これまで数多くのタブレット端末を世界中に向けて販売してきたHeadwolf社は、2023年6月、同ブランドの最新タブレット端末として『Headwolf HPad3 Ultra』をリリースした。
記事執筆時点で3万円前後というリーズナブルな価格ながら、最大24GBまでのRAM拡張対応、Mediatek Helio G99搭載など優れたスペック構成を誇る高コストパフォーマンスなAndroidタブレットとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | Headwolf |
モデル名 | Headwolf HPad3 Ultra |
カラー | グレー |
OS | Android 12 |
CPU(SoC) | Mediatek Helio G99(MTK6789) |
RAM | 12GB LPDDR4X(最大24GBまで拡張可能) |
ストレージ | 256GB UFS2.2 |
ディスプレイサイズ | 11インチ |
解像度 | 2000 x 1200(FHD+) |
リフレッシュレート | 非公表 |
Widevine | L3 |
SIMカード | デュアルnanoSIMカード対応 |
マイクロSDカード | 対応(最大2TBまで) |
対応通信規格 | Wi-Fi: 802.11 ac/ a/b/g/n/ 2.4GHz/5GHz Bluetooth 5.0 GPS/Glonass/Galileo/Beidou |
対応バンド | GSM: B2/3/5/8 WCDMA: B1/2/5/8 FDD: B1/2/3/4/5/7/8/19/20/28AB TDD: 41 |
バッテリー容量 | 8,500mAh(30W高速充電対応) |
搭載ポート | USB Type-C |
スピーカー | デュアルボックススピーカー |
搭載カメラ | フロント:8MP リア:20MP+5MP |
本体サイズ | 258 x 162.2 x 7.3mm |
本体重量 | 約470g |
『Headwolf HPad3 Ultra』は、258 x 162.2 x 7.3mm、約470gの軽量かつ薄型の筐体に、11インチの大きめなディスプレイを搭載したAndroidタブレットだ。
ディスプレイの解像度は2,000 x 1,200(FHD+)に対応しており、OSはAndroid12を搭載。鮮明で滑らかな映像を楽しむことが出来る。
スピーカーは2基内蔵。メディア視聴目的でタブレットを探している方でも満足できる映像体験を提供する。
CPU(SoC)にはMediatek Helio G99 オクタコアプロセッサーを、RAMは12GBを採用。一般的なタブレット用途は問題なくスムーズにこなせるだけの性能を擁している。
▼RAMは最大24GBまでの拡張が可能。
内蔵ストレージとして256GBが用意。カードスロットを備えており、マイクロSDカードを挿入することで最大2TBまでの拡張が可能だ。
通信規格はデュアルバンドWi-Fi、Bluetooth5.0、4G LTE、GPSに対応。デュアルnanoSIMカードの挿入に対応しており、外出先でも4Gモバイル通信を行うことが出来る。
前面には8メガピクセルのフロントカメラを、背面には20メガピクセル望遠 + 5メガピクセル広角の2眼構成リアカメラを内蔵しており、風景撮影からテレワーク、オンライン授業などの用途にも活用可能だ。
▼顔認証によるロック解除にも対応。
バッテリー容量は8,500mAhと大きめであり、長時間の連続使用が可能。30W急速充電にも対応するなど、利便性に優れたタブレットとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物一覧をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- SIMカードピン
▼タブレットの外観。11インチディスプレイ搭載のシンプルかつスタイリッシュな外観。
▼前面中央には8MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には20メガピクセル望遠 + 5メガピクセル広角の2眼構成リアカメラを内蔵。
▼258 x 162.2 x 7.3mm、約470gの薄型な筐体。
▼厚みは7.3mmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼背面は指紋や汚れが付着しづらい素材で造られている。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部には電源ボタン、音量調節ボタン、スピーカー1基が内蔵。
▼下部にはスピーカー1基、Type-Cポート、カードスロットが用意。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、nanoSIMカードやマイクロSDカードを挿入することが出来る。
▼左側面の様子。
▼右側面の様子。
このように、薄型の筐体に必要最低限のポート類が集約されたインターフェースとなっている。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約40.4万点のスコアを記録した。
この価格帯のタブレットとしては、優れたスコアであると言える。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、原神などのゲームアプリでもある程度快適に動作するだろう。
一般的なタブレット用途に関しては問題のないスペックだと言える。
一般的なタブレット用途はスムーズ
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが素早く表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
▼FHD+解像度ディスプレイのおかげで、細かな文字まで鮮明に描画され読みやすい。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼高画質映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼ディスプレイの発色は良好。
実写映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことが出来た。
ただ、WidevineがL3サポートな点がやや残念。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
▼ちなみに、設定アプリより最大12GBの仮想RAM拡張が可能だ。
スピーカー性能はそこそこレベル
本機のスピーカー品質について確認してみた。
正直、音質に関してはそこそこレベルといった感想だ。
中~高音域はある程度響くものの、低音に関してはつぶれてしまっており、ほとんど響かない。
映画やアニメ等でセリフの聞き取りに支障をきたすレベルでは決してないが、音質にはそこまで期待しない方がよいだろう。
実用的なフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラは全体的に画質がクリアで、人物の表情から背景の様子に至るまで明瞭に映し出すことが出来ていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
20メガピクセル望遠 + 5メガピクセル広角の2眼構成カメラのおかげで、遠景から近景まで、クリアで発色の良い写真を撮影することができた。
旅行時の記念撮影用としても、映像記録用のカメラとしても十分に機能するだろう。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでもスムーズに操作できていた。
1時間ほどサバイバル生活を楽しんでみたが、一貫してスムーズな操作が可能であり、処理落ちなどでストレスを感じることも無かった。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』まで選択出来た。
実際にいくつかの試合に参加してみたが、たまにテクスチャの読み込み遅延が発生する程度であり、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、スムーズなゲームプレイが可能であった。
▼大きめの11インチディスプレイは、遠方を索敵するのにも向いている。
▼画質もそこそこ良い。普通にプレイする分には支障のないレベルだと言える。
HDグラフィック設定ではビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定を抑えることである程度スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "低" に設定した場合、デバイス負荷は "やや高い" となるが、ゲーム自体はそこそこスムーズに遊ぶことが可能であった。
▼画質設定を "中" に設定した場合、さすがにフレームレート低下や描画遅延が顕著に発生し、スムーズなゲームプレイはできなかった。
画質設定を "低" に設定した場合でも、比較的満足度の高いビジュアルで原神を楽しめる。
多少のカクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではなかった。
▼比較的スムーズに原神をプレイ可能。
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
タブレットをゲーミング用途でも利用したいと考えている方にも、オススメできるパフォーマンスとなっている。
大容量バッテリー内蔵
本製品は8,500mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
実際に使用してみたところ、動画視聴、ウェブブラウジング、少々のゲームアプリ起動などを日中に行ってみたが、2日間ほど(計13時間ほど)は充電なしでも利用し続けることが可能であった。
外出先に持参した場合でも、充電せずとも1日間は余裕でバッテリーがもつだろう。
また、30W急速充電に対応しており、わずかな充電時間でバッテリー残量をスピーディに回復できる点も嬉しい。
『Headwolf HPad3 Ultra』のまとめ
今回紹介した『Headwolf HPad3 Ultra』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 比較的リーズナブルな価格
- 11インチの大きめなディスプレイ
- 薄型の筐体
- 実用的なカメラ性能
- 一般的なタブレット用途はスムーズ
- RAMを最大24GBまで拡張可能
- ゲームアプリもスムーズに遊べる
- 長持ちする8,500mAh大容量バッテリー
悪かった点
- WidevineはL3サポート
以上の通り、3万円前後のタブレットとしては実に優れたパフォーマンスを発揮するモデルとなっている。
基本性能が優れており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、マイクラやPUBG、原神クラスのゲームアプリでも画質設定を調節することでそこそこスムーズに動作した。RAMを最大24GBまで拡張でき、複数の作業(アプリ)を同時進行・同時起動しても難なく動作可能だ。
カメラ性能も十分使い物になるレベル。旅行時の記録用や、ウェブ会議やオンライン授業用としても問題なく活用できるだろう。
そして何よりバッテリーの持ちが良く、普通にウェブブラウジングなどに使用している分には、まる1日充電しなくても大丈夫であった。デュアルnanoSIMカードの挿入に対応している点も含めて、外出先でタブレットを使用したい方に適したタブレットだと言える。
一方で、WidevineがL3サポートな点がやや残念だ。せっかく11インチ大型ディスプレイを搭載しているので、できれば高画質でストリーミング配信サイトを楽しみたかったところだ。
何はともあれ、3万円前後の価格帯で使い物になる性能のタブレットを求めている方には、ぜひオススメしたい一品だ。
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