2022年7月、realmeは同社の最新フラグシップスマートフォンである『realme GT2 Explorer Master Editon』を発表した。
Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1搭載のハイエンドモデルであり、North FaceのデザイナーでもあるJae Jung氏がデザインを担当。性能の高さに対して価格はいずれのモデルも10万円以下に抑えられており、コストパフォーマンスにも優れた最新モデルとなっている。
記事執筆時点で以下の3モデルが販売されている。
- 8GB+128GBモデル:3,499元(約7.1万円)
- 8GB+256GBモデル:3,799元(約7.7万円)
- 12GB+256GBモデル:3,999元(約8.1万円)
今回はこの『realme GT2 Explorer Master Editon』について、実際に使用した感想を紹介していきたいと思う。
高級感のあるデザインの高コスパ高性能スマホ
今回紹介する『realme GT2 Explorer Master Editon』は、AnTuTuベンチマークスコアで100万点超えを記録する性能を擁した、ハイエンドAndroidスマートフォンだ。
今回のレビュー時には8GB RAM + 256GBストレージモデル(ゴールド色)を提供していただいた。
ブランド | realme |
モデル名 | GT2 Explorer Master Editon |
OS | realme UI 3.0(Android 12準拠) |
CPU | Snapdragon 8+ Gen1 |
RAM | 8GB/12GB LPDDR5x |
ストレージ | 128GB/256GB |
ディスプレイサイズ | 6.7インチ |
解像度 | 1080×2400 FHD+ |
リフレッシュレート | 最高120Hz |
SIMカード | デュアルnanoSIM対応 |
マイクロSDカード | 非対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, NFC 対応バンド: SA: n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28A/n38/n40/n41/n66/n77/n78 NSA: n41/n77/n78 GSM: 850/900/1800/1900 CDMA 1x: BC0 WCDMA: B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19 FDD-LTE: B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B13/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28A/B66 TDD-LTE: B34/B38/B39/B40/B41 |
おサイフケータイ/Felica | 非対応 |
バッテリー容量 | 5,000mAh(100W高速充電対応) |
搭載カメラ | フロント:16MP リア:50MPメインカメラ + 50MP広角カメラ + 2MPマクロカメラ |
本体サイズ | 161.3 x 74.3 x 8.2 mm |
本体重量 | 約195g |
筐体サイズは約161.3 x 74.3 x 8.2 mm、重量は約195gであり、筐体背面素材にはビーガンレザー(革)を採用。North FaceのデザイナーでもあるJae Jung氏がデザインを手掛けており、グレー、ホワイト、ゴールドの3色のモデルが用意。特にゴールドは、筐体背面に革の生地を採用しており、レトロかつ高級感のある雰囲気を醸し出している。
筐体側面にはゲーム用のショルダーキーを搭載。感圧式となっており、物理ボタン搭載モデルと比べて端末のスタイリッシュさやデザインを維持することが出来ている。
CPU(SoC)にはQualcomm Snapdragon 8+ Gen 1 オクタコアプロセッサーを採用。RAMは8GB/12GBの2モデルが用意されており、激重ゲームアプリを含め、ほとんどの作業を快適にこなせる性能を擁している。
6.7インチディスプレイは1080×2400 (FHD+) 解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことができる。
ストレージは128GB/256GBの2モデルを用意。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
通信規格はBluetooth、Wi-Fiをはじめ、デュアル nanoSIMの挿入に対応。国内の主要バンドによる5G通信を行うことが可能だ。
NFCにも対応している一方で、おサイフケータイ/Felicaには非対応な点に注意が必要だ。
そして筐体前面には16MPのフロントカメラを、背面には50MPメインカメラ + 50MP広角カメラ + 2MPマクロカメラを搭載しており、旅行先での記念撮影はもちろん、オンライン授業やウェブ会議などの用途にも活用できるカメラ品質だ。
バッテリー容量は5,000mAh。一般的なスマホと比べて大容量となっている。100W急速充電に対応しており、25分でフル充電が可能であるとのこと。バッテリーにはGaN(窒化ガリウム)が採用されており、バッテリー体積を64%、発熱を85%減らすことに成功。また1600回を超える放充電を行なっても80%以上の性能を維持できるなど、バッテリーの耐久性も向上している。
以上の通り、ハイエンドモデルと言って差支えのないスペック構成となっている。
メインスマホとしても問題なく利用できるだろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スマートフォン本体
- スマホケース
- カードスロット開閉用ピン
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
▼スマホの外観。6.7インチディスプレイを搭載した、シンプルかつスタイリッシュなデザイン。
▼前面中央には16MPフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子
▼背面上部には50MPメインカメラ + 50MP広角カメラ + 2MPマクロカメラを搭載。
▼ゴールド色モデルの筐体背面には革の生地が採用されており、レトロかつ高級感のある雰囲気を醸し出している。
▼指紋などの汚れも付着しづらい。
▼金属製の筐体側面にも高級感が感じられる。
▼161.3 x 74.3 x 8.2 mmの筐体サイズはちょうど手に馴染む大きさであり、持ちやすい。
▼iPhone13(画像右)と並べた様子。『realme GT2 Explorer Master Editon』の方が縦にやや大きい。
▼本体重量は約195gと、比較的軽い部類だ。
厚みは約8.2mmと薄い。カメラ部分も薄く、ポケットなどに入れて持ち運んでも邪魔に感じないだろう。
続いて、インターフェースについて紹介していく。
▼本体右側面。電源ボタンが搭載。
▼また右側面の両側には感圧式のショルダーセンサーが内蔵されており、X軸リニアモーターにより正確な触覚フィードバックを得られるなど、ゲーミングに適した設計がなされている。
▼左側面には音量調節ボタンが用意。
▼本体上部にはDolby Atmos対応ステレオスピーカーが搭載。
▼本体下部にもDolby Atmos対応ステレオスピーカーが搭載されているほか、Type-Cポート、カードスロットが用意。
▼カードスロットはデュアルnanoSIMカードの挿入に対応している。
このように、見た目的にはシンプルでスタイリッシュな印象を受けるデザインとなっている。
優れた指紋認証機能
本製品は顔認証に加えて、画面内指紋認証に対応している。
▼指紋認証機構がディスプレイ内に一体化された。
この認証制度がかなり良く、登録済みの指をサッとかざすだけであっという間にロックを解除することが出来た。
▼実際に指紋認証している様子
コロナ禍においては、マスクを装着した状態で顔認証を行うより、指紋認証の方がスピーディかつストレスのない方法だと言えるだろう。
スマホケースが付属
なお、本製品にはスマホケースが付属している。
▼実際に装着した様子。
ケースの質は中々良く、そのままメインケースとして利用しても支障のないレベルとなっている。
ただし、ケースを装着するとせっかくの優れた筐体が見えなくなってしまうのが残念だ。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約101万点のスコアを記録することが出来た。
ハイエンドモデルと言って差支えのないスコアを記録しており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも問題なく快適に遊ぶことのできる性能の高さだ。
他の機種で同スコア帯を記録するには、Galaxyなど10万円以上のハイエンドモデルを購入する必要があるため、いかに本製品のコスパが優れているかがわかる。
仕事や動画視聴、ゲーミングなど幅広い用途で活躍できるモデルである。
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
FHD+・120Hzの美しく滑らかな描画
本機のディスプレイは 1080×2400 (FHD+)解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが出来る。
▼ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示され見やすい。ページスクロールもなめらかで心地よい。
▼ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
▼120Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は滑らかで、ストレスなく操作できる。
ゲーミングや映像視聴をメイン目的にスマホの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
ほぼすべての作業を快適にこなせる性能
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
▼最高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼アニメから実写映画まで、満足度の高いカラフルな映像体験が可能。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
サウンド品質はまあまあ良い
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
さすがはDolby Atmos対応ステレオスピーカーを上下に搭載していることもあり、音圧は強く、低音から高音までクリアで迫力のあるサウンドを楽しむことができた。
音にも立体感があるため、ゲームプレイ時でも満足度の高い体験が可能だろう。
高品質フロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議や授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
▼広角撮影時
▼1倍撮影時
▼2倍撮影時
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(5倍)
▼屋外撮影(20倍)
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。
上画像を見ても分かる通り、遠景から近景まで、明瞭に撮影することができた。50MP広角カメラを搭載していることもあり、広角撮影時でも画質を損なうことはなかった。
旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質だろう。
ゲーミング性能の確認
最後に、本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
なお、本製品に搭載された "ゲームスペース" 機能により、パフォーマンスモードなど動作モードを切り替えることが可能だ。
▼ゲームアプリ起動中に画面左端をスワイプしてウィンドウを表示。
▼フレームレート確認やパフォーマンスモード切替のほか、画面録画などの機能にワンタッチでアクセスすることが可能だ
今回のレビュー時には、パフォーマンスモードに設定して各ゲームアプリの動作を確認した。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては、現時点の最高品質である『FHD』を選択することが出来た。
▼フレーム設定はウルトラを選択可能。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどは生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはなかった。120Hz高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きが滑らかに描画される。
▼最高画質設定の場合でも、常時40fps以上での快適なゲームプレイが可能であった。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作を実現することが出来るだろう。
以上の通り、『PUBG』や『マインクラフト』レベルのゲームアプリであれば、ほとんど問題なく快適に遊べることが確認できた。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機ではスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "中" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "最高" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼最高画質設定でも、安定したフレームレートで原神をプレイすることができた。
▼激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。なお、フレーム補間機能を利用すれば、原神などの一部対応アプリを90fpsで遊ぶことも可能だ。
以上の通り、ゲーミングスマホとしても問題なく活用できるほどのパフォーマンスを発揮するスマホとなっている。
長持ちする大容量バッテリー
本製品には5,000mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、長時間の連続利用が可能だ。
実際に満充電の状態から2時間ほどゲームアプリを連続して遊んでみたところ、15%ほどしかバッテリーが減っていなかった。
普通にスマホを利用する分には、1~2日ほど充電ケーブルに接続しなくても問題ないだろう。100Wターボチャージに対応しており、約25分間の充電で一気にバッテリーを全回復できる点も嬉しい。
発熱に関しても、他のSnapdragon 8+ Gen1搭載モデルと比べて、長時間の高負荷利用時における発熱は抑えられていると感じられた。しかし発熱時のパフォーマンス低下は顕著に見られ、ゲームアプリプレイ時のフレームレートが10fpsほど低下することもあった。やはりこの手のハイエンドモデルには、いまだに発熱の問題が健在であると言える。
『realme GT2 Explorer Master Editon』のまとめ
今回紹介した『realme GT2 Explorer Master Editon』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 高級感のある筐体デザイン
- 薄型・軽量で持ち運びに適したサイズ
- 大抵の作業を快適にこなせる高スペック構成
- 原神クラスのゲームアプリも高フレームレート安定でプレイ可能
- 高品質カメラ
- 優れた指紋認証精度
- 持ちの良いバッテリー
悪かった点
- 発熱時にパフォーマンスへの影響(フレームレート低下等)が顕著に発生
以上の通り、AnTuTuスコア100万点超えのパワフルな性能を発揮するハイエンドスマホとなっている。
FHD+解像度・120Hzリフレッシュレート対応ディスプレイにより、滑らかで美しい映像を楽しむことが出来る。また強力なパフォーマンスにより、大抵の作業を快適にこなすことが可能だ。
上下デュアルスピーカーの音質も良く、音に立体感があるため、映像視聴やゲーミング目的でスマホを探している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
カメラ性能も優れており、オンライン通話はもちろん、旅行時や記念撮影用カメラとしても十分に活用できる品質だ。
3D処理性能が優れているうえにゲームターボ機能も用意されているため、ゲーミングスマホを探している方にもオススメできるだろう。
筐体自体も高級感のあるデザインとなっており、所有感を味わうことができるだろう。
発熱の問題は未だ健在だが、7~8万円前後で可能な限り性能の高いスマホを探している方には、是非オススメしたい一品だ。
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