最近ではPS5やXbox Series Xなどの家庭用据え置きゲーム機だけでなく、外出先でスマホを使ってゲームを楽しむ人々が増えてきている。
スマホでゲームを遊ぶ一番のメリットはその手軽さだが、一方でスマホのバッテリー消耗が激しく、通常のスマホ利用に支障をきたしてしまうこともあるだろう。
そこで今回オススメするのが、手のひらサイズの超コンパクトな筐体サイズで、プレイステーションやゲームボーイアドバンスなどのレトロゲームを遊ぶことのできる携帯ゲーム機『Powkiddy Q36 Mini』である。
エミュ搭載携帯ゲーム機『Powkiddy Q36 Mini』
今回紹介する『Powkiddy Q36 Mini』は、エミュレータに対応した中華製の携帯ゲーム機である。
ブランド | Powkiddy |
製品名 | Q36 Mini |
ディスプレイサイズ | 1.54インチ |
解像度 | 240×240 |
CPU | Allwinner V3s |
OS | Linux(Funkey OS) |
RAM | 64MB |
ストレージ | 32GB(外部マイクロSDカード) |
バッテリー容量 | 1000mAh |
本体サイズ | 94 x 43 x 16 mm |
本体重量 | 約54g |
本製品最大の特徴は、何と言ってもそのサイズだろう。
94 x 43 x 16 mm、約54グラムという、携帯ゲーム機の中でも最小クラスの筐体サイズとなっており、カバンやポケットなどに入れて気軽に持ち運ぶことが可能だ。
▼外出先でのちょっとした空き時間に遊ぶには最適なサイズ。
独自のLinux(Funkey OS)システムを採用しており、CPUにはAllwinner V3sを、RAM(メモリ)は64MBを搭載。プレイステーションなどの3Dタイトルでも快適に動作できる性能を擁している。
外部マイクロSDカードの挿入に対応しており、購入時点でエミュを内蔵した32GBのカードが付属している。
そして筐体前面には1.5インチのIPSスクリーンを搭載。色鮮やかで鮮明な映像を楽しむことが可能だ。
そしてコンパクトな筐体サイズに対して充実したインターフェースが搭載されており、あらゆるタイトルで快適な操作を楽しむことが出来る。
▼限られたスペースに最低限必要な機能が詰め込まれたデザイン。
そして本体価格は税込7,000円台であり、手軽に購入しやすい点も嬉しい。
たまごっちのような手軽さでレトロゲームを遊びたい方には、まさにうってつけの携帯ゲーム機だろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- ゲーム機本体
- 説明書
- USB Type-Cケーブル
- マイクロSDカード(32GB)
- ストラップ
▼説明書は英語・中国語表記のみだが、扱い方でそこまで困ることは無いだろう。
▼ゲーム機本体。見た目的にはゲームボーイアドバンスに近い印象を受けるデザインだ。
▼指でつまめるほどの小ささ。
▼筐体自体は安っぽい。中央には1.5インチのIPSディスプレイが搭載。
▼16ミリの薄さ。ポケットに入れても支障なく持ち運べる。
▼裏面の様子。プラスチック感満載でやはり安っぽい。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼正面左側には十字キーとスピーカーが用意。
▼本体右側には電源ボタン、ABXYボタン、STARTボタン、SELECTボタンが用意。
▼本体上部にはL/Rトリガー、カードスロット、Type-Cポートが用意。
▼カードスロットには購入時点で32GBのマイクロSDカードが挿入されていた。
▼下部には特に何もない。
▼しかし左下にはストラップが取り付けられるようになっている。
▼付属のストラップを装着した様子。落下を防止できる。
このように、限られた筐体サイズに必要な機能がすべて詰め込まれたデザインとなっている。
大抵のタイトルの操作に対応できるだろうが、L2/R2トリガーが搭載されていないため、プレイステーションなどの一部タイトルでは操作に支障をきたす恐れがある。
ゲーム機の起動
実際にゲーム機を起動してみた。
電源ボタンを長押しすると本体が起動し、ホーム画面が表示される。
ホーム画面上で十字キーを左右に操作することで、対応プラットフォームを選択することが可能だ。
なお、購入時点では以下のプラットフォームのエミュレータが搭載されていた。
【対応プラットフォーム】
- GAMEBOY
- GAMEBOY COLOR
- GAMEBOY ADVANCE
- NINTENDO
- SUPER NINTENDO
- GAMEGEAR
- MASTER SYSTEM
- GENESIS
- PC ENGINE
- ATARI LYNX
- NEOGEO POCKET
- WONDERSWAN
- PLAYSTATION
▼遊びたいプラットフォームを選択すると、ゲームタイトルが一覧で表示される。
▼ゲームタイトルを選択すると、ゲームが開始される。
ちなみに、ホーム画面で電源ボタンを短押しすると、メニュー画面が表示され、ボリュームや明るさなどの調整を行うことが出来る。
便利なショートカット機能が用意
いちいちメニュー画面を表示して調整を行うのがメンドクサイ方のために、いくつかのショートカット機能が用意されている。
【主なショートカット機能】
- 明るさアップ:SELECT+X
- 明るさダウン:SELECT+B
- 音量アップ:SELECT+Y
- 音量ダウン:SELECT+A
- スナップショット撮影:SELECT+十字キー上
- アスペクト比調整:SELECT+十字キー下
- ズームアップ:SELECT+十字キー右
- ズームアウト:SELECT+十字キー左
これらを使いこなすことで、『Powkiddy Q36 Mini』を最大限に楽しむことが出来るだろう。
実際にゲームを遊んでみた
実際にいくつかのゲームを遊んでみたので、以下に動画を紹介する。
▼実際のプレイ動画①
▼実際のプレイ動画②
上動画を見て分かる通り、各ゲームタイトルともスムーズに動作できている。
操作性も快適であり、実機で遊んだ場合とほぼ同様のゲームプレイが可能だ。
画面サイズが小さいものの、映像はいたって綺麗だ。また音質もクリアで、このサイズの携帯ゲーム機としてはそこそこのサウンドを実現できていると感じた。
ただし、個人的には外出先でも気兼ねなくサウンドを楽しめるように、イヤホンジャックを用意してほしかったところだ。
▼十字キーや各種ボタンの反応性も良い。ボタン類は小さくで最初はミスタッチ(誤動作)があったが、慣れればスムーズに操作できるようになった。
バッテリー持ちも比較的良好
本製品は、公称値で連続5時間ほどのゲームプレイが可能なバッテリーを内蔵している。
実際にバッテリー残量100%の状態から、3時間ぶっ続けでゲームを遊んでみたところ、残り30%あたりまでバッテリーが減った。
遊ぶタイトルの処理の重さにも依ると思うが、公称値通り4~5時間前後の連続稼働が可能であると思われる。
この筐体サイズに対しては十分に持ちの良いバッテリーであると感じた。
外出先のちょっとした空き時間に遊ぶ分には問題ないだろう。
『Powkiddy Q36 Mini』のまとめ
今回紹介した『Powkiddy Q36 Mini』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 非常にコンパクトかつ軽量なデザイン
- 発色が良く鮮明なIPSスクリーン
- 長持ちするバッテリー
- 便利なショートカット機能の数々
- プレイステーションなどの3Dタイトルもスムーズに動作
悪かった点
- 遊ぶタイトルによっては画面が小さすぎる
- R2/L2トリガー非搭載
- 筐体自体は安っぽい
- イヤホンジャックが欲しかった
以上の通り、手のひらに収まるほどの筐体サイズに対して、レトロゲームの数々を実機さながらのスムーズさで遊べる超小型携帯ゲーム機となっている。
非常にコンパクトかつ軽量であり、スマホのようにポケットに入れて持ち運ぶことも出来るほどだ。
インターフェースも洗練されており、初めてこの手のガジェットを扱う方でも問題なく利用できるだろう。
ただし、やはり画面サイズが小さいため、一部のタイトルでは細部のセリフや文字が見づらく感じるかもしれない。
また、持ち運びの容易さをウリにしているモデルであれば、イヤホンジャックは欲しかったところだ。
それでも、ちょっとした空き時間にレトロゲーム遊びたい方にはうってつけの携帯ゲーム機である。
スマホに代わるゲーム端末を探している方は、ぜひ本製品で遊んでみてはいかがだろうか。
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