世界中で数多くのモバイル端末をリリースしてきたOnePlus(中国)は、同ブランドの最新スマートフォンである『OnePlus Ace 3V』を2024年3月より販売開始した。
記事執筆時点で以下の3モデルが販売されている。
- 12GB RAM + 256GBストレージ:1,999元(約42,000円)
- 12GB RAM + 512GBストレージ:2,299元(約48,200円)
- 16GB RAM + 512GBストレージ:2,599元(約54,500円)
Snapdragon 7+ Gen3を搭載しているにもかかわらず、最も手ごろなエディションでは4万円台というリーズナブルな価格を実現した、高コストパフォーマンスなハイエンドAndroidスマートフォンとなっている。
今回、提携先より本製品(12GB RAM +256GBストレージモデル)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
ブランド | OnePlus |
モデル名 | OnePlus Ace 3V |
カラー | グレー、パープル |
防水防塵 | IP65 |
ディスプレイサイズ | 6.74インチ AMOLED |
解像度 | 2,772×1,240、450 PPI |
リフレッシュレート | 最高120Hz |
OS | ColorOS 14(Android 14ベース) |
CPU(SoC) | Snapdragon 7+ Gen3 オクタコアプロセッサー |
RAM | 12GB/16GB LPDDR5X |
ストレージ | 256GB/512GB UFS 4.0 |
SIMカード | デュアル nanoSIM対応 |
マイクロSDカード | 非対応 |
搭載カメラ | フロント:16MP リア:50MPメイン + 8MP超広角 |
スピーカー | ステレオデュアルスピーカー内蔵 |
USBポート | USB Type-C 2.0 |
生体認証 | 指紋認証(画面内)・顔認証 |
バッテリー容量 | 5,500mAh(100W急速充電対応) |
対応通信規格 | Bluetooth 5.4 Wi-Fi(802.11 a/b/g/n/ac/ax) NFC GPS 5G |
対応バンド | GSM: 850/900/1800MHz CDMA:BC0 WCDMA: バンド 1/4/5/8 LTE FDD: バンド 1/3/4/5/8/28A LTE TDD:バンド34/38/39/40/41 5G:n1/n5/n8/n28A/n41/n77/n78 |
本体サイズ | 162.7×75.2×8.47mm |
本体重量 | 約200g |
今回紹介する『OnePlus Ace 3V』は、4~5万円台の比較的リーズナブルな価格に対して、優れたパフォーマンスを発揮する高コスパAndroidスマートフォンだ。
Android 14ベースのColorOS 14を採用。生体認証は指紋認証(画面内)・顔認証の2種類に対応している。
6.74インチのAMOLEDエッジディスプレイは2,772×1,240解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、色鮮やかで滑らかな映像を楽しむことが出来る。
最新のSnapdragon 7+ Gen3 オクタコアプロセッサー搭載、RAMに12GB/16GB LPDDR5X採用といった優れたスペック構成となっている。ストレージ容量は256GB/512GB UFS 4.0といった2つのエディションを用意。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
▼筐体側面には着信音モード、マナーモード、振動モードを切り替えられる物理レバー(アラートスライダー)を搭載。
通信規格はBluetooth5.4、Wi-Fi、NFC、GPS等に対応。デュアルnanoSIMカードの挿入にも対応しており、外出先でも5G LTE通信を行うことができる。
16MPのフロントカメラに加えて、背面には2眼構成のリアカメラ(50MPメイン + 8MP超広角)を搭載。
5,500mAhのバッテリーを内蔵。最大100Wでの急速充電に対応しており、わずかな充電時間でバッテリー残量を一気に回復できる。
▼優れた放熱機構を備えており、長時間のヘビー利用でも内部に熱がこもりづらくなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子。
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートフォン本体
- スマホケース
- ブランドシール
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
- SIMカードピン
▼100W急速充電対応のアダプタが付属。
▼専用のスマホケースが付属。
スマホ本体
▼スマホ本体の外観。162.7×75.2×8.47mm、約200gの筐体サイズ。
▼前面中央には16MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には50MPメイン + 8MP超広角カメラが内蔵。
▼指紋や汚れの付着しづらい素材で、そこそこ高級感のある手触りとなっている。
▼持ち運びに適したサイズ感と重量。
▼厚みは8.47mmと薄く、ポケット等に入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いて、インターフェースについて見ていく。
▼本体右側面。電源ボタンと音量調節ボタンが搭載。
▼本体左側面にはアラートスライダーが用意。
▼上部には赤外線リモコンが内蔵。
▼下部にはカードスロット、Type-Cポート、デュアルスピーカーが内蔵。
▼付属のピンを用いてスロットを開き、デュアルnanoSIMカードの挿入が可能だ。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
以上の通り、シンプルかつスタイリッシュなデザインとなっている。
指紋認証・顔認証に対応
本製品は画面内指紋認証および顔認証に対応している。複数の認証方法を選択できる点は嬉しい。
画面内指紋認証の精度は良好であり、登録した指をパッとかざすだけで瞬時にロックを解除できる。
▼指紋認証の様子
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約143万点のスコアを記録することが出来た。
4万円台のリーズナブルな価格に対して、非常に優れたスコア結果となった。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』を含めた激重ゲームアプリでも問題なく快適に遊ぶことのできる性能の高さとなっている。
本格的なゲーミング用のスマホを探している方にも間違いなくオススメできる、ハイエンドと言っても差し支えのないモデルである。
それでは以下から、実際に使用した感想について紹介していく。
美しく滑らかなディスプレイ
本機のディスプレイは2,772×1,240解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく非常に滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが出来る。
▼解像度も切り替えが可能。バッテリー残量に応じて切り替えると良いだろう。
▼ウェブサイト閲覧時。細かい文字まで明瞭に表示され見やすく、ページスクロールもなめらかで心地よい。
▼AMOLEDディスプレイの深みのある色合いが非常に綺麗で、ゲームはもちろん、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
あらゆる作業をスムーズにこなせる性能
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであってもスムーズに閲覧することが出来た。また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来る性能を擁している。
▼YouTubeなどの動画サイトにおいても、最高画質設定でスムーズに再生可能。
▼発色は良好。実写映画からアニメまで、満足度の高い映像視聴が可能であった。
なお、WidevineはL1サポートであり、Amazon PrimeビデオやHulu、Disney+などにおいて、高画質設定の映像を楽しむことが可能だ。
優れたサウンド品質
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
本製品は下部にデュアルステレオスピーカーを内蔵している。
音の出力方向が一方向のみのため、立体感こそかけているものの、音質自体は実に良好で、中~高音域に関してはクリアなサウンドを楽しむことができる。
低音はあまり響かないが、映像視聴時やゲーミングの際には十分に満足度の高いサウンド体験を提供してくれるだろう。
高品質フロント・リアカメラ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議や授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
上画像を見ても分かる通り、遠景から近景まで、明瞭に撮影することができた。特に遠景撮影時に関しては、望遠カメラを搭載していないものの、20倍の遠距離撮影時でさえ輪郭がある程度シャープに映る。
旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質だろう。
アラートスライダーが便利
本製品は左側面にアラートスライダーを搭載しており、着信音モード、マナーモード、振動モードを瞬時に切り替えることができる。
▼スイッチを切り替えるだけで、各種モードを瞬時に切り替え可能。
会議などの大切な場面や、映画鑑賞時などの際に、マナーモードへパッと切り替えることができるのは便利だ。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作を実現することが出来るだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては、現時点で最高設定の『ウルトラHDR』までを選択することが出来た。
▼フレーム設定はウルトラを選択可能。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。120Hz高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きが滑らかに描画される。
▼滑らかな描画で鮮明なゲームプレイが可能。遠方も索敵しやすい。
『PUBG』に関しては、満足度の高いゲームプレイが可能であった。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では全く問題なくスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "中(Medium)" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "最高(Highest)" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼最高画質設定の鮮明な描画で、高FPS安定のスムーズなパフォーマンスで原神をプレイすることができた。
最高画質設定でも、30fps前後で安定して動作していた。
▼ゲーミングPC並みの高品質グラフィックで原神を遊べる。
▼激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。
ゲーミング向け機能が充実
なお、ゲームアプリ起動時にディスプレイ左端をスワイプすると、ゲーミングに適した各種機能を利用できる。
このウィンドウでは、画面録画や各種通知OFF、ゲームパッド設定など、ゲーミングに役立つ多彩な機能にアクセスすることが出来る。
▼着信強制拒否やネットワークアクセラレーション、画面録画、クイックスタートアップまで、非常に豊富な便利機能が用意。
▼ゲーミング中のフレームレート(fps)等もリアルタイムで確認可能。パフォーマンス切り替えもできる。
▼ゲーム映像に関して、より詳細に調整できるGPU設定項目も用意。画質に関する本格的な調整も可能だ。
以上の通り、ゲーミングスマホとしても問題なく活用できるほどのパフォーマンスを発揮するスマホとなっている。
長持ちするバッテリー
本製品には5,500mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、長時間の連続利用が可能だ。
実際に満充電の状態から3時間ほどゲームアプリを連続して遊んでみたところ、20~30%ほどしかバッテリーが減っていなかった。ただし画質などのパフォーマンスに影響を及ぼす設定によっては、バッテリー消費速度は大きく変化する。
長時間の連続使用後は、筐体背面がほんのり熱をもつが、心配になるほどの高温ではなかった。
また本製品は最高100W高速充電に対応しており、少しの充電時間で一気にバッテリーを回復できる。
短時間の充電で数時間分のバッテリーを回復できる点は魅力的だ。
一方で、ワイヤレス充電に非対応な点はやや残念だ。
『OnePlus Ace 3V』のまとめ
今回紹介した『OnePlus Ace 3V』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 比較的リーズナブルな価格
- 高級感のある筐体デザイン
- 優れたスペック構成とパフォーマンス
- 発色の良い120Hz対応ディスプレイ
- 原神レベルの激重ゲーミングアプリも、最高画質設定で快適にプレイ可能
- アラートスライダーが便利
- 高品質50MPリアカメラ
- 長持ちするバッテリー
悪かった点
- ワイヤレス充電に非対応
以上の通り、4万円台~のリーズナブルな価格にもかかわらず、140万点超えのAnTuTuスコアを記録する、パワフルかつコストパフォーマンスに優れたスマホとなっている。
2,772×1,240解像度・最高120Hzリフレッシュレート対応ディスプレイにより、滑らかで美しい映像を楽しむことが出来る。また強力なパフォーマンスにより、ゲーミングを含め大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。デュアルスピーカーの品質も良好で、映像視聴やゲーミング目的でスマホを探している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
カメラ性能も優れており、オンライン通話はもちろん、旅行時や記念撮影用カメラとしても十分に活用できる品質だ。
バッテリーの持続時間も優れており、長時間の連続使用が可能。放熱機構が優れているおかげか、高負荷の連続使用時でも心配になるほどの発熱は生じなかった。
これだけのスペックとパフォーマンスを実現しつつ、下位モデルであれば1,999元(約42,000円)というリーズナブルな価格で購入できるのは魅力的だ。
5万円以下で優れた性能のAndroidスマホを探している場合は、間違いなく選択肢の1つに入れても良いモデルだろう。
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