数々の電気機器をリリースしてきたGOLDENMATEは、『GOLDENMATE UPS 無停電電源装置』を販売している。
UPS（Uninterruptible Power Supply）とは「無停電電源装置」のことであり、停電などの電源障害が発生した際に、安全に機器をシャットダウンするためのバックアップ電源を供給し、コンピューターなどの機器のデータ損失やハードディスクの破損を防ぐ装置だ。
例えばPCやサーバーの稼働中に落雷などによる停電が発生し、重要なデータを保存する前に電源が落ちてしまった場合の損失は大きなものになってしまうだろう。UPSは、そのような事態を防ぐためにはうってつけのツールとなっている。
今回、提携先より『GOLDENMATE UPS 無停電電源装置』（1000VA/800W）を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
| ブランド | GOLDENMATE |
| PSE | 適合 |
| 定格負荷電力 | 1000VA/800W |
| 電池の種類 | 25.6V9Ah(リン酸鉄リチウムイオン電池) |
| 充電時間 | ≤10h |
| AC入力 | 90-140V~ 50/60Hz |
| AC出力 | 100×(1±10％)V~ 60Hz(市電の周波数に従います) |
| 過電流保護装置 | 250V~/15A |
| ソケットタイプ | NEMA 5-15P |
| バックアップ時間 | ≤30min（Max 400W@25℃) |
| 出力波形 | 純正弦波 |
| ノイズ(1m距離) | ≤50dB |
| 放熱方式 | ファンによる放熱 |
| 変換効率 | ≥89％ |
| 高調波歪み | ＜5％ |
| 変換時間 | ≤20ms |
| 重量 | 5.8Kg |
| 製品サイズ | W33×D25×H10.5cm |
本製品は、停電などの電源障害が発生した際に、安全に機器をシャットダウンするためのバックアップ電源を供給し続けることのできるUPS（無停電電源装置）だ。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使用しており、最大3000回の完全放電と完全充電が可能。PSEに適合しており安全性が高く、サーバーやPCなどの重要な電気機器に安定したバックアップ電源を提供することができる。
バッテリー電圧を継続的に監視し、過充電・過放電の場合は自動的に充電・放電を停止。これにより、UPSの耐用寿命を効果的に延ばすことに成功している。電源起動時に自動的に停電状況をシミュレートし、インバータとバッテリーのセルフテストを実施、正確かつ信頼性の高い判断を行うことで、負荷全体の安全性を向上させることが可能となっている。
▼バッテリー内蔵のため、アウトドアな場面での給電方法としても活用可能。
本体重量は約5.7㎏、サイズはW33×D25×H10.5cmと、一般的なUPSより軽量＆コンパクトな設計となっている。移動や持ち運び時にも支障をきたさない。
▼バッテリーの状態を一目で把握できる液晶ディスプレイを搭載。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- UPS（無停電電源装置）本体
- 電源ケーブル
- ユーザーマニュアル
▼ユーザーマニュアルは日本語に完全対応。
『GOLDENMATE UPS 無停電電源装置』の外観
▼製品本体の外観。白を基調とした直方体デザイン。
▼本体重量は約5.8Kgと、UPSにしては軽めであり、片手でも持ち上げられるほど。
▼厚みはわずか10.5cmほどのコンパクトデザイン。置き場所に困らない点が嬉しい。
▼正面の様子。
▼正面下部には液晶ディスプレイ、状態インジケーターランプ、スイッチボタンが用意。
▼背面の様子。
▼背面上部にはAC出力ソケットが４つ用意。
▼背面下部には過負荷保護装置スイッチ、通信インターフェース、AC入力ソケットが用意。
▼底部の様子。ゴム製の滑り止めが施されている。
▼PSE認証マークも確認できる。
このように、筐体自体は最低限のインターフェースのみが搭載された、実にシンプルなデザインとなっている。そのぶんサイズがコンパクトに収められており、移動や設置に困らない。
安定した電力供給が可能
実際に本製品を使用して、電気機器に給電を行ってみた。
まず、付属の電源コードを用いて、UPS背面のAC入力ソケットからコンセントへつなぐ。
するとUPSの内部バッテリーへ給電が開始される。
▼液晶ディスプレイにバッテリー残量と入力情報が表示される。
バッテリー容量は230Whであり、停電時にはこの電気を用いて機器への給電が継続される。
続いて、電気を供給したい機器を背面のAC入力ソケットへ接続する。
▼扇風機を接続した様子。
そして正面の電源ボタンを押すことで、機器への給電が開始される。
▼機器への電気出力情報が、ディスプレイ右側に表示される。
▼扇風機に電気を供給している様子
扇風機を自宅コンセントに直接接続した場合と、UPSを介して使用した場合とで、扇風機のパフォーマンスに差は一切生じていなかった。
電源コードを接続したUPSの電源をオンにするだけで、停電対策を行うことができるので、扱い方は非常に簡単だ。
バッテリーによる電源供給開始時には警告音が作動
停電などでコンセント等からの給電が停止した場合、AC出力ソケットに接続している機器への電気供給はUPSの内部バッテリーから行われる。
バッテリーによる電源供給開始時には警告音が作動し、5秒に1回の間隔で電子音が鳴って知らせてくれる。
▼電子音が鳴っている様子
これにより、電力遮断が生じた際にすぐさま把握できるようになっている。
ただし、モバイルバッテリー代わりとしてアウトドアな場面に本製品を持参した場合、この電子音が鳴り続けることになるので注意が必要だ。
ゲーミングPCへの安定供給も可能
続いて、ゲーミングデスクトップPCに電気を供給してみた。
▼800W電源 ( 80PLUS(R) TITANIUM )搭載のゲーミングデスクトップPCに『GOLDENMATE UPS 無停電電源装置』を接続して起動。
▼UPS経由でPCを稼働。
▼PC接続時の入出力情報。PC消費電力と同等の電力を自宅コンセントから供給できていることが確認できる。
ゲーミングデスクトップPCの場合も、前述した扇風機の場合と同様に、自宅コンセントに直接接続した場合とUPSを介して使用した場合とで、パフォーマンスに差は一切生じていなかった。
▼PCゲームを遊んだ場合、消費電力が上がるが、問題なく電力供給を継続できている。
停電発生時には瞬時に出力が切り替わる
肝心の無停電性能について確認してみた。
停電による電力供給遮断を再現するため、UPSの電源入力ソケットに繋がる延長ケーブルのコンセントを抜き、電気を遮断してみた。
▼停電テストの様子
動画を観ても分かる通り、UPSへの電力供給が遮断されると、機器への電力供給元が瞬時に内部バッテリーに切り替わり、PCをシャットダウンさせることなく継続して稼働させることができている。
そして電力供給がバッテリーに切り替わったことを伝える電子音が5秒間隔で鳴り始める。
UPS内部バッテリーのバッテリー残量がゼロになることでPCはシャットダウンしてしまうが、それまでに重要なデータや作業過程を保存する時間は十分にある。
停電対策としては、まさにうってつけのUPSだと言える。
長時間使用時のファンの音に注意
本製品は最大1000VA/800Wの電力供給が可能であるため、よほど高消費電力のPCやサーバーを接続しない限りは、安定した電力供給が可能だ。
長時間使用した場合でも、筐体自体はそこまで熱を持たない。
▼前後の通風放熱孔からやや温かさを感じる程度。
しかし高負荷での連続使用が続いた場合、ファンの回転音が大きめの扇風機並みに大きくなるので注意したい。
『GOLDENMATE UPS 無停電電源装置』のまとめ
今回紹介した『GOLDENMATE UPS 無停電電源装置』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- スタイリッシュでシンプルな設計
- コンパクト＆軽量なデザイン
- 扱い方が非常に簡単
- 安定した電力供給が可能
- 信頼度の高い無停電時電源供給
- 1000VA/800Wの電力供給に対応
悪かった点
- 長時間の高負荷使用時に、ファンの回転音が大きくなる
- 内部バッテリーを使用した電力供給時には5秒に1回のビープ音が鳴るため、ポータブル電源としての運用には適していない
以上の通り、デザイン面・機能面の両方で優れたUPS（無停電電源装置）となっている。
本体重量は約5.8Kgと、UPSにしては軽めであり、片手でも持ち上げられるほど。厚みはわずか10.5cmほどのコンパクトデザインであるため、置き場所に困らない点が嬉しい。
電源コードを接続したUPSの電源をオンにするだけで、停電対策を行うことができるため、扱い方は非常に簡単だ。
PCや家電などをUPSに接続した状態で使用してみたが、自宅コンセントに直接接続した場合と、UPSを介して使用した場合とで、機器のパフォーマンスに差は一切生じていなかった。
そしてゲーミングPCの停電テストを行った際には、PCへの電力供給を寸分たりとも途切れさせることなく、安定した電力供給を継続できることが確認できた。UPS内部バッテリーのバッテリー残量がゼロになることでPCはシャットダウンしてしまうが、それまでに重要なデータや作業過程を保存する時間は十分に確保できるだろう。
停電対策としては、まさにうってつけのUPSだと言える。
気候変動に伴う自然災害が多発する昨今において、安定したサーバー・PC運用を行うためにも、ぜひ用意しておきたい一品だ。
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