モニターの開発を手掛けるInnocnは、同社が手掛けるブランドの最新ゲーミングモニター『Innocn 27G1R』について、2022年9月より販売開始した。
2560x1440(WQHD)解像度、最高144Hzリフレッシュレート対応の27インチモニターであり、ゲーミングや動画視聴、作業用途まで幅広く活用できる高性能モデルとなっている。
今回、提携先より『Innocn 27G1R』を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
最高144Hz対応の高コスパゲーミングモニター
今回紹介する『Innocn 27G1R』は、2560x1440(WQHD)解像度・最高144Hzのリフレッシュレートで描画される美しく滑らかな映像を楽しめるモニターだ。
ブランド | Innocn |
メーカー | UNIONMAN TECHNOLOGY CO., LTD. |
型名 | 27G1R |
ディスプレイサイズ | 27インチ |
解像度 | 2560x1440(WQHD)VAパネル |
HDR | 非対応 |
アスペクト比 | 16:9 |
コントラスト比 | 3000:1 |
輝度 | 300cd/m² |
視野角 | 178度 |
色域 | sRGB99% |
リフレッシュレート | 最高144Hz ※HDMI (v2.0) 使用時 |
応答速度 | MPRT 1ms |
スピーカー | 非搭載 |
インターフェース | ・Display Port(1.2) x1 ・HDMI (v1.4) x2 ・HDMI (v2.0) x1 ・Audio out x1 |
付属品 | ・モニター本体 ・電源アダプタ ・ユーザーマニュアル ・HDMIケーブル ・スタンド ・ベース ・ビス×6本 ・ドライバー |
調整範囲 | チルト:5°±15° |
本体サイズ | 374 × 619 × 64.4mm |
梱包重量 | 約4.78 kg |
発売時期 | 2022年9月 |
本体サイズは374 × 619 × 64.4mm、重量は約4kgである。
▼筐体の正面下部および背面にはLEDライトを内蔵。ゲーミングデバイスらしい点灯を見せる。
VAパネルで構成された高解像度ディスプレイは、プレイヤーに臨場感あふれる映像体験を提供する。広視野に対応しており、見る角度によって色やコントラストの変化は少なく、どの角度からでも鮮やかな映像を堪能することが可能。16:9の縦横比は人の目に適合し、快適な視覚体験をもたらすだろう。
HDR対応、従来のモニターに比べ3000:1高コントラストを実現しており、VAパネルによって明るい部分と暗い部分がクッキリと描画分けされるため、リアルで深みのある色合いの映像を演出することが出来る。
最高144Hzのリフレッシュレートに対応しており、一般的なモニターと比べて遥かに滑らかな描写が可能になるため、動きの速いシーンやゲーミング時において映像が遅れたり残像が生じるのを抑えることが出来る。
1msの高速応答により遅延のない映像を提供。コンマ数秒の反応が求められるシューティングゲームなどにおいても、満足度の高いゲームプレイが可能となっている。
Adaptive-Sync + G-Sync Compatible設計により、画面のリフレッシュレートとコンテンツのフレームレート間のずれによって生じるティアリングを回避し、カクつきを減らすことが出来る。
sRGB99%の広色域対応することで、カラフルで鮮明な色合いを実現している。ゲーミングだけでなく、動画・画像編集などのクリエイティブ用途にも適した設計だ。
筐体背面には充実したポート類が用意されており、最新ゲーム機やPCなど、幅広いデバイスとの接続に対応可能。
【インターフェース構成】
- Display Port(1.2) x1
- HDMI (v1.4) x2
- HDMI (v2.0) x1
- Audio out x1
以上の通り、ハード面・ソフト面ともにゲーミングに適した設計がなされた、高性能モニターとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- モニター本体
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
- HDMIケーブル
- スタンド
- ベース
- ビス×6本
- ドライバー
▼説明書は日本語にも対応している。
▼電源アダプタはやや大きめのサイズ。
▼モニター設置に使うスタンド&ベース
▼スタンド&ベース取り付け用のビス&ドライバー、およびHDMIケーブルも付属。
充実したパッケージ内容となっている。
続いてモニター本体について。
▼正面から見た様子。
▼正面左右の下部にはLEDライトが搭載されている。
▼背面の様子
▼背面上部にはLEDライトが仕込まれている。
▼背面中央にはベースを取り付けるためのポートが用意されている。
▼背面左下には電源ボタンを兼ねた操作用アナログスティックが用意。
▼背面右下には盗難防止用のロック穴が用意されている。
▼そして背面下部には各ポートが集約されている。
▼Display Port(1.2) x1、HDMI (v1.4) x2、HDMI (v2.0) x1、Audio out x1 が用意。このうちHDMI 3が最高144Hzリフレッシュレートに対応している。
このように、モニター自体はスタイリッシュなデザインとなっている。
自宅だけでなく、オシャレなオフィスなどに設置しても違和感は無いだろう。
モニターの組み立て手順
本製品を組み立てる手順はいたって簡単だ。
モニター本体背面のフタを取り外す。
▼VESA規格に対応しており、フタを取り外した跡にはモニターアームや壁付け金具等を取り付けることも可能。
そしてスタンドとフタを、付属のビスとドライバーを利用して取り付ける。
そしてカバーを固定したアームを、背面に取り付ける。
続いて、アーム底部にスタンドを取り付ける。
▼同じく付属のビスとドライバーを利用して取り付ける。
これだけの手順で、モニターの組み立てが完了する。誰でも簡単に設置できるだろう。
▼実際に組み立てた様子。安定性は優れており、ちょっとやそっとの揺れで倒れることは無い。
▼設置面から下端までの高さは約8cmほど。
▼真上から見た様子。場所を取らないスリム設計だ。
本体重量は約4kgと軽く、場所をラクラク移動させることができるだろう。
▼背面の様子
▼真横から見た様子
▼モニターの角度は-5度~15度の角度で前傾・後傾を調節可能。
色合いの鮮やかな2560x1440(WQHD)解像度ディスプレイ
▼実際にPCと接続した様子
▼PC接続時の出力情報。
2560x1440(WQHD)解像度対応のディスプレイで映し出される映像は、綺麗で見やすい。
ウェブサイト閲覧時でも細かな文字まで鮮明に描画されるため、見やすくて目が疲れづらく感じた。
▼ベゼル幅は、非表示部分を合わせて約1cmほど。
▼視野角の広いディスプレイのおかげで、いずれの角度からでも鮮明に見える。ノングレア加工のおかげで、環境光などの反射で目が疲れるのを防ぐ。
YouTubeで動画を再生してみたが、高い色域カバー率とコントラスト比によって、深みのある色鮮やかな映像を楽しむことができた。
▼VAパネルの発色は良好だ。
▼HDR非対応だが、細部までカラフルかつ明瞭に描画される。映像視聴目的でも満足度の高い体験が可能だろう。
気になる色ムラなども見られず、ゲーミング、動画視聴などでも満足度の高い映像体験が可能となっている。
LEDライトを内蔵
本製品は正面下部、および背面上部にLEDライトを内蔵しており、電源ONの状態で点灯させることができる。
点灯色は赤色から変更できないが、点灯パターンは点灯・点滅・OFFの3種類から選択可能だ。
充実したオプション項目
本製背面のアナログスティックを押し込むと、オプション画面を呼び出すことができる。
オプション画面では、明るさやコントラストと言った一般的なモニター設定が用意されている。
▼インターフェースは日本語にも対応しているため、問題なく扱えるだろう。
▼出力情報も表示されている。
▼一般的な設定項目から詳細なオプションまで幅広い項目が用意。
▼用途別の設定プリセットも用意。
▼PIP(ピクチャ・イン・ピクチャ)機能も用意。マルチウィンドウ描画が可能。
▼Adaptive-SyncのON/OFF切替も可能。
他にもゲーミング向けの機能(クロスヘアー)が用意されており、画面中央にマークを表示させることが可能だ。
▼シューティングゲームなどで、中央に照準を合わせる際に便利な機能。
以上の通り、一般的な映像品質設定からゲーミング向けの機能まで、豊富な機能が用意されている。
高リフレッシュレートで滑らかなゲーミングが可能
本製品は最大144Hzのリフレッシュレートに対応しており、PCゲームや家庭用ゲーム機などで滑らかな描画のゲーミングを楽しむことが可能だ。
▼PCゲームプレイ時
▼ゲーム側の設定で144Hzリフレッシュレートを指定。
▼ディスプレイ側の描画も144Hzに同期される。
一般的な60Hzモニターと比べて、非常に滑らかな映像でゲームを楽しむことが出来た。
激しいアクション(動き)やエフェクトなどもヌルヌル描画されるため、ゲームプレイ時の爽快感が圧倒的に増す。
▼PS5と接続してみた。
▼通常時は60Hzで出力される。
PS5などの次世代ゲーム機では、対応タイトルでのみ100Hz以上のリフレッシュレートでプレイすることが可能となっている。
▼対応タイトルの1つである『レインボーシックスシージ』をプレイ。
▼ゲーム内設定で『パフォーマンス優先」を選択。
これにより、PS5でも120Hzでゲームを楽しめるようになる。
高リフレッシュレートでプレイするゲームは非常に滑らかで遅延もなく、画面を激しく動かした場合でも酔いを感じづらい。
▼咄嗟の反応を求められるゲームなどにうってつけ。
ゲームを本気で楽しみたい方にもオススメできるゲーミングモニターだ。
『Innocn 27G1R ゲーミングモニター』のまとめ
今回紹介した『Innocn 27G1R ゲーミングモニター』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- スタイリッシュな薄ベゼルデザイン
- 組み立てが簡単かつシンプル
- 充実した機能・オプションが用意
- WQHD解像度の鮮明な描画
- 最高144Hzリフレッシュレート対応
- Adaptive-Sync + G-Sync Compatible
悪かった点
- 可動域が狭い(前傾・後傾のみ)
- USBポートが非搭載
以上の通り、ゲーミングから仕事、動画視聴まで、幅広い用途に活用できる高コスパなモニターとなっている。
フルHD解像度のVAパネルで描画される映像は実にクリアで、細かな文字まで鮮明に描画されるため見やすい。HDR非対応だが、高コントラスト比のおかげで明暗にメリハリが生まれており、ゲーミングや動画視聴時に、映画館のような臨場感のある映像を楽しめる。
そして何より、最高144Hzリフレッシュレート対応により、PCゲームや次世代ゲーム機において、滑らかで遅延のないゲーミングを楽しむことが可能だ。
一方で、USBポートが用意されていない点がやや残念だ。個人的には外部機器への給電用に2つほど欲しかったところだ。
いずれにせよ、この価格帯のモニターとしては優れたスペックであり、同価格帯で高リフレッシュレート対応のゲーミングモニターを探している方にはぜひオススメしたい高コスパモデルと言える。
▼こちらの記事もオススメ
-
『Innocn 25G1G』レビュー | 最高165Hz対応の高コスパゲーミングモニター
モニターの開発を手掛けるInnocnは、同社が手掛けるブランドの最新ゲーミングモニター『Innocn 25G1G』について、2022年9月より販売開始した。 1920×1080(FHD)解像度、165 ...
続きを見る
-
『Innocn 27C1U』レビュー | HDR400対応の高コスパ4Kモニター
中国・深圳のモニターメーカーであるInnocnは2022年3月、同ブランドの最新モニターとして『INNOCN 27C1U』を発売した。 4K解像度の27型モニターであり、HDR400対応、Adapti ...
続きを見る