられており、高負荷で連続利用した場合も背面からやや暖かい廃熱を感じる程度であった。

▼筐体自体はほどんど熱を持たない。

筐体の発熱を確認-上部

▼後部排気口からわずかに温かい熱を感じる程度。

筐体の発熱を確認-後部

▼4時間ほど高負荷状態でPCを稼働させ続けた際の内部温度(CPUID HWMonitorによる測定値)。度重なるベンチマークテストなどで負荷をかけたにもかかわらず、内部温度が50℃を超えることはなかった。

CPUID HWMonitorによる測定結果

非常に優れた冷却能力だと言える。

そしてこれだけの冷却力を実現しているにもかかわらず、動作音は終始静かな状態を維持していた。

▼4時間連続使用時のPC稼働音の確認(空調のノイズが混ざっているが、ご容赦ねがいたい)。

上動画を確認しても、PC本体からはファンの回転音や稼働音がほとんど聞こえてこないことが確認できる。

実に優秀な静音性と冷却能力を備えたミニPCとなっている。安心して長時間利用できるだろう。

『GEEKOM AIR12』のまとめ

GEEKOM AIR12のアイコン画像

今回紹介した『GEEKOM AIR12』について、特徴をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • コンパクトで軽量な筐体サイズ
  • スタイリッシュでシンプルなデザイン
  • 充実したインターフェース構成
  • USB 3.2 Gen 2 ポートを複数搭載
  • 最大3画面・8K解像度の出力に対応
  • 一般的なPC作業をスムーズにこなせる性能
  • 設定次第では軽めのMMORPGもプレイ可能
  • 優れた放熱性能&静音性
  • 性能に対して比較的リーズナブルな価格

悪かった点

  • RAMの拡張には非対応

以上の通り、4万円前後の比較的リーズナブルな価格に対して、実用的な性能とコンパクトサイズを実現した、高コスパなミニデスクトップPCとなっている。

ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、作業用ソフトを用いた仕事にも問題なく活用できるだろう。高解像・高リフレッシュレートの美しく滑らかな描画でスムーズな動作が可能であった。ゲーミングに関しても、設定次第では軽めのMMORPGが遊べる性能を実現している。

本体のインターフェースも充実しており、多くのデバイスを同時接続できるため実用的な構成であると言える。特にUSB 3.2 Gen 2 ポートが複数搭載されており、高速伝送が可能な点も実用的だ。

VESAマウント&ビスが付属しており、購入後すぐにモニター裏への取り付けが可能な点も嬉しい。

そして何より、実に優秀な静音性と冷却能力を備えているおかげで、安心して長時間利用できる。

コンパクトなサイズで実用的な性能を備えたミニPCを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ

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