- エアコンを設置したいけど、室外機を設置できない
- 排気用ダクトを通すための壁貫通が建築上の都合でできない
エアコンの設置に関して、上記のような悩みを持っている方も多いと思う。
夏場の平均気温が上昇し続けている昨今、エアコン(クーラー)は生き抜くためにはもはや必須のツールとなっている。しかし室外機が設置できない、エアコンの設置スペースが無いなど、住居の構造上の都合によりエアコンを設置できずに困っている方も多いだろう。
そこで今回紹介するのが、移動式エアコンの『Rintuf 2.3kWスポットクーラー』(型番:J0A4210Q-8K)だ。
▼場所を選ばずに利用できるスポットクーラー
ブランド | Rintuf |
型名 | J0A4210Q-8K |
電源 | 100V 50/60Hz |
機能 | 冷房、除湿、換気、送風 |
冷房能力 | 2.05kW(50Hz)/ 2.34kW(60Hz) |
対応畳数 | 6~8畳 |
消費電力 | 650W(50Hz)/ 750W(60hz) |
騒音値 | 約53dB |
電源コード長 | 1.8m |
筐体サイズ | 38D x 38W x 88H cm |
筐体重量 | 約21kg |
発売時期 | 2023年3月 |
今回紹介する『Rintuf 2.3kWスポットクーラー』は、設置場所の制約が無い移動式(床置き式)のスポットクーラーだ。
2.05kW(50Hz)/ 2.34kW(60Hz)の冷房能力を擁しており、目安として6~8畳前後の広さの空間を涼しく保つことが出来る。家庭用の100Vコンセントさえあれば動作する点も嬉しい。
窓さえあれば、付属のダクトを使用して簡単に排気できるため、壁貫通工事や室外機の設置なども必要ない。
▼工事不要でどこでも設置可能。導入コストも優しい。
▼底面にはキャスターが付いており、手押しで簡単に移動させることも出来る。
冷房機能に加えて、除湿、換気、送風機能を搭載。ジメジメと湿気の高い梅雨時でも、快適な室内空間を実現できる。
▼部屋干しの際も役立つだろう。
内部には貯水タンクを内蔵しており、除湿運転で取り除いた水分を溜めておくことが可能だ。
そしてタイマーやおやすみ運転機能なども搭載しており、駆動音も静かなため、安眠を妨げることなく夜間でも安心して利用することが可能となっている。
▼充実した機能に対し、扱い方はいたって簡単。
▼運転音は50dBほど。就寝時に役立つおやすみタイマー機能も搭載。
設置から扱い方までが非常に簡単であり、エアコンを設置できない部屋に対して、応急的にクーラーを設置したい場合には非常に役立つ製品である。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物一覧をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- スポットクーラー本体
- リモコン
- 廃熱ダクト
- ダクトエンド×2
- 窓パネル
- 排水ホース
- ユーザーマニュアル
- ネジ金具類
▼説明書は日本語に完全対応しているので安心だ。
▼遠隔操作用のリモコンと、窓パネル取付用の金具&ビス一式が付属。
スポットクーラー本体
スポットクーラー本体サイズは38D x 38W x 88H cmほど。高さは成人男性の腰下ほどあるが、横幅はそこまで大きくないため、設置場所には困らないだろう。
▼周囲に溶け込む、シンプルでムダのないデザイン。
▼正面上部にはディスプレイが搭載。その下には送風口が開いており、ブレードを開閉して送風する向きを調節することが可能となっている。
▼上から見た様子。ディスプレイやタッチ操作式のボタンが用意されている。
▼右側面の様子。
▼左側面の様子。
▼底部から1.8mの電源コードが伸びている。取り外しは不可。
▼左右の上部に取っ手が付いており、手で持ち上げるときに便利だ
▼背面の様子
背面には大きな吸排気口が空いているほか、コンセントマネージャーやドレン水を直接排水するための穴が用意されている。
付属のチューブを挿入することで、稼働中にドレン水の連続排水を行うことも可能だ。
▼下部には、除湿運転でクーラー内部に溜まった水を排水するためのバルブが用意。
▼上下の吸気口のフタは簡単に取り外すことができ、掃除できるようになっている。
▼そして底面には4つのキャスターが搭載。20kg超えの重いスポットクーラーを手で押してラクラク移動させることが可能だ。
▼実際に移動させている様子
動画を観ても分かる通り、軽く手で押すだけで、重さを感じさせずスムーズに動かせていることが確認できるだろう。
使用したい場所・部屋を変えたい場合にも、実に便利だ。
付属品一式
続いて付属品について紹介していく。
▼電源ON/OFFや運転切替など、遠隔操作用のリモコンが付属する。
▼一般的なエアコンと同様の機能が利用可能。
▼排水用ホース。
▼室内の熱気を外部へ逃がすための排熱ダクト。
▼排熱ダクトは蛇腹状に折りたたまれており、引っ張ることで延長が可能だ。
▼ダクト先端に装着するジョイント2種。
▼窓枠に排熱ダクトを固定するための窓パネル&レール。
窓パネル&レールを窓に取り付け、穴からダクトを通して外に出すことで、室外機の設置や壁貫通をせずともクーラーと同様の効果を得ることが出来る。
▼窓パネル&レールを固定するための補助金具も付属。
このように、クーラーとしての機能を利用するための付属品がすべて揃っている。
購入後すぐに設置&利用開始することが可能だ。
使用開始までの手順
スポットクーラーを使用するまでの準備手順について紹介する。
まず最初に、排熱ダクトの両側に付属のジョイントを接続する。
▼時計回りに押し込んで装着。
▼反対側にもジョイントを装着。
続いて、ジョイントを接続した状態の廃熱ダクトを、スポットクーラーの背面にスライドさせて取り付ける。
以上が完了したら、『窓パネル&レール』を取り付けよう。
取付後、窓枠に『窓パネル&レール』を取り付けた状態の排熱ダクトを設置し、外部へ排熱口を出す準備を整える。
そして電源コードをコンセントに接続する。
▼本製品は100Vで動作するため、エアコン用の200V専用回路を用意する必要が無い。
これだけで使用準備は完了だ。
あとは本体もしくはリモコンの電源ボタンを押すことで、クーラーが動作し始める。
▼運転を開始する際は、前部のブレードを開けておこう。
▼風速や運転モードなどは、上部ボタンやリモコンから切替可能。
▼付属リモコンを用いた遠隔操作に対応。
▼風速は2段階で切り替え可能。
▼ 冷房、除湿、換気、送風から機能を選択可能。
▼設定温度は上部ディスプレイおよび前部ディスプレイに表示される。
場所を取らないスタイリッシュデザイン
本製品は縦長デザインのため、実際に室内に設置しても床面積をとることはない。
見た目的にもスタイリッシュなため、室内の景観を損なうことなく使用できるだろう。
▼実際に設置した様子。
6~8畳ほどの部屋があっという間に涼しく
実際に8畳の部屋に『Rintuf 2.3kWスポットクーラー』を設置して効果を確かめてみた。
冷房モードで稼働させると、冷たい風が前方より吹き出てくる。
▼温度は17℃〜30℃の範囲で設定可能。
設定温度25℃でしばらく稼働させたところ、10分もたたないうちに部屋中が涼しく快適な状態となった。
▼実際に稼働させている様子
上動画は弱風状態で冷房モードを稼働させている様子だが、観ても分かる通り、風力に対して稼働音は比較的静かであることが確認できる。
▼出力に対して稼働音は一般的なエアコンほどの大きさ。ただしダクトの接続が甘いと、風切り音が漏れることがある。
通常のエアコンと大差ない冷却能力を備えたうえで、静音性も併せ持っており、夜間も睡眠に支障をきたすことなく使用できるだろう。
▼8畳以下の広さの部屋であれば、通常のエアコンと大差ない冷房能力を発揮できる。
なお、ブレードの向きを手で調節することで、上下の風向を簡単に変更できるようになっている
優れた除湿機能
本製品は、上部ボタンもしくはリモコンを操作することで、風力や運転モードを切り替えることが出来る。
▼その他にも、タイマー機能やお休み機能など、一般的なエアコン機能も搭載している。
▼オン/オフタイマーは1分間隔で設定可能。
タイマーや温度などの情報が前面ディスプレイにも表示されるため、離れた場所からでも分かりやすい。
▼梅雨の始まった雨天の日に、除湿機能を試してみた。
冷房に続いて除湿機能も試してみたが、こちらの場合も10分と経たずに室内のジメジメ(湿気)が取り除かれ、あっという間に快適な室内環境にすることが出来た。
取り除かれた水分はスポットクーラー内部のタンクに溜まっていき、満タンになる直前で運転が自動停止する仕組みとなっている。
▼除湿された水分は、背面底部のバルブより簡単に排水することが可能だ。
冷房機能・除湿機能のいずれにおいても、通常のエアコンと大差ない性能であることが確認できた。
ただしこれはあくまで7~8畳ほどの広さで使用した場合であり、リビングなどの広い部屋では冷房・除湿の効果も落ちてしまうだろう。
もしも本製品を購入するのであれば、7~8畳前後の広さで使用することを前提に購入を検討すると良いだろう。
『Rintuf 2.3kWスポットクーラー』のまとめ
今回紹介した『Rintuf 2.3kWスポットクーラー』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 室外機の設置や壁貫通工事が不要
- 100Vの家庭用通常コンセントで利用可能
- キャスター付きで移動がラクラク
- スタイリッシュなデザイン
- 通常のエアコンと大差ない性能(8畳以下の広さの場合)
- タイマー機能やおやすみ機能など、機能が充実
- メンテナンス(掃除)しやすい設計
悪かった点
- 床設置型のため、多少場所をとる
- 天井に設置する一般的なエアコンより、稼働音が近くに聞こえる
- 8畳以上の広さの部屋では、冷房・除湿効果は弱く感じるか
以上の通り、室外機の設置や壁貫通を行うことなく設置でき、かつ、通常のエアコンと大差ない性能を発揮するスポットクーラーとなっている。
底部にはキャスターが付いているため、押すだけで部屋と部屋のあいだを簡単に移動させられる。
そして100Vコンセントで動作するため、エアコン用の200V専用回路が不要な点もGOOD。
稼働中の音も比較的静かであり、安眠の妨げになることはないだろう。
冷房・除湿ともに満足度の高い性能を発揮するが、8畳以上の広さではエアコンほどの効果が出ないため注意した方が良い。もしもより強力なスポットクーラーを望むのであれば、同ブランドの『Rintuf 2.6kWスポットクーラー』の方をオススメしたい。
住居の構造上、エアコンをなかなか設置できず困っている方は、ぜひ本製品のようなスポットクーラーの購入を検討してはいかがだろうか。
▼こちらの記事もオススメ
-
『Rintuf 2.3kWスポットクーラー』レビュー | 7~8畳前後の広さに最適な床置き式エアコン
エアコンを設置したいけど、室外機を設置できない 排気用ダクトを通すための壁貫通が建築上の都合でできない エアコンの設置に関して、上記のような悩みを持っている方も多いと思う。 温暖化の影響なのだろうか、 ...
続きを見る
-
『Rintuf 2.6kWスポットクーラー』レビュー | 冷房・除湿・換気が可能な高性能移動式エアコン
エアコンを設置したいけど、室外機を設置できない 排気用ダクトを通すための壁貫通が建築上の都合でできない エアコンの設置に関して、上記のような悩みを持っている方も多いのではないだろうか。 ここ数年、エア ...
続きを見る