2022年6月、幅広いスマートフォンのラインナップを展開するMotorola(モトローラ)より、最新の防水防塵、おサイフケータイ対応スマホ『moto g52j 5G』が発売された。
IPX8/IP6X等級の高い防水防塵性能と、Snapdragon 695 5G オクタコアプロセッサー搭載の実用的なスペック(性能)、そしてFeliCa(おサイフケータイ)にも対応するなど、リーズナブルな価格ながら充実した構成。サブ機としてだけでなく、メインスマホとしても十分に活用できる高コスパモデルとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
おサイフケータイ対応の高コスパAndroidスマホ
今回紹介する『moto g52j 5G』は、Android 11搭載のスマートフォンだ。
性能・価格の面からも、以前紹介した『OPPO Reno7 A』がライバル機として挙げられるだろう。
ブランド | Motorola(モトローラ) |
モデル名 | moto g52j 5G |
ディスプレイサイズ | 6.8インチ |
解像度 | 2,460x1,080 (FHD+) |
リフレッシュレート | 最高120Hz |
OS | Android 11 |
CPU(SoC) | Snapdragon 695 5G オクタコアプロセッサー |
RAM | 6GB |
ストレージ | 128GB |
SIMカード | 1スロット (nanoSIM) |
マイクロSDカード | 対応(最大1TBまで) |
搭載カメラ | フロント:約1,300万画素 リア:5,000万画素 メインカメラ + 800万画118°超広角レンズ + 200万画素 マクロカメラ |
生体認証 | 指紋認証・顔認証 |
バッテリー容量 | 5,000mAh |
対応通信規格 | Bluetooth:5.1 Wi-Fi:802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz / 5GHz) NFC 5G, 4G LTE |
防水・防塵規格 | IPX8/IP6X |
本体サイズ | 約171.0mm x 76.8mm x 9.1mm(最薄部) |
本体重量 | 約206g |
約171.0mm x 76.8mm x 9.1mm、約206gの筐体サイズで、メイン・サブスマホの両方に適した利便性の高さを実現している。
▼筐体はIP68相当の高い防水・防塵性能を擁しており、水気のある場所でも安心して利用可能。
6.8インチのディスプレイの解像度は2,460x1,080 (FHD+)、リフレッシュレートは最高120Hzに対応。ウェブブラウジングや動画視聴、ゲーミングにおいて、美しく滑らかな映像を楽しむことが出来る。
CPU(SoC)にはSnapdragon 695 5G オクタコアプロセッサーを、RAMは6GB搭載しており、大抵の作業を快適にこなせる性能を擁している。
ストレージは128GBを用意。マイクロSDカードの挿入に対応しており、最大1TBの拡張が可能だ。
通信規格はBluetooth、Wi-Fiをはじめ、nanoSIMカードの挿入に対応。国内の主要バンドによる5G通信を行うことが出来る。
そして おサイフケータイ(FeliCa)にも対応しており、『moto g52j 5G』を持参するだけで様々な支払いをスムーズに済ませることも可能だ。
筐体前面には13メガピクセルのフロントカメラを、背面には3眼構成のアウトカメラ(5,000万画素 メインカメラ + 800万画118°超広角レンズ + 200万画素 マクロカメラ)を搭載しており、旅行先での記念撮影はもちろん、オンライン授業やウェブ会議などの用途にも活用できるカメラ品質である。
5,000mAh大容量バッテリーを搭載しており、長時間の利用も可能だ。
このように、4万円前後のミドルレンジモデルの中でも、格段に実用性とコスパに優れたスマホとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマホ本体
- ユーザーマニュアル一式
- スマホケース
- moto care カード
- カードスロット開閉用ピン
▼スマホの外観。6.8インチディスプレイを搭載した、シンプルかつスタイリッシュなデザイン
▼前面中央には13メガピクセルのフロントカメラを搭載。
▼背面の様子
▼背面上部には3眼構成のアウトカメラ(50メガピクセル メインカメラ + 8メガピクセル 118°超広角レンズ + 2メガピクセル マクロカメラ)が搭載されている。
▼カメラ横には "おさいふケータイ" のアイコンが確認できる。
▼約171.0mm x 76.8mm x 9.1mmの筐体サイズはちょうど手に馴染む大きさであり、手触りも良く持ちやすい。
▼本体重量は約206g。本体サイズに対して軽く設計されている。
▼背面には鈍い光沢が見られ、サラサラと手触りは良好。素材的にはそこそこの高級感もある。
▼厚みは9.1mmと薄く、カメラ部分も邪魔に感じないため、ズボンのポケットなどに入れても邪魔に感じないだろう。
▼iPhone XR(画像右)と並べた様子。『moto g52j 5G』の方が縦に一回り大きい。
▼厚みは同程度。
続いて、インターフェースについて紹介していく。
▼本体右側面。電源ボタン、音量調整ボタン、Googleアシスタントキーが搭載。
電源ボタンは指紋認証に対応している。
▼認証精度は良好で、スムーズにストレスなくロックを解除できる。
▼本体上部には特に何もない。
▼本体下部には3.5mmイヤホンジャック、Type-Cポート、スピーカー1基が搭載。
▼そして本体左側面にはカードスロットが用意。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、nanoSIMカードやマイクロSDカードを挿入することが出来る。
このように、全体的に必要最低限のインターフェースのみが搭載された、シンプルでスタイリッシュな印象を受けるデザインとなっている。
スマホケースが付属
なお、本製品にはスマホケースが付属している。
▼実際に装着した様子
ケースの質は中々良く、そのままメインケースとして利用しても支障のないレベルとなっている。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約39.4万点のスコアを記録することが出来た。
この価格帯のスマホとしては、かなり頑張ったスコア結果であると言える。
ウェブブラウジングや動画視聴はもちろん、大抵の作業を快適にこなせるだけの性能だ。
仕事や動画視聴、ゲーミング用のスマホを探している方にもオススメできるモデルである。GPUスコアも十分に高いため、『原神』など処理の重い3Dゲームアプリでもスムーズに動作するだろう。
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
『Moto』アプリで詳細なカスタマイズが可能
モトローラ端末にインストールされているお馴染みの『Moto』アプリを利用して、スマホ操作に関する様々なカスタマイズを行うことが可能だ。
▼カラーやフォントなどの描画面から、ジェスチャーコントロールなどの操作面に至るまで、詳細なカスタマイズが可能。
▼自身の使いやすいように各機能を調節することで、スマホの利便性を大幅に向上させることが出来るだろう。
FHD+・120Hzの美しく滑らかな描画
本機のディスプレイは 2,460x1,080 (FHD+)解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが出来る。
▼ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示され見やすい。ページスクロールもなめらかで心地よい。
▼FHD+解像度ディスプレイの深みのある色合いが綺麗で、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
▼1200Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は滑らかで、ストレスなく操作できる。
ゲーミングや映像視聴をメイン目的にスマホの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
ほとんどの作業を快適にこなせる性能
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
▼高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼アニメから実写映画まで、満足度の高いカラフルな映像体験が可能。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
サウンド品質はそこそこ良い
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
本製品は下部にスピーカーを1基内蔵しているのみだが、予想以上に音圧が強く、クリアなサウンドを楽しむことが出来た。
低音こそ響きが悪いものの、中~高音域に関しては明瞭に響くため、映画やアニメ視聴時において、セリフを聞き取る分には全く問題ないだろう。
ただし音に立体感はないため、ゲームなどで立体的なサウンドを楽しみたい場合は、別途イヤホン等の利用をオススメする。
高品質フロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議や授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
▼広角撮影時
▼近景対象
▼屋外撮影
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
上画像を見ても分かる通り、遠景から近景、広角まで、明瞭に撮影することができた。ただし、5倍以上のズーム撮影時は流石に画質が悪くなる。
それでも、旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質だと言える。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』までを選択することが出来た。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。90Hz高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きが滑らかに描画される。
本気でスマホゲーを楽しみたい場合にも、満足度の高い体験が可能だろう。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちな森林バイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作を実現することが出来るだろう。
以上の通り、『PUBG』や『マインクラフト』レベルのゲームアプリであれば、ほとんど問題なく快適に遊べることが確認できた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機ではスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "中" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
さすがに画質設定を中以上に上げると顕著なフレームレート低下が発生するが、中画質でも十分に綺麗な映像でゲームを楽しむことが可能だ。
▼美しく滑らかな描画で原神を楽しめる。
▼激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。
以上の通り、ゲーミング用途にも活用できるほどのパフォーマンスを発揮するスマホとなっている。
ゲームタイム機能でプレイ動画の録画も可能
ちなみに本製品は、"ゲームタイム" という独自の機能を搭載している。
▼ゲームプレイ中に表示されるアイコンをタップ。
▼するとメニューが表示され、ゲーム画面録画やパフォーマンスモードの変更など、様々な機能を利用できる。
ゲーム画面を記録しておきたい配信者の方々にとっても、便利な機能となっている。
長持ちするバッテリー
本製品には5,000mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、これはライバル機である『OPPO Reno7 A』と比べても500mAh多い値だ。
実際に満充電の状態から3時間ほどゲームアプリを連続して遊んでみたところ、15~20%ほどしかバッテリーが減っていなかった。
普通にスマホを利用する分には、1~2日ほど充電ケーブルに接続しなくても問題ないだろう。
また、本製品は最大15WのTurboPowerチャージに対応しており、少しの充電時間で一気にバッテリーを回復できる点も実用性の高さを向上させていると言えるだろう。
『moto g52j 5G』のまとめ
今回紹介した『moto g52j 5G』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 軽量で手に馴染みやすい筐体デザイン
- スタイリッシュで若干の高級感もあるデザイン
- リーズナブルな価格に対して実用的なスペック構成
- 大抵の作業を快適にこなせる性能
- 原神クラスのゲームアプリもスムーズにプレイ可能
- 高品質カメラ
- 優れた指紋認証精度
- Monoアプリで詳細な機能カスタムが可能
- おサイフケータイ対応
悪かった点
- ワイヤレス充電(Qi)に非対応
- サウンドが立体感に欠ける
以上の通り、4万円前後という価格帯に対して、全体的にバランスの取れたスペック構成となっており、実用性の高いスマートフォンであると言える。
nanoSIMに加えて "おサイフケータイ" にも対応しており、サブスマホどころかメインスマホとしても十分に活用できるだろう。
ディスプレイの発色は実にカラフルで美しく、ウェブブラウジングからゲームプレイ、動画視聴まで満足度の高い体験が可能であった。立体感は欠けるものの、モノスピーカーによるサウンドの質も良好だ。
カメラはフロント・リアのいずれに関しても優れており、記念撮影、オンライン通話など幅広い用途に活用できる。
この筐体サイズに対して、5,000mAhの大容量バッテリーを実装できた点も見事だ。ただ個人的には、『OPPO Reno7 A』でも述べた感想だが、ワイヤレス充電に対応してほしかったところだ。
迷うとすれば『OPPO Reno7 A』と本製品のどちらを購入するかという点だが、『OPPO Reno7 A』はデュアルSIM対応でやや価格が高めであるため、そのあたりを基準に選ぶと良いかもしれない。
何はともあれ、4万円前後の価格帯で使えるスペックのスマホを探しているのであれば、『moto g52j 5G』は間違いなく選択肢の1つに入れて良いだろう。
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