数多くのゲーミングデバイスを世界中にリリースしてきたManbaは、ディスプレイ付き高機能ゲーミングコントローラー(ゲームパッド)『Manba One』を販売している。
前面中央に2インチLCDディスプレイを備えており、背面ボタンへの割り当て、ジョイスティックの感度曲線やデッドゾーンの調整を行ったり、振動レベルやジョイスティック、トリガーの補正機能を直感的に行うことが可能となっている。
また、ホール効果ジョイスティック&ホールリニアトリガー搭載により、高精度かつドリフトしにくい構造で、FPSやレーシングゲームなど本格的なゲーミングには最適だ。ジャイロ機能もサポートしており、没入感の高いゲーミングを楽しむこともできる。
今回、メーカーより本製品(ホワイト)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | Manba |
モデル名 | Manba One |
公式サイト | https://www.manba.cc/products/manba-one-white |
接続方式 | 有線接続(USB Type-C)、ワイヤレス接続(Bluetooth5.0) |
対応デバイス(OS) | Windows、ニンテンドースイッチ、iOS、Android 等 |
ジョイスティック | ホールエフェクトジョイスティック |
マクロプログラミング | 対応 |
連射機能 | 搭載 |
ジャイロ機能 | 搭載 |
トリガー | ホール効果トリガー |
トリガー方式 | ホールリニアトリガー(LT/RT)+トリガー深度アジャスター付き |
振動機能 | 搭載 (5段階調整可能) |
ポーリングレート | 800Hz(有線接続時) |
バッテリー | 1,800mAh |
連続使用時間 | 通常使用:約10時間 待機状態:約120日間 |
充電時間 | 約4.5時間 |
本体サイズ | 155×108.5×65.5mm |
本体重量 | 公称値:295±5g 実測値:約298g |
今回紹介する『Manba One』は、充実した機能を備え、優れたパフォーマンスを発揮するゲーミングコントローラー(ゲームパッド)だ。
Bluetooth無線、USB有線の計2種類の接続方法をサポート。Windows、ニンテンドースイッチ、iOS、Androidなど、幅広いデバイスとの接続が可能となっている。
コントローラーの前面中央には2インチのLCDディスプレイが用意されており、背面ボタンへの割り当て、ジョイスティックの感度曲線やデッドゾーンの調整を行ったり、振動レベルやジョイスティック、トリガーの補正機能などを、アプリなしでコントローラー上から直感的に行うことができる。
▼専用アプリやソフトウェア不要で、詳細なカスタマイズを楽しめる。
ゲーム中でも、コントローラー単体で設定変更できるのは大きな強みと言えるだろう。
筐体にはホール効果ジョイスティック&ホールリニアトリガーを搭載。高精度かつドリフトしにくい構造で、FPSやレーシングゲームなど本格的なゲーミングには最適だ。
▼ジョイスティックは交換可能。
また、トリガーは深さを物理的に調整可能で、素早い操作や繊細な入力に対応できる。
▼ゲームジャンルに応じて、トリガーの押下距離(トリガートラベル)を物理的に調節可能。
有線接続時のポーリングレートは800Hzを誇り、FPSや格闘ゲームなど、競技性を求めるゲーマーにとって大きなアドバンテージとなるだろう。
▼6軸ジャイロ搭載により、Switchゲームなどで没入感のある操作を楽しめる。
背面には4つの背面ボタンが用意されており、好みのボタン機能を割り当てることが可能(マクロ機能にも対応)。
1,800mAh大容量バッテリーを内蔵しており、約10時間の連続使用が可能。バッテリー切れを心配する必要がなく、長時間ゲームに没頭できるようになっている。
▼パッケージには充電スタンドが付属しており、コントローラーを置くだけでスマートに充電できる。
目次
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- コントローラー本体
- Bluetoothドングル
- USB Type-Cケーブル
- 充電スタンド
- ユーザーマニュアル
- 保護フィルム
- 交換用スティック
▼ユーザーマニュアルは日本語にも完全対応。
▼ワイヤレス接続のためのBluetoothドングルが付属。
▼交換用スティック。好みに応じてスティックの長さを短・長の2種類に付け替えることができる。
コントローラー本体
▼コントローラー本体の外観。今回のレビュー時にはホワイト色を使用している。
▼ホワイト色モデルは内蔵モーター等が透けて見えるスケルトンデザインとなっており、メカメカしい格好良さがある。
▼両側面にはLEDライトが仕込まれている。
▼振動モーター
▼筐体外観(360度)
▼本体重量は、実測で約298g。一般的なコントローラーと比べるとやや重めだ。
続いて、コントローラーのインターフェースについて見ていく。
▼正面左側にはスティック(左)、十字キーが搭載。
▼正面右側にはスティック(右)、ABXYボタンが搭載。
▼正面中央上部には2インチのLCDディスプレイが用意。
▼正面中央下部にはBACKボタン、キャプチャーボタン、ホームボタン、STARTボタンが用意。
▼コントローラー背面の様子。
▼背面にはRT/LTトリガーロック、M1/M2/M3/M4ボタン、電源スイッチ、充電接点が用意。M1/M2/M3/M4ボタンにはマクロを含め、好みの機能を割り当てることができる。
▼コントローラー上側の様子。LT/LBボタン、RT/RBボタン、Type-Cポートが用意。
▼LT/LBボタン、RT/RBボタンの表面には無数のドット突起が見られ、指が滑りづらくなっている。
このように、非常に充実したインターフェース構成となっている。そのぶん筐体重量は重めだが、ゲームプレイに支障をきたすレベルではないだろう。
トップカバー&スティックの交換が可能
ちなみに、コントローラー本体のトップカバーとスティックは、簡単に取り外して交換することができる。
▼トップカバーを外す様子。
▼スティックを外す様子。
充電スタンド
本製品のパッケージには、専用充電スタンドが付属する。
▼充電スタンド
▼充電スタンド自体の重量は、実測で約146g。
▼上部には充電端子が用意。
▼正面下部には、LEDインジケーターが内蔵。
▼背面にはType-Cポートが用意。
▼底部の様子。
▼底部のフタを開くとスペースが現れ、付属のBluetoothドングルをすっぽり収納できるようになっている。
充電スタンドにType-C有線給電を行った状態で、コントローラーをセットするだけで、スマートに充電を行うことができる。
▼充電中は、コントローラのスクリーンにバッテリー残量が表示される。
いちいちコントローラー自体にケーブルを接続せずとも、スタンドに置くだけで充電を行うことができる点は実に便利。
また、コントローラーがスタンドにカパッとハマる感覚も、妙にクセになる。所有感を満たしてくれるゲーミングデバイスだ。
ディスプレイの点灯方法
背面の電源ボタンをONに入れることでコントローラーが起動し、ディスプレイが点灯する。
▼両側面に仕込まれたLEDライトも点灯する。
そしてホームボタンを3秒以上長押しすると、メニュー画面が表示される。
▼2インチの大きめなディスプレイは十分に見やすく、文字の読み取りづらさは感じられなかった。
あとはコントローラーのボタン&スティック操作で、メニュー画面の操作が可能だ。
有線・ワイヤレス接続のいずれにも対応
本製品は有線接続(USB Type-C)、ワイヤレス接続(Bluetooth)に対応しており、いずれの場合もスムーズに接続を完了できる。
有線接続の場合
有線接続を行う場合は、Type-CケーブルでPCやゲーム機などと接続するだけで、利用準備が完了する。
ワイヤレス(Bluetooth)接続の場合
まず、コントローラーのメニュー画面より「モード」を選び、接続先のデバイス種類に合致するものを選択する。
▼PC、Switch、Android、iOSの4種類から選択可能。
そしてホーム画面の「ペアリング」を選択することで、ペアリングモードが起動する。
この状態で、デバイス側で「Xbox Wireless Controller」を選択するだけで接続が完了する。
▼iOSスマホの接続画面。
▼Androidスマホの接続画面では「Manba Update-○○○○」と表示される。
▼スマホに接続した様子。
ドングルを使用する場合
PCやニンテンドースイッチと接続する場合、付属ドングルを使用したBluetooth接続を行うことができる。
まず、付属の無線ドングルをデバイス側へ接続する。
▼PCに接続した様子。
▼Switchに接続した様子。
あとはコントローラー側で接続先デバイスのモードに切り替えることで、自動的に接続が完了する。
▼なお、Switchと接続する際には、設定画面にて「Proコントローラーの有線通信」をONにしないと、正常に操作が認識されなかったので要注意。
スムーズで快適な操作感
実際に『Manba One』を用いてゲームをプレイしてみた。
▼モンハンワイルズをプレイする様子
ホールスティックとホールトリガーの採用により、従来のコントローラーに比べて、入力の滑らかさと正確さが優れていると実感できた。
ホール効果ジョイスティックでは物理的な摩耗が起こりにくく、長期間使用してもスティックのドリフトが起きにくい。交換用スティックが付属しており、ユーザーの指の長さや好みに応じたフィット感を実現できる点も嬉しい。
そして有線接続時には800Hzのポーリングレートに対応しており、入力遅延は全く感じられず、操作がほぼリアルタイムでゲーム中に反映されていた。
▼アクションゲームからFPSにいたるまで、非常に反応性の良い操作感でゲームを楽しむことが可能であった。
▼握り心地も良好。ただし、筆者のように大きめな手だと、指が背面ボタンに干渉してしまい、誤操作を起こす可能性がある点には注意したい。
ABXYボタンにはマイクロスイッチを採用しており、一般的なラバードーム式と比べてクリック感がはっきりしており、確かな反応が得られる。入力のフィードバックが速いため、アクションゲームや格ゲーに適しているだろう。
D-Padに関しても、軽快な押下感で正確な入力が可能。軽すぎず重すぎず、連打にも適した反応性を実現している。方向入力が重要なゲームでも安心して使用可能だ。
そしてRB/RT・LB/LTボタンの操作性も素晴らしい。いずれのボタンも大きめに設計されているほか、表面に無数のドット突起が見られ、ザラザラして指が滑りづらくなっている。
ホールリニアトリガー搭載により、アナログ入力に優れた、滑らかな押し心地を実現。反発力もちょうど良く、指が疲れにくい。
そして背面のRT/LTトリガーロックを利用することで、トリガーの押し込み深さを物理的に調整できる。
▼トリガーロック
▼押下距離(トリガートラベル)を浅く設定した様子。
▼押下距離(トリガートラベル)を深く設定した様子。
この機構により、FPSでは素早い反応、レーシングでは繊細なコントロールといったような、ゲームジャンルに応じた使い分けが可能となっている。
▼各ボタン・スティックの操作感確認
全体的に、優れた操作感を実現したゲーミングコントローラーとなっている。
本格的なゲーミングにも問題なく活用できるだろう。
ジャイロ機能をサポート
本製品はジャイロ機能をサポートしており、Switchなどの対応ゲームにて、6軸ジャイロを利用した直感的な操作を楽しむことができる。
▼ジャイロ機能を利用した操作の様子
振動モーターが見えるユニークなデザイン
なお、ホワイト色モデルではトップカバーが透明なため、コントローラーに内蔵されている振動モーターが実際に振動する様子を目で見ることができる。
▼モーター振動の様子
コントローラーの振動がどのように生み出されているのかを間近で見ることができる、ユニークなデザインとなっている。
LCDディスプレイ上で詳細なカスタマイズが可能
本製品に搭載されたLCDディスプレイ上では、コントローラーの詳細なカスタマイズを行うことができる。
ホームボタンを3秒以上長押ししてメニュー画面を呼び出し、各機能へアクセスできる。
▼メニュー画面を操作する様子
モード
「モード」では、接続先デバイスを選択できる。
▼PC・Switch・iOS・Androidの4種類から選択可能。
設定
「設定」では、ボタン・スティック・トリガー・振動に関する詳細な調整を行うことができる。
▼設定内容は4つのプリセットに分けて保存可能。
ボタン
「ボタン」では、各種ボタンに割り当てる機能をカスタマイズできる。
▼任意のボタンに、連射機能を付与することも可能。
特に背面の4つのボタンに対しては、最大20個のボタンの組み合わせ(マクロ)を設定することが可能だ。
特に、決められた組み合わせのボタン操作を繰り返し行うゲームでは、非常に重宝する機能だろう。
スティック
「スティック」では、左右スティックの感度曲線、デッドゾーンを調整できる。
▼感度曲線に関しては、プレイするゲームジャンルに応じたプリセットが複数用意されている。
▼デッドゾーンは0~50%の範囲で調整可能。シビアな操作を求めるFPSプレイヤーにとっては、かなりのメリットだろう。
トリガー
「トリガー」では、左右トリガーのデッドゾーンを、0~50%の範囲で調整できる。
なお、前述したように本製品では、トリガーの押下距離(トリガートラベル)を物理的に調節することも可能だ。
振動
「振動」では、コントローラーの振動強度を5段階で調整できる。
LED
「LED」では、ディスプレイの明るさを調整できるほか、コントローラー側面に内蔵されたLEDライトの点灯色・パターンを変更することも可能だ。
▼様々な色から点灯色を選択可能。
機能
「機能」では、コントローラーのインターフェース言語を変更できるほか、補正、ボタンテストなども利用できる。
▼スティック、トリガー、ジャイロセンターの補正が可能。コントローラーの使用開始時には、一度行っておくと良いだろう。
▼ボタンテストも可能。
このように、いちいち専用アプリやソフトウェアを立ち上げる必要がなく、各調整をコントローラー単体で行うことができる点は非常に便利だ。
長持ちするバッテリー
本製品は1,800mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、約10時間の連続使用が可能となっている。
実際に本製品を継続して使用しているが、1日2時間ほどの利用頻度であれば、5日目の現時点でも充電なしでコントローラーを使用できている。いちいち充電する必要がない点は実に便利だ。
▼有線接続であれば、Type-C経由で充電を行った状態でプレイできるため、バッテリー切れをいちいち気にする必要が無い。
『Manba One コントローラー』のまとめ
今回紹介した『Manba One コントローラー』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- ユニークなデザイン(特にホワイト色モデル)
- 有線・ワイヤレス接続の両方に対応
- 幅広いデバイスとの接続が可能
- 800Hzポーリングレート対応(有線接続のみ)
- 応答性に優れたボタン類
- 反応性の良いホールスティックとホールトリガー
- 遅延やラグのない入力
- LCDディスプレイによる直感的なカスタマイズが可能
- 長持ちするバッテリー
- 充電スタンドでスムーズに充電
悪かった点
- 一般的なコントローラーと比べるとやや重め
- 強く・深く握り込んだ際に、指が背面ボタンに干渉しやすい
以上の通り、優れた操作性とカスタマイズ性を兼ね備えた高性能ゲーミングコントローラーとなっている。
ホールスティックとホールトリガー、そしてマイクロスイッチを採用することで、応答性に優れた操作感を実現。トリガーは物理的に押下距離(トリガートラベル)を調整でき、ゲームジャンルに応じた使い分けが可能となっている。
ホワイト色モデルでは内部モーターが見えるユニークなデザインとなっており、所有感を刺激される。
バッテリー持続力も優れており、約10時間もの連続使用が可能。いちいち充電する手間を省ける点は嬉しい。付属のスタンドを使用することで、置くだけでスマートに充電を開始できる点も嬉しい。
そして何より、2インチLCDディスプレイを搭載することで、専用アプリやソフトウェアを立ち上げる必要がなく、各調整をコントローラー単体で行うことができる点は非常に便利だ。カスタマイズ機能も非常に充実しており、自身に最適な使用環境を実現できる。
この価格帯のゲーミングコントローラー(ゲームパッド)の中では、間違いなく最高クラスのコスパを実現できていると言える。
できるだけ機能が充実しており、本格的なゲーミングにも対応できるコントローラーを探しているのであれば、本製品は間違いなく選択肢に入れて良い一品だろう。
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